幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 7月24日 ● オールスターなチーム。

 しばしば「夢のような」と形容される豪華メンバーが揃うことがあります。例えば来年のNHK大河ドラマのように、豪華俳優陣が競演するドラマや映画などがそうですし、スポーツならバスケットの「ドリームチーム」など、まさに「夢」のようなチームでした。僕の好きなテニスなら、コンフェデレーションズ杯でアメリカチームが、ダベンポートにウィリアムズ姉妹にカプリアティなんてメンバーを揃えて臨んだら、これもまた夢のような豪華メンバーになります。

 音楽では解散してしまったグループが後になって豪華メンバーだったと言われることがあります。日本語ロックの先駆者と言われる「はっぴぃえんど」の大瀧詠一、細野晴臣、松本隆、鈴木茂なんかがその典型です。それを言えばビートルズなんか天才の集まりだぞ、と言われるかも知れませんが、これはちょっと違います。ビートルズはビートルズとして成功して、そのメンバーがビートルズの資産を生かしつつ個々に活躍したわけですが(個人<グループ)、はっぴぃえんどの場合は、グループとしては必ずしも成功したとは言い難いけれど、解散してから個々の活動で成功を収めたのですから(個人>グループ)、より「オールスター感」が強くなるのは後者なのです。

 豪華メンバーとかオールスターと呼んでワクワクするのは、グループやチームとしてではなく、個々のメンバーがそれぞれに強い個性を持っていて、それが集まったということに魅力があるわけです。個が集団を超えていなければ「オールスター」とは呼べません。そういう意味ではSMAPなんてのはかなり微妙な位置に立っていると思います。最近のメンバーの活躍ぶりを見ていると、もはやSMAPというグループのパワーを各メンバーが超えているからです。5人のメンバーの誰ひとりとして落ちこぼれていないところがSMAPの強さと凄さでしょう。グループでいると、圧倒的な「オールスター感」です。

 で、そういう目で現在行われているプロ野球のオールスター戦を見ると、この「オールスター感」の弱さが際立ちます。チームを超えて輝くような個性を示している選手がどれだけいることか。セ・リーグなら松井秀、清原、ペタジーニ、石井一、上原あたり、パ・リーグでは中村紀、松井稼、カブレラ、ローズ、黒木、松坂くらいでしょうか。ワクワクするような対決はほとんどありません。

 テレビ中継のインタビューでアナウンサーが長嶋監督に「こんなチームを率いてペナントレースを戦ってみたいでしょう?」と聞いていたのは噴飯ものでした。いくらオールスター戦で指揮を執る監督への定番の質問(とも言えないけど)だとは言え、今の巨人はまさに各球団から寄せ集めたオールスターチームそのものです。その巨大戦力をもってしてもヤクルトに大きく引き離されているところに長嶋監督の悩みがあるわけで、このアナウンサーの投げかけは嫌味にすら聞こえます。苦笑いをするしかなかった長嶋監督の気持ちがわかるような気がしました。


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