幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 7月21日 ● 夫婦ミックスは喧嘩する?

 テニスの草トーナメントに出場するような人たちの間では「夫婦ミックスは喧嘩するからやめておけ」とよく言われます。ダブルスというのは、お互いミスをしながらもそれをカバーして戦う競技ですから、相手のミスを責めるよりも励ましながらゲームを進める方が大抵の場合うまくいきます。

 特にミックスダブルスの場合は、どうしても女性が弱点になるので、それをどう男性がカバーするかというのがポイントになるのですが(逆に言えば、いかに女性を攻めるかがミックスのテクニックです)、女性がミスを繰り返した場合にどうしても男性は「俺がこんなに頑張っているのに何やってんだ」と思いがちです(男女が逆の場合もありますけどね、もちろん)。

 ただお互いに遠慮のある他人同士なら、その思いをストレートにぶつけずにグッと我慢して「ドンマイ」と言えるのですが、これが夫婦や恋人同士となると親しいだけに、そのまま相手に言葉をぶつけてしまいがちです。それが発端となって、どんどん気持ちが離れていき、試合に負けるだけでは済まず、コート外でも喧嘩状態になったりするので、あまり夫婦でミックスをしない方がいいと言われるわけです。

 昨日出場したミックスダブルスの大会で対戦したI夫妻も、30代の仲が良さそうな二人でした。僕たちとは実力的にも五分、白熱した試合展開になっていたのですが、途中で奥さんのサービスが全然入らなくなってしまいました。ダンナさんがイライラしているのが、対戦しているこちらにもビンビン伝わってきます。そのうちにダンナさんが「ちゃんとサーブ入れなよ」「全然入ってないじゃん」「なにやってんの」「縮こまってるじゃん」と叱責を始めてしまいました。かなり厳しい口調です。

 僕はそれを聞いていて「こりゃ貰ったかな」と内心ニンマリしていました。ますます奥さんが萎縮してしまうだろう、と思ったからです。ところが実際は逆でした。厳しく怒られた奥さんが、逆に立ち直ってしまったのです。まさに気合いを入れ直した、という感じで、サービスも入るしボレーもどんどん向かってきます。

 結局その試合はワンチャンスをものにしたI夫妻がサービスブレークに成功して、僕たちは負けてしまいました。本当に競り合っていただけに、あのダンナさんの厳しい言葉に立ち直った奥さんが勝因、そして内心ほくそ笑んで油断した僕が敗因だと思います。

 多分I夫妻は、いつもああやってテニスをしてきたのでしょう。女性だからと言って甘いことばかり言えば良いというわけではないようです。本当に負けん気の強い女性には厳しい叱責の方が有効なこともある、ということを教えられました。多分テニスだけの話じゃないでしょうね。もっとも実生活で女性を叱るなんて、怖くてなかなかできることでありませんが。

とりあえず、読むたびに(1日1回)


を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する

前日翌日最新今月