幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 5月8日 ● 九九ができなくても。

 先週の『松本紳助』(松本人志と島田紳助がダラダラとトークするテレビ番組)を見ていたら、松本が「僕、九九できませんねん」と告白していました。なんでも小学生の頃、父親に「九九も覚えとらんのか」と張り倒されて以来、絶対九九なんか覚えるもんか、と思ったということですが、その話を聞いて紳助も「よくそれでこれまで生きてこられたな」と感心していました。

 そりゃそうです。微分積分はできてなくても、また三角関数はわからなくとも、普通の生活ではまず困ることはありませんが、九九は計算の基本です。600円の饅頭の箱詰めを4つお土産に買った時も、5人で居酒屋で飲んで割り勘にする時も、九九ができないと計算ができずに立ち往生してしまいそうです。

 そう言えば、うちの同僚のMっちゃんも「九九が苦手」と言っていたな、と思って聞いてみました。「8かける7は?」「えー、うーんと、52?」。ああ、本当にできないんだ。びっくりです。「いや、大きい方がちょっと苦手なだけで、じっくり考えればわかるよ」とのこと。でも九九は考えて言うもんじゃありません。

 「9かける6は?」「えー、いいところを突いてくるなぁ、ちょっと待ってよ。うーんと、えーと、54だ!」って、そこまで偉そうに答えることじゃないんだけどね。「じゃあさ、54わる6は?」「え?54わる6?うーんと(指で数字を書きながら考えている)、9、かな?」「瞬間にできないわけ?そもそもさっき9かける6は54って言ったじゃない」「え?そうだけど、それが?」。

 じっくり考えて筆算とかすれば、かけ算もわり算も何とかできるようです。「困らない?」「いや、大して困らないよ、別に」。どうやら本当に困っていないようです。今の世の中、電卓もパソコンもあるし、そもそも自分が計算しなくても、買い物でも割り勘でも、周りの誰かがきっと計算してくれます。余計な知識は持たない主義の「脳内シンプルライフ」Mっちゃんにしてみれば、九九などさして重要ではない知識なのでしょう。

 それにしてもさすがです。ここまで「知識を捨てる技術」があれば、そりゃあMっちゃんは肩こりも頭痛もしないことでしょう。もっとも僕にしてみれば、肩こりや頭痛が無縁にならないとしても、九九くらいは人間として最低覚えておきたいですけれどね。


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