幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 4月13日 ● ベタベタさが良い『ムコ殿』。

 この春のドラマは期待薄、ということでしたが、その中ではちょっと楽しみにしていたフジ系『ムコ殿』を見てみました。家庭に恵まれなかったスーパースターが、幸せな家庭を夢見て大家族の家に婿入りするという、おとぎ話のような現実感ゼロのホームコメディです。

 主演は長瀬智也。共演は竹内結子、鈴木杏樹、篠原涼子、秋吉久美子、相葉雅紀、宇津井健、段田安則、つんく。キャスティングからもわかるように、いかにもなメンバーによる生ぬるーい感じが漂ってきます。多分嫌いな人は絶対見ないような類のドラマです。

 実際見てみると、これがまたもうお約束の連続のようなベタベタ・コテコテドラマなんですね。ストーリーからキャラクター造形から演出まで、新しさなんて一切ありません。意外性ゼロ、安心感100%。なんで21世紀にこんなドラマやってんの、というくらい一見古臭いコメディなのです。

 で、僕は実はこういうドラマが結構好きなんですよね。とにかく夕食後、のんびりダラダラしている時に、あんまり刺激的だったり考えさせられたりハラハラしたりするようなドラマは消化に悪くていけません。何にも考えずに(もしくは他のことを考えながら)ぼんやりと見ていられるところが最高なのです。絶対ビデオで録画してまで見ようとか思わない、見逃したら別にそれでいいや、と思える程度の思い入れしかないドラマ。いいじゃないですか。

 そしてこの『ムコ殿』の生ぬるさは、実はかなり確信犯なのではないか、と僕は睨んでいます。ここまで完璧に「実験的」とか「前衛的」とか「進歩的」という刺激を取り除くには、プロデューサーの意向が強く反映されていないと難しいでしょう。敢えて70年代テイストのホームドラマをリメイクしたような雰囲気を狙っているのだと思います。深読みし過ぎですか?

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