2泊3日で高山まで旅行に行ってきました。今では東海北陸自動車道が清見まで延びているので、名古屋からクルマで2時間半。かつて国道41号を5時間近くかけてドライブしていた頃を思うと隔世の感があります。いや、実際世紀は変わっているのですがね。

　これだけ移動時間が短くなると、実際の距離の差が実感できにくくなります。桜が咲いている名古屋を出て北上していくと、郡上八幡あたりから春っぽさが消えて、代わりに残雪が目に入るようになります。さらに北上してひるがの高原から荘川、清見あたりはすっかり雪景色。山肌はまだ真っ白ですし、高速道路上さえ雪が舞っていてチェーンの心配をしなくてはならないほどです。

　高山のホテルで露天風呂に入っていると、冴え冴えとした星空とちらほら舞う風花、まさに雪国気分満点。あまりの風の冷たさに今が4月だということを忘れてしまいそうでした。温かい鍋料理がカラダの芯までしみわたります。

　戻ってくる時も当然真っ白な雪景色からトンネルをくぐるたびに春景色にプレイバックしていきます。木曽川を越えて愛知県に入ると、もうすっかり4月。わずか2時間ほどで3ヶ月の季節を飛び越えてきたわけですから、本当に妙な気持ちになります。

　飛行機に乗って海外へ行ったのなら、こうしたことも何となく納得できます。あれは途中経過を省略されているようなものなので、空港に着いた時に「ハイ、ここから別世界ね」という感じで、かえって割り切りやすいのですが、高速道路をクルマで移動していると、コマ落としのように冬から春へと景色が移り変わっていきます。その展開が早すぎて、眼前にしながらかえって実感できないのです。

　冬と春の間がわずか2時間。ちょっとカラダがついていかずに風邪気味です。

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