かつては国立競技場を満員にしていたラグビーも人気が落ちてから久しくなりました。その間、大学と実業団のレベルの差はますます開き、日本と世界の差もまた一向に縮まる気配はありませんから、ラグビー人気が盛り返す要因は見あたらないのですが、それでもいよいよ始まった今年の大学選手権は、かなり面白い展開になりつつあります。

　大学ラグビーと言えば、いつでも早明戦というのがお決まりのパターンでしたが、今年は様相が違います。関東の2強、慶大と関東学院大に関西の雄、同大が挑むという3強対決。これに伝統の早明両校、さらに法大あたりがどこまで食らいつくか、という乱戦模様になっています。

　特に注目したいのは同大です。かつて平尾・大八木を擁して大学選手権3連覇を果たした頃のような強い同志社が、久しぶりに甦ってきました。関西リーグを圧倒的な強さで勝ち抜き優勝。往時のように才能溢れる選手を揃え、関東の強豪校に挑戦します。昨年は準決勝で慶応に僅差で敗れましたが、今年こそは何としてもその雪辱を果たし16年振りの大学日本一を掴み取りたいところでしょう。

　もっとも迎え撃つ関東の2強も充実した戦力を誇っています。特に連覇を狙う慶応は黄金時代の強さです。全国大学選手権1回戦、慶応も同志社も圧勝してベスト8に進みました。大方の予想では慶応が優勝候補筆頭、同志社が対抗と言われているようですが、果たしてどういう結果になるか、注目です。 　

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