幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 12月14日 ● 新庄、行ってどうする?

 タイガースの人気選手新庄が、なんとFAでメッツに入団することになりました。びっくりです。誘うメッツもメッツですが、行く新庄も新庄。どっちもどっち、とんでもない移籍劇です。

 新庄は「メジャーに挑戦するのが夢だった」みたいなことを今さら言ってますが、これまで本気でそんなことを考えていた素振りは全然ありませんでした。まあそれはそうでしょう。そもそも新庄は「大スター」ですが「大選手」ではありません。守備と走塁こそ日本で一流、メジャーに行ってもそこそこだと思いますが、肝心の打撃が日本でも二流、せいぜい一流半では、とてもメジャーで通用するとは思えないからです。なにより本人がそれは一番良くわかっていたことでしょう。

 メッツが声をかけたと言っても、契約金、年俸ともメジャーでは最低ランク。日本で稼げる額とは比べものにもなりません。正直、メッツも本人もマスコミも評論家もファンも、誰ひとりとして新庄がレギュラーで活躍できるとは思っていないでしょう。ではなぜこの移籍が実現してしまったのでしょうか?

 もちろん、当事者ではない僕には真意はわかるはずもないのですが、メッツにも新庄にも当然メリットがないわけではありません。メッツは最低限の出費で日本の超人気選手を獲得できるわけですから、日本マーケットを拡大していくには手頃な出資だと考えられます。新庄には実力はなくても人気はありますから、仮に全然活躍できなくてもキャラクター料をはじめ決して儲からない話ではないと思います。

 そして新庄は、メジャーを経験することで「箔をつける」ことができます。たとえメッツで失敗しても、木田のように日本に帰ってくればちゃんと受け入れてくれる球団はあるでしょう。引退してからもメジャーを経験しているかどうかで、解説者としてもタレントとしても重みが違ってきます。イチローのように高い期待がない分、気楽にメジャー体験ができることでしょう。

 いわば新庄のメジャー挑戦というのは、女子学生やOLがよくするアメリカ留学のようなものです。本当は現実からの逃避なんですが、それをチャレンジという言葉に置き換えているだけ。そしてそんなインチキ留学生をホイホイと受け入れていたような大甘な企業が、いまリストラに苦しんでいるように、メジャーでしくじった新庄を1〜2年後にもし受け入れるようなら、日本のプロ野球界もそう先は長くないかも知れません。  

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