幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 10月27日 ● オバサンの一歩手前。

 男は少年から青年になり、オジサンになります。どこでオジサンになるかと言うと、多分「もうオジサンでいいや」と思った時にオジサンになるんだと思います。例えばテレビでアイドル歌手を見て「誰だ、これ?」と思いつつ覚える気にもならなかったら、そろそろオジサンです。ビールの飲み過ぎで出た腹をさすりながら、「ま、いいか」と思ったら、それはもうオジサンです。20代前半の女性に下ネタを振って「オジサーン」と揶揄されることに平気になったら、すっかりオジサンです。

 30代になると、肉体的に、また精神的に、青年の状態を保つことがだんだん苦しくなってきます。少しずつ面倒になって、「もうオレはオジサンでいいや」と思えたら、すごく楽になります。見栄も張らなくていいし、女の子に受けようと無理する必要もないですから、すっかり解脱したような解放感。早くからオジサンになってしまう人がいますが、その楽しそうなこと。結局男は遅かれ早かれオジサンになってしまうのですから、あまり無理しない方がいいのかも、と思います。

 女性も同様に「オバサンでいいや」と思ったら、一気にオバサン化します。よく結婚するといきなりオバサンっぽくなってしまう人がいますが、これなど典型的な安心感からくるオバサン化現象です。一度楽を覚えると、おいそれと自ら苦労しないのが人間ですから、オジサン・オバサン化したら最後、もう元には戻れないでしょう。

 ところで男性の「青年」にあたる時期は、実に短いと思います。少年(子ども)という時期が大学卒業時くらいまであって、数年の青年期を経て、30代に入る頃からどんどんオジサン化していくのが一般的な男のサイクルです。下手をするといつまでも少年のまま年を取って、ふと気づくと40代のオジサンになっているようなモラトリアム青年(つまり子ども)が結構います。

 ところが女性は少女からオバサンの間に「女」という時期があり、これがかなり長く続きます。大抵の場合、少女から脱皮する時期が少年よりずっと早いですし、結婚しない限りは、なかなかオバサン化して楽になろうとは思いませんから、自然と「女」でいる時期が長くなります。

 最近は女性の初婚年齢がどんどん上がっていますから、ますます20代後半から30代半ばのオバサン化しないように踏ん張っている女性の姿が目立ちます。また結婚しても離婚することもあり得る、と考える女性が増えたせいか、既婚者でもオバサン化していない人が多くなりました。

 僕はこのオバサンの一歩手前で踏ん張って「女」している女性が好きですね。簡単には楽にならないぞ、という姿が健気で好感が持てます。何というか、前向きな自意識が心地よいのです。できることなら、ちょっとやそっとじゃ白旗を挙げずに、いつまでも頑張って欲しいと思います。

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