幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 8月22日 ● 平成最強・智弁和歌山。

 高校野球には昔から「最強チーム」というものがあります。例えば桑田・清原「KKコンビ」がいた1985年のPL学園。「山びこ打線」と言われた1983年の池田。石井-嶋田のバッテリーで春夏連覇を果たした1979年の箕島。最近では松坂を擁して春夏連覇の1998年の横浜。また古くは1960年から61年にかけて最強を誇った柴田勲の法政二。もっと遡れば1931年〜33年まで選手権3連覇を達成した中京商(現中京大中京)など、時代ごとに最強チームは伝説を作り上げてきました。

 いずれも名監督と好選手に恵まれ、甲子園で一時代を築いた名門・強豪校ですが、栄枯盛衰の理どおり、いつまでも最強でいられるはずもありません。戦前無敵の中京も最後の甲子園での優勝は1966年。昭和末期にあれだけ強かったPL学園ですら、1987年以降はずっと優勝から遠ざり決勝進出すらありません。箕島や池田に至っては、最近甲子園に姿を見せることすら珍しくなりました。

 そんな中、平成最強と言えるのが智弁和歌山です。甲子園初出場が1985年。初勝利が1993年。ところがそれからの躍進ぶりが凄まじい。1994年春の優勝を皮切りに、96年春準優勝、97年夏優勝、そして今年春準優勝、夏優勝。7年間で優勝3回準優勝2回という黄金時代ぶりです。帝京、天理、沖縄水産など平成になってから活躍している高校ですら、ここまでの成績は残していません。

 今年のチームを見ていてもわかる通り、智弁和歌山の野球は豪快な打ち勝つ野球です。中京、広島商、松山商など戦前からの名門校が得意な緻密な野球とは正反対、池田や帝京が得意な金属バット時代に相応しいパワー野球で甲子園を制してきました。

 智弁和歌山には毎年約200人からの野球志望者がいて、その中から選び抜かれた1学年10人のスポーツコースのエリートたちが練習で鎬を削っているということです。これもかつての中京やPL学園と同じで、その時の最強校ならではの環境です。

 今年のチームは特に「高校生の間に社会人が混じっている」と言われるほど、完成度の高いパワフルな野球を見せてくれました。当分の間は、智弁和歌山中心に高校野球は回りそうな予感をさせる夏でした。

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