今回の総選挙、連立与党は軒並み議席を減らし、民主党が躍進しましたが、この結果はある程度予想がついていました。僕が注目していたのは、2大政党制へと時代が志向しているかのような風潮の中で、小政党がどう戦っていくかということでしたが、結果として自由党と社民党は伸び共産党は減りました。

　自由党と社民党は、主義思想は違いますが立場はかなり似ています。ともに紆余曲折あって随分党の規模が小さくなってしまいました。それぞれカリスマ性のある党首に率いられています。

　今回の選挙でもこの両党は主張がクリアでした。特に社民党は「護憲」一本槍。広告はワンメッセージ・ワンビジュアルということをよく言います。ひとつの広告では欲張らずにメッセージを絞り込んだ方が伝わりやすいからです。両党は党首というワンビジュアルで、メッセージを鮮明にして勝利したのだと思います。

　逆に共産党は今回現実路線へかなり転換を図りました。それが「わかりにくさ」となってアンチ自民票の受け皿になり得なかったのだと思います。さらにリーダーが不破委員長なのか志位書記長なのか、わかりにくいのも小沢党・土井党に比べると不利に働いたのではないでしょうか。

　小政党は小選挙区制が続く限り、今後もますます厳しい立場に追い込まれていくと思われます。生き残るために彼らがどういう作戦を立てるのか、興味深いところです。

　

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