週間天気予報では土曜日の天気は雨でした。「こりゃまずいな」と思いつつ金曜日。夜からずっと雨が降り続いています。少し早く降り始めたから明日には上がったりしないかな、という甘い期待も土曜日の朝には打ち砕かれました。起きるまでもなく雨音が聞こえてきます。

　とりあえず10時半過ぎからメンバーに電話。「ちょっと天気予報からしても午後に上がるとは思えないので、今日は中止にしようかと思うんだけど」「はあ、わかりました」と答えるのは、コートまで1時間以上かかるような遠方に住んでいるメンバー。そんな遠くから毎回来てくれているのだから、少しでも早くどうするか決めてあげないと申し訳ないと思って電話をします。

　コートに近いメンバーには「もう少し様子を見よう」ということにして窓の外を眺めると、空が気持ち明るくなってきています。よし、と心の中でガッツポーズ。11時過ぎに電話で天気予報を聞くと「くもり時々雨」に変わっているので、ますます期待が高まってきます。

　11時半過ぎ、もう一度メンバーに電話をして「ダメでもともとで集まろうと思う。ただしテニスできなくても自己責任なので文句を言わないように」と伝えたところ、なんと9人ものメンバーがコートに来ると言うから逆に驚いてしまいます。なにせ現時点ではまだ小雨がぱらついているし、天気予報でも晴れてくるとは言っていないのです。あくまでも「くもり時々雨」。わずかな可能性に賭けて9人も集まるというのだから、みんな病膏肓にいるというやつです。

　13時。集まったメンバーはテニスバカか究極の暇人か。とりあえず雨は降っていないのが救い。「みんなよく来るね」と言いつつコートに行くと、今のうちなら何とかできそう。早速手続きをしてコートの水掻き。とにかく降り出す前に少しでもテニスをしてしまおう、と急いでボールを打ち始めます。

　ところが、雨が降り出すどころか、テニスをしているうちに徐々に空が明るくなってきました。「おおっ、これはいけるぞ」と打つボールにも熱が入ります。14時頃にはとうとう薄日まで射してきました。「まさか日焼けするとは思わなかった」と女性メンバー。確かに信じられないような天気の回復ぶりです。

　結局17時までしっかりテニスをして大満足。帰りにみんなでお茶をしている時に外を見たら「あ、降り出した」。夜にはまたザーザーと激しく雨が降りました。まさにテニスをしている間だけ奇跡のように雲が切れていたようです。少しでもテニスがしたいという熱いテニスバカのために、神様がご褒美をくれたような天気でした。

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