幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 5月11日 ● 「アドバイスお願いします」。

 テニスというのは一人で練習していても強くなるには限界があるスポーツです。それは単純に複数いないとラリーができないという意味だけではなく、基本技術は独学でマスターできても、駆け引きは実際に試合経験を積み重ねないと上手になれないということです。

 特にダブルスというのは技術以上に試合運びの巧拙とかペアのコンビネーションとかで勝負が決まります。1対1で打ち合ったら勝負にならないくらい技術に差があっても、ダブルスでは試合上手な方が逆転することが十分にあり得るのです。学生時代にシングルスをばりばりやっていた若者が、長年クラブやサークルでテニスをしているオジサン・オバサンにコロッと負けることがよくあります。これなども技術だけではダブルスは勝てないという証明です。

 この試合運びという奴は、単に試合数を重ねていけば上達するかというと、そうでもないところがまた厄介で、常に頭を使って考えながら試合をし、また試合後にきちんと振り返って反省することが必要です。もっと言えば、より上手な人からきちんと助言を貰えば完璧でしょう。

 体育会テニス部では負けたら必ず「アドバイスお願いします」と相手に言うことになっています。本来なら「congratulations!」と言うときに「アドバイス〜」ですから、いかに独学では強くなれないか、ということを体育会テニス部は肌で知っているのでしょう。もっとも負けた相手に助言を求めるなんて、いくら形式的でも悔しさ倍増でしょう。そちらの精神的効果の方が大きいのかも知れませんけどね。

 ただ、試合運びが上手いと言うことは、「ずるい」「せこい」「いやらしい」と同義語ですから、負けた当人はもとより傍目にも「なんかイヤ」と思われるのが残念なところです。強い割には尊敬されない(どころか嫌われたりする)というのは割に合いません。もっとも、この「うまい」と「強い」が同じではないところに、テニス(特にダブルス)の面白さと難しさがあるわけですし、僕たちオジサンプレーヤーにも望みがあるのですけどね。

 ところで日本サッカー。小野とか中村俊輔とか見ていると、テクニック的には随分上手くなったんだけど、その割には強くなったという感じがしません。テニスと同じで、もっと試合慣れして、ずるさとかいやらしさとか身に付けないと、ヨーロッパや南米の強豪にはいつまでたっても追いつけない気がします。もっともっと試合して、それで外国人監督に「アドバイス」をお願いしなくてはダメなんじゃないのかなぁ。


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