幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 4月14日 ● 学校より警察よりヤクザ。

 名古屋市緑区の中学生5000万円恐喝事件ですが、その後事件の詳細が明らかになるにつれ驚きから怒りを通り越し今や呆れ返るばかりです。いや、特別正義漢ぶるつもりもないのですが、それにしてもちょっと酷すぎると思います。それとも今の学校や警察なんてのはこんなもの、なんでしょうか。

 去年夏からすでに学校も警察も事態をつかんでいながら、見て見ぬ振りをして事件をエスカレートさせていたこと、そしてその責任を警察と学校が今になって押しつけあっていること、そして一番驚き呆れたのは事件解決のきっかけとなったのは実は暴力団関係者の介入だったことです。

 事件は被害に遭っていた中学生が入院先で同室だった男性に打ち明けて発覚した、と当初の報道では伝えられていたと思います。ところが週刊文春の報道によると、実はこの男性というのが暴力団関係者で、病室まで恐喝にきた加害者の中学生を一喝しただけではなく、退院後に加害者宅まで他の組関係者を引き連れて外車で乗りつけ、加害者の親に「警察には言わないから金を返せ」と迫ったそうです。

 結局この逆恐喝に恐れをなした加害者の親が警察に届け出て、自らの息子を「売った」ために、ようやく警察も重い腰を上げたということだそうですから、まるでドラマかマンガのような展開です。

 学校の先生は見て見ぬ振り、警察に行っても面倒がって相手にしてくれない、そんな中で知り合った暴力団関係者に頼る被害者の少年の気持ちは痛いほどわかります。彼にとっては最後の頼みの綱だったのでしょう。しかし、警察よりもヤクザに頼るという社会は、法治国家としては末期症状の姿です。その暴力団関係者だって、マンガの主人公のように男気に燃えて善意で動いてくれたのかどうかはわかりません。もしかしたらもっと怖い恐喝者を生んだだけだったのかも知れないからです。

 桶川の女子大生殺人事件もそうですが、警察に頼っても守ってくれない、という認識が社会に広がるのは、警察にとって死を迎えているようなものです。警察官が命を張って危険に立ち向かえるのは、本来市民の厚い信頼があってこそでしょう。警察よりもヤクザの方が頼りになるようでは、誰も警察に頼ろうと思いません。また警察官だって疑惑の目を向ける者のために命なんか張れません。多分大多数を占めるであろう善良で熱心なおまわりさんたちのためにも、警察幹部は市民からの信頼回復を目指し全力を挙げて体質改革に励んで欲しいものです。



 
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