昨日、立石洋一さんが出した本「インターネット『印税』生活入門」のことを書いたところ、早速ご本人が会社の僕のデスクまで著書を持ってきてくれました。なんでも言ってみるもんです。950円の本をタダで貰ってしまってホクホク。こうなったら、「コーカイ日誌」を読んだ人が5冊くらいは本を買ってくれると僕の面子も立つというものです。興味のある人はぜひ本屋さんで探し出してレジに持って行きましょう。
ただ、単に本を買っただけでは「コーカイ日誌」の宣伝効果がどれほどのものかわかりません。必ず著者あてに手紙なりメールなり送って、「コーカイ日誌」で読んだので購入しました、と伝えてください。なにか立石さん本人から特典があるかも、って勝手に書いてます。本当はなにもないかも知れません。多分ないでしょう。メールの返事くらいはくれるかもね。
ところでちょっとその時に立石さんと話して知ったのですが、この950円の本が1冊売れても、印税って1割=95円にしかならないんだそうですね。初版1万部ということですから、仮に初版が全部売れても95万円にしかなりません。実は印税って大したことないんですね。憧れの印税生活で左うちわとは簡単にはいかないようです。
ただ立石さんの計算では、この本の印税収入には重きを置いていないんだそうです。本はあくまでも宣伝媒体。恐らく本を買った1万人のほとんどは、立石さんのホームページにアクセスしてみることでしょう。そのうち5人に1人、2000人が立石さんの小説を読んで500円を払ってくれれば、その収入は100万円。本の印税を超えてしまうのです。
ここが「産直作家」の強みです。1冊950円の書籍が売れてもマージンを本屋や出版社や取次や印刷会社にガバガバと取られてしまい、その本を書いた本人の手元に残るのはわずか95円。ところが産直作家の場合、中間で搾取する人間がいませんから、読者が払った500円がそのまま作家の手に入ります。なるほど、道理で野菜を担いだ農家のオバサンが街まで売りに来るわけです。産直は儲かるのです。
もちろん、「産直」するためには、作家が書店も出版も取次も印刷も兼ねているようなものですから、それなりの労力はかかります。ただ作品だけ書いていれば良いということではありません。とは言え、それとても技術的には高度なサイトを構築する必要はなく、こうして個人でサイトを運営できるくらいの能力があれば十分。それよりも立石さんご本人も言っていましたが結局「コンテンツ」が決め手なのです。一般書籍並みのメジャーさはインターネットでわざわざ求める必要はないし、と言ってあまりにもアングラなマニア狙いでは広がりがありません。そのすき間を狙ったニッチなところあたりにインターネット印税生活への金脈がありそうな気がします。
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