THE TALENTED TOUCH (CAPITOL)

HANK JONES (1958)

THE TALENTED TOUCH


【パーソネル】

BARRY GALBRAITH (g) HANK JONES (p)
MILT HINTON (b) OSIE JOHNSON (ds)
【収録曲】

(01-03) IF I LOVE AGAIN / MY ONE AND ONLY LOVE / DON'T EVER LEAVE ME
(04-06) IT'S EASY TO REMEMBER / YOU ARE MY LOVE / BLUE LIGHTS
(07-09) THE BLUE ROOM / A SUNDAY KIND OF LOVE / STAR EYES
(10-12) LET ME KNOW / TRY A LITTLE TENDERNESS / EASY TO LOVE
【解説】 ( 2012年12月30日更新 / 連載 1,059回 )

 今年も終わりっすな。 グッバイ辰年、グッバイ梅宮辰夫。 ま、あんなアンナの親父がいなくなったところで漬物屋以外は誰も困らないので、別にいいんですが、で、来年の干支は、えーと…、巳っすかぁ。 子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥。 漢字で書けるかどうかはともかくとして、日本人なら誰でも知ってますよね。 …とか思っていたら、最近のヤングな若者の中には干支を言えない奴もいるそうなんですが、もしかしたら青柳ういろうの種類を言えない名古屋人よりも多かったりするとか? ほぼ100%の人が歌えますからね、白、黒、抹茶、小豆、コーヒー、ゆず、さくら 。 いつの間にか 「小豆、コーヒー」 を 「あがり、コーヒー」 に変えられちゃったのが悔しくてならんのですが、 「悔しかったら言ってみな!」 という挑発的な台詞を言われて悔しい思いをした名古屋周辺の子供たちは、必死になってこれを覚えたものであります。 ま、別に苦労しなくても、何度も聞かされているうちに勝手に脳内再生されることになるんですが、歌の持つ洗脳力は半端ないっすからねー。 干支のほうも歌にするか、あるいは挑発するか、どちらかしないと今度の展望は明るくないと思うんですが、武田鉄矢に挑発的な歌を作って貰ったりするといいかも知れません。 長髪の野郎に挑発されると、何かめっちゃムカつきますもんね。 「ええ年して、干支も言えんのか、このばかちんがぁ!」 とか、ウゼぇ。めっちゃウゼぇぇぇ。

 とまあそんなことで、今日は干支について色々と考えてみたいと思うんですが、題して 『干支にまつわるエトセトラ』 。 誰でも思い付きそうなタイトルなんですが、試しにググってみたら案の定、こんなの とか。 干支セットら〜♪ とり・ぶた・羊・鹿・猪・熊・うずら・キジ・ヤギ・うさぎ・馬・牛の十二種類。 ほぉ。 けっこう集めましたなぁ。 できる限り干支を食いたい! その熱意は買うんですが、何もウサギたんまで犠牲にしなくても・・・。 というか、干支と食肉を兼務しているのは牛、うさぎ、馬、羊、とり、猪の6種類だけですよね。 干支率50%。 ちょっと努力が足りないような気もしますな。 肉にこだわらず、辰年は 梅宮辰夫漬物本舗 でまかなうとか、そういう手もあったと思うんですよね。 蛇はスガキヤのラーメンを出しておけば大丈夫だしー。 あの謎の白濁スープが蛇ダシだというのは超有名な都市伝説だしー。 スーちゃんからクレームが来るというのなら、回転寿司の穴子にするという手もありますな。 あれ、実はウミヘビだったりするらしいっすよね。 ま、ウミヘビと言っても爬虫類ではなくウナギ目ウミヘビ科の生き物らしいので、目だけを見ればウナギっぽくて、まったく問題は無いものと思われます。画像検索すると こんなの が出てきたりしますが、気にしてはいけません。 さばいて煮たり焼いたりしてタレをつけてやれば、シマシマなんか気にならなくなっちゃいます。 多少シマシマが残っていたところで、シマアジのようなものだと思っておけば、ぜんぜん大丈夫かと。 で、その他、食肉化するのが難しい干支としては、ネズミ、虎、猿、犬といったところがあげられますな。 油で揚げたネズミとか、犬鍋とか、猿の脳みそとか、普通に食ったりする人たちもいるようですが、やはりここは穏便に、代用品で済ますという方向でなんとかしないところ。 虎ならトラフグでなんとかなるんですが、ネズミはどうしますかね? ミッキー焼き ? となると、犬も すぬうぴい焼き で何とかなりそうだし、で、猿はえーと…、サルモネラ菌とか? 腹壊すがなっ!!

 いずれにしろ、山の肉屋の所掌範囲を大きく逸脱したものが多いので、肉のスズキヤくんにはちょっと荷が重すぎる気がするんですが、あとはえーと、 こんなネタ だとか。 そうそう、これを書こうと思っていたんですよね。 何故、干支にはあの12匹の動物がチョイスされて、あの順列になったのかという話。 アドリブの素材としては こっち のほうが使いやすそうなんですが、 「十二支」 の他に 「十干(じっかん)」 というのもあるんですな。 甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)。 こちらのほうは、どう頑張っても覚えられそうに無いんですが、2つの違った周期の暦を組み合わせて、長周期的に何とかする。 そういう発想はマヤ暦にもありましたよね。 前号 参照。 結局のところ、人類が滅亡する気配など、まったく感じられないまま終わってしまって、おかげで今週もこうして原稿を書かなければならなくなって迷惑な話なんですが、十干と十二支の組み合わせとしては 「丙午 (ひのえうま) 」 というのが有名っすよね。 丙午生まれのギャルは気性が激しくて、オトコの命を縮める。そんな迷信があるんだそうです。 僕が生まれたのは1968年3月なんですが、学年で言うとひとつ上に当たる1966年がちょうど 「丙午」 でありました。 下手に女の子が生まれでもしたら大変だというので、出生率がかなり下がったんだとか。 グラフ で見ると、一目瞭然。 おお、凄ぇ!! 実際のところ、一学年上のお姉サマたちの気性が激しかったのかというと、特にそんな印象はなくて、で、男に生まれた人たちはどうだったのかというと、別に気性が激しくはならなかったものの、激しくハゲてしまったではないか! そういう人は多いのではなかろうかと。 結構なトシですからね、もう。 で、1968年生まれの僕は干支としては 「申(さる)」 だったりして、今ひとつカッコよくなかったりするんですが、 申(さる) : 水の象徴として、日照りや大火事を防ぐという意味がこめられています。お正月に猿回しが縁起がいいとされるのは、一年間を火事なしですごせますようにという願いがあるからですね。 ほぉ。 僕の家は小学5年の時に家事で燃えちゃったんですが、サルの野郎、使えねぇぇぇ! で、十干のほうも加味すると、丙(ひのえ)の次の次だから、戊申(つちのえさる)? その性格はというと、 こんな感じ 。 ほぉ、意外といい線、イッテルビウム? いや、言ってる? …と書こうとしたら、変な予測変換が出てきちゃったんですが、イッテルビウムとは希土類元素の一種である。元素記号はYb。 こんなの日常生活ではまず使うことは無いので、辞書からは削除しておいて欲しいところでありますが、硬い、ということはなく、わりとソフトな雰囲気をまとっていて、安定した精神を持ち合わせている、頼りがいのある干支です。 また、強引で力強い感じも一切なく、戊申の人からは品の良ささえ感じられるほどです。 ほぉ、 「上品が服を着て歩いている」 と言われたりする僕と、ぴったりフィットするキャラでありますな。 服を着ずに歩いたりするとフリチンだったりして、ちょっぴり下品だったりもするんですけどー。

 とまあ、僕の性格に関してはとりあえず置いといて、十二支の話。 昔々、神様が動物たちに「元旦に神殿へ早く来たもの12匹に、一年ずつ順番にその年を守ってもらい、これを干支とする」というおふれを出しました。 この話は聞いたことがあります。 神様ではなく、お釈迦様だという説もあるんですが、とにかくまあ、偉い人がそういうお触れをだしたワケでありますな。 これはまあ、なかなか賢くて、妥当な策だと思いますね。 選考方法が曖昧だと、後で揉めるもとになるし、陰で不正な裏工作とかを図るヤツも出てくるしー。 牛とか、柿安で牛肉を買って来て、神様 or お釈迦様に付け届けをして、 「例の件、ひとつよろしくお願いしますぜ。」 とか、やっちゃいそうですよね。 神様も人間なので (←なのか?) そういうことをされると、なびいちゃうかも知れません。 少なくともお釈迦様は人間なので、間違いなく、なびきます。 「そちも悪よのぉ。」 「いえいえ、御釈迦様ほどでは。」 そんな会話が聞こえて来そうです。 そんなことではいけない! さすがに神様やお釈迦様は偉い人なので、一瞬でも 「柿安の肉、欲ちい♪」 と思ってしまった自分の心を反省して、早いもの勝ち。 そういう公平な選考方法を採用することにしたんですが、お陰で牛クンは前の日から神殿に向かうことを余儀なくされて、難儀な話っすなぁ。 ま、その地道な努力が報われて、見事、神殿に一番乗りだぁ♪ …と思っていたら、背中に乗っていたネズミがヒョイと飛び降り、神殿に入ってしまったのです。 「一番のりだチュー」 酷 (ひで) ぇぇぇ! このネズミ、ちょっと間が抜けているものの、根は善良であるに違いないネコに対しても、 「集まる日はいつだニャ〜?」 「正月の二日だチュー」 などと虚偽を言ったりしているし、サイテーっすよね。 こんな嘘つき and インチキ野郎を名誉ある干支の一番に据えるとか、神様 or お釈迦様の目は節穴かぁ!? 一説によると、ネズミに騙された被害者である可哀想なネコに向かって、「顔を洗って出直してこい!」 などという暴言を吐いたとも言われておりますが、それ以来ネコはネズミを怨んで追いかけ回すようになって、で、ついでに、いつも暇さえあれば顔を洗うようになったんだねっ♪ …って、酷いことを言われたにも関わらず、ちゃんと神様 or 御釈迦様の言いつけを守るネコたん、いじらしいっすなぁ。 で、ネズミにまんまとしてやられたにも関わらず、文句も言わず2番手に甘んじる牛クンも立派です。 普通だったらズルをしたネズミは金メダル剥奪の上、業界から永久追放。 で、牛が繰り上がりで1位になる筈なんですが、こんな単純な不正も見抜けないとは、神様 or お釈迦様も人を見る目がありませんなぁ。 ま、相手はネズミなので、人を見る目があっても駄目なのかも知れませんけど。

 とまあ、ここまではわりと有名な話なんですが、その先がまったく伝わっておりません。 トラ以下がどうしてこんな順序になったのか、まったく分からず仕舞いなんですよね。 普通に走れば確実にメダルに手が届きそうな “馬” がちょっと伸び悩んでいるし、猪突させれば猛進しそうな “イノシシ” に至っては最下位だしぃ。 いや、出場選手が12匹だったとは限らないので、もっと下に雑魚キャラがいるのかも知れませんが、本来なら12位に沈むような選手じゃないですよね。 かと思えば、普通に走ってもそんなに速そうにはない、というか、普通に走れそうにもない “蛇” が “犬” よりも上位に食い込んでいるし、何か絶対にドラマがあったに違いないんですよね。 唯一、伝わっているのは、トリの取り扱いくらい。 鶏が猿と犬の間になったのは仲の悪い両者を仲裁していたため。 ほぉ。 そういえば桃太郎でも犬猿の仲である犬と猿との間にキジが入ってたりしますよね。 トリにはそういう役割があるんですかね? 「トリだけに、仲を取り持つ。」とか、そういう大切な任務を神様から与えられているのかも知れません。 そうやって頑張って仲を取り持ったところで、将来は甲府で 「鳥もつ煮」 になっちゃうわけで、なんとも凄惨な人生…というか、トリ生でありますなぁ。 トリを生で食うと食中毒になっちゃうのもやむを得ないような気がします。 で、13番目に到着し十二支に入れなかったイタチをかわいそうに思ったお釈迦様は、毎月の最初の日を「ついたち」と呼ぶことにした。 この話は初耳でありました。 ネズミに騙されたネコのほうを可哀想に思えよ! …という気がしないでもないんですが、ま、なかなかよく出来た話ではありますよね。 で、どうせならトラ以下の順位にもきっちりとオチをつけて欲しかったような気もするんですが、12個中、最初の2つまで考えた時点で、面倒になっちゃたんでしょうな。 あまりにも飽きるの、早過ぎぃ。。。 ま、その気持ちは分からんでもないんですけどね。 かく言う僕も、今日のこの話にどうやってオチをつけようか、激しく悩んでいたりするんですよね。 うーん・・・。

 ・・・。 3分ほど考えてみたんですが、特に何も思い付きませんでした。 「戊申(つちのえさる)生まれの人の性格 」 のところに書かれていた、最後の締めくくりが上手なので、そういったことを任される立場に落ち着くと、才能を思いっきり発揮することが出来るはずです。 この特性は自主的に返納させて貰うことにして、今日のところは、おしまい♪

 とまあそんなことで、今日はハンク・ジョーンズっす。 年の暮れ、何事も無く平穏無事に過ごしたい。 そんな思いを込めての選択でありますが、穏健ですからね、ハンクくん。 次男のサドみたいに加虐趣味に走ったり、三男のエルビンみたいに火炎瓶を投げまくったりこともなく、常に穏やかな紳士だったと言われております。 いや、次男と三男に関しては名前から受けるイメージだけで言ってるんですが、 「燃える瓶、上手に投げる、エルビンくん」 みたいな。 が、長男のハンクくんが反抗しないキャラだったのは確かでありまして、その昔、パナソニックのCMで 「デジタル、ヤルモンダ!」 とか言ってましたよね。 「ヤルモンダとか、ヤダもんだ!」 と断ることも出来たんでしょうが、ゴネたりしないところがこの人の偉いところかと。 ビッグボーイの “手ごねハンバーグ” とか、めっちゃ印象が悪いですもんね。 「ゴネてたらビッグになれないぜ、ボーイ。」 とか、説教したくなっちゃいます。 とまあそんなこんなで、日本でも知名度が高く、人気のほうもそこそこだったりするハンクくんでありますが、リーダーとしては、これといった代表作が思い浮かばないのが実情だったりします。 グレイト・ジャズ・トリオのやつとかは、辛口ヲタからは思い切り馬鹿にされそうだしー。 典型的な “サイドで光るタイプ” なんですが、じゃ、横のほうでいちばん光っているアルバムは何かと言われると、うーん…。 いちばん有名なのはキャノンボール・アダレイの、というか、マイルスの 『サムシン・エルス』 なんでしょうが、あれのピアノがハンクだというのは意外と穴だったりしますからね。 で、他にはパーカーの 『ナウズ・ザ・タイム』 とかもありますが、あれをハンク目当て…というか、ハンク耳当てで聴く人がいるとは思えないしー。 とまあ、そんなハンクくんなんですが、2010年にお亡くなりになってしまったんですな。享年91歳くらい。 これでジョーンズ3兄弟は全滅しちゃったことになりますが、長男がいちばん長生きだったんですな。 ま、長い男と書いて長男だから、さほど不思議ではないんですが、ということで、 『ザ・タレンティッド・タッチ』 。 タワレコで見掛けたか何かして、とりあえず買ってみた1枚なんですが、 『ザ・才能のある、おさわり』 っすか。紳士な癖に、なかなか隅に置けませんが、ま、真摯な態度でおさわりしそうなキャラではありますからね。 で、これ、ギターのバリー・ガルブレイスが入っているところが、がぶり寄り好きには嬉しいところなんですが、個人的にはちょっと余計な気も。 でもまあ、入っちゃってるものは今更、僕の力ではどうすることも出来ないし、とりあえずまあ、聞いてみることにしましょうか。

 1曲目、 「イフ・アイ・ラブ・アゲイン」 。 漢字にすると 「畏怖、あ、伊良部、あ、元(げん)」 っすか。 一部、ひらがなが混じってますが、落選しちゃいましたなぁ、元桑名市長の水谷元 (みずたに・げん) 。 小沢クン絡みの汚職で問題になった水谷建設の元の会長、水谷元会長(みずたに・もとかいちょう) と混同されたりして、快調に支持率が低下していたので、ま、やむを得ないかな…と。 で、曲のほうはアレです。哀愁味に欠ける嫌いがあるので、個人的にはあまり好きではないタイプだったりするんですが、このハンク版はなかなかの仕上がりであるな…と。 ギターとピアノが絡むイントロとか、正直ちょっと古めかしい雰囲気だったりするんですが、テーマに入るとバリ・ガルくんも陰に消えてくれるし、ハンクの小粋なピアノを堪能…とか言ってるうちに、演奏が終わってしまいましたが、1分57秒という、ほんのちょっとした小さなプチ小品。 そういった感じでありました。 まずは、軽く挨拶代わりにといったところでしょうか。 ということで、次。  「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」 。 好きなんすよね、これ。 で、ここでのハンクの弾きっぷりは、ピアノにおけるこの曲の模範といった感じで、むは〜ん♪ 何だかこう、香気が漂いまくっております。 何の外連 (けれん) もなく、ただ淡々とメロディを奏でているだけなんですが、これぞ、ザ・才能のあるタッチといった感じで、さわり心地の良さが半端なくて、むは〜ん♪

 ということで、次。 全部で12曲もあるので、いちいち真面目に解説している場合ではありません。 十二支の昔話を考えた人と同じく、12曲中、最初の2つの時点で既に面倒になりつつありますが、さ、頑張りましょう。  「ドント・エヴァー・リーブ・ミー」 。 「常に私から去っていかないで」 といった意味でしょうか? リーブ21の愛好者とか、自毛に対して 「ドント・リーブ・ミー!」 という悲痛な思いを持っているに違いありませんが、で、演奏のほうはというと、ミディアム・テンポの軽快な仕上がりだったりして、いいっす。 テーマに続いて小粋なピアノのソロが出て、で、その後、ギター、ピアノ、ベース、ドラムスの順で、参加者各位がちょっとずつフィーチャーされるという趣向も洒落ていて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、続いては 「イッツ・イージー・トゥ・リメンバー」 。 「思い出はやすし」 という、横山やすしを思い出させるような邦題が付いていたりもするんですが、そういえば小野ヤスシもお亡くなりになってしまいましたなぁ。 バター犬の漫画家とゴッチャになったりするんですが、谷岡ヤスジも1999年に滅びちゃったんですよね。 で、曲のほうはというと、いかにもロジャース=ハートらしいラブリィ&キュートな仕上がりだったりして、ハンクの作風ともよくマッチしています。 ミディアム・テンポの軽快な仕上がりで、何より。 で、次。  「ユー・アー・マイ・ラブ」 。 何となく中東っぽいエキゾチックな仕上がりだったりして、何より。

 ということで、6曲目です。ようやく折り返し地点が近づいてきましたな。 あと一頑張りなんですが、ここでジジ・グライスの名曲、 「ブルー・ライツ」 、登場。 街の灯りがとても綺麗ね、ヨコハマぁ、ブルーライト・ヨコハマぁぁぁ♪ …の複数形バージョンなんですが、タイトル通り、ブルージーな雰囲気が漂いまくっていて、日本人ウケすること、この上なし。 もしかしてジジ・グライスって日本人の爺ィなんじゃ? …という気がするくらいなんですが、ちょっと変な感じのイントロに続いて、オーソドックスな仕上がりのテーマが続いて、以下、ピアノ、ギターの順でソロがフィーチャーされます。 ぶっちゃけ、バリーは邪魔だと思っていたんですが、聖教新聞における 「バリバリ君」 くらいの価値はあるような気もしてきました。 こんなアイス もあるみたいだし、悪くはないっすよね、バリバリ君。 最近は 「あおぞら家族」 になってるって、知ってる? 作者は芝しってるだって、知ってる? ちなみに今年のクリスマスの作品は こんなの 。 何と言うか、世の中、別にオチなんか無くたっていいんだという事を知らされて、心強い思いで一杯なんですが、とまあそんなこんなでテーマに戻って、ちょっと変な感じのイントロと同じ作りのエンディングがあって、おしまい。

 で、次。  「ザ・ブルー・ルーム」 。 青シリーズが続きますが、こちらはロジャース=ハートのコンビによる歌物スタンダードっすな。 青さと部屋さとが両立した、どやさ。 そういった仕上がりだったりするんですが、とまあそんなことで、次。  「ア・サンデイ・カインド・オブ・ラブ」 。 「愛の種類の日曜日」 っすかね? 僕の語学力では解釈不能なので、翻訳サイトのお世話になろうかと思うんですが、 「sunday種への愛」 。 こっちも意味不明ですな。 普通にググったほうがいい成果が得られそうなんですが、その結果、 日本語訳 がヒットしました。 私は日曜向きのちゃんとした愛が欲しい。 何を言っているのかちょっと分からんのですが、サザエさんを愛人にしたいとか、そんな願望を歌ったものなんすかね? 曲のほうも、何だか気怠い午後の人妻のような雰囲気が漂っていたりするので、大きくは間違っていないような気もするんですが、しみじみとした綺麗なバラードに仕上がっていて、サザエの壺焼きが嫌いな僕でも普通に楽しめて、何より。 ということで、次。  「スター・アイズ」 。 わりとメジャー系のスタンダードっすな。 好きか嫌いかと言われると、微妙なところんですが、ここでのハンク版はいい感じに小粋だったりして、何より。 小粋と言えば、「おい小池!」 の人も死んじゃいましたなぁ。 ポテトチップスはカルビーよりも湖池屋派の僕としても何だか寂しい限りでありますが、とまあそんなことで、次。 ハンクのオリジナルで 「レット・ミー・ノウ」 。漢字にすると 「冷凍ミノ」 っすか。 一部カタカナも混じっておりますが、凍らせたホルモンを讃える曲ではないかと思われます。 個人的にホルモンは好きでないので、甲府鳥もつ煮とか、津山ホルモンうどんとか、まったくソソられるものが無かったりするんですが、ミノとか、胃でっせ? 牛には胃が4つほどあるそうですが、第一胃がミノで、第二胃がハチノス、第三胃がセンマイ、第四胃がギアラ。 もはや怪獣としか思えないネーミングだったりします。 胃とか食ったら胃もたれしそうで嫌なんですが、で、この冷凍第一胃を讃える曲の出来はというと、超ブギウギ調だったりして、ちょっと胃外。 いや、意外。 ま、小綺麗系ばかり続くとさすがにちょっと飽きちゃうので、こういう変わり玉を混ぜるのはいい考えだと思うんですが、はしゃいだ感じのハンクの弾きっぷりも微笑ましい限りっすな。

 で、次。  「トライ・ア・リトル・テンダネス」 。 「小さな柔軟性を試みます」 っすか。 ファーファとか使えば、わりと簡単に達成出来そうな試みではあるんですが、何とも言えない柔らか仕上げなバラードとなっていて、彼のトライは成功裏に終わったと言っていいのではなかろうかと。 とまあそんなことで、ラストっす。 コール・ポーターの 「イージー・トゥ・ラブ」 。 ウキウキするようなウキエさん。 そんな感じの仕上がりだったりして、三河屋のサブちゃんも大満足。 ということで、今年の紅白はサブちゃんの 「風雪ながれ旅」 に期待するとして、おしまい♪

【総合評価】

 年の暮れ、何事も無く平穏無事に過ごしたい。 そんな僕の思いに見事に応えてくれる1枚でありました。 いかにもハンクらしい穏やかさで満載。 ギターのガルなんとか君もほとんど気にならないレベルの目立たなさ具合だし、選曲も適切にして無難だし、とまあそんなこんなで、では皆さま、よいお年を☆


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