DAVE DIGS DISNEY (COLUMBIA)

DAVE BRUBECK (1957/6)

DAVE DIGS DISNEY


【パーソネル】

PAUL DESMOND (as) DAVE BRUBECK (p)
NOMAN BATES (b) JOE MORELLO (ds)
【収録曲】

(01-03) ALICE IN WONDERLAND / GIVE A LITTLE WHISTLE / HEIGH-HO (THE DWARFS' MARCHING SONG)
(04-06) WHEN YOU WISH UPON A STAR / SOME DAY MY PRINCE WILL COME / ONE SONG
(07-08) VERY GOOD ADVICE / SO THIS IS LOVE
【解説】 ( 2012年12月16日更新 / 連載 1,057回 )

 白浜でのんびりと夕日を眺めていたら 「くろしお」 に乗り遅れた。 前回 、そういうところまで話が進んでいたと思うんですが、そもそもどうして白浜で夕日を見てから、串本くんだりまで移動しようかと思ったのかというと、橋杭岩で日の出を見たかったから。 その1点に尽きます。 「橋杭岩 日の出」 で画像検索すると、何だかよさげな写真が出てくるんですよね。 こんなの とか。 何だか鼻毛な写真を見せられても別にどうってこと無いんですが、何だかよさげな写真となると話は別です。俺にも撮らせろ!そんな気持ちになっちゃいます。 というころで、撮ってみました。 2日目のお泊り先は 民宿はし杭 。 到着した時は既に真っ暗で、部屋の窓から何となく海っぽいものが見えているような気がしないでもない。 その程度の出来だったりしたんですが、次の日の朝、日の出の30分くらい前に起きて外を眺めてみたところ、おおっ、凄ぇぇぇぇぇ! 画像検索の結果とまったく同じ景色と空の色が目の前に広がっていて、凄ぇぇぇぇぇ! 橋杭の端っこだけとか、橋杭がはすかいに見えるとか、そんなレベルではなく、真正面から全貌が、どどーん。 民宿はし杭の名に恥じない、悔いのないロケーションでありますな、こりゃ。 ということで、外に出て撮影開始〜。


< 橋杭岩 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 目の前が駐車場になっているんですが、日の出の時間が近づくにつれて、けっこうな数のカメラマンが車に乗ってやってきます。きっちりと三脚を立てたりして、やる気満々。 そこまでヤル気のないコンデジのギャルは手擦りの柱にカメラを乗せたりしておりました。 そのカメラの画面をカメラで撮ったのが (写真・上から2枚目) だったりするんですが、なかなか斬新な構図であるな…と、絶賛自画自賛中。 で、この日は非の付け所がないような好天で、日の出の撮影にはもってこいの状況だったんですが、ただひとつだけ誤算が。 太陽が海から昇ってくれなかったんですよね。  Sunのサーベイ で事前にシミュレーションした結果、日の出の方角に大島があるというのは認識していたんですが、手前の陸地と島との間の海から太陽が昇るんじゃねえの? …と、漠然と思い込んでおりました。 が、日の出の時間は過ぎている筈なのに、いつまでたっても太陽は顔を覗かせてくれず、もしかして僕の考えは間違っていたんじゃないか? そんな不安に駆られてしまったんですが、で、僕にはこの後、JRに乗って紀伊勝浦まで移動するという任務が待ち受けていたりします。 あまり長く外を徘徊してもいられないので、とりあえず部屋に戻ることにしたんですが、ちょうどそのタイミングで大島の向こうから太陽が姿を見せました。 便所のドアを全開にして、洋式便器に座りながら爽やかな朝の光を存分に浴びることが出来て、とっても便器。 いや、とっても便利。 その気になれば朝日を鑑賞しながら浣腸だって出来ちゃうし、で、浣腸と言えばこの橋杭岩は干潮と満潮ではかなり雰囲気が違ったりするみたいだし、なかなか奥が深いっすなー。 干潮の時にいけば浅いんですけど。 とまあそんなことで、とりあえず日の出も見れたので満足して、宿を後にすることにしました。 串本駅までの足跡はこんな感じっす。


  【串本の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 来るときは真っ暗だったのでタクシー (←料金は750円くらい)を使うことにしたんですが、2キロ弱、歩いて25分くらいの距離でありますな。 途中、いい感じの海水浴場もあったりして、散策するには手頃なんですが、駅から橋杭岩まで歩いて往復となると、ちょっと辛いかも? 新宮駅から勝浦駅を経由して潮岬まで行くバス が橋杭岩の前に止まるので、行きか帰りにコイツを上手く使ってやるといいんじゃないかと思うんですが、今回はいい感じのバスの便がなかったので、駅まで歩いてそこからJR線に乗ることにして、とまあそんなことで、紀伊勝浦に到着〜。 都合良く、日曜の朝には 朝市 が開かれるようなので、朝メシの調達を兼ねて覗いてみることにしました。


< 紀伊勝浦 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ちょっと時間が早過ぎたのか、にぎわい広場は思ったほどには賑わってなくて、 ここ に出ているマグロの寿司はまだ準備中の様相でありました。 ここ にあるマグロ串カツも見当たらず。 仕方が無いので愛想の悪い爺ィのところでマグロ丼を買って、近くのベンチに座って食べたんですが、これがなかなかイケました。 ベンチに座って食べると何故だか美味しく感じられますよね。 便器に座って食っても駄目なんですけど。 (写真・ちょうど真ん中) がその成果品なんですが、お値段は500えん♪ 前の日に白浜の日帰り温泉で食ったマグロ丼は、ざる蕎麦とセットで500円相当だったので、それに比べると決してお安いとは言えないんですが、普通にうまかったから、ま、いいかと。 ま、いいかと言えば真イカが干されたりしておりましたが、いかんせん、イカにはあまり詳しくないので、これが本当に真イカなのかどうかはよく分からんのですけど。 で、真イカと言えば昔、 「じゃまイカ倶楽部」 というサイトがありましたな。 じゃまイカくんは静岡市在住のオッサンで、彼の地にお泊まりで仕事に行く機会があった際、ぷちオフ会を開催したりしたんですが、お土産に貰った黒はんぺんが正直、じゃまイカでした。 イカ臭くはないんですが、イワシ臭いし、邪魔臭いし、お土産に要冷蔵の食い物とか、やめて欲しいっす。 地元の名産品をお土産に持たせてあげたい。 そのご厚意は嬉しいんですが、家にたどり着くまでに腐るがな!アカンがな! 車ならクーラーボックスを積み込んで、保冷剤なり氷なりを用意すればなんとかなるんですが、で、今回も出来れば勝浦でマグロの刺身とかをお土産に買っていきたかったんですが、鉄道利用なので断念しました。 が、何かひとつくらいはマグロ系を押さえておきたいところですよね。 個人的にはご当地シーチキン、略して “ごとうチキン” みたいなのがあればベストなんですが、それではただの後藤さんちのニワトリみたいなので、駄目っすかぁ。 ちなみに勝浦には まぐろ体験CAN なんてのがあるんですが、これなんてお土産兼思い出作りには最適っすよね。 ツナ缶以外に“思い出缶”もお作りいただけるって、最高ぢゃん♪ おもちゃを詰めて 「大人のおもちゃの缶詰」 というのを作って、オトナになってから開封したりすると、楽しいかもー? 直径7センチ、高さ5センチ程度の缶に入るような大人のおもちゃでは満足出来ないかも知れませんが、それはともかくとして、大いにソソられるものがありますな、こりゃ。

 が、さすがにこれに一人で参加するというのはあまりにも敷居が高過ぎるので断念して、無難なところで ここ で一押しされている “まぐろのみりん干し” というのを買ってみることにしました。 オフィシャルサイトにはオバチャンの姿しか見えませんが、娘(?)と思われるギャルもいたりして、何と言うかその、よかったな♪ …と。 いずれにしろ、納得のいくマグロ系の乾き物を手に入れることが出来て何よりなんですが、店を離れてから何気無くパッケージに貼ってあるシールを見たら、 「冷蔵庫で保管」 という文字が。マジかよー? よみがえる黒はんぺんの悪夢。 店では普通にテーブルの上に並べて売られていたし、真夏じゃないので大丈夫だとは思うんですが、日中は冷蔵庫よりも気温が高くなると思うし、うーん。。。 とりあえず駅まで戻ってコインロッカーの中に放置することにしたんですが、半日くらいなら異臭騒ぎになったりはしませんよね? 冷凍や冷蔵のコインロッカーがあれば、多少はお高くでも需要があると思うんですが、今、調べてみたら普通にあるみたいですな、パチンコ屋とかに。 よくパチンコ屋の駐車場に子供を放置されて、熱中症騒ぎが起こったりするんですが、生物(なまもの)に関してはきちんと配慮がなされている模様です。 生物(なまもの)より、生物(いきもの)のほうを何とかしろよ! そんな気もするんですが、で、まぐろのみりん干しの事はとりあえず忘れることにして、先に進みましょう。 この日のメインイベントは 紀の松島めぐり なんですが、乗り場の観光桟橋は朝市の会場から歩いて3分程度。 駅からでも5分くらいなので、まぐろを預けに戻っても大丈夫でした。 同じ場所からホテル浦島の送迎カメ船も発着するんですが、今回、僕が乗るのはオルカたんのようでありますな。つぶらな瞳が、可愛いっ♪

  【紀伊勝浦の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 この遊覧船、午前中は30分に1便くらいの頻度で出航するみたいなんですが、予定の便が満席で乗れなかったりすると、その後の行程に大きな狂いが生じてしまうので、念のために ここ から予約を入れておくことにしました。インターネットからフォーム予約が出来て、とっても便利。 10:10発の便を押さえることにしたんですが、するとこんな返信が。

  >> 大変申し訳ありません。只今、減便運航中のため11月25日の10:10便はありません。
  >> お客様が多くなる事が予想される場合のみ全便運航に変更しますが今のところ
  >> 午前中は8:30/9:40/10:50の予定になっております。
  >> 時刻の変更をお願いします。

 えー、マジかよ? ほ→むぺ→じを見ても、どこにもそんなことは書いてなかったような気がするんですが、知らずに予約なしで10:10分の便に乗ろうとしたら、大ハマリするところでした。 で、やむなく9:40発の便に変更することにしたんですが、何か不親切っすよね。 でもまあ、当日、窓口で係のオネーサンに予約した者である旨を告げたところ、「お時間を変更して頂いて、すいませんでしたぁ。」 と、丁寧に詫びをいれてくれたので、ま、許さないワケにもいきません。 結局のところ、この日はお客様が多くなる事が予想されたのか、午前中は全便がフルで運行されることになったようですが、で、実際のお客様の増え具合はどうだったのかと言うと、9:40の便の乗客は僕を含めて4人だけ。少なっ! 予約を入れようなどと思い立った自分が恥ずかしくなるレベルでありますが、こりゃ、減便運航したくなりますわなー。 途中、ホテル浦島にも立ち寄って、そこから乗ってくる人が10人ほどいたので、なんとか遊覧船としてのメンツは保たれたんですが、そんな不人気企画であるにも関わらず、雰囲気はそれほど不人気ではなくて、思ってたよりずっとよかったっす。


< 紀の松島めぐり > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 運航軌跡はこんな感じ。

  【紀の松島めぐりの航行軌跡】 (←Click Here!!)

 ほ→むぺ→じの これ と比べても、そんなに大きな差はなくて、真っ正直に運航されていることが確認出来るんですが、で、景色のほうはというと、あまり多くを期待していなかったのが幸いしたのか、普通によかったっす。 「紀の」が付かない、普通の松島には行ったことがないので比較は出来ないんですが、あっちもけっこうな “がっかり名所” だという話を聞くので、ひょっとしたら本家に勝てるんじゃないかという、淡い期待も。 とりあえず天気がよければそれだけで、何だか晴れやかな気分になりますよね。 ただこの船はですね、けっこう揺れます。めっちゃ揺れます。半端なく揺れます。 のんびりとした長閑な展開を頭に描いていると、意外な展開にちょっと焦ってしまいます。 湾内を航行しているうちはぜんぜん大丈夫なんですが、熊野灘に出た途端、左右にゆっさゆっさと揺さぶられて、外海、パネぇ!! 何もわざわざ無駄に遠回りして、ゲロゲロ感を味わせてくれなくてもいいのにぃ。。。 そう思わずにはいられませんが、このルート設定には一応、それなりの意味があるようです。 それは何かというと、 これ 。 言われなければ絶対に分からないと思いますが、那智の滝が見えます。 鉄塔の左上の木が禿げてる辺りっすな。 観客からは 「おおっ。」 と、それなりに歓声があがったりするので、意地でも滝が見えることまでは行ってやるぅ! そんな気概で頑張っているんでしょう。 で、もうひとつ、 こんな余禄 も。 ホテル浦島 が建ってる半島の向こう側にまで回り込むので、大洞窟温泉忘帰洞が外から丸見え♪ …とまではいきませんが、かなり近くを通ったりします。 もっと超望遠なレンズを持ってこればよかった! そんな後悔に駆られてしまうんですが、とまあ、そうこうしているうちに、 太地くじら浜公園 に到着〜。 船から降りずにそのまま勝浦に戻ってもいいんですが、上陸して周辺を散策して、後発の適当な便に乗って帰ることも可能でありまして、とまあそんなことで、降船〜。


< 太地くじら浜公園 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 桟橋の近くには捕鯨船が展示してあったりして、ほげぇ〜♪ “RESERCH” と書いてあるので、調査捕鯨の船なんでしょうが、その前でヤリを構えている人は恐らく、シーシェパードの襲撃に備えているのでありましょう。 で、その先に くじらの博物館 というのがあるんですが、ぶっちゃけ、ここには何も期待していませんでした。 クジラを食って、帰りの船が出るまでの時間潰しになれば、いっかぁ。 …みたいな。 が、行ってみたら、意外と悪くなかったっす。 博物館そのものはあまり大きくなくて、1階部分は吹き抜けで天井からクジラの骨格模型がつり下げられているのと、ちょっとした売店があったりする程度。 所要時間5分で終わっちゃいそうで、前途に暗雲が立ちこめる思いでありますが、その先の屋外エリアがちょっとした公園みたいになってました。 先っちょのほうには地味ながら水族館があったりするし、園内のプールにはごく普通にイルカとか小型のクジラとかがスイスイ、ザバザバと泳ぎ回ったりしております。 ふれあい桟橋というところでは餌やり体験 (有料) も出来るようで、それを目当てにイルカとか小型のクジラとかが近寄ってきたりします。 餌を持ってなくても勝手に寄ってくるので、ちょっと得した気分。 「ぷはー」 という息継ぎの音も耳に生々しく、こいつらが紛れもなくほ乳類であることを実感出来るんですが、かなりの頻度でイルカショーとクジラショーも開催されておりまして、恐らく、白浜のアドベンチャーワールドのショーと比べたら、桁違いにショボかったりするんでしょうが、こじんまりとした会場なので距離が近くて、写真を撮ったりするには好都合。 いいぢゃん♪ ちなみにこの日は流れは、イルカのショーを見る → クジラを食う → クジラのショーを見る。 そういうスケジュールだったんですが、イルカとクジラのショーの順番が逆でなくて、よかったっす。 クジラのショーを堪能した後で竜田揚げにして食うというのは、いくら違う個体のクジラだとは言え、ちょっと気が引けますもんね。 ま、イルカもクジラも似たようなものなんですが、ということで、事前に調べておいた お食事処しっぽ という店に移動。 もう1件の くじら家 のほうがクジラの専門店っぽくっていいかなという気がしたんですが、一人客にはちょっと敷居が高いように思われたので、とまあそんなことで、 しっぽ に到着〜。やってませんでした。 定休日だったのか、あるいは 哀しみに濡れて という、行列のできる店はホンマにうまい? さん (30代後半・男性・大阪府) のクチコミのおかげで客が来なくなって、廃業を余儀なくされちゃったのか。 仕方なく くじら家 を目指すことにしたんですが、行ってみたら一人客でも敷居などぜんぜん高くなかったし、こっちのほうが少しだけ公園から近いし、最初からこっちにしておけばよかった! そう思わずにはいられませんでしたが、とまあそんなこんなで、


< 太地くじら浜公園 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 くじらの竜田揚げ定食っ♪ 僕は子供の頃、給食の 「くじらのノルウェー風」 が大好きだったので、クジラを食うなら竜田揚げっ! そう心に決めていたんですが、くじらのノルウェー風というのは、いわゆる竜田揚げ。 そのように解説されていることが多いですからね。 桑名の学校で出されていたノルウェー風は、いわゆる竜田揚げとはちょっと違って、ケチャップ風味だったような気もするんですが、メニューには普通の竜田揚げしかないので、仕方がありません。 で、食ってみたら、やっぱりちょっと違う気はしたんですが、いずれにしろクジラの肉を食うのは30年ぶり? …といった感じで、テラ懐かしス。 クジラの肉はちょっと固いという印象があったんですが、そんなことはぜんぜんなく、で、クジラの肉はちょっと癖があるという印象があったんですが、そんなことはちょっとだけあって、そういう意味で竜田揚げというのは無難な調理法であると言えましょう。 味付けして揚げてやれば、大抵のモノは食えるようになりますからね。 定食に付いてくるのは味噌汁ではなくて、さえずりのスープ。 それってクジラの舌っすよね? ちょっと気持ち悪い気がしたんですが、食ってみたら普通に豚ベーコンの白身の部分みたいな感じで、特に問題はありませんでした。 その他、鯨の大和煮みたいな小鉢も付いていて、必要最小限ながら、そこそこクジラを堪能出来る。 そういう仕上がりだったりして、めっちゃ満足♪ で、公園に戻って (半券を見せれば再入場可能) 、竜田揚げられる前のクジラさんたちが賢明にジャンプしたりするショーを堪能して、で、帰りの船が出るまで時間があったので博物館をじっくり見ることにしたんですが、2階と3階部分には思ってた以上にしっかりした展示がされていたし、博物館の屋上から眺める景色も綺麗だし、太地、いいぢゃん♪ …ということで、散策の足跡はこんな感じ。

  【太地の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 くじら浜公園の他にも 継子投 という景勝地があるみたいだし、 落合博満野球記念館 …は、別にどうでもいいとして、いくつか行ってみたいところがあったんですが、今回は時間の都合で諦めるとして、とまあそんなこんなで船に乗って勝浦まで戻って、特急 「南紀」 で3時間半ほど掛けて桑名に戻って、2泊3日の和歌山旅の話は、おしまい♪

 ということで、今日はデイブ・ブルーベックっす。 つい先日、この人の訃報に接したので、哀悼の意を込めて取り上げてみたいと思うんですが、米国のモダンジャズの巨匠で、ピアニスト・作曲家のデイブ・ブルーベック氏が5日、東部コネティカット州で死去した。91歳。 えらくご高齢だったんですな。残念ではありますが、ま、しゃあないな…と。 そこまで生き延びれば本望でしょう。 個人的にはジャズにまだド素人だった頃、 “アリナミンV” のCMで使われていた 「テイク・ファイブ」 を聞いて感銘を受けたりしたので、それなりに感慨深いものがあったりするんですが、日本のコアなファンの間では今ひとつ不人気だったりしますよね? 「テイク・ファイブ」 にしたところで、ポール・デスモンドのアルトが傑出しているだけの話で、ブルーベックのピアノそのものは、ほとんど空気だったりするしー。 とまあそんなことで、今日はブルーベッくんが主役になれそうなアルバムを選んでおこうと思うんですが、 「デイブ・ディグス・ディズニー」 。 これ、どうっすか? 何となくトリオ作品だと勝手に思い込んでいたんですが、聞いてみたら普通にデスモンドが入っていて、ちょっとアレだったんですが、ディズニーのお馴染みのナンバーばかりを取り上げているので、 ギャルにもウケがよさそうで、うけけー♪ ちなみに今回のジャケ絵に関しては、敢えて手抜きをする覚悟は出来ております。 ジャケットにはいくつかお馴染みのキャラがあしらわれていたりするんですが、下手に上手に書いて、ディズニーからいちゃもんをつけられても嫌だしー。 とまあそんなことで、1曲目から聞いてみることにしましょうかぁ。

 アルバムの冒頭を飾るのは 「アリス・イン・ワンダーランド」 。 「不思議の国のアリス」 っすな。 アリスというと谷村新司の顔とか、堀内孝雄の顔とか、有栖川有栖の顔とかが浮かんで来て、矢沢透の顔は別に浮かんでこなかったりするんですが、で、この曲はアレっす。アリスっす。 で、演奏のほうはアレっす。 ブルーベックが無伴奏ソロでラブリィ&キュートなテーマを奏でて、バラードぉ? …と思わせておいて、ベースとドラムスが入って、スインギー路線に転じる。 そういう手法だったりするんですが、でもって、ソロ先発はデスモンドっすか。 先述の通り、僕は勝手にトリオ物だとばかり思い込んでいたので、この展開にはちょっと意表を突かれて、うひょー。 …と、そんな感じだったりしたんですが、そうと分かってしまえばデスたんの名人芸を素直に楽しむのが吉でありましょう。 実際、いい感じだったりするので特に問題はないんですが、でもって、続いて出てくるピアノのソロも悪くないっす。 背後ではジョー・モレロのブラシが絶妙だったりするんですが、聖水プレイ好きの人にはかなり人気が高かったりしますよね、ジョー・モレロ。 じょーっと漏れてナンボですからね、聖水って。 で、終盤はピアノとアルトの絡みでいい感じに室内楽だったりして、以下、ピアノとベースの絡み、アルトとタイコの絡みと続いて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 オーソドックスなハードバップとはちょっと毛色の違った作風なんですが、ま、いいんじゃないっすか、たまには。

 ということで、次。  「ギブ・ア・リトル・ホイッスル」 。 「口笛吹いて」 とか、そんな日本名があったような気がします。 口笛吹いて〜空き地へ行った〜、知らない子がやってきて〜、遊ばないかと笑って言った〜♪ くじらのノルウェー風と同じくらい、小学生時代を懐かしく思い出させる歌でありますが、これはディズニーとは何の関係も無いっすよね? YouTubeに 動画 が上がっていたんですが、ジャングルジムとか鉄棒のシーンで、ぱんつが見えるんじゃないかとちょっぴり期待してしまいました。 健全なオトナに成長している自分を発見出来て何よりなんですが、で、ディズニー版のほうの曲はというと、何となくクリスマスを髣髴させるようなラブリィ&キュートな仕上がりでありますな。 ピアノ主導でテーマが演奏された後、アルトのソロが登場。 そういう流れだったりするんですが、で、以下、ブルーベックのソロが続きます。 この人のピアノはスイングしないと言われていたりするんですが、言われてみればそんな気もするし、それなりに頑張っているような気もするし、ま、人生それぞれ。 で、終盤はアルトとピアノの絡みでいい感じに室内楽だったりして、で、この部分が無駄に長過ぎるような気がしないでもないんですが、続いてアルトとドラムスの絡みがあって、テーマに戻って、おしまい。 ま、悪くはないんじゃないっすか。

 で、次。  「ハイ・ホー」 。 括弧して (ザ・ドゥワーフス・マーチング・ソング) と書いてあったりするんですが、何らかの行進曲な歌。 そういうアレだったりするんでしょう。 ハイホー、ハイホー、仕事が好き〜♪ 「白雪姫」 で小人が歌うヤツでしたっけ? で、“Dwarf” って何? …と思って調べてみたら 「小人」 だったんですが、“ATOK” では差別用語扱いなのか、「こびと」 では漢字に変換してくれなくて、面倒な限り。 小人町とか言う地名は出てくるのにぃ。 で、これはマーチング・ソングだけに、なかなか行進曲的だったりするんですが、デスモンドのアルトもいつになく無駄に熱かったりして、ちょっと笑えます。 ブルーベックのピアノも適度にスインギーだし、中盤では漏れろタンも結構フィーチャーされてたりするし、1〜2曲目とはまたちょっと毛色の違った仕上がりで、普通によかったっす。 で、続いては 「ホエン・ユー・ウィッシュ・アップオン・ア・スター」 。 ディズニー物の中でも最上位にメジャーなのではないかと思われる、日本名 「星に願いを」 でありますな。 「ピノキオ」 の主題歌でしたっけ? ちなみにピノキオって、檜 (ひのき) で出来ているからピノキオなんだそうですな。 いや、無論、嘘なんですけど。 明治時代にピノキオが翻訳された時の主人公の名前は「桧丸 (ひのきまる) 」だったそうで、明治の人のセンスもちょっとどうかという気がするんですが、ここでのブルーベッくんはバラードよりも少し早めのテンポ設定で、小唄っぽい感じに仕上げていたりしております。 テーマ部はピアノが中心で、ソロ・パートに入ってデスモンドが登場。 もはや様式美と言える展開だったりするんですが、しばらくアルトのソロが続いて、その後ピアノが続いて、でもって、何となく中途半端な感じで、おしまい。

 ということで、次。  「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」 。 これまたメジャーなナンバーで、日本名は 「いつか王子様が」 。 いつまでもそんな夢ばかりみてると、おじ様にしか相手をして貰えないお年頃になっちゃったりするんですが、こいつも 「白雪姫」 でしたっけ? 1957年に、ジャズピアニストのデイヴ・ブルーベックは、彼の子供が持っていたディズニーの曲の作品集に直感を受け、 『デイヴ・ディグズ・ディズニー』 でのこの歌のあるヴァージョンを収録した。この歌はすぐにジャズミュージシャンの間で、そのコード進行が格別で納得できるものと考えられ人気が出た。 Wikipedia にそんな記載があるんですが、ほぉ、これがジャズ化の元祖だったんすか。 出来としては、ま、ぼちぼちかな。 そんな感じだったりするんですが、とまあそんなことで、ラストっす。 僕の持ってるCDにはオマケが2曲入っているんですが、とてもそれに触れるだけの余力は残っていなくて、とまあそんなことで、 「ワン・ソング」 。 アルバムの最後を飾るのに今ひとつ相応しくない地味曲なんですが、お正月に玄関に飾るしめ縄もけっこう地味だったりするので、ま、いいかと。 ま、しめ縄が地味なのは、近所のミスタートンカチで下から数えて3番目くらいに安いのを買ってくるのが原因だったりするんですが、高いヤツはそれなりに派手だったりしますからね。 みかんとか付いてたりして。 みかんと言えば子供の頃、中身をくりぬいて皮を綺麗に残して、中に鼻紙を詰めて剥製状にしたのをご神体とした 「オレイン神社」 というオレンジ系の神社を作ったことがありましたな。 すぐに黴びて駄目になっちゃったんですけど。 で、演奏のほうはというと、まあまあかな? そんな仕上がりだったりするんですが、とまあそんなことで、今日は以上っす。

【総合評価】

 3曲目くらいまでは、ま、いいんじゃないっすか、たまには。 そういう心境だったんですが、同じような感じの演奏が続くので、後半はぶっちゃけ、飽きました。 でもまあ、最後を除けば基本、お馴染みのメロディばかりが出てくるし、質的にはぜんぜん悪くないと思うので、ま、いいんじゃないっすかぁ?


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