CONCERT BY THE SEA (COLUMBIA)

ERROLL GARNER (1955/9/19)

CONCERT BY THE SEA


【パーソネル】

EROOLL GARNER (p) EDDIE CALHPUN (b) DENZIL BEST (ds)
【収録曲】

(01-03) I'LL REMEMBER APRIL / TEACH MR TONIGHT / MANBO CARMEL
(04-06) AUTUMN LEAVES / IT'S ALL RIGHT WITH ME / RED TOP
(07-09) APRIL IN PARIS / THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME / HOW COULD YOU DO A THING LIKE THAT TO ME
(10-11) WHERE OR WHEN / ERROLL'S THEME
【解説】 ( 2012年09月09日更新 / 連載 1,045回 )

 ( 前回 までのあらすじ) 野辺山で 「満天の星空観察会」 に参加した。 満天…というより、イカ天。 その程度の星しか見えなかったりしたが、ギャルの参加者がいて、いかった。 ということで、2泊3日の旅もいよいよ最終日っす。 とりあえず手近なところで、ここ (↓) に行ってみることにしました。


< 国立天文台 野辺山 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 天文台というとプラネタリウムがあったり、大きな望遠鏡があったりと、けっこう華やいだ雰囲気のところを想像するかも知れませんが、 ここ は地味です。 宇宙電波観測所、太陽電波観測所なので、電波系の人にはいいかも知れませんが、個人的には電波よりも、でんぶのほうが好きだったりするしー。 ちらし寿司によく散らしてあったりしますよね、桜でんぶ。 というか、ちらし寿司に散らされているのしか見たことがないような気がするんですが、あ、もしかしたら巻き寿司にも地味に巻かれていたりしますかね? いずれにせよ、単なる 「彩り要員」 としか思えなくて、特に美味いものとは思えないんですが、そんなのにも負けちゃうなんて、電波のソソられなさ具合は半端ではありませんな。 が、野辺山って他にこれと言って見るものもなさそうなので、とりあえず覗いてみることにしました。 無料 (ただ) だしー。 今どき無料で見られるなんて、感無量なんですが、中に入るには入口のところで記帳をしなければなりません。 それはそれで貴重な体験と言えそうなんですが、名前を書かされるのかと思ったらそうではなく、3つの枠に仕切られた帳面には 「都道府県名」 「市町村名」 「人数」 を書くシステムになっているようです。 真ん中のところは省略している人も多いんですが、中にはちゃんと書いてあるのもあって、帳面に記入するのに几帳面な人もいるものなんですなー。 無論、僕もしっかりした性格の持ち主なので、 「三重県」 と書いた後、その隣に 「桑名市」 と書こうととしたんですが、何故か守衛のオッサンに 「そこじゃなくって!」 と叱られたので、人数のところに 「1」 だけを記入するに留まりました。 後から来た事情をよく知らない奴に 「この三重県民は大雑把な性格だ!」 と思われたに違いなくて、悔しくてなりません。

 朝イチだし、あまり面白くも無さそうな施設だし、見学者は皆無に等しいんじゃないかと踏んでいたんですが、家族連れとか若いペヤングとかが、ぼちぼち。 すぐ近くにドーム型シアターやフライトシミュレーターなんかがあったりする、けっこう華やいだ雰囲気の ベジタボール・ウィズ なんてのがあったりするので、それとペアで行程に組み込んでいるんでしょうな。 なかなか楽しそうな施設なんですが、一人で行っても空しくなるに違いないので、僕は学究的で地味そうな天文台のほうだけにしたんですが、なんのなんの。 家族連れとか若いペヤングとかが 「キャッキャ、ウフフ♪」 と楽しそうにパラボラアンテナを眺めていたりして、おめーら、ウゼぇんじゃぁぁぁ!! ところどころに説明パネル (←小難しい…というか、中の上難しいといったレベル) があったりするんですが、んなもん、いちいち真面目に読んでるんじゃねぇ!! ちっともどいてくれないので、ほとんど説明を見ることが出来なかったんですが、もういいっ! 宇宙電波観測とか太陽電波観測とか、んなもん、最初っからこれっぽっちも興味はねぇ!! とりあえずアンテナの写真だけ撮って自分の気持ちを納得させることにしたんですが、他ではなかなか見れない光景なので、被写体としてはなかなか面白いっすな。 朝イチだったからなのか、パラボラたん達はどれも真上を向いていたんですが、時間によって角度が変わったりするようです。 それどころか6基ある10mのパラボラは線路の上に設置されていて、時には台座なり移動したりするそうです。 こいつらがいきなり、一斉に動き出したら。 そう考えると、壮観っすな。 ディアゴスティーニから 「動くパラボラアンテナを作る(全64巻)」 が出たら、創刊号を買っちゃうレベル。 ま、5号くらいで飽きて定期購読を解約して、結局は 「動かないパラボラアンテナの残骸」 みたいな結果に終わっちゃう気はするんですが、で、いちばん奥には45mの巨大パラボラが、どーんと鎮座していたりします。 この迫力は写真では伝わらないので、是非とも自分の目で確認して頂きたいんですが、それはそうと、いったい何なんすかね、この変な天気は。 こっちのほうを見ると綺麗な青空が見えているんですが、反対のほうを見ると、山のずーっと下まで厚い雲がかかっていたりします。 (写真・上から2番目)(写真・ちょうど真ん中) で、その差異を味わって頂きたいと思うんですが、ちなみに (写真・いちばん上) は、あまりにも空がどんよりしてちょっとムカついたので、モノクロ風に加工してみましたぁ♪ そういう作品だったりするんですが、で、 (写真・下から2番目) は “電波ヘリオグラフ” (←何だかよく分からん) っすな。 大きいパラボラは迫力があって凄いんですが、小っちゃいのは何だか、可愛いっ♪ が、可愛いのもこれだけズラっと並ぶと壮観でありますなぁ。 ディアゴスティーニから 「動かないプチパラボラ完成品(全64巻)」 というのが出て、毎回、まったく同じプチパラが1個ずつ付いてきたりしたら、頑張って64個集めて、ずらーっと並べてみたいかも? ま、おそらく2号で飽きると思うんですが、で、 (写真・いちばん下) は、端っこのほうに展示してあったペアのオレンジぷちパラボラたん♪ 棒で連結されているので、2つが同じ動きをしたりするんですかね? 可愛いっ♪ ちょうど大パラボラを挟む格好になる構図で撮ってみたんですが、遠近の関係で大小が逆転していて、大は小を兼ねるというか、小よく大を制すというか、そういう感じが出ていて、いいんじゃないかと。 ということで、以上、いくつかムカつくこともあったんですが、撮影スポットとしては大いに楽しめたので、よかったっす。


 で、続いて “サンメドウズ大泉清里” というところに行ってみることにしました。 ここはアレです。 根は スキー場 です。 僕も一度だけ滑りに行ったことがあって、そのレポが ここ にあったりするんですが、めっちゃ天気がよくて八ヶ岳がどーんと見えていて、おおっ♪ 富士山もけっこう大きく見えていて、わおっ♪ おかげで、めっちゃ印象がよかったりするんですが、夏場にもリフトを運行していて、ユリの花なんかも咲いちゃっているらしい。 そんな情報が得られたので、6年ぶりくらいに行ってみることにしました。 ゲレンデを利用して夏にユリの花を咲かせているところはいくつかあって、この辺りではスキー場ガイドのほうにも出てくる 富士見高原 というのが有名なんですが、7月下旬が見頃のようで、お盆時期には既に盛りを過ぎちゃってるっぽい気配が。 一方、サンメドウズのほうは標高が高いからか見頃の時期が半月ほど遅いようで、ちょうどいいぢゃん♪ …というので、行ってみることにしたんですが、問題はお天気でありますな。 事前の週間予報では雨だったのが、何とか曇りで留まってくれたのはラッキーだったんですが、野辺山のパラボラアンテナの向こうに見えていた、山の低いところにまで雲が降りてきている方向だったりするんですよね、清里って。 で、実際、そっち方面に向けて車を走らせたところ、視界、ゼロやんっ! …という絶望的な状況であることが判明したんですが、でもまあ、ユリの花を見るにはさほど問題は無いものと思われるし、むしろ、霧の中で幻想的な写真が撮れるかも? そんな期待もあったりします。


< サンメドウズ大泉清里 (フラワーリフト編) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 とまあそんなことで、到着〜。 こんな天気にも関わらず、駐車場には結構な数の車が止まっておりました。 で、外に出ると、おおっ、涼しい♪ …のを通り越して、寒いっ!! 山の上まで行くのは、ちょっと躊躇っちゅね〜。 by 具志堅用高な状況だったんですが、ここまで来たら覚悟を決めるしかありません。 フラワーリフトとパノラマリフトという2本のリフトが運行しているようですが、この天気で、パノラマもクソもねぇ! …のは自明だし、今回はあくまでもお花が目的なので、迷わずフラワーのほうに乗ることにしました。 深い霧で、何も見えねぇ。。。 で、上った先にはショぼいお花畑のようなものがあって、おおっ、コスモスがけっこう咲いてるぅ! 秋の花の “秋桜” がこの時期に見れるとは思わなかったし、僕の思惑通り、霧の中に咲く姿はちょっぴり幻想的でよかったんですが、それはそうと、ユリたんはー? ニッコウキスゲの残骸みたいなのが2つほど咲いてはいたんですが、それ以外にユリらしきものはまったく見当たらず、かなり期待が大きかっただけに、落胆の度合いも大きかったです。 「ユリ・ゲラーが超能力で行方不明者を発見!?」 という木曜スペシャルで、結局は何も発見出来なかった時以来でありますな、ユリでこんなにガッカリしたのは。 このリフトは距離が短く、歩いても下山出来るというので、失意にうなだれながら、とぼとぼとゲレンデを歩いたんですが、いやあ、失敗でしたなぁ、この企画。 サンメドウズ、駄目じゃん!


 が、下界に降りて来たところで、新事実が発覚しました。 案内板をよく見たら 「天空のゆりガーデン」 は、パノラマリフトのほうじゃん! フラワーの名前に騙されて、よく調べずに適当なリフトに乗ってしまったんですが、いやあ、帰る前に気付いて、よかったっす。 ま、リフト料金はフラワーとパノラマ、各1往復ずつということになっているので、とりあえず眺めが皆無でも両方のリフトに乗る気ではいたんですけど。 俄然、気分が盛り上がってきたんですが、ということで、標高1,900mを目指して、出発〜♪


< サンメドウズ大泉清里 (パノラマリフト編) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 1,100mという長めのリフト (ただし眺めは皆無) で、グングンと上っていると、おおっ♪ 上のほう、晴れてるじゃん!! どうやら雲…というか、下界に停滞している霧の塊を突き抜けて、その上に出ちゃったようなんですが、こういう展開は予想していませんでしたなぁ。 太陽のおかげでポカポカしてきて、山の上のほうが暖かいやんっ! ということで、気分が更に盛り上がってきたところで、終点に到着〜♪ 上のほうは晴れていても、下のほうはガスっているので、パノラマのほうはさっぱりなんですが、で、肝心のユリたんはというと、おおっ、咲いてる〜♪ お花畑は思っていたよりもショボかったんですが、これで一応、目的は達成したことになるので、ま、よかったんじゃないっすかねー? ツリガネニンジンも咲いてたしー。 僕はニンジンがあまり好きではないんですが、このお花は可愛いっすよねー♪ どうせなら僕の大好きな食べ物の名前を付けて貰って、 “ツリガネ信州牛の陶板焼き” とかにして貰えるともっと嬉しいんですが、ま、ニンジンも信州牛に添えてあるのを一緒に陶板で焼いたりするとけっこう美味しかったりするので、今のままの名前で妥協してやってもいいと思わないでもなかったりするんですけど。


 とまあそんなことで、今回の旅は、以上っす。 最後に野辺山でソフトクリームを食べることにしました。 「一人ソフトクリーム」 というのはちょっと空しいものがあるような気もするんですが、でもまあ、 「一人ソフトSM」 よりはマシだと思うしー。 で、行ってみました、ヤツレンのソフトクリーム売店。 ジャージー牛乳ソフトクリームにするか、ソフト&ヨーグルトにするかでちょっと迷ったんですが、ソフトクリームもヨーグルトも、両方とも食いたい! そんな気分だったので、後者にしました。 これ です。 コーンのカップにヨーグルトが入っていて、その上にソフトクリームが乗っかっているという構造なんですが、まず最初にソフトクリームを食べてみると、おおっ、めっちゃ乳っぽくて、美味ちい♪ さすがは牛乳屋の直売所! そんな感慨に耽ることが出来ました。 で、続いて下半身を攻めてみることにしたんですが、ソフトとヨーグルトを混ぜ混ぜして食べると、美味しい。 そんなことが書かれていたので、混ぜ混ぜして食べてみたんですが、ちょっぴり酸っぱくて、さっぱりとした感じで、めっちゃ美味ぇぇぇぇ♪ やっぱりソフト&ヨーグルトにして、大正解でしたなぁ。 …と、心の底から思えたのはこの時点まで。 終盤はソフトとうまく混ざらずにヨーグルトだけが残ってしまったんですが、プレーンなので甘みがなくて、これだけを食うと何だか今ひとつ。 コーンとの相性もよくないし、何というか、ソフトクリームを食ったなぁ♪ …という気がまったくしない結果に終わってしまいました。 やっぱり、ヘンに欲張らずに単品にしたほうがよかったかもー? ま、 「ソフトとヨーグルトの混ぜ混ぜ」 はありだと思うので、2人でミックスと単品を1個ずつ買って、ソフト分が不足したらワケて貰ったりしながら仲よく食べるというのがベストかも? 一人旅というのは気軽だし、お気楽だし、別にぜんぜん寂しくなんかないし、悔しくなんかもないっ! その気持ちに嘘や偽りは9割7分5厘くらいしかなかったりするんですが、時おり、ふと空しくなることがあるんですよね。 「一人ソフトクリーム」で、ちょっぴりそれを感じてしまいました。 それ以外は 「一人旅館部屋食懐石料理」 も、 「一人屋外ジャズフェス」 も、 「一人お花畑散策」 も、ぜんぜん大丈夫だったんですが、 「一人クワッドリフト乗車」 は…、これは記念写真を撮られるスポットがあったりするのがちょっと嫌だったんですが、意外にもいちばんハードルが高かったのは 「一人パラボラアンテナ」 でありましたなぁ。 何だか無駄に孤独を感じてしまったんですよね。 そういえば45mパラボラの隣にちょっとした展示室があって、そこに “らくがき帳” みたいなのが置いてあったんですよね。 来場者が自由に感想とかを書けるヤツ。 こんなの が書いてあったりして、見ていてなかなか楽しいんですが、宇宙人ちゃん、可愛いっ♪ が、なかには こんなの も。 12月26日っすか。クリスマスの翌日ですからなぁ。 「ちょっと疲れたのぉ。。。」 「昨日の夜、頑張り過ぎたからねっ♪」 「いやあん♪」  そんな奴らがいたのかも知れませんなぁ。 ケッ、ウぜぇ! 爆発しろ。 ボカーン!

 ということで、今日はエロいっす。 いや、エロール・ガーナっす。 前回同様、 この箱物 に入っていた 『コンサート・バイ・ザ・シー』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、そこそこ有名な作品ですよね。 ずっと昔から気にはなっていたんですが、何となく買いそびれてしまって、現在に至る。 そういう状況だったので、ちょうどよかったな…と。 で、今日は前半でかなり行数を稼げたので、後半はいつもの通りの手抜きっぷりでぜんぜん大丈夫だったりするんですが、とまあそんなことで、さっそく本題に入ることにしましょう。 エロール・ガーナという人は、日本ではもっぱら 「ミスティ」 の作曲者として知られていて、ピアノのスタイルに関してはほとんど語られることがないんですが、無論、僕にも語るだけの耳や知識はありません。 ついでに、ヤル気もありません。 よって、これから展開されるであろうレビューにはまったく期待が持てなくて、読むだけ無駄なような気がするので、最後の 「総合評価」 まで読み飛ばして貰ってもぜんぜん構わないんですが、とりあえず1曲目。  「アイル・リメンバー・エイプリル」 。 日本語にすると 「4月の思い出」 っすか。 4月に滋賀に行きました。今年の僕にはそれくらいしか4月の思い出はないんですが、で、これはアレですな。 いかにもライブらしく、けっこう気合が入ってますな。 イントロに続いてお馴染みのメロディが登場したところで拍手が起こったりして、なかなかいい雰囲気。 で、エロ・ガナという人に関しては、勝手に何となく古風なスタイルを頭に描いていたんですが、意外とモダンだったりします。 小難しく無くて、エンターテインメント色が強いので、日本のオタには受けがよくなさそうですが、オスカー・ピーターソンが許容出来る人なら、たぶん大丈夫かと。

 ということで、次。  「ティーチ・ミー・トゥナイト」 。 日本語にすると 「今夜、教えて頂戴ナ」 っすかね? あまり教育に熱心になり過ぎると、次の日、 「ちょっと疲れたのぉ。。。」 という事態になってしまうので、ほどほどがよろしいかと思うんですが、で、これはアレですな。 どちらかというと、しっとり系。 エロくんのピアノはかなりベタだったりするので、好き嫌いがはっきりと分かれそうなんですが、個人的には、まあ、そこそこかと。 で、続いてはエロくんのオリジナル、 「マンボ・カーメル」 。 いいですよね、マンボ。 ヤン坊とマー坊を足して2で割ったような感じが、素敵♪ …だったりするんですが、この曲はそれほどマンボっぽくはなかったりしますな。 小粋な歌物といった感じで、悪くはないんですけどね。 演奏そのものはノリノリで、大いに評価していいと思うんですが、とまあそんなことで、次。  「オータム・リーブス」 。 日本名 「枯葉」 。 「枯葉」 と言えば富永一朗っすよね。 その昔、 『お笑いマンガ道場』 で木の枝にカレーパンが付いている漫画を描いて、「カレーパンよ〜、カレーパンよ〜♪」 と 「枯葉」 の節で歌っておりました。 さすが、お笑いのセンス、抜群♪ …って、僕は既にこの話を過去に2度ほど書いているという事実が 「富永一朗 枯葉 カレーパン」 でググった結果、判明してしまったんですが、しかもそのうちのひとつは “女子高生ひなのネタ” っすか。 僕にとっては消し去ってしまいたい過去の過ちだったりするんですが、で、ここでのエロールの弾きっぷりはアレですな。 意外と普通で、まとも。 もっとネチっこくやっているのかと思ったら、わりとあっさりしてました。 いや、そうでもないっすか。 ま、いずれにしろライブにしては短めの3〜4分程度の演奏が多い中、6分30秒という持続力を誇るんですが、わりと最後まで飽きずにいけちゃう感じで、悪くはないと思います。

 ということで、次。  「イッツ・オールライト・ウィズ・ミー」 。 アップ・テンポの賑やかなナンバーなんですが、妖しげな唸り声も聞かれたりして、エロールくん、大発奮。 こういう派手派手な曲のほうが、この人のよさが引き立ちますな。 “Wikipedia” には、演奏中にぶつぶつと何か言っているが、これは楽譜の読めない彼が音階の記憶の一部を口に出してそれを自身で聞いて確認したり思い出していたためである。 …などと書かれておりますが、あと、 「彼は小柄で5フィート2インチ(約158cm)しかなく、よく電話帳の束の上に座ってピアノを弾いていた。」 というのはわりと有名なエピソードですよね。身長が158cmしかないというのは初耳だったんですけど。ガイジンにしたら、かなりちっちゃいオッサンっすよね。 「ちっちゃなころからちっちゃくて〜、15で背丈が止まったよ〜、ヘイ♪」 の池野めだかは公称148cmらしいので、それよりは10cmも高いんですけど。 ということで、次。  「レッド・トップ」 。 作者のところに “L.Hampton - B.Kynard” とクレジットされているので、ライオネル・ハンプトンが作曲したとか、そういうアレだったりするのではないかと思われるんですが、ググってみたらわりと有名な曲っぽいですな。聞いてみたら小粋で小洒落た感じのナンバーだったんですが、エロールくんは相変わらず、ぶつぶつと何かを呟きながらピアノを弾いております。途中、ナントカという曲のメロディを引用するなどして、余裕綽々なんですが、ナントカという曲の名前が思い出せなくて、ちょっとイライラしますな。 で、 「コンサート・バイ・ザ・シー レッド・トップ 引用」 でググってみたら、すぐに問題が解決しました。 パーカーのブルース 「ナウズ・ザ・タイム」 。 そうそう、それ。 どうしてこんな簡単のが思い出せなかったんでしょうな。 ちなみにヒットしたのは これ なんですが、こういう、こっ恥ずかしい 「ポエム」 を真顔で書けるセンスって、ある意味、素晴らしいっすよね。 僕なんかどうしても照れてしまって、無駄にボケに走ってしまったりするんですが、…って、誰が書いているのかと思ったら、 『カフェ・モンマルトル』 の雲りんやんっ! この先、このポエムからの無断引用で何とか食っていけそうで、かなり気が楽になりましたが、ということで、次。  「エイプリル・イン・パリ」 。 日本名 「パリの四月」 っすか。いいですよね、パリ。 紀文の 「パリパリポテト」 とか、大好きだったりします。 で、演奏のほうはアレです。 A面の 「枯葉」 に負けず劣らずロマンティックで、さらに幻想的な要素も加わっていて、とってもオイシイっす。

 で、次。  「ゼイ・キャント・テイク・ザット・アウェイ・フロム・ミー」 。 ガーシュイン・ナンバーなんですが、適度にレイジーで、いいんじゃなかろうかと。 で、次。  「ハウ・クッド・ユー・ドゥ・ア・シング・ライク・ザット・トゥ・ミー」 。 T.グレンとかいう人が書いた曲のようですが、小粋な感じで悪くないと思います。 …って、曲名と解説がほとんど同じ長さで片付いてしまっておりますが、で、次。  「ホエア・オア・ホエン」 。 日本名 「いつかどこかで」 。 ロマンティックなバラードかと思ったら、かなり速いテンポで演奏されていて、意表を突かれて、うひょー♪ ということで、ラスト。  「エロールズ・テーマ」 。 これはアレですな。エロールのテーマ。 おそらく、そういうものなのではないかと思われるんですが、ほんのちょっとした小さなテーマといった感じなので、それほど真面目に解説するほどのものでもないかな?…と。 で、ラストのだみ声でサッチモを真似た声で 「ワーサー・ザン・ルイ・アームストロング(ルイ・アームストロングほど、うまくいかなかったよ)」 と、客席を爆笑させるガーナーのMCでアルバム全編は終了。 ということで、今日は以上っす。

【総合評価】 三重・桑名。エロール・ガーナーが染みました。 で、冷たい麦茶が歯にしみました。 知覚過敏っすなぁ。


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