JAZZ GIANT (VERVE)

BUD POWELL (1949/2,1950/2)

JAZZ GIANT


【パーソネル】

BUD POWELL (p)
RAY BROWN (b) <#1-3,5,6> CURLY RUSSELL (b) <#7-10,12,13> MAX ROACH (ds) <except #4,11>
【収録曲】

(01-03) TEMPUS FUGUE-IT / CELIA / CHEROKEE
(04-06) I'LL KEEP LOVING YOU / STRICTLY CONFIDENTIAL / ALL GOD'S CHILLUN RHYTHM
(07-09) SO SORRY PLEASE / GET HAPPY / SOMETIMES I'M HAPPY
(10-11) SWEET GEORGIA BROWN / YESTERDAYS
(12-13) APRIL IN PARIS / BODY AND SOUL

【解説】 ( 2011年10月02日更新 / 連載 1,000回 )

 伊豆に行こうと思っております。 いづのことなのかというと、10月の 「体育の日」 絡みの3連休なんですが、ま、詳しいことは ここ を見て貰うとして。 いや、今回は記念すべき連載1000回目なので、これまでの “jazz giant” の歴史を振り返る。 そんな企画を考えていたんですが、既に 開設10周年 の時点で振り返っていたことが判明しました。 あれから既に4年余が経過しておりますが、その間とりたてて何か特別なことがあったわけでもないので、ま、改めて振り返る必要も無いかなと。 で、仕方がないので前回のネタを引っ張ってみようと思うんですが、あれから色々と熟慮を重ねた結果、僕の伊豆プランに若干の変更が生じました。 “まつざき海浜荘” をキャンセルして新たに押さえた “下田プリンスホテル” なんですが、熟慮を重ねた結果、キャンセルすることにしました。 いや、深く考えずに勢いだけで行動すると駄目ですなー。海が目の前だし、見晴らしのいい大浴場もあるみたいだし、料理も豪華そうだし、いいかな? …と思ったんですけどね。プリンスだしー。 が、予約を入れてしまってからクチコミ情報を見て、後悔しました。 けっこう設備が老朽化しているみたいなんですよね、ここ。 2ちゃんねるの 「伊豆を語ろう!」 というスレにも、2000年の時点で 「下田プリンスは温泉だけどよくない、部屋なんて10年前のラブホテルって感じ最悪だね。」 などと書かれていたしー。 ということは、現時点では 21年前のラブホテルって感じなワケですかぁ。。。 その頃、ラブホテルなんかに行ったことがなかったので見当が付かないんですが、壁と天井が全面ガラス張りで、ベッドが回転しちゃたりするんですかね? 一人でそんなところに泊まっても、何だか寝心地が悪そうですなぁ。。。

 秦野のシューマッハさん(男性/40代) は、かなり残念でお粗末な内容でした。プリンス系列はこんなにレベルが低かったでしょうか?これに懲りて2度とプリンス系には泊まらないと思います。 そんな厳しい評価を下しておりますな。 プリンスだと思って期待しているとガックリしそうなんですが、ま、よく考えたらプリンスなんて、そんなに大したブランドイメージは無かったりしますよね。 「今日のデザートはメロンやでぇ。」 と言われて、めっちゃ期待していたのに、出てきたのがマスクメロンじゃなくてプリンスメロンだったりしたら、激しく落胆しちゃうこと必至。 こんなの、ただの瓜 (ウリ) じゃん! 写真だと立派に見える大浴場もホテルの規模のわりには貧相らしいし、勢い余って 「金目鯛しゃぶしゃぶ付き」 にしちゃったんだけど、果たして全部食えるのか? そんな心配をしていた夕食も、ベーシックなプランだとぜんぜん量が足りないみたいです。 ま、僕は金に糸目を付けずに金目付きにしたので、少しはマシなのではないかと思うんですが、ただ、さばすさん (男性/40代) の このクチコミ を見ると、かなり不安になりますなぁ。 僕は人並み外れて存在感が希薄だったりしますからね。 30分ほっとかれるだけでは済まなくて、1時間半は誰にも気付いて貰えない自信があります。 西伊豆で夕日を見てからバスで下田に移動するので、チェックインは19時過ぎになる予定なんですが、20時30分のラストオーダーまでに発見されずに終わっちゃうかも知れませんなぁ。。。 朝食も 1,800円もぼったくられる割にはショボいみたいだし、何だか “プリンス” とは名ばかりの、 “下田・ただの瓜ホテル” のような気がしてきましたなぁ。。。

 ということで、下プリはキャンセル。 非常に申し訳ないとは思うんですが、恨むのなら、さばす君を恨んでください。 夕食うんぬんのくだりだけなら2食付きはヤメにして、素泊まりプランに変更という手もあったんですが、 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」 の心理で書かれたものと思われる、部屋もへんなにおいがしてきもちわるかったです。 この一言が命取り。 何でもいいけど、さばす君、40代にもなって平仮名の多い感想文でありますなぁ。 部屋 1 風呂 4 料理(朝食) 3 料理(夕食) 1 接客・サービス 1 清潔感 3 なのに、総合が 1 って、計算も合わないしー。 普通に考えたら総合は 2.1≒2ですよね。 ま、夕食と接客と部屋の印象が最悪だったので、総合的にみても最悪だった。 そういう評価になるのは分からんでもないんですが、その割に風呂や朝食や清潔感に関しては冷静に評価している辺り、さすがは 40代だけあって、オトナでありますなぁ。 中には 60代にもなって、オール1を付けちゃうような、オトナ気ないジジィもいたりしますからね。 で、下田プリンスくんの名誉のために言っておくと、全室オーシャンビューの立地条件だけは誰もが褒めておりましたので、それだけに期待するのならいいかも知れませんな。 ま、僕は 下田大和館 に寝返っちゃったんですけど。 全室オーシャンビューの多彩な客室。 全国でも珍しい階段状に造られた建物により、客室には専用のテラスや庭、ベランダを配置(1部客室を除く)。 おお、いいぢゃん♪ (1部客室を除く) という注意書きがちょっと気になるんですが、今回、お一人様でも泊めて頂けるプランが “宿かりサーファーズプラン” 1泊朝食付、お部屋おまかせ 和室8畳or洋室orアジアンツイン。 そういうのしか無かったんですよね。 サーファーはもちろん!地元の方の急なお客様に!又はビジネスで下田にお 越しの方に!たまにはのんびりと旅館で温泉・・・。などなどご利用方法はいろいろ。 そのように書かれているので、かなり前にウインドサーフィンから足を洗ってしまった僕でも受け入れて頂けると思うんですが、この高級旅館 (←たぶん) の中では恐らく、最下層のプランですからね。 といっても 16,800円も取られちゃうんですが、夕食を食わないようなヤツはあまり儲けにならないので、冷遇されちゃうのは必至。 専用のテラスや庭、ベランダが配置されてない “1部客室” をあてがわれちゃうんでしょうなぁ。。。 ちなみに下プリでは “部屋タイプおまかせ!ミステリープラン” 食事なし・大人1人あたり 4,001〜5,000円。 そんな格安プランでスイートルームに当たった人もけっこういるみたいなんですけどね。 そういう点ではプリンス君の対応は悪くなさそうなんですが、果たしてヤマト君に変更しちゃったのが吉とでるか、凶と出るか。 もし冷遇されるようであるなら、不本意ながら来週あたりのこのコーナーで、下田大和館の悪口を書かなければならないかも知れません。 そこはまあオトナ同士でありますので、もし関係者の方がこれを見られているようでしたら、そこんとこヨロシク☆

 で、朝食のみのプランにしちゃったので、どこかで夕食を食べなければなりません。 宿の付近にまともな飲食店は無さそうなので、下田駅の周辺で食べるというのが無難ではないかと思うんですが、どうせなら伊豆らしいものを食べたいところですなぁ。 いずし蕎麦とか。 伊豆市の名物なんですよねー、あれ。 それってもしかして、出石(いずし)蕎麦のことなんじゃ? そう思われた人もいるかも知れませんが、2ちゃんねるには 【本わさび】いずしそばをたべよう【自然芋】(←伊豆市の蕎麦について語るスレ)、【生卵】いずしそばを食べよう【とろろ】(←出石蕎麦について語るスレ)、両方ともあります。 紛らわしいので後者のほうは “でいし蕎麦” と呼ばれることが多いんですが、今回、伊豆市にも出石にも行かないので、蕎麦はパス。 あ、土肥も伊豆市ということになるんですかね? となると伊豆市にも立ち寄ることになるんですが、でもやっぱり蕎麦はパス。 ただ出石蕎麦のネタを書きたかっただけで、端から食べる気は無かったんですが、となるとやはり “肉チャーハン” ということになりますか。 僕はぜんぜん知らなかったんですが、東伊豆の稲取あたりのご当地グルメらしいんですよね。 どういうものなのかというと、こういうもの。 決して 「河童の肉」 チャーハンではありませんので動物愛護団体からのクレーム等は、一切受け付けません! わはははは。 イッツ・ナイス・ジョーク! さいたま銘菓・十万石饅頭のフレーズを持ってくるあたりにも、類まれなるセンスを感じずにはいられませんが、で、この肉チャーハン、稲取の 「かっぱ」 という店が元祖みたいなんですが、要は卵チャーハンに豚肉と野菜のあんかけをぶっ掛けたようなもん? というか、中華飯のご飯がチャーハンになったようなもん? 何でもいいけどこの おさかなパラダイス、思い切り昭和の香りがする個人のほ→むぺ→じでありますなぁ。 Since 06/06/2001 って、うちよりは歴史が浅いんですが、今でもちゃんと更新を続けているみたいで、立派ですよね。 …と思ったら、更新履歴の ★8月24日 思いっきり久々に釣行記更新★ って、2008年かいっ! ま、個人サイトにしては頑張ったほうじゃないのぉ? …と、ちょっぴり優越感に浸るサバくんでありますが、とまあそれはそうと、肉チャーハン。 僕が調べた限り、稲取周辺の10数件のお店で食べることが出来るみたいなんですが、いつ食えばいいのか、それが問題だったりします。 僕のプランでは、日曜日は朝から愛逢岬→石廊崎→弓ヶ浜のあたりをうろつく。 そういう予定になっているんですが、それだと下田に戻ってくるのが14時頃。 下田駅付近には肉チャーハンの店が2件ほどあるようなんですが、どちらもお昼の営業は14時まで。 片瀬白田の 「ふるさと」 というところは 10時30分から19時30分まで、休まずに頑張ってくれているみたいですが、たかが 「変わったチャーハン」 を食うだけのために、わざわざ片瀬白田まで行くというのもアレですよね。 ま、下田から伊東に向かう途中なので、途中下車すればいいだけの話なんですけど。

 ま、今回、肉チャーハンにはご縁が無かったということで。 そういう方向で丸く収めようかと思っていたんですが、下田プリンスをキャンセルしたお陰で、事態は好変。 土曜の夜に食べればいいじゃん♪ ということで、 一丁 、行ってきまーす。 全席禁煙、携帯電話禁止。匂いのキツい香水、整髪料禁止。 …って、何だか “勝手な店主” っぽいところがちょっと心配なんですが、奥さんが化学物質過敏症ならしょうがないですよね。 僕はタバコは吸わないし、香水も整髪料も付けてないので大丈夫でしょう。 携帯は…、もしかしたら仕事の電話が掛かってくるかも知れないので、出来ればお許し願いたいところなんですが、店主が駄目というのだからしょうがないですよね。 緊急時に連絡が取れなかったとしても僕のせいではありません。 恨むなら一丁のオッサンを恨んでください。 とまあそれはそうと、何とか無事に肉チャーハンを食べられそうで、下田プリンスさまさまなんですが、ただ “金目鯛のしゃぶしゃぶ” にはちょっと未練が残りますな。 魚介類の類があまり好きでない僕としては、伊勢海老もアワビもまったくソソられるものがないんですが、金目だけはちょっと食べてみたかったかも? 伊勢海老やアワビなんぞ、その気になれば三重県の南のほうでいくらでも食えるんですが、イクラだっていくらでも食えるしー。 が、金目鯛って伊豆にしかないですよね? せっかくだから食べてみますかね? 下田には 金目コロッケ というのがあるみたいなので、最悪、それでお茶を濁すという手もあるんですが、コロッケならおサカナ嫌いでも抵抗無く食えそうだし、見た目にもおサカナ型でラブリーだしぃ。 ま、これはこれで初日にテイクアウトして、旅館のお部屋で風呂上りにチューハイでも飲みながらカジるとにして、2日目のお昼に、もうちょっと金目を食べてみますかね? で、いろいろと調べた結果、 魚河岸 というところに行ってみようかと。 金目鯛定食 2,100円。 刺身・焼き・煮付の中から好きなのを2つ選べるというのがいいですな。 金目鯛というのは基本、煮付けで食べるものなんでしょうが、あまり好きではないんですよね、おサカナの煮付け。 特に内臓 (はらわた) だとか頭だとか、そういう部位が苦手だったりするんですが、金目鯛の煮付けって写真でみる限り、 こんなの が多かったりしますよね。 鯛のお頭付きと言えば豪華なお食事の代名詞なんですが、こんなの “鯛のお頭だけ” やんっ! ちなみに “お頭付き” の “お頭” というのは “頭” の丁寧語ではなくて “尾頭” が正解なので、頭のほかに尻尾も付いてこないと駄目なんですが、となるとこれは “鯛のお頭だけ” ですらありません。  “鯛の頭だけ” 。 こんなん食わされるくらいなら、僕なら迷わず刺身と焼きをチョイスしますが、いや、もしかしたら頭の刺身と尻尾焼きだったりするのかも知れなくて、それだとちょっと嫌なんですけど。 金目鯛包葉味噌焼定食 1,750円というのもあるみたいなので、そっちにしますかね? いずれにしろ、僕が旅先で何を食おうと、読んでいる人にとっては知ったこっちゃないと思いますが、ちなみに下田の観光・グルメに関しては このサイト が便利です。 金目たんのイラストが可愛いっ♪ グルメガイド で “尾頭だけ” になっちゃってるのがちょっとシュールなんですが、というか一部、青少年には刺激の強すぎる写真が掲載されておりましたので、修正を加えておきました。 よい子のみんなは こっち を見てね♪

 …と、下田ネタの最後は下ネタで締めて、おしまい♪

 ということで、今日はバド・パウエル 『ジャズ・ジャイアント』 です。 記念すべき連載 1,000回の前半が不調に終わってしまった以上、せめて後半くらいは記念に残るような出来にしたいところなんですが、 1,000回目で取り上げるのに相応しいアルバムは何か? あれこれと考えてみたんですが、これといったものは思い付きませんでした。 そこで発想を転換して、第1回目で取り上げた 『jazz giant』 を、新たな視線で再度レビューしてみるというのはどうか? そういうアイデアを思い付いた次第でありますが、14年前に書いたのを改めて読み返して見ると、その時点から人生をやり直したくなっちゃうような出来だったりするしー。 ジョン・コルトレーンが 「マイ・フェイバリット・シングス」 を死ぬまで演奏し続けたように、さば君は 「ジャズ・ジャイアント」 を生涯のテーマにしよう。 そう決意を固めた次第でありますが、1,000回記念が “jazz giant (take-2)” で、2,000回が “jazz giant (take-3)” 。 そういう趣向でありますな。 ちなみに最近は1年間で50回くらいの更新ペースなので、2,000回到達は今から20年後。 さば君63歳。 生きてますかねー? そういえば、別にそういう趣向でもないのに、別テイクを書いたことが今までに2回ほどありましたな。 ボケて、前に取り上げたことがあるアルバムをダブって書いちゃったんですが、手持ちのCDもそろそろ在庫が尽きてきたので、これからはボケたふりをして別テイクを濫発という手もありますなぁ。 とまあそんなことで、パウエルの 『ジャズ・ジャイアント』 を改めて聞いてみたいと思います。

 バド・パウエルはモダン・ジャズ・ピアノの開祖として知られている人です。モダン・ジャズというのはお好み焼きの中に焼きソバが入っているといった物ではなく(←それはモダン焼き)、モダンなジャズ。まあ、そういった物ですよね。 またパウエルはその謙虚な人柄でも知られているんですが、 「ジャズの巨人」 ですからね。自分で言うか?そういうことを。 …って、これでは14年前からまったく何も進歩しておりませんな。 年齢を重ねて、上から目線だったのが、ちょっぴり謙虚な文体になった。 それだけの変化しかありませんが、ヤル気がないなりに、もうちょっとだけ真面目に取り組んでみましょうか。 とまあそんなことで、1曲目、 「テンパス・フュージット」 。 タイトルが 「光陰矢の如し」 を意味するラテン語であるのは、ジャズ・ファンなら誰もが知っている一般常識なんですが、「過度に情欲に耽っていると、あっという間に時間が断つなぁ。」 「荒淫矢の如しね。」 というのは筒井康隆のネタですよね。 本人はかなりお気に入りだったのか、小説と自作漫画の両方で使っておりました。 ま、自分の小説を漫画にしたものなので、ネタが被るのは当然なんですが、同じ話を書いても文句が出ないように、このコーナーも次回から漫画にしますかね? いや、余計に面倒なだけなのでやめておきますけど。 で、演奏のほうはアレです。 超アップ・テンポで、めっちゃフュージってます。 が、ちっともテンパってないところがザ・天才の所以なんですが、鬼気迫る樹木希林。 そんな表現がぴったりです。 とまあそんなことで、次。 真面目に取り組もうという意欲はあるんですが、いかんせんヤル気がないので今日も適当なんですが、2曲目、 「シリア」 。 中東っすかね? 「セリア」 なら百均なんですが、そんな安っぽいイメージとは縁遠い、高貴な香気を感じさせる後期高齢者医療制度。そんな仕上がりだったりします。いいですなぁ、これ。 ということで、おしまい。 …って、それではあまりにも手抜きなので、佐藤秀樹クンが書いているライナーノートを引用しておきますが、ミディアム・テンポでくり拡げられるソロは彼の強い個性を感じさせる。地味な演奏だが、音と音とのおっとっと。

 ということで、次。 引用している途中で面倒になって、途中でやめちゃいましたが、3曲目は 「チェロキー」 。 早いテンポに乗って出て来る絶妙なソロは、活気と輝きに溢れている。 うん、秀樹クンの言うとおりですな。 ま、演奏はともあれ、僕はこのインディアン歌謡があまり好きではないので、基本的にはどうだっていいです。 が、こうして改めて聴き直してみると、ソロの出来は半端ないっすな。 とってもナイスな弾きっぷりだと思います。 で、次。  「アイル・キープ・ラヴィング・ユー」 。 パウエルの自作曲です。 色んな意味で怖いパウエルが 「僕は君を愛し続けるよ。」 などと囁きながら、甘いバラードを奏でる。 そのギャップがたまらんっ! 聴いてるだけでむず痒くなってきて、何だかギョウ虫でも湧からかしたような気分なんですが、彼の演奏は優美な感情を一杯に盛り上げていながら、その底にガッツ一抹の悲しみを残しており、うんぬん。 秀樹クンもなかなか痒いレビューを書いてくれますが、しかし何ですな。 1曲あたりの演奏がどれも3分前後で、何だかあっさりしてますな。 が、その3分間の中に色々な思いが凝縮されていて、無駄に長いだけが能ではない。 というか、無駄に長いのは無能な証拠。 そんな事実を尽き付けられた思いでありますが、そんなことで5曲目。  「ストリクトリー・コンフィデンシャル」 。 確か筒井康隆の短編に同じタイトルの奴がありましたよね。 「今度、ストリクトリー・コンフィデンシャルを始めましてね。」 そんな会話で始まるんですが、結局、最後までそれが何なんだか分からないまま終わっちゃうとう。 そんなストーリーではなかったかと記憶しておりますが、試しに調べてみたら 『新宿コンフィデンシャル』 というのが正解だったようです。 タイトルからして間違っているところからすると、内容のほうも怪しいものなんですが、この手のミディアム・テンポのパウエルって、いいですなぁ。 バックに妖しい唸り声が聞こえるのもパウエルくんが好調だった証拠です。 で、続いては 「オール・ゴッズ・チルン・ガッド・リズム」 。 「神の子は皆踊る」 ですか。 名前が宗教っぽい上に超アップ・テンポで、こういうのって正直、僕にはあまりその凄さが分からなかったりするんですが、こうして改めて聴き直してみると、やっぱり凄い。 そんな気がしないでもありません。

 とまあ、ここまでが 1949年の吹き込みで、レイ・ブラウンがベースを担当。 ここからはカーリー・ラッセルがベースを弾いている 1950年のセッションになるんですが、この1年の間にパウエルがどのように進化したのか、あるいは退化しちゃったのか。 その違いはよく分かりません。 よく分からないくらい、1枚のアルバムとしての統一感があったりするんですが、 「ソー・ソーリー・プリーズ」 は14年前の僕も一押しのナンバーでありますな。 小粒ながらキラリと光る亀田の「こつぶっこ」のような演奏である。ブルボンの「チーズおかき」のようと言い換えてもよかろう。意味はわからんけど。アドリブ・フレーズがすべて「歌」になっており、さすがはザ・天才といった面目躍如だ。 当時の僕の解説は、ちょっとどうか?…という気がするんですが、ま、この曲に対する熱い思いは伝わってきますよね、いや、何となく。 ということで、次。

 8. 「ゲット・ハッピー」

 9. 「サムタイムズ・アイム・ハッピー」

 佐藤秀樹クンも面倒になったのか、この2曲に関してはただタイトルを列記しただけなんですが、ちゃんと原稿料を貰っているプロの仕事ですら、この始末。 趣味で書いている僕に真面目に解説する義務など、どこにも無いと言わずにはいられませんが、敢えて追記するなら前者は超アップ・テンポの派手派手な演奏、後者はミディアム・テンポの典雅な仕上がりで、僕的には 「サムタイムズ・アイム・ハッピー」 のほうが、時には楽しく。 そんな気分になれます。 で、さすがの秀樹クンも手抜きな自分を恥ずかしく思ったのか、続く 「スィート・ジョージア・ブラウン」 からは解説がそれなりに復活しておりますが、テンポが速くて派手派手なだけで、僕的には、ま、あまり多くを語りたくはない。 そんな仕上がりだったりしております。 で、11曲目、 「イエスタデイズ」 。 しっとり、しっぽり、ずっぽり、あ〜ん♪ そんな仕上がりのバラードです。 いくら趣味でやってるからって、あまりにも適当な解説で、ちょっぴり自己嫌悪を覚えてしまいましたが、気を取り直してあと2曲、さ、頑張りましょう。  「エイプリル・イン・パリ」 。 「パリの四月」 っすか。個人的にはあまり好きな歌ではありませんな。パリパリポテトは好きなんですけどね。よって、あまり頑張る気もしません。 ということで、ラスト。  「ボディ・アンド・ソウル」 。 これはいいっすよね。 「身も心も」 という邦題もいいです。これがもし 「肉体と精神」 だったらストア学派になるところでした。危ないところでした。 ストア学派。 キプロスのゼノンが前3世紀初頭に創始したギリシャ哲学の一派。哲学は論理学・自然学・倫理学の3部門からなるが (中略) 、ストイックといわれる禁欲主義的心情をもち、世界市民主義を唱えた。 14年前の僕が言いたかった事も、何となく分からんでもないような気がしますが、で、演奏のほうはと言うと、イマジネイションに溢れ、デリケートな感情の起伏がそのまま指先に伝わったような見事なタッチ! タッチ、タッチ、ここにタッチ、あなたから〜、タッチ♪ そう、佐藤秀樹クンも大絶賛! そう言えば先日、2ちゃんねるの
J( 'ー`)し カーチャンAAを作りまくるスレに、何故だか こんなの がありましたな。 シンプルなのに抜群の表現力。 しかも奥が深い! まるでバド・パウエルのバラードのような仕上がりでありますが、とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 前半に引き続いて、後半も不調のまま終わってしまいましたが、パウエルの 『ジャズ・ジャイアント』 、改めて聴き直してみても、やっぱりいいっすなー。 とても60年前の演奏とは思えない瑞々しさに満ち溢れておりました。 伊達に “ジャズの巨人” を自称しているワケではないですなー。 とまあそれはそうと、これで連載 1,000回、無事に達成! おめでとう! ありがとう♪ とりあえず自分でコール&レスポンスしておきましたが、記念オフ会、まだ参加者は募集しておりますので、そのつもりで。 微妙にプランが変更になって、10月9日(日) 18:30〜 横浜駅付近にて開催! …ということになるかも知れませんが、

  ☆横浜オフに関する意思表明☆ ( ←Click Here!! )

 ということで、よろしく♪


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