CAL TJADER - STAN GETZ SEXTET (FANTASY)

CAL TJADER , STAN GETZ (1958/2/8)

CAL TJADER - STAN GETZ SEXTET


【パーソネル】

STAN GETZ (ts) CAL TJADER (vib) EDDIE DURAN (g)
VINCE GUARALDI (p) SCOTT LaFARO (b) BILLY HIGGINS (ds)
【収録曲】

(01-03) GINZA SAMBA / I'VE GROWN ACCUSTOMED TO HER FACE / FOR ALL WE KNOW
(04-05) CROW'S NEST / LIZ-ANNE
(06-07) BIG BEAR / MY BUDDY
【解説】 ( 2011年09月18日更新 / 連載 998回 )

 『たけしとジャズ』。 そんな名前のコンピレーションCDが出たそうですな。 これがもし 『ひろしとジャズ』 なら、五木ひろしなのか、舘ひろしなのか、猫ひろしなのかで悩むことになります。 ド根性ガエルのひろし。 そういう可能性だってありますよね。 世界ひろしと言えども、あした順子・ひろしのひろし。 そう答える人はそんなに多くはないと思いますが、 「ひろし」 というありふれた名前だけで個人を特定するのは困難だと言わざるを得ません。 その一方 「たけし」。 これも決して珍しい名前ではないんですが、下の名前だけでほぼ個人を特定することが出来ます。 ビートたけしでしょうな、普通。 十中八九はそうだと思います。 残りの十中一二で、伊東たけし (←“T-SQUARE”) とか。 カタカナも大丈夫なら寺内タケシ (←エレキの神様) 、漢字で、しかも実写版で無くてもいいのなら剛田武 (←ジャイアン) という手もありますけどね。 『剛田武 Presents 〜ジャズ・ジャイアン』 とか、ちょっといいかも? バド・パウエルの 『ジャズ・ジャイアンツ』 と、ジョニー・グリフィンの 『ザ・リトル・ジャイアント』 から選曲すれば、マニアをも唸らせる仕上がりになることでしょう。 ただ問題は、剛田武とジャズとがイメージ的にまったく結びつかないところなんですが、同じことはビートたけしにも言えますよね。 『タモリとジャズ』 。 これなら誰もが納得。 『こぶ平とジャズ』 。 これもまた好き嫌いは別にして、一応は受け入れざるを得ません。 嫌いだからと言って避けては通れない。それが社会の厳しさですからね。この壁を乗り越えて、大きく成長して欲しいところなんですが、たけしだったら 『タケシとコケシ』 のほうが語呂的にはいいような気がします。ひろしだったら 『ヒロシとピロシキ』 とか。 『たけしとジャズ』 ではイメージ的にも語呂的にも、ぜんぜんピンと来ないんですが、果たしてこの2者の間にはいったいどんな関係があるんでしょうか?

 その疑問に対する答えは これ を見て貰うとして、さすがはたけし。 コンピCDを監修しただけで、2ちゃんねるにスレが立つんですなー。 J( 'ー`)し カーチャンAAを作りまくるスレ にはよく登場するんですけどね、タケシ。 たまに間違って タカシ だったりすることもあるんですが、それはそうと、学校をサボって新宿をうろついていたら、喫茶店から耳を突き抜けるようなトランペットの音が流れてきた…って、何ともベタな話ですなぁ。 筒井康隆→山下洋輔という流れで何となくジャズに興味を持つようになって、初めて買ったガイジン系のCDがマンハッタン・ジャズ・クインテットだったという 『サバとジャズ』 なストーリーに比べると、まったく取るに足りません。 で、ジャズ喫茶でアルバイトしてたんですな、たけし。 「ヴィレッジ・ヴァンガード」で遅番のボーイとして働いていた時は、連続射殺事件の永山則夫が早番のボーイだったんだそうです。 いいですなぁ、一生ネタになるようなエピソードで。 小5の時に自宅が火事で燃えたが、その時、消火活動に駆けつけたのが連続殺人事件の勝田清孝だった。…とか、僕にはそんな思い出は無いですからね。 もしかしたら勝田くんが出ていた 「夫婦でドンピシャ!」 をリアルタイムで見ていたという可能性が無いわけではないんですが、それはそうと、 「同じアーティストで、同じ曲を年代を変えて聴き比べるのはどうだ」 というアイデアは悪くないですよね。 そのネタがコルトレーンの 「マイ・フェイバリット・シングス」 というのは、ちょっとベタ過ぎるような気もするんですが、聞いた話によりと1曲目がアトランティック盤の初演で、2曲目はインパルス盤 『セルフレスネス』 のバージョンなんだそうです。

マジデ!?




 初演はまだしも、 『セルフレスネス』 なんて、『アセンション』 や『オム』 よりはマシ。そういう扱いのヤツですよね。 1963年のニューポート・ジャズ・フェスティバルでの実況録音でありますかー。 試しに聞きなおしてみたら、思ったよりはマトモな演奏だったんですが、 「でも、2曲で30分以上。普通はこんな選曲しないよな」 …って、そりゃそうです。 たけしの選曲って、面白そう〜。アタイもちょっと聴いてみようかな? そんな軽い気持ちでこのコンピを買ってしまったジャズ初心者のギャルが、出だしの2曲でメゲちゃうことは必至。 魔女っ子メグちゃんだってメゲちゃうに違いありませんが、ま、けろっこデメタンなら大丈夫かも知れませんけど。 『昔の乙女たちに贈るアニメソング』 には両方入っているみたいですが、「この商品を買った人は、こんな商品にも興味をもっています」 のところに 『志賀勝の世界』 があったりして、この人、いろんなジャンルの世界に興味を持ち過ぎぃ。 この人ならきっとジャズにも興味を持っていただけると思うんですが、で、3曲目以降はどうなっているのかというと

  03. 『死刑台のエレベーター』のテーマ / マイルス・デイヴィス
  04. モンクス・ドリーム / セロニアス・モンク
  05. スター・アイズ / チャーリー・パーカー
  06. ハルシネイションズ / バド・パウエル(「ザ・ジニアス・オブ・バド・パウエル」より)
  07. ハルシネイションズ / バド・パウエル(「ザ・リターン・オブ・バド・パウエル」より)

  08. 心変わりしたあなた / ビリー・ホリデイ
  09. 恋は愚かと言うけれど / ビリー・ホリデイ
  10. シャイニー・ストッキングス / カウント・ベイシー・オーケストラ
  11. シャイニー・ストッキングス/ エルヴィン・ジョーンズ&リチャード・デイヴィス
  12. キャンディ / リー・モーガン
  13. ザ・スフィンクス / オーネット・コールマン

 うーん、まあまあ? 定番過ぎるのが半分ほど混ざっておりますが、 「シャイニー・ストッキングス」 by ベイシー楽団 VS エルヴィン・ジョーンズ&リチャード・デイビス連合とか、なかなか普通では思いつかない対決ですよね。 おまけにパウエルの 「ハルシネイションズ」 って、何? 俺にも分からんような曲を選ぶなんて、たけしの癖に生意気だぞ! 剛田武ならそう言うに違いありませんが、ベタに 『ジャズ・ジャイアンツ』 から選ぼうとしてましたからね、ジャイアン。 春死ね、遺書、ん〜、ずっぽり。 そんな感じで俳句になりそうな 「ハルシネイションズ」 を持ってくるなんて、確かに生意気としか言いようがないんですが、いい洋画の 『死刑台のエレベーター』 を持ってくる辺りもなかなか。 あの耳を突き抜けるようなトランペットの音色は、一瞬にしてヒヨコを虜にする力がありますからなぁ。 どうしてここでヒヨコが出て来たのかというと、 “ヒヨコ” と “虜” で韻を踏ませるのと同時に、虜=トリ子=鶏の子=ヒヨコという意味も掛け合わせたからなんですが、リー・モーガンの 「キャンディ」 もいいですよね。 どうせなら原田真二の 「キャンディ」 と、堀江美都子の 「キャンディ・キャンディ」 と、キャンディーズと、南海キャンディーズと、スキャンティーズも入れて欲しかったところなんですが、J−POP、アニソン、昭和のアイドル、お笑いコンビ、寺島まゆみ・北原理絵・大田あや子によるユニット。3人での主演作 『制服体験トリオ わたし熟れごろ』 もある。 いずれもジャズとはあまり関係がないので、企画の段階で却下されちゃったんでしょうな。ちょっぴり残念です。 ちなみに “DISK-1” には、他にメジャー各社の楽曲も収録予定で全30曲程度が入るようなんですが、出だしの 「マイ・フェバ」 だけで30分を越えるというのに、どんだけ詰め込む気なんだか。。。 でもって、 “DISK-2” のほうはこうなっております。

  01.クレオパトラの夢 / バド・パウエル
  02.ワルツ・フォー・デビイ / ビル・エヴァンス
  03.イン・ア・センティメンタル・ムード / デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン
  04.バイ・バイ・ブラックバード / マイルス・デイヴィス
  05.アラバマに星落ちて / エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング

  06.ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ / ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン
  07.バードランドの子守唄 / サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン
  08.クリフォードの想い出/ リー・モーガン
  09.イパネマの娘/スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト
  10.イパネマの娘 / オスカー・ピーターソン・トリオ

  11.マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ / ジョン・コルトレーン・アンド・ジョニー・ハートマン
  12.マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ / ロレツ・アレキサンドリア
  13.モリタート / ソニー・ロリンズ
  14.ホッグ・コーリン・ブルース / チャールス・ミンガス

 うわー、何、この “普通すぎる” 選曲ー? 2ちゃんでも 「割と普通な選曲www」 とか、 「普通じゃないどころかベタ過ぎて引いてしまう(笑)」 などと笑われておりましたが、 「クレオパトラの夢」 と 「ワルツ・フォー・デビー」 って、“これをコンピに入れたら確実に馬鹿にされる曲・ベスト10”の堂々第1位と第2位じゃん! ロレツ・アレキサンドリアなどという、僕もよく知らんようなヤツを持ってきたり、最後をミンガスの豚系ブルースで締めたりするあたりは、それなりに評価していいかも知れませんが、全体としては失笑レベル。 こぶ平師匠も失笑。 ちなみに師匠もかつて、コンピを監修したことがあるみたいですな。 『ジャズの誘惑〜林家こぶ平選曲』 。 残念ながら廃盤・アンド・オンリー・ラヴになっちゃったみたいですが、渋いというか、地味でマニアな選曲でありますな。 センチュリー・レコード所有の音源限定なので、こんなラインアップになっちゃったのかも知れませんが、スコット・ハミルトンとかデレク・スミスとか、僕が聴いたことのないヤツばかりを選んで、こぶ平の癖に生意気だぞー! 何でもいいけど 「こぶ平」 でググると、候補として 「こぶ平 嫌い」 と出てきたりするのは、さすがにちょっとどうかという気がするんですが、2ちゃんには 『こぶ平が嫌いすぎて気が狂いそう』 なんてスレまで立ってたりするしー。 『Yahoo!知恵袋』 では、旧こぶ平の話し方、話す内容、リアクション、見た目等すべてが嫌いです。 そんなことを言われちゃってるしー。 何でもいいけど “旧こぶ平” って、林家正蔵 (9代目) とは、まったく認められておりませんな。 ま、僕も認めませんけどね。 旧・月の家円鏡の橘家圓蔵(8代目)もぜんぜんピンとこないし、旧・桂朝丸の 「桂ざごば」 は、ま、いいかなという気もするんですが、そういえば、こぶ平って一時期、 『天才クイズ』 の司会をやっておりましたなー。 斉藤ゆう子の後釜で。 何だか微妙なタレントの吹き溜まりみたいな雰囲気を醸し出しておりましたが、中学生の頃からジャズを聴いてたらしいですな、旧こぶ平。 相当ヘンなガキだったものと思われますが、僕でも専門学校デビューでしたからね。 いや、高校生の頃から少しはカジっていたんでしたっけ? 自分の事ながら記憶が曖昧だったりするんですが、マンハッタン・ジャズ・クインテットのデビューが1984年ということは、当時、サバくんは16歳くらい。 うん、確かに高校生ですなー。 そういえば高校の時、同じクラスの奴に 「僕って、けっこうジャズなんかが好きだったりするんだ。」 という旨の告白をしたところ、 「ユーミンみたいに 100万枚売れるのを聴けよ〜!」 と馬鹿にされたような覚えがありますな。 馬鹿にしやがってー! 思い出して、今さらながら何だかムカついてきちゃいましたが、 『たけジャズ』 は、どれくらい売れるんですかね? たけしというだけでそこそこ売れているみたいで、何だかちょっと悔しかったりもするんですが、ま、これをきっかけにジャズを聴く人が増えて、うちのサイトの訪問者が増えてくれたら、それはそれで本望なんすけどー。

 とまあそんなことで、ちょっぴりジャズに興味を持ったそこの貴女(あなた)、僕と一緒にスコット・ハミルトンやデレク・スミスについて語り合ってみないかい? いや、そんな話題になっちゃったら恐らく30秒も間が持たないに違いありませんが、とりあえず 『 “jazz giant”連載1000回達成(予定)記念・横浜オフ 』 開催のお知らせでーす。

  開催日時 : 2011年10月9日(日) 19時〜
  開催場所 : 横浜の桜木町近辺

 横濱ジャズプロムナード の開催に合わせてみたんですが、いや、僕は行きませんけどね。 思うところあって、土曜日は西伊豆に泊まって夕日を眺めることにしました。 で、日曜日は昼過ぎまで伊豆を散策して、温泉に浸かって、肉チャーハンでも食って、夕方に横浜に移動して、その日のうちに夜行バスに乗って帰ることにしました。 もしオフ会の参加希望者が皆無だったら伊豆での滞在時間を延ばすことにするので、それならそれで別にいいもんっ! 連載1000回達成(予定)を誰も一緒に祝ってくれなかったりしても、別に寂しくなんかないもんっ!! ということで、別に無理して横浜まで来てくれなくてもぜんぜん大丈夫なんですが、

  ☆横浜オフに関する意思表明☆ ( ←Click Here!! )

よろしく♪

 アンケートに協力してくれた人はトップページに戻されて、甚だ迷惑だったと思いますが、ということで今日はカル・ジェイダーです。 ラテン系のヴァイヴ奏者として、アメリカではそこそこ人気があるようですが、日本では致命的に知名度が低いです。 いや、別に命取りになるほどではないんですが、軽い痔炎だ。 それくらいの体調不良はあると言えるのではなかろうかと。 ラテン好きの日本でも、もうちょっと人気が出てもよさそうなものですが、今日はそんなカルくんがスタン・ゲッツと共演したアルバムを紹介したいと思います。  『カル・ジェイダー&スタン・ゲッツ・セクステット』 。 そのまんまで、何だかエロい。 そんなタイトルなんですが、 “SEXTET” だから六重奏団でありますな。 ゲッツのほうはダンディ坂野のおかげで日本でもそれなりに人気が高いので、ゲッツ名義で出されているCDもあるようですが、そちらのほうはジャケットもゲッツの顔が大写しになっていて、ジェイダーくんの姿は影も形もありません。 双頭コンボなのに、相当酷い話ですよね。 僕としてもゲッツ単体のほうがジャケ絵を書くのが簡単そうなので、そっちにしておけばよかったと後悔しきりなんですが、ま、それだとヴァイヴ編で取り上げることが出来なくなってしまうので、痛し痒しではありますな。 で、これ、リーダー以外にヴィンス・ガラルジ (?) とかいう人のピアノと、エディ・デュラン (?) とかいう人のギターが入ってたりします。何だか地味ですな。 が、残りの2人はスコット・ラファロビリー・ヒギンズなので、トータルで見れば5割の知名度は確保したと言ってもいいでしょう。 とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょうかぁ。

 まずはピアノ弾きのヴィンス何とか君のオリジナルで、 「ギンザ・サンバ」 。  「餃子、鯖、ん〜♪」 なら、ギョーザとサバで感極まったんじゃないかと何となく想像が付くんですが、 「ギンザ・サンバ」 って、どういう意味なんすかね? 普通に 「銀座サンバ」 ? 浅草でサンバカーニバルをやってるのは知っているんですが、浅草のどさくさで、銀座でもエロい格好で踊りまくってるとか? 真意のほどはサダカではないんですが、曲のほうはというと、サンバそのものだったような気がします。 ラテン系のカル・ジェイダーと、ボサノヴァで人気を博したスタン・ゲッツ。 こいつらにブラジルをやらせてハズす筈がなくて、幡豆郡の住民だって、大満足。 は…、はたまめぐん? そういうふうに読まれちゃうと、意味もなく幡豆郡の住民を出した意味がなくなるので、ここは正しく “はずぐん” と読んで欲しいんですが、地元民でもなければ読める筈もなくて、で、演奏のほうはアレです。 まず最初にテナーとヴァイヴのユニゾンでテーマが演奏されます。 改めて聴いてみたところ、サンバそのものなのはイントロの部分だけで、それ以降は普通に銀座っぽい仕上がりであることに気付いたんですが、で、ソロ先発はジェイダーくん。 普通にオーソドックスにスインギーで何よりなんですが、時折ゲッツが地味に絡んでくるあたりも、なかなか。 そのゲッツくんは自己のソロでもスムージーなプレイを聴かせてくれていて、で、その後、何とか君のピアノ・ソロもフィーチャーされております。 いいですなぁ、フィーチャー。 少なくとも 「およしになってねTEACHER」 よりはマシだと思うんですが、でもって、ギターのソロがあって、テナーとドラムスとの掛け合いがあって、テーマにもどって、おしまい。 11分01秒という長めの演奏で、終盤はちょっぴり飽きましたが、アルバムの冒頭を飾るに相応しい、ふさふさ和紙な仕上がりでありました。

 で、次。  「アイヴ・グロウン・アカスタムド・トゥ・ハー・フェイス」 。 お馴染みのミュージカル 『マイ・フェア・レディ』 からのナンバーで、 「彼女の顔に慣れてきた」 などという邦題が付いていたりもします。 美人は3日で飽きるが、不細工は3日で慣れる…ような気がしないでもなくて、ま、それはともかく、美しい曲でありますな、こりゃ。 ヴァイブ主導のテーマ部は M.J.Q. のような気品に満ちていて、で、その後、ゲッツのテナーがソフトに絡んで来て、うーん、しみじみ、ジミー大西。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 何ということもない、ほんのちょっとした小さなプチ小品なんですが、ま、無駄に長くて、途中で飽きるのよりはいいよね? …と、あきる野市の住民も納得の1曲でありました。 で、次。  「フォー・オール・ウイ・ノウ」 。 歌物ナンバーなんですが、さっきと似たような雰囲気だったりしますな。  ヴァイブ主導のテーマ部は M.J.Q. のような気品に満ちていて、で、その後、ちょっぴりテンポが速くなって、で、ゲッツのテナーがソフトに絡んで来るのかと思ったらそうではなく、しばらくジェイダーのプレイを堪能出来る作りになっているところに個人的には共感が持てました。 ま、早かれ遅かれ、そのうちにゲッツが出て来るには違いないんですが、早かれ遅かれ、オリエンタル生のカレー。 とまあそんなことで、ヴァイブにテナーが絡むタイプのテーマに戻って、おしまい。

 以下、カルくんのオリジナルが3曲続くんですが、まずは 「クロウズ・ネスト」 。 悪くはないんだけど、今ひとつ印象に残らない。 そんな感じの仕上がりだったりするんですが、ということで、次。  「リズ・アネ」 。 正しくは何と読めばいいのか、よく分からなかったりするんですが、ワルツ・タイムの佳曲でありますな。 日本人にウケがよさそうな仕上がりです。 日本人はワルツが好きですからね。 エバンスの 「ワルツ・フォー・デビー」 も、あれがもし 「フジツボ・デヴィ婦人」 だったりしたら、今日の地位は地井武男レベルだったものと思われるんですが、とまあそんなことで6曲目。  「ビッグ・ベア」 。  「でかいクマ」 っすかぁ。 クマと言えばこの前、クマに襲われて食べられちゃったロシアのギャルがいましたなー。  「お母さん、今、クマに食べられてるの!痛い!」 と、携帯電話で助けを求めたものの、お母さんに信じて貰えなくて、食べ尽くされちゃったという。 普段から嘘ばっかり付いていて、著しく信用性に欠けるギャルだったりしたんですかね? 狼少年ならぬ “熊娘” として後世まで語り継がなければならない悲劇でありますが、ま、普段から正直なギャルだったとしても、俄には信じがたい原田真二。 そんな話だったりしますからね。 それにしても、めっちゃ嫌ですなぁ、こんな最期。。。 せめて殴られて一撃で気を失ったところで、ゆっくりと食べて頂きたいところなんですが、日本でも北海道に出没するヒグマとかはちょっと嫌ですよね。 三毛別羆事件とか、三毛猫みたいな可愛いヒグマが出没したという、そんな “ほのぼの系” の事件なのかと思ったら、とんでもない。 福岡大ワンゲル部ヒグマ襲撃事件と並ぶ、クマなのにトラウマ物の悲惨な事件だったりしますよね。 2ちゃんねるに 『三毛別ヒグマ事件知っておしっこもらした喪女』 というスレが立っておりましたが、それもやむなし。 漏らすって、こりゃ。。。

 で、演奏のほうはアレです。 ちっとも大熊っぽくはない、どちらかと言うと大熊猫っぽい仕上がりでありまして、カルとゲッツのソロを十分に堪能することが出来ます。 ちなみに熊の胆嚢の堪能することが出来るのが “熊の胆” なんですが、とまあそんなことで、ラスト。 歌物ナンバーの 「マイ・バディ」 。 いかにも小唄っぽい軽快な仕上がりでありまして、とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 ラテンっぽかったのは1曲目の出だしだけでありましたなー。 全般的にはスタン・ゲッツの色合いが強く、カル・ジェイダーがディスられてるジャケットでCDを出されちゃうのも、ま、やむを得ないところかと。 ゲッツの “ソフトさ” を許容出来るかどうかが本作の好悪を分けるポイントでありまして、個人的にはちょっと、うーん…。 ま、いずれにしろ、土曜日のうちに原稿が片づいて何よりなんですが、さ、土曜ワイド劇場 『天才刑事・野呂盆六 (6) 』 を見ようっと♪


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