LONELY WOMAN (ATLANTIC)

THE MODERN JAZZ QUARTET (1962/1/24,25,29,2/2)

LONELY WOMAN


【パーソネル】

MILT JACKSON (vib) JOHN LEWIS (p)
PERCY HEATH (b) CONNIE KAY (ds)
【収録曲】

(01-03) LONELY WOMAN / ANIMAL DANCE / NEW YORK 19
(04-06) BELKIS / WHY ARE YOU BLUE / FUGATO
(07-08) LAMB, LEOPARD ( IF I WERE EVE - From "Original Sin" ) / TRIESTE
【解説】 ( 2011年09月11日更新 / 連載 997回 )

 いやあ、 “電験3種” の試験でしたなぁ。 毎年この試験を受けているんですが、 『塩サバ通信』 を週イチで更新しながらこの資格を取るというのは、無理や。 そんな気がしてきました。 週に2日のお休みのうち、この原稿を書くのに確実に1日は潰れますからね。 ジャケ絵を含めると、更に半日が費やされます。 平日の勤務時間を有効に活用すれば、土曜日の午後3時くらいまでにすべてが片付くこともあるんですが、そういう場合、日曜日はダラダラしたり、グダグダしたりして、無為な時間を過ごすことになります。 ふと気がつくと、いつの間にやら 『サザエさん』 が始まってしまって、明日からの仕事のことを考えてブルーな気分になって、夜はまったく何もする気がおこりません。 こんな状況で、一体いつ勉強をしろって言うねん!?

 ダラダラしたり、グダグダしたりしている時間に勉強すればいいんじゃないか? そう思う人がいるかも知れませんが、なるほど、そうすればよかったんですなー。 これからはそうします。 今のところ、その意欲は十分にあります。 日教組撲滅を目指す右翼と同じくらい意欲的だったりするんですが、問題はその気持ちがいつまで持続するかなんですけどね。電磁気の勉強が磁束くらいまで持続すれば大健闘と言えるんですが、その前に失速しちゃうでしょうなぁ、多分。 試験終了から5日が経過した今の段階で、僕の意欲は当初の1/32まで低下してますからね。  “勉強する気” の半減期は1日程度であるようです。  『塩サバ通信』 の更新を諦めて、思い切って休載に踏み切れば、勉強する時間が増えるのではないかという気がしないでもないんですが、ダラダラしたり、グダグダしたりして無駄に過ごす時間が1日から2日に増えるだけなような気もします。  “電験3種” はきっぱりと諦めて、他の資格にチャレンジするというのが現実的な選択と言えそうなんですが、講習に行くだけで貰える “玉掛け” とかにしますかねぇ?

 今年の受験も貴重な日曜日が潰れただけで、まったく得られるものは無かったんですが、それと同時に、鳩山由紀夫クンの有り難さに改めて気付かされた1日でもありました。 というのもですね、台風12号です。 週の始め頃の予想では木曜日から金曜日にかけて、東海地方に最も接近するとか言われていたんですよね。 木曜日には屋外での仕事の予定を入れていたんですが、サバくんは早々と作業の延期を決断しました。作業員の安全面を考慮するのは現場監督としての当然の義務ですからね。 と言うか、カッパを着て、ずぶ濡れになりながら監督業務をするのなんて、嫌だしー。 で、運の悪いことに金曜日にも屋外での仕事の予定が入っていたんですよね。 カッパだけは避けたい一心で、僕は毎日のように担当者のヨシダくんに電話を入れたりメールを送りつけたりして、金曜日は台風が直撃するっぽい旨を伝えました。 言外に 「だから作業は延期したほうがいいよね。ね!ね!」 そんな思いを込めたんですが、ヨシダくんは慌てず騒がず。  「ちゃんとシートを用意しますからぁ。」 …って、いや、僕が求めているのはそういうことじゃ無くって。。。

 結局、僕の思いが伝わらないままに当日を迎えることになったんですが、台風12号の動きは予想を遙かに越える鈍足っぷりで、木曜日など普通に外で仕事が出来たレベル。 早々と延期を決めちゃったサバ監督の立場はちょっと微妙な感じになっちゃいましたが、で、金曜日も午前中は何とか雨に降られずに済みそうなお天気。 ヨシダくんに押し切られて、結果的には正解でありましたな。 ちょっとだけ雨も降ったので、作業の延期を言外に主張し続けてきたサバ監督のメンツも最低限は保たれたしー。 カッパは着ずに傘だけで監督業務を遂行出来て、何よりだったんですが、日曜日まで台風の影響が中途半端に残ってしまいました。 交通機関が全面的にストップということになれば試験も延期になってラッキーだったんですが、そこまで酷くはなくて、地味に雨が降っていて、風がけっこう強くて、歩くとズボンの裾がべたべたになって、ウザい。 そんな状況でした。 試験会場にデカい傘を持ち込むのは邪魔なので小さな折り畳みの傘を持っていったんですが、風に煽られて、すぐに “おちょこ” になってしまって、うーん、失敗でしたなぁ。。。 今回の会場は名古屋市立大学というところだったんですが、地下鉄の駅から15分くらい歩かなければならないんですよね。 とても折り畳み傘では凌げそうにもないので、どこかで傘を買ったほうがよさそうなんですが、時間的にはあまり余裕が無いし、果たしてどうしたもんっすかねぇ。。。

 空模様と同様、晴れぬ思いで近鉄を降りた僕でありますが、乗り換えのために地下鉄の改札をくぐった先に、そいつはありました。 何があったのかと言うと “傘立て” なんですが、で、そこにはちゃんと傘が6本ほど立っておりました。 店の入口とかであれば、まったくもって普通の光景なんですが、どうして地下鉄の駅にこんなものが? 不思議に思って近付いてみると、傘立てにはこんな紙が貼られておりました。  「友愛の傘」 。 瞬時に事態を把握した僕は、瞬時にそこから傘を1本抜き取りました。 めっちゃラッキー♪ その紙には 「地下鉄開業40周年なんたら」 とも書いてあったんですが、きりのいい数字を達成出来たことを記念して、このようなサービスを始めたんでしょうな。 地下鉄の車内に忘れられた傘を勝手に “友愛化” したものなんでしょうが、幼稚園児や小学生の児童の置き忘れが多いのか、黄色い小さめの傘がたくさん立てられておりました。 多分、可愛い幼女が使っていたものなんでしょうなー。 大切な傘を地下鉄に置き忘れて、おかあさんに叱られて、ちょっぴり泣いちゃったに違いありません。想像するだけで何だか愛おしくて、黄色い傘の柄の部分を思わずペロペロと舐めたくなっちゃいますなぁ。 幼女タンが可愛いお手々で、この棒のところをニギニギしていたのかぁ。
(;´Д`)ハァハァ

 思わず黄色い傘に手を伸ばしそうになって、すんでのところで思いとどまりました。 傘の柄をペロペロしているところを駅の係員に目撃されて、不審者と間違われて、 「ちょっと事務所まで来て貰おうかぁ。」 そんなことになったら大変です。 こちらの弱みに付け込まれて、密室の中でオジサンにあんなことをされたり、こんなことをされたり、ああん、そんなことまでぇ♪ ホモ系のAVにはよくある展開ですよね。 いや、見たことはないんですけど。 それならそれで、ネタとしては美味しい展開のような気もするんですが、せっかく、店で傘を買うことによる遅刻のリスクを避けることが出来る千載一遇のチャンスを得たというのに、 “幼女タンが棒のところをニギニギ” の妄想で、人生を棒に振ってはいけません。 沸き上がる欲望を理性で押さえ込むことに成功した僕は、黒い柄のオッサン臭いビニール傘を手に地下鉄の車内に乗り込んだのでありました。いやあ、危ないところでした。 すっかり安心して座席で寛いでいると、途中の駅で黄色い傘を持った兄ちゃんが乗って来ました。もしかしてソレって!? で、もしかして君は、誘惑に負けちゃったとか? 情けないヤツめ! 僕は全力で軽蔑しちゃいますね。世の中にこんな意思の弱いヤングな若者がいたなんて、驚きを禁じえません。これも恐らく、ゆとり教育の弊害では無いかと思うんですが、ただ、こうして普通に黄色い傘を持って地下鉄に乗っているということは、駅の係員のお咎めは特に無かったとか? となると、無難なビニール傘を選んでしまった僕の判断は間違いだったとか? 釈然としない気分のまま地下鉄は桜山の駅に到着したんですが、外に出ると相変わらず弱い雨が降っていて、風もけっこう強く吹いておりました。 この様子だと、お子様用の小さな傘など簡単に “おちょこ” になっちゃうに違いありません。 いや、もしかしたらならないのかも知れませんが、そうとでも思わなければやりきれません。 黄色い傘を選んだヤングな若者など、雨に濡れて風邪をひいちまえ! そう願わずにはいられませんが、それはそうと僕の選んだ “友愛の傘” は大丈夫なんすかね? 最初に期待だけさせておいて、実際に開いてみたら破れていてまったく使い物にならない、鳩山由紀夫みたいなヤツだったりするとか? かなり心配だったんですが、大丈夫でした。 ちょっと骨が折れかけてはいたんですが、何とか実用の範囲内でありました。 おかげで、ズボンの裾はベタベタになったものの、何とか無事に試験会場に到着することが出来ました。 いやあ、なかなか幸先のいいスタートですなぁ。

 で、今年の電験3種の試験はですね、レベルの低い受験生が多かったです。 写真票は受験票から切り離して、よく見える位置に置いておけ。 そのような指示があったにも関わらず、僕の右側に座っていたヤツは、切り離さずによく見えない位置に置いていたらしく、係のおねえさんから注意されておりました。使えないヤツめ! 筆記用具・定規・定規など、必要なものだけ机の上に出して、筆箱は鞄の中にしまっておけ。 そのような指示があったにも関わらず、僕の右前に座っていたヤツは机の上に筆箱を出しっぱなしにして、係のおねえさんから注意されておりました。使えないヤツめ! で、僕の左前にはオッサンを通り越して、爺ィの域に到達したようなご年配の方が座っていたんですが、どこからどうみても不合格オーラが漂いまくり。 いい加減に諦めて、休日は自宅の庭で盆栽でもいじっていたほうがいいように思えるんですが、凡才がそう簡単に合格出来るような資格では無いしー。 で、この爺ィも何か不始末をしでかしたようで、係のオッサンから何やら注意を受けておりましたが、使えないヤツめ! ヤツメウナギのほうがまだ、使えるヤツめ!…ですよね。 試験開始15分までには着席するように指示があったのに、僕の後の席のヤツは遅刻してくるし、僕の前の席は3人揃って欠席だし、おまいら、ヤル気あるのかぁ!? 簡単な注意事項も守れないようでは、電気主任技術者として真っ当な業務を遂行出来る筈がなくて、こういう奴らはペナルティとして5点減点しろ! そう思わずにはいられません。 で、その減点した分を俺によこせ! それが無理なら、俺に黄色い傘をよこせ! とまあそんなこんなで、試験は終了〜。 雨はすっかりやんでいたので、ビニール傘はそのまま大学に放置して、女子大生に “友愛の印” として進呈しようかとも思ったんですが、一応は持って帰ることにしました。 で、邪魔になったので、最初にあった名古屋駅の傘立てに戻しておきました。 我ながら律儀ですなぁ。 あまりにも誠実な僕の行為に感動して、神様が試験結果に5点くらいオマケしてくれるに違いありませんが、とまあそんなことで、翌日、オフィシャルサイトに解答が発表されたので、さっそく答え合わせをしてみました。 去年 「法規」 だけは合格したので、法規の試験は放棄して、残すところあと3科目なんですが、まずは 「理論」 から。 僕はこの科目がいちばん不得意で、今までに一度も合格したことがないし、今年もまったく手応えがなかったんですが、もしかして、もしかするかも知れないし、ちょっと期待♪

 全部で20問あって、60点が合格ラインだと言われているんですが、まずは1〜5問目まで。 「×××××」。 アカンやんっ!全滅やんっ! 五択問題なので、まぐれで1問くらい当たっていてもよさそうなものなんですが、運にも見放されましたか? ガックリしながら採点を続けると、6〜10問目は 「○○○○○」。 え?マジ!? 5連敗の後、まさかの5連勝で、一挙に借金を完済することが出来たんですが、いやあ、やっぱり神サマは見てくれていたんですなぁ。 が、まだ合格ラインには到達していないので、油断はなりません。 というか、このペースのままでは駄目なので、より一層の神サマの奮起が求められるんですが、11〜14問目は「××○×」。 ああん! でもまだ確率以上には正解が出ているので、期待は持てますよね。 ここまでがA問題といって、計算問題もあるんだけど、「○○設備の説明として、誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。」 そういう出題もあって、頑張り次第では何とかならないこともないレベル。 残りの6つがB問題で、かなり難しい計算とかを解かされて、ちょっと頑張ったくらいでは何ともならないレベル。 まぐれで2つ当たればラッキーなんですが、で、結果はと言うと、「○××○××」。 おお、目標はクリアしましたなぁ。 が、トータルすると正解は8問だけで、40点っすかぁ。。。 怒涛の5連勝で、何とか大恥をかくことだけは避けされたものの、完全に力不足でありましたなぁ。。。

 試験はその後、 「電力」 「機械」 の順で行なわれたんですが、後者のほうはまったく手応えが感じられなかったので、そっちから片付けておくことにしました。 前者のほうはわりと何とかなったような気がしないでもないので、採点は後に回しました。美味しいものは最後まで取っておくタイプですからね、僕。 で、 「機械」 の結果はというと、「×××○○ ×××○× ××○○ ○×××○○」。 正解は8問で、40点。 うーん。。。 こうなったらもう、最後の 「電力」 にすべてを賭けるしかありませんが、前半の成績は「○×○×○ ○○○×○」。 え?何これ!? 僕、どうかしちゃったん? これはもしかして、もしかしちゃうかも!? 11〜14問目は「×××○」と、ここに来てちょっぴりペースが落ちちゃいましたが、勝負はラストスパートのB問題まで持ち越されました。 あと、ひと踏ん張りなんですが、結果のほうはというと「○××○××」 って、一応は個人的な合格ラインの2問をクリアしてるやーん♪ で、トータルの “○” の数はどうなったのかと言うと、1・2・3・4・5・6・7、8…、9…、10…。 50点。 うーん。 後半になって完全に息切れしちゃいました。 年によっては55点で合格と、基準が甘くなることもあるんですが、いやあ、あと1歩でしたなぁ。。。 ただ、試験の直前になって2時間ほど参考書をパラパラと見ただけでこの成績ですからね。わりと健闘したと評価することが出来ようかと思うんですが、来年の“電験”、もうちょっと頑張りまっす。 で、10月の下旬には健康診断があるので、“検便” も頑張りまっす。 ということで、おしまい。

 とまあそんなことで、今日は M.J.Q. です。 僕が始めて買った外人系のジャズのアルバムがマンハッタン・ジャズ・クインテット (←もうひとつの M.J.Q. ) だったというのは、今となっては忘れてしまいたい痛恨の黒歴史だったりするんですが、今回取り上げるのは元祖のほうなので、大丈夫。 俗に言うモダン・ジャズ・カルテットでありますな。 ピアノのジョン・ルイスとヴァイブのミルト・ジャクソンが中心になった、とっても近代的なジャズ4人組として世間では知られております。 名前からして、モダン・ジャズを代表する名コンボのように語られることもあるんですが、実態はクラシック的な要素が強くて、日本での人気は今ひとつ。 ま、クラシックの要素なんて、放射性ヨウ素に比べればまったく何の害もないと言ってもいいんですが、それはそうとミルト・ジャクソンは 前回 に引き続いて連続出場ということになりますな。公平性という観点からして、そういうのってどうよ? …という気がしないでもないんですが、ヴァイブ編は手持ちのネタが乏しいので、ま、細かいことはあまり気にしないことにして。 で、今日はですね、アトランティック盤の 『ロンリー・ウーマン』 というアルバムを紹介したいと思います。 保守的なイメージの強い M.J.Q. が、オーネット・コールマンの曲をやるなんて! その意外性だけでよく話題に上る作品なんですが、ああ見えてジョン・ルイスくんはオーネットの才能を高く評価していたらしいんですよね。 ただし、それは作曲の才能に限定されたもので、アルトの吹きっぷりなんかに関しては全否定だったみたいですけど。 で、ミルト・ジャクソンを中心に考えた場合、M.J.Q. ではタキシードを着ているんだけど、自分のリーダー作では普段着でプレイしている。 そんなことをよく言われるんですが、M.J.Q. というフォーマットでフリージャズの曲をやるとなると、上半身はタキシードで、下半身はフリチンみたいな感じ? 相当にマニア向けなプレイであるような気がするんですが、とまあそんなことで、演奏を聴いてみることにしましょうか。

 1曲目からいきなり、目玉であるところの 「ロンリー・ウーマン」 が登場。 日本ではわざわざ 「淋しい女」 と和訳されることが多いんですが、これはアレです。普通にいい曲です。 オーネット本人が演奏している 『ジャズ、来たるべきもの』 のヴァージョンも、今の耳からすると普通にオーソドックスだったりするんですが、M.J.Q. のほうはアレです。 荘厳な雰囲気が漂っております。 淋しいというより、陰気臭くて、辛気臭い。 そんな女を彷彿させるものがあるんですが、ま、そういうキャラだから誰からも “ちやほや” して貰えなくて、淋しくなる。 結果としては、似たようなものなんですけどね。 フリーっぽい展開を期待していると肩透かしを食らってしまうんですが、ミルト・ジャクソンの下半身はしっかり隠蔽されていた。 そう判断して間違いありません。 敢えてパンツを脱がそうという気にもならないし、ま、これはこれでいいんじゃないっすかね。 とまあそんなことで、おしまい。

 目玉にしては何とも適当な解説に終わってしまいましたが、このアルバム、実は2曲目以降のほうが普通に楽しめる仕上がりだったりするんですよね。 だからと言って、この先の解説が充実したものになる保証はまったく無いんですが、基本的にこの人たちの演奏って、あまり書くことがないんですよね。 仕方が無いのでテレビドラマの話でもしようと思うんですが、この週末、松本清張の 『砂の器』 をやっておりましたなぁ。 桑名の六華苑でロケをやったというので試しに見てみたんですが、何だか今ひとつよく分かりませんでした。 同じく六華苑でロケったらしい土曜ワイド劇場 『天才刑事 野呂盆六Y 六華(むつはな)家−哀しみ色の館』 というのを来週やるみたいなんですが、そっちのほうが期待出来そうですかね? 盆六クンでは、平凡でロクでもない作品になっちゃってる可能性は否定出来ないんですが、とりあえず 2011年9月17日午後9時〜テレビ朝日系列で放送というころで、ヨロシク☆ ということで、 「アニマル・ダンス」 。 ジョン・ルイスのオリジナルなんですが、 「動物舞踏」 っすか。 「果物葡萄」 なら今の季節にぴったりなんですが、いかにもアニマルなダンスらしい軽快な作品に仕上がっていて、これはこれで今の季節にもそれなりにアレだったりします。 ジョンくんも作曲のセンスはなかなかのものだと評価していいと思うんですが、日本語ライナーを書いている悠雅彦クンが言うには、彼 (=ジョン・ルイス) のバレエ組曲 「原罪」 ( Original Sin ) をMJQピースに編曲したものなんだそうで。 「原罪」 のわりには能天気で、どちらかと言うと、ぜんざい。 そんな雰囲気が感じられたりもするんですが、とまあそんなことで、次です。

 3曲目、 「ニューヨーク・19」 。 これまたジョンくんのオリジナルです。 というか、以下の曲はすべてそうなので、その心積もりでいて欲しいんですが、何と言うか、典型的なMJQサウンドでありますな、こりゃ。 さすがはニューヨークだけあって、何とも都会的なバラードだったりするんですが、ピアノとヴァイブとベースとで輪唱っぽいことをやってたりして、そことなくクラシックの素養が感じられたりもします。 ややもすれば頭でっかちになりがちなところを、ミルト・ジャクソンのブルース・フィーリングがうまい具合にフォローしていて、何と言うか、言葉で説明するのは難しいんですが、とにもかくにもMJQです。 ということで、次。  「ベルキス」 。 ブルース・フィーリングを感じさせる軽快なナンバーでありまして、テーマに続いてヴァイブのソロがフィーチャーされて、その後、ピアノのソロが出てきて、テーマに戻って、おしまい。 悪くはないんだけど、書くこともない。 そんな1曲でありました。 続く 「ホワイ・アー・ユー・ブルー」 は、静かなバラードです。 「どうして淋しいの」 。 そんな邦題が付いておりますが、どうしてですかね? そんなことを僕に聞かれても困るんですが、どういう時に淋しさを感じるのか、僕なりに考えてみると、例えばえーと、淋病をうつされた時とか。 淋しい病ですからね、淋病。 が、それは淋しいというより、普通に困る。 そういった感情のほうが強い気がするんですが、ミルトのプレイを聞いてる限り、バラードというよりスロー・ブルース? …という雰囲気のほうが強く感じられたりもするんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 続く 「フガート」 はアレです。 なかなかの佳曲です。 ミディアム・ファストの調子のいいナンバーで、ミルトとジョンの掛け合いを堪能することが出来ます。 フガートっぽい構成が、いかにもMJQですよね。 もっとも僕は 「フガート」 というのがどういうものなのか、今ひとつよく分かってしなかったりするんですが、麩に黒砂糖をまぶした食べ物? それは 「麩菓子」 ですよね。 「麩菓ー子」 と無理に伸ばしでもしない限り、フガートとは似て非なるものであるのは明らかなんですが、ということで、7曲目、 「ラム・レパード」 。 これはアレです。 タイトルのところに何やら注意書きがあることからも分かるように、彼 (=ジョン・ルイス) のバレエ組曲 「原罪」 ( Original Sin ) をMJQピースに編曲したものです。 ( IF I WERE EVE - From "Original Sin" ) もし私がイヴだったら − 「原罪」 より。  あ、原罪というのはアレですな。 大昔にアダムとイヴがリングを食っちゃったという、そういう罪なんですな。 大昔の外国のアホなカップルの 「つまみ食い」 の罪など知ったことではないので、僕にはまったく何の責任も無いと断言していいんですが、で、曲のほうはというと、別にそんなに宗教臭いワケでもなく、普通にそこそこの佳曲であるな。 そのように評価していいのではないかと思うんですが、とまあそんなことで、ラストです。  「トリエステ」 。 鳥のくせにエステに行くなんて、生意気だぞ! そんな感想しか浮かんでこないタイトルだったりするんですが、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】

 オーネット・コールマンとかそんなことはお構い無しに、今日もMJQは平常運転。 そんな仕上がりでありました。 2曲目以降のジョンくんのオリジナルは、トータルでひとつの組曲だと考えていいかも知れません。それくらい統一感のあるコンセプトで貫かれているような気がします。 個々の演奏について特別に語る事はないが、全体としては間違いなくMJQであった。 ま、そういうことでいいんじゃないっすかー?


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