LIVE AT NEWPORT (IMPULSE)

McCOY TYNER (1963/7/5)

LIVE AT NEWPORT


【パーソネル】

McCOY TYNER (p) BOB CRANSHAW (b) MICKEY ROKER (ds)
CLARK TERRY (tp) <#1,2,5> CHARLIE MARIANO (as) <#1,2,5>
【収録曲】

(01-02) NEWPORT POMP / MY FUNNY VALENTINE / ALL OF YOU
(03-05) MONK'S BLUES / WOODY'N YOU
【解説】 ( 2011年02月20日更新 / 連載 969回 )

 前回 、鋳鉄管を敷設する様子を見てきました。 …という話を書いたんですが、今回、また同じ話を書きます。 題して、 「確かにネタ切れなんだけど、それがどうした!?」 開き直りもいいところなんですが、今回は鋳鉄管だけでなく 「べん」 の話もしようと思っているので、ご理解のほど、よろしくお願いします。  「べん」 って、またウンコの話か? …と思われた人もいるかも知れませんが、その 「便」 ではありません。 じゃ、どんな 「べん」 なのかと言うと、今の時点では言えません。 いや、心の中に決めた本命の 「べん」 があるんですが、恐らくその話だけでは1回分持たないと思うんですよね。 そこで、鋳鉄管やら 「べん」 やらで、引っ張れるだけ引っ張って、出来ることなら本題に入らずに終わってしまいたい。 そういう思惑があったりします。 何でもいいけどこの 「思惑」 という漢字、君は読めるかな? 僕は読めます。大丈夫です。 ただ、読めるのは読めるんですが、間違って読んでました。 「しわく」 と読んでました。 ま、確かに 「思う」 と書いて 「おもう」 と読むんだから、 「思惑」 と書いて 「おもわく」 と読めなくはないんだけど、それだったら普通、 「おもまど」 にするやろ? そう思わずにはいられません。 湯桶読みもいいところですよね。 それと同時に、鋳鉄管を敷設する様子を見てきました。 …という文の中に出てくる 「敷設」 という漢字、君は読めるかな? 僕はこれも間違って読んでました。 「しせつ」 だとばかり思っていました。  「敷く」 と書いて 「しく」 と読むんだから、理論上はそうなりますよね。 どうしてこれで 「ふせつ」 って読めるねん!? ちなみにこの 「ふせつ」 にはもうひとつ、 「布設」 という書き方もあって、こちらのほうが読み方としては納得がいきます。 まさかこれを 「ぬのせつ」 と読む人はいないでしょう。 が、今回、僕が布設する様子を見ていたのは鋳鉄管ですからね。 布切れを設置したんじゃねえ! …というのが引っ掛かって、どうしても素直な気持ちでこの漢字を使うことが出来ません。 結果、不本意ながらも読み方に納得のいかない 「敷設」 という字を工事黒板に書くことになるんですが、何でもいいけど鋳鉄管を敷設する作業の工事写真って、字だけじゃなくて、図みたいなのも書かなければならないみたいで、面倒ですなぁ。 ま、下請けの水道業者の兄ちゃんに丸投げすればいいだけなので、僕の手間としては、さほどでもなかったりするんですが、先日、そうも言っていられない事態が発生しました。 そこでまあ、今回はその話をしてみたいと思うんですが、題して 『可とう管はどうした!?

 とまあそんなことで、鋳鉄管の敷設です。 メインである 700Aの配管は無事に完了して、残すところは 100Aの配管のみ。 これはまあオマケのようなものなので、気楽なものです。 当初の設計には無かったんですが、急遽、追加で話が出たんですよね。 建物の中のステンレス配管は既に完了しておりまして、あとはその先、地面に埋まる部分の鋳鉄管配管を残すのみ。 この部分は地元の水道屋さんにお任せすることにしました。 丸投げとまでは言いませんが、ほぼ砲丸投げ状態。 僕としては 「ほぉ。」 と感心しながら作業の様子を見学して、時折、ガンを飛ばしてやれば、自然と砲丸は投げられるに違いありません。 おまけに、その監督業務もウチの支店長にお願いすることになりました。 どうしても抜けられない点検業務と重なっちゃったんだもん。しょうがいないよねー。 で、後は支店長に任せておけば大丈夫。 この現場は終わったも同然ですなぁ。 …と、すっかり余裕をぶっこいていたんですが、昼前になって、僕の携帯が鳴りました。 「中の配管と外の配管との取り合いって、ちゃんと打ち合わせしたかぁ?」 えっ!? 中の配管 (ステンレス) と、外の配管 (鋳鉄管) とは、フランジで接続するようになっているんですが、そのフランジにもいくつか種類があるんですよね。 基本的には “JIS10Kフランジ” と “上水フランジ” の2種類があって、僕は当然、前者のつもりでいたんですが、地元の水道屋さんは後者の材料を用意していたと。 どうしてそんな食い違いが起こったのかというと、何の打ち合わせもしなかったからそうなっちゃったんですが、やべっ! 誰が悪いのかと言われれば、僕が悪いに決まってます。それ以外には考えられません。

 が、こういう場合は曖昧な返答に終始することによって、事態をうやむやにしちゃうのが得策ですよね。それ以外には考えられません。素直に自分の否を認めて平身低頭で謝るとか、そういった選択肢はあり得ません。 そこで僕は 「ちょっと覚えが無いんですけどぉ…。」 と答えておきました。 この場合の覚えが無いというのは、ちゃんと打ち合わせをしたのか、しなかったのか覚えが無いという意味ではなく、打ち合わせした覚えはまったく無いっ! そういう意味だったりするんですが、 「覚えが無いんなら、どっちが悪いとも言えんなぁ。」 と、支店長は好意的に解釈して下さいました。 ラッキー。しらを切る作戦、成功っ! あとはまあ、非常に申し訳ないとは思うんですが、経験豊富な支店長がきっと何とか善処してくれるに違いなくて、何よりでありますなぁ。 そもそも、よくよく考えてみたら建物の中の配管に使う減圧弁は地元の水道屋さんに注文しているんですよね。 それは “JIS10Kフランジ” のタイプでお願いしているので、当然、取り合いの部分も同じ規格であると考えるのが普通です。 わざわざ打ち合わせをしなくても、そう察するのがプロというもんやろ? そう思わずにはいられなくて、すなわち、もともと僕にはまったく何の責任も無かったということになります。 たとえ一瞬とは言え、責任を感じて自分を責めたりして、迂闊でありましたなぁ。

 とまあそんなことで、すっかり安心していたんですが、それから30分程して、再び僕の携帯が鳴りました。 「何か、いちばん最後の図面では、建物から出た先に “可とう管” が付くことになっとるみたいなんやけど。」  えっ、何それ? マジで? ウッソぉー? 僕が知っている範囲ではそんなもの、どこにもなかったんですよねー。 ちなみに “可とう管” というのはアレです。 正式には “可撓管” と書くんですが、あまりにも難し過ぎる漢字なので、工事黒板に記載する際、一部を平仮名で書いても許されるという、そういうアレだったりします。 ただ、配管の途中に “可とう管” を入れることが設計書に明示されているのに、現場代理人が勝手に判断して省略するような事は、決して許されない。 そういう重要なアイテムだったりします。 撓 (たわ) むことが可能な管。 それが無かったら、撓まないじゃないか! そう叱られてしまいます。 途中で急に追加になった工事なので、打ち合わせの段階ではその必要性を忘れていたんだけど、よくよく考えたら可とう管、いるじゃん。 そう判断されて、変更契約が交わされた際の発注図面にいつの間にやら追加されていた模様です。 うーん、ぶっちゃけ、完璧に見落としておりました。 やばいっすね! 誰が悪いのかと言われれば、僕が悪いに決まってます。それ以外には考えられません。

 「これは、ちょっと大事 (おおごと) になるかも知れんなぁ。。。」 と、支店長の口ぶりも深刻でありました。ちょっと小言を言われるくらいなら、雄琴 (おごと) 温泉にでも行ってストレスを発散すれば何とかなるんですが、それが大事となると、そういうワケにもいきません。 やばいっすな、これは。。。 “可とう管” を見落とした原因が誰にあるのかと言うと、加藤クン。それ以外には考えられません。 加藤クンというのは誰なのかと言うと、僕が自分の責任を逃れるために考え出した架空のキャラなんですが、何をやってるんだ、加藤クン! どうしたんだ、加藤クン! 可とう管はどうしたんだ、加藤クンっ!! ま、加藤クンも悪気があってやったワケではなく、ちょっとボケていただけなので、大目に見てやって欲しいんですが、加藤クンもこの失敗を糧にして、これからは立派な現場監督としてやってくれることだと思うしー。 加藤クンの給料はカット。 そういう事で、許してやっては貰えませんかのぉ? ま、幸い、地元の水道屋の兄ちゃんが動き回ってくれて、次の日には可とう管が手に入ることになって、何よりでありましたが、兄ちゃんには借りを作っちゃいましたなぁ。 ま、今までも借りっぱなしで、しかも返す気はまったく無かったりする、いわゆる “借りパク” の状態だったりするんですが、工事黒板の字も 「よく分からんから、書いて!」 と、丸投げしてたしー。 が、さすがにその翌日に現場に行った際にはちょっぴり引け目を感じて、黒板の字は自力で書くことにしたんですが、ま、配管図とかまったくワケが分からんので、手帳に書いて教えて貰ったのを黒板に丸写ししただけなんですけど。 ちなみに こんな感じの図 でありますな。 甲切管という字面を見ていると、何となく紋甲イカの刺身が食べたくなったりするんですが、とにもかくにもさほど大事にはならず、ちょっと小言を言われるだけで済みそうで、何より。

 …と思っていたら、今度は配管から水が吹き出しました。 今、使っている配管の一部を切断して、そこに新しい配管をつなげる工事なんですけどね。 接続箇所の両端にある仕切弁を締めて配管を切り始めた瞬間、ぴゅ〜! …と、勢いよく水が吹き出し足したました。 これこそ僕には何の責任も無い話で、誰が悪いのかと言えば、仕切弁。それ以外には考えられません。 何をやってるんだ、ベン! どうしたんだ、ベン! ちゃんと水を仕切らなきゃ駄目じゃないか、ベン! いくらベンを勉励しても駄目で、結局のところ、その配管の元にある 700Aのバタフライ弁を締めて、ようやく噴出する水を止めることが出来たのでありました。 よくやった、バタフライ弁っ! ちなみにバタフライ弁というのは こんなヤツ なんですけど。 これはキッツというメーカーのサイトなんですが、いいですよね、キッツ。 何だか、きつく締まるバルブを作ってくれそうで。 ちなみに “キッツメドウズ大泉・清里” という名前のスキー場を経営してたりもするんですよね、ここ。 今は違う名前になってるみたいですが、キッツが手放したからなのかどうかは、よく知りません。それはそうとこのページ、弁の種類やその仕組みが一目瞭然ですな。 非常によく出来ております。 “へポートバルブ” というのは初めて知ったんですが、こんな屁みたいな便…いや、便もあったんですな。 と思ったら、 “屁” ではなくて “ Λ (らむだ) ” なんですな。 で、その他の弁メーカーとしては ベン というのもあったりします。桃太郎シリーズでお馴染みなんですが、いいですよね、ベン。 ちゃんと弁を作ってくれそうで。 で、このバタフライ弁、日本語で “蝶型弁” と言ったりもしますよね。  “鰈型弁 (かれいがたべん) ” ではなくて、 “蝶型弁 (ちょうがたべん) ” 。 バタフライだから 「蝶」 なんでしょうな。 バタフライ弁を略して “バタ弁” と言ったりもするんですが、バタ弁ってちょっぴり “和田勉” みたいで、素敵っ♪ で、一方、蝶型弁って、 “チョー固い便” みたいで、痔になりそうっ♪

 とまあそんなことで、僕の書きたかった “べん” の話というのは、それだけ。

 とまあ、結局のところ、ウンコの話に近いものがあったんですが、それはそうと今日はマッコイ・タイナーです。 しかし何ですな。 “加藤クンの過ち” が早めに発覚したのは、不幸中の幸いでありましたな。 気付かずにそのまま配管して、埋め戻して、完成検査で工事写真をチェックしている時に 「あれ?ここに “可とう管” が付く筈やけど?」 などと指摘されたりしたら? タラー(゚Д゚;)  「ステンレス配管との取り合いは “JIS10Kフランジ” っす!」 などと、しっかり打ち合わせをしていたら、見落としに気付かず、そのまま短管1号を繋いじゃっていたかも知れません。危ないところでした。 加藤クンも反省しているようなので、あまり彼を責めないで欲しいんですが、とまあそれはそうと、今日は 『マッコイ・タイナー・ライブ・アット・ニューポート』 という1枚を紹介したいと思います。 いいですよね、マッコイ。 僕はマッコイが結構好きです。少なくともマッコリよりは好きです。 「まりもっこり」 よりもイケてます。 顔がめっちゃ怖いのに、ピアノを弾かせると結構キュート。 そのギャップが、たまらんっ! そういうフェチ系のマニアは少なくないと思うんですが、特にコルトレーンから離れた自分のリーダー作では、普通にラブリーだったりするんですよね。 とまあそんなことで、マッコイのアルバムはわりとたくさん持っている僕なんですが、このニューポート・ジャズ・フェスティバルの実況盤の存在は知りませんでした。 鋳鉄管に関しては知り尽くしている僕も、ジャズの世界にはまだ未知の分野があったんですなー。 で、先日、CD屋でこれを見つけたんですが、買おうか、やめようか、しばし迷いました。 クラーク・テリーチャーリー・マリアーノという面子が、何とも言えずに微妙なんすよねー。 あまりマッコイっぽくない人選というか。 ジャズ・フェスの主催者が商業主義的な目論見で、セッティングしたものなんすかね? となると中身のほうはあまり期待出来そうにもないんですが、でもこれ、5曲中の2曲はトリオ演奏なんですな。 それならまだ、許せるかも? …と思って、とりあえず買ってみた次第でありますが、佐藤秀樹クンが書いたライナーノートを見たら、やはり、演奏メンバーもレギュラーではなく、ステージのために急遽編成されたものとの事でありました。ああん、やっぱり。。。 でもまあ、買ってしまった物は今さら返品するワケにもいかないし、とりあえず、ま、聴いていることにしましょう。

 ということで、まずは1曲目。  「ニューポート・ロンプ」 。 タイトルからして恐らく、ステージのために急遽でっちがえたナンバーでありましょう。 ちなみに “ROMP” というのは子供たちなどが遊び騒ぐ、はね回る、走り回る。そういった意味のようです。 迷惑なガキ共ですな。足払い掛けて、こかして、泣かしたろか? そう思わずにはいられませんが、こういう子供たちは将来、ろくな大人にならないに違いないですからね。 自分の失敗を加藤クンに押し付けたりとか。 で、演奏のほうはアレです。 開始からしばらくは、ムバラク大統領だったりします。 いや、関係ないですね、ムバラク。 開始からしばらくは、トリオによる演奏だったりします。 これといったテーマが出てこない、即興一発といった感じの作りでありまして、マッコイのスインギーなピアノを堪能することが出来ます。 で、その後、テリーのトランペットが登場します。 照り焼きは大好きなんだけど、テリーヌはさほどでもない。 そういう僕にとって、クラーク・テリーというのは微妙な存在だったりするんですが、ここでの彼は普通に生き生きとしていて、悪くないと思います。 で、続いてマリアーノのアルトが登場。 この人に関して僕はあまり詳しくないので、これも非常によく歌っているソロだ。 …と、秀樹クンの解説を流用するに留めておきます。何となく保守的なスタイルの持ち主だというイメージがあったんですが、ちょっとだけ斬新なフレージングだったりします。 で、その後、ボブ・クランショウのウォーキング風ベース・ソロが出てきて、でもって、管楽器の人たちが再登場して、おしまい。 ジャズ・フェスでの演奏にしては、ややあっさりとした仕上がりであったんですが、悪くはなくて、普通にまあまあ。 そんな仕上がりだったと思います。

 で、次。  「マイ・ファニー・バレンタイン」 。 ここ数年、バレンタインデーなど、まったくどうでもよくなってしまった僕ではありますが、この曲はいいですな。 やや陰気臭いのが欠点なんですが、インキン臭いよりはずっとマシだと思います。 臭いですからね、インキン。 いや、別にインキンが臭いわけではなくて、インキンの薬のアスター軟膏がアスター臭いだけなんですけど。 で、演奏のほうはアレです。 ピアノによるイントロに続いてアルトが途中までテーマを吹いて、その後、トランペットがそれを引き継ぐという、そういうアレンジが施されているホドルコフスキー。 そういうアレだったりします。 しかし何ですな。 施されていると言えば、ホドルコフスキー。 しばらくと言えば、ムバラク大統領。 そんなネタしか思い浮かばない僕にとって、ムバラクの退陣は痛恨の極みでありましたな。 何ちゅうことをしてくれたんや、エジプトの民衆!…と思わずにはいられませんが、で、テーマの後はしばらく、マッコイのソロがフィーチャーされることになります。 ここでの彼のピアノは、リリカルなラインの中に素晴らしい感性の香りを感じさせ聴き手を魅了する。 …と、秀樹クンが書いている通りの出来でありまして、なによりだと思います。 いいですよね、魔法少女リリカルなのは。 で、その後、マリアーノのソロが出てくるんですが、塩辛いようなトーンが何ともいえずにビターで、こういう甘さ控えめなバラード・プレイというのも悪くないです。 続くクラーク・テリーは円熟の域でありまして、とまあそんなことで、おしまい。 ま、普通によかった。 そう評価していいと思います。

 ということで、3曲目。  「オール・オブ・ユー」 。 トリオによる演奏です。 ミディアム・テンポで軽快にバウンスする バウンシーバスト17 。 そんな世界が展開されております。 バウンシーは弾力なある。17は思春期の頃のような乳。 そんな意味が込められているそうですね。 おお、めっちゃソソられるやん♪ 試しに飲んでみますかね? …って、自分で飲んでもまったく意味はありませんか。 それに乳がデカくなる副作用として、日本語が不自由になっちゃうみたいだしー。 とまあそれはそうと、ここでのマッコイのソロはですね、完璧です。 もう、完全に壁です。 あ、でもよく見たら 「壁」 ではなくて 「璧」 なんですな。 下のほうが 「土」 ではなく、 「玉」 になってます。 平らで中央に孔のあいた宝玉のことなんだそうですが、画像検索してみたら、 こんな奴 だったりするみたいです。 痔にはようさそうですよね。 チョー固い便だって、大丈夫♪ …とか言ってるうちに演奏のほうは終わっちゃいましたが、途中でボブ・クランショウのベース・ソロもフィーチャーされたりして、普通にいい感じの演奏だった。 そう評価していいと思います。

 で、次。  「モンクス・ブルース」 。 トリオによる演奏です。 個人的にトリオというとどうしても 「怪奇・鳥男!」 みたいなのが頭に浮かんじゃうんですが、かつて、立花実がスイングジャーナル誌上で、このプレイを激賞していたようですな。 立花隆ならともかく、実って、誰? …と思ったら、どうやら こういう人 のようですが、数あるジャズ・ファンの中でも最もコルトレーンとその音楽を深く愛した人といって過言でない。 なるほど、確かにマッコイにも煩そうなキャラですよね。 過言でないと言えば、ジュゴンって、人魚とはまったく似ていないと言っても過言でないと思うんですが、過言と言えば、ジュゴン。 猿人と言えば、バーゴン。 僕が 「過言」 という言葉を聞いて思い付くものと言えば、以上です。 で、試しに 『ジャズへの愛着』 というのを読んでみたんですが、ジャズって、口に紐が通してある布製の袋のようなものだよね。 …とか、そんな話ではないんですな。 ま、 『ジャズへの巾着』 ではないので、違っていて当然なのかも知れませんが、 「日本の音楽批評というものつまり音楽について書かれたものには、いうなればエロスが少ない。」 ですか。 その点、僕は大丈夫ですよね。 思春期の乳とか、ちゃんとそういった要素も組み入れております。 で、そんな実クンが激賞したというので、どれだけ凄い出来なのかと思ったら、ん? わりと普通? 個人的には前の曲のほうが楽しめたような気がするんですが、ま、これがこれで、それなりにアレではあるんですけどね。

 ということで、ラストです。  「ウディン・ユー」 。 テリーとマリアーノの2人が戻ってきます。 わりとあっさりしたテーマに続いて、テリー → マリアーノ → マッコイの順でソロが続き、ドラムスとホーンの4小節交換を挟み、テーマに戻る。 …と、日本語ライナーに書いてある通りの演奏が展開されております。 なんと言うか、安心感にどっぷりと浸れるような仕上がりでありますな。 コンパクトにまとまり過ぎて、インパクトに欠けるベネディクト16世。 そういう嫌いが無きにしもあらずなんですが、ローマ教皇になってそろそろ6年も経つのに、未だにヨハネ・パウロ2世の名前のほうが頭に浮かんだりしちゃいますからね。 で、さて、そこで問題です。 ローマ教皇を選出する選挙のことを何と言ったでしょう? ヒントはアレです。 投票用紙を燃やして、白い煙と黒い煙がどうのこうのとか言うヤツです。 そうそう、そんなのありましたよねー。 何という名前でしたっけね? とまあそんなことで、今日のところは、おしまい。

【総合評価】

 クラーク・テリーとチャーリー・マリアーノ、特に問題はありませんでした。 毛嫌いする必要はなかったようですな ちなみに僕は毛ガニも毛嫌いしておりまして、今ひとつ食う気になれなかったりするんですが、食ってみれば普通にカニだったりするんですかね? 毛が喉に絡まったりはしませんかね? とまあそれはそうと、リーダーのマッコイはどうなのかというと、ジャケットの顔も普通に怖いし、それなりに彼らしさは出ていると思います。 が、どちらかというと、コアなマッコイ好きの人というより、今まで見た目で何となく毛嫌いしていた人にお薦めしたい作品かな? …という気もしたりして、でも、マッコイが普通に好きな人でもぜんぜん大丈夫だし、とまあそんなことで、ちなみにクイズの答えは 「コンクラーベ」 でありました。


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