CONTOURS (BLUE NOTE)

SAM RIVERS (1965/3/21)

CONTOURS


【パーソネル】

FREDDIE HUBBARD (tp) SAM RIVERS (ts,ss,fl)
HERBIE HANCOCK (p) RON CARTER (b) JOE CHAMBERS (ds)

【収録曲】

(01-02) POINT OF MANY RETURNS / DANCE OF THE TRIPEDAL
(03-04) EUTERPE / MELLIFLUOUS CACOPHONY

【解説】 ( 2010年12月26日更新 / 連載 961回 )

 左脚 スキーでコケて 折れたから 12月24日は 骨折記念日♪ …ということで、いやあ、個人的な感覚で言うと 24日の時点では捻挫だとばかり思い込んでいたので、あまりピンと来ないんですけどね。 むしろ、青木記念病院に行ってレントゲンを撮って、 「綺麗に折れてますなぁ。」 と宣告された 12月25日のほうが骨折記念日っぽい感じがするんですが、とは言っても 24日の時点で既に折れていたのは間違いの無い事実ですからね。 やはり骨折記念日は 24日ということにして、12月25日のほうは 「青木記念記念日」 ということにしようかと。 12月23日の天皇誕生日と合わせて、記念日3連チャンですな。 というか、世間でも普通にクリスマスイブとクリスマスの本番だったりするので、メモリアルデーが3連続することになるんですが、個人的にクリスマスイブというのは家で晩飯に鶏モモを食うだけのイベントだったりするので、やはり骨折のほうに重点を起きたいと思います。 ま、記念日だからと言って、別に何をするワケでもないんですけどー。 でもまあ、せっかくの機会なので、今日は骨について考えてみたいと思うんですが、題して “骨の話” 。 まったく何のひねりもないタイトルなんですが、とりあえず骨について思いついたことを、適当に書き連ねてみたいと思います。

 まず最初は “サカナの骨” 。 よく喉に刺さりますよね。 で、これがまた、刺さったまま、なかなか取れなかったりします。 なかなか取れなくて、刺さったところが傷になって化膿して、それが原因で死んじゃうんじゃないか? そう心配になったりもするんですが、今まで、魚の骨が喉に刺さったのが原因で死んじゃった人とか、いるんすかね? もし、少なからぬ数の被害者がいるようであれば、こんにゃくゼリー同様、サカナの骨の大きさや硬さについての安全指標を消費者庁でまとめて貰わなければなりませんが、ということで調べてみました。 とりあえずググったら、 『魚の骨が喉に刺さったときは』 という2ちゃんねるのスレが引っ掛かったんですが、生卵を飲むとすぐに取れる。 …って、マジかよ!? ゴハンを噛まずに丸呑みするという話はよく聞くんですけどね。 僕もサカナの骨が喉にささった時は、いつもそうしてます。 そうしてみた結果、今までに取れた例 (ためし) がないので、効果のほどは甚だ疑問なんですけど。 もし生卵の丸呑みが有効なら試してみたい気もするんですが、生卵、苦手なんですよね、僕。 茹でちゃ駄目っすかね? 「サカナの骨が喉に刺さった時は、水分なしで茹で卵の黄身だけ5個丸呑みする」 とか。 恐らく、喉に刺さった骨は取れないわ、卵の黄身は喉につまるわで、余計に苦しむだけで駄目なような気はするんですけど。

 「酢か塩」 または 「酢」 、もしくは 「酢と塩」 という意見もいくつか見られたんですが、マジかよ!? 確かに “アジの南蛮漬け” とか、サカナを酢に漬けておくと骨が柔らかくなったりはするんですが、アレってかなり長時間漬け込んでおかないと、駄目なんじゃないっすかね? 酢を飲んでみたところで、瞬時にして喉を通過して胃の中に落ちちゃうので、とてもサカナの骨が柔らかくなるとは思えんのですけど。 もし、修行によって胃の入口に栓を出来るようになって、食道の中に1リットルの酢を溜め込んだまま一昼夜耐えることが出来るようになれば、大丈夫かも知れませんけど。 が、恐らく、むっちゃ噎せるでしょうな。 ま、ゆで卵にしろ、酢にしろ、余計な苦しみでサカナの骨が刺さっていることを忘れるといった効果は期待出来るかも知れません。 あと、 “2ちゃん” ではありませんが、サカナの骨が喉に刺さった時、「とりあえず泣いとき」 と、カーチャンに言われた。 そんな話もありました。 一見すると無責任極まりないように思われるんですが、とりあえず泣く→鼻水が出る→鼻水を飲み込む→生卵の丸呑みと同様の効果あり。 そういう理論的な裏付けもあったりします。 ちなみに、ゴハンの丸呑みは骨が余計に深く刺さる恐れもあるので逆効果だと言う意見も多く、では一体どうすればいいのかというと、ゴハンとか、生卵とか、酢とか、塩とか、とにかく何でも飲み込んで、気持ち悪くなったところで、吐く。 そういう荒療治もあるようです。 確かに上から飲み込んで刺さったものは、下からの突き上げが効果的なような気がしますな。

 ということで、次です。 やはりサカナの骨だけでは1回分の原稿に仕立て上げる事が出来なかったので、続いて “骨の付く言葉” について検証してみたいと思います。 いろいろありますよね。 “骨が折れる” とか。 苦労したり、面倒だったりすることを、このように表現するんですが、 「スキーはとても骨の折れるレジャーです」 というふうに使ったりします。 スキー場までは遠いし、雪道だったりすると運転に神経を使うし、着いたら着いたでめっちゃクソ寒いし、リフト待ちは面倒だし、急斜面は怖いし、ダラダラの林間コースは疲れるだけだし、ゲレンデに国母クンみたいなボーダーはいるし、下手にコケると骨は折れるし、本当に面倒で苦労の絶えないレジャーなんですよね、ありゃ。 ということで、次。 “骨折り損のくたびれ儲け” 。 骨を折るというのは、損です。 日本には “損して得取れ” という諺もあるんですが、骨を折っても、その損を上回るだけの見返りがあればいいんですけどね。 ゲレンデの整備不良のせいで骨折したやんけ!…と奥志賀高原スキー場にいちゃもんを付けて、お詫びの印にミハエル・シューマッハのサインを貰ったりとか。 いや、 “見返り” と書いた時点で、何となくシューマッハの名前が浮かんで来たんですが、お詫びの印が 「くたびれたオッサンの遺憾の意」 とかだけだったら、 骨折り損のくたびれ儲けもいいところです。 ということで、次。 “骨抜き” 。 人を気骨・志操のない状態にすることをそのように表現したりするんですが、気骨とか志操とか、また難しい言葉を使って説明してくれましたなぁ。 要するに、骨抜きにしちゃうんだよね。…と言われたほうが、まだピンと来るような気がするんですが、オッサンなんかだと若いギャルを使えば、わりと用意に骨抜きにすることが出来ます。 その若いギャルが裸だったりすれば、効果のほどは絶大だったりするんですが、この技術をサカナにも応用出来ないものですかね? イワシとか、スズメダイとか、ハモとか、コノシロとか、小骨の多いサカナは骨が喉に刺さって、大変な苦労を強いられることになるんですが、それらの小骨の多いサカナをうまく骨抜きにすることが出来れば、そんな苦労をしなくて済みますもんね。 それにはやはり若いギャルの裸を見せるといいと思うんですが、ただハモやコノシロが哺乳類や爬虫類のハダカに興奮するとは思えません。 ここはやはり、同じ海産物系の生き物に一肌脱いで貰いたいところなんですが、裸のハダカゾウクラゲなんか、どうっすかね? クラゲなんて、もともとあまり気骨とか無さそうなので、サカナを骨抜きにするのも得意だと思うんですけどね。 とまあそんなことで、ハモやコノシロなどの小骨の多いサカナを食べるには、ハダカゾウクラゲと一緒に酢の物にしてやるのが超オススメ。 もし小骨が喉に刺さったりしても、酢がなんとかしてくれると思うしー。

 ということで、 “骨の付く言葉” に関する考察は以上です。 続いては骨の種類について考えてみたいと思うんですが、骨には大きく分けて2つの種類があります。 硬い骨と、柔らかい骨。 硬い骨の持ち主は “硬骨漢” と呼ばれ、世間から尊敬されたり、ウザがられたりします。金力や権力に屈しないというのはいいんですが、絶対に自分の主義や主張を曲げないというのは、程度によってはちょっとアレですからなぁ。 で、一方、柔らかい骨の持ち主はというと、よく揚げ物になったり、エキスにされたりすることになります。イカの軟骨フライとか、サメ軟骨エキスとかー。 サメって、何だか凄く硬派なサカナのイメージなんですが、骨は柔らかいんですな。 その他、軟骨魚にはどういうサカナがいるのかというと、エイとか。 エイのひれ、サメ (フカ) のヒレ。 軟骨魚の類は骨が柔らかいかわりに、ヒレがイケてる。 そういう特徴があると言えそうですが、軟骨魚と硬骨魚とでは、同じサカナでもかなり体の造りが違うみたいです。 まず、噴水孔やロレンチニ瓶なんかがあったりします。 それがどういうものなのか、説明を読んでもさっぱり分からないので今回は割愛しますが、その他、浸透圧調節のために体内に尿素やトリメチルアミンオキサイドを蓄積しているそうです。 腐ったサメはアンモニア臭いと言われますが、なるほど、体の中に尿素なんかを溜め込んじゃってるから、尿臭くなっちゃうんですな。 で、もうひとつ。 軟骨魚には浮き袋がありません。浮き袋が無いようでは、サメとして浮かばれません。沈んじゃいます。 そこでサメは考えました。体に油を溜め込めばエエやん! なるほど、油は水よりも軽いですからね。これでもう、浮くことが出来ますね。 で、どこに油を溜め込んだのかと言うと、肝臓。そうです。アレです。子供の頃、学校で配布された肝油ドロップ。 あれって、サメの肝臓の油やったんかぁ! そうとも知らず、「おいちい♪」とか言って喜んで食っていた幼少期の自分が、ちょっぴり哀しく思えてきましたが、ま、普通に美味しかったから別にいいんですけどね。 というか、幼児にサメの肝臓の油とか食わせて大丈夫なのか? …と、そっちのほうが心配だったりするんですが、確かに “かんゆ” はキツイので、1日1回1粒と決められてましたけどね。 食べ過ぎると鼻血が出ます。 ハモとか、コノシロとか、小骨の多いサカナにハダカゾウクラゲの裸を見せるのと同時に、肝油ドロップを多量に食わせるというのも有効かも知れません。 思いきりサカナが鼻血を出して、骨抜きと同時に血抜きをすることも出来て、とっても便利♪

 とまあそんなことで、では最後に “骨占い” について簡単に触れておきたいと思います。 骨占いというのはアレです。 花占いと同様、「好き、嫌い、好き、嫌い…」 と1本ずつサカナの小骨を抜いていって、相手の気持ちを占う。 …といった変態的なヤツではなくて、ネットで見つけたヤツなんですけど。 シンプルに 「」 でググったら、かなり最初のほうに出てきたんですが、これだけでは1回分の原稿になりそうにもないので、これまで無理に無理を重ねて、どうでもいいネタで引っ張ってきました。 が、それも限界です。 覚悟を決めて、本丸に攻め入ることにしようと思うんですが、とまあそんなことで、骨占い。 カレーやハヤシライスの作り方、世界の株価など、了見のよく分からんコンテンツが揃っておりますが、アントニオ猪木を尊敬し、高所を憎悪する西村新一クンのサイトのようです。 本題に入る前に 毛占い のほうで、もうちょっと引っ張ってみましょうかぁ。 生年月日を入力すればいいんですな。 こんなことを書くと、トシがばれてしまうんですが、別に隠しているわけではないので誕生日を明記しておくと、1968年03月19日生まれ。現在42歳。 バカボンのパパよりも年上になっちゃいましたなぁ。…というのはさておいて、占いの結果はというと。 ん? 入力結果がクリアされてしまったんですが、あ、間違えて 「入力し直す」 のほうをクリックしちゃいました。 このボタンの配列は間違えるモトやろ!?…と、新一クンに文句を言いたくなっちゃいますが、気を取り直して生年月日を再入力して、 「占う」 っ! 出ました。 あなたは ケツ毛 です。 マジかよ!? ケツ毛って、言わずと知れた毛の王様なのかよ!? あ、でも 「口数が少ない」 というのは当たっておりますな。 適した職業は官僚、弁護士、公認会計士、親方ですか。 親方ではないんですが、僕は今、現場監督をやってるので、こちらもほぼ当たっていると言えそうです。恐るべし、毛占い! ちなみに三原順子と同じタイプで、陰毛タイプのコアラと相性がいいとの事なんですが、誰なんだよ、コアラ。 ハッピハッピー。 (はっぴはっぴー) 【タレント】 〔大阪府〕 元 《アニマル梯団》 ※旧名:コアラ。 これですか。 こんなのと相性がいいと言われても、ちっとも嬉しくはありませんなぁ。。。

 とまあそんなことで、本題の “骨占い” 。 同じように生年月日を入力して、 「占う」 っ! 出ました。 あなたは 恥骨(ちこつ) です。 マジかよ!? 恥骨って、言わずと知れた骨の王様なのかよ!? で、寡黙なのかよ! 同じ生年月日だから同じようなキャラと判定されたようですが、新一クン、よく考えているというか、投げやりというか。 いずれにしろ、来年こそ “恥骨” の名に恥じぬよう、立派な人間になろう!…と、深く心に誓った次第でありますが、とまあそんなことで、骨身を惜しまずに書き上げた “骨の話” は、おしまい。

 ということで、今日はサム・リバースです。 2010年の最後を締めくくるに相応しい地味な人選でありますな。 マイルス・デイビス・クインテットに在籍した歴代テナーマンの中で、日本ではいちばん不人気なんじゃないかと思われるんですが、あ、でも、ジョージ・コールマンよりはマシ? 他の楽器の担当者も含めると、ジミー・コブと同じくらい地味な昆布やな。 …という気がするのは確かなんですが、この 『コンツアーズ』 というアルバムはサイドマンがいいです。 フレディー・ハバードハービー・ハンコックロン・カータージョー・チェンバース。 まさにブルーノートの新主流派、揃い踏み状態。 ハバードのリーダー作を買ったら、何だか知らないけどサム・リバースも入ってた。 そのように考えれば、購入に少し前向きな気分になれるのではないでしょうか。 ジャケットのセンスが抜群なので、個人的には普通にリバースが主役だと考えても、ぜんぜん大丈夫なんですけど。 CDオマケの別テイクを除けば全部で4曲しか入ってなくて、レビューを書くのが簡単そうなところもポイントが高いです。 反対にあまりにも書くことが無さ過ぎて、間を持て余しちゃう可能性が高かったりもするんですが、とりあえずまあ、1曲目から聴いてみることにしましょうか。

 全4曲、すべてサムくんのオリジナルで占められているんですが、まずは 「ポイント・オブ・メニー・リターンズ」 。 このタイトルについて言いたい事は、特にありません。 ポイントとかリターンで5分ほどネタを考えて、その結果、特に何も思い付かなかったんですが、前途多難ですな、こりゃ。 前途を悲観する “せんとくん” の気持ちがよく分かるんですが、平城遷都1300年祭が終わったら、どうなっちゃうんでしょうな、ありゃ。 角が生えているという特性を活かして、トナカイのコスプレで食い繋ぐとか。 …って、それもクリスマス限定ですしね。 ま、平城遷都1301年祭とかで、来年まで生き延びるのかも知れませんが、西暦 711年は西ゴート王国がウマイヤ朝に滅ぼされた年でもあるので、西ゴート王国滅亡1300年祭にするという手もあります。 ライバルとして “うまいやくん” とかが誕生したりするかもー? うまいやくん饅頭とかも発売されて、うまいやくんは、旨いや〜。 大ブレイク間違い無しですな。 …と、適度に引っ張ることが出来たので本題に入りますが、この曲は、いいです。 結論から先に言ってしまうと、この曲以外はさほどよくなかったりするので、これがピークだと思って、心して拝聴しなければなりませんが、新主流派の薫り高きナンバー。 そのように評価していいでしょう。 テーマ部のハモり具合が絶妙なんですが、なかなか骨のあるサウンドですよね。 それもハモに多い小骨ではなく、骨太な感じのハモりなんですが、それでいて、意外とさっぱりとした梅肉和えの風味。 でもって、ソロ先発はハバードです。 かなりハードな吹きっぷりで、決して聞きやすくはないんですが、情熱がほとばしる犬走り。…といった感じで、悪くないです。 犬走りって、現場監督業に従事して初めて知ったんですが、そんな建築用語があったんですな。 個人的に犬は好きではないので、犬走りと言われてもまったくソソられるものはないんですが、 “犬のパシリ” なら、チェリオとかを買いにいかせるのに重宝なんですけど。 で、続いてはハービーのソロ。 この人は相変わらず、サイドに回ると強いんですが、クールな知的さが、素敵♪ で、続いてはサム・リバースのソロなんですが、ここでの彼はテナーでなく、ソプラノサックスを吹いております。 都会の哀愁とは無縁な前衛性がこの人らしくて、ま、悪くはありません。 少なくともゲロ・リバースよりはいいよな?…という気がするんですが、ま、そんなものと比べるのが間違っているんですけど。 途中でハバードが絡んできて “わや” になりそうな場面もあるんですが、何とか持ちこたえて、で、最後の締めはロン・カーターの地味極まりないベース・ソロ。 これは省略して貰っても一向に構わなかったんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 何と言うか、ギリギリの線で、よかったっす。

 ということで、2曲目です。  「ダンス・オブ・ザ・トリペダル」 。 トリペダルって、何なんすかね? ペダルがトリ (=3) だから、三輪車? …と、一瞬思ったんですが、よく考えたら三輪車というのは車輪が3つあるわけであって、ペダルが3つあるわけではないですよね。 ペダルが3つあったところで、うまく漕げないと思うしー。 ということで、調べてみました。 “三脚” でした。 なるほど、脚が3本あればペダルが3つあっても、うまく漕げるわけですな。 1本くらい脚の骨が折れちゃっても、残りの2本で何とでもなるしー。 脚は3本あったほうが何かと便利だと思うんですが、ただ 「ザ・三本足の踊り」 というのは、ちょっとどうっすかね? 真ん中の足をうまく裁かないと、足が絡んでコケちゃいそうなんですが、変なコケかたをすると、足の骨を折っちゃうかも知れないし。 で、曲のほうはというと、やはりというか何というか、ちょっぴり複雑な仕上がりとなっております。 ジョー・チェンバースあたりが書きそうな、あまりにも前衛的過ぎてちっとも面白くない作品っぽい感じぃ? で、そんな気分のまま、リバースのテナー・ソロへと流れていくことになるんですが、この人のプレイって捉えどころがないですよね。 フリー過ぎて、保守派の僕にはちょっと辛いっす。 続くハバードのソロも、以下同文。 途中から2管の絡みになって、余計に辛さが増すことになる益子焼。 そんな感じになっちゃったりします。 こうなったら、次に出てくるであろうハービーに期待するしかありませんが、朱に交われば赤くなると言うか。 やっぱり、ちょっぴりアヴァンギャルドな仕上がりになっちゃってますな。 ま、余裕で耐えられるレベルではあるんですけど。 この後、ロン・カーターのソロとか出てくると論外なんですが、幸い、そのような愚挙に出ることはなく、テーマに戻って、おしまい。 ここにきて、早くも挫折気味の僕だったりするんですが、ま、残すところあと2曲ですからね。 気を取り直して頑張りましょう。

 で、次。  「エウターペ」 。 正確に何と発音していいのか分かりませんが、【ギリシャ神話】 エウテルペ 《音楽・叙情詩の女神; the Muses の一人》 あ、読み方、違ってました。 で、次。  「エウテルペ」 。 …と訂正しておきますが、ミューズの一人ですか。 インフル予防にはよさそうですな。 いいですよね、薬用石鹸。 やくみつる (←漫画家)が愛用してそうで。 ヤク (←ウシ科の哺乳類) も愛用しているかどうかは定かでないんですが、で、曲のほうはアレです。 いかにも抒情詩の女神っぽいエウテルペな仕上がりでありまして、サム・リバースがフルートを吹いているのが、いいです。 やっぱり女神と言えばフルートっすよね。 尺八を吹く女神というのもそれはそれで悪くないんですが、でもって、ハバードはミュート・トランペットでありますな。 ミューズだからミュート。 韻を踏んでいるし、雰囲気もでるし、いい選択だと思います。 洗濯するのにミューズというのは、あまりよい選択ではないんですが、そこはそれ、適材適所というヤツでありまして。 演奏のタイプとしては、バラードと言ってもいいと思うんですが、ちっとも甘くは無いチョコレート効果カカオ 86%なフレーバー。 個人的にはもっと普通に甘ったるい、セコイヤチョコレートみたいなバラードのほうが好きなんですが、バレンタインのチョコがセコイヤなんて、せこいや。 そんな事はみじんも思いませんので、ギャルの皆さま、そこんとこヨロシク。 で、演奏のほうはテーマに続いてハバードのソロが出て、ハービーのソロ…というか、ピアノとベースの地味な絡みっぽいパートがあって、フルートが出てきて、で、最後、純粋にハービーのソロっぽいのがあって、そいつの出来がなかなかよかったりするんですが、ジョー・チェンのタイコも何気にポイントが高かったりして、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 終始ビターではありましたが、バター犬のように不健全なわけではないので、ま、許容の範囲内と言えるのではなかろうかと。

 とまあそんなことで、ラストです。 やっぱり4曲入りというのは楽でいいんですが、 「メリフルオウス・カコフォニー」 ? 日本人に読めないような英語で名前を付けるのは、出来ればやめて欲しかったんですが、翻訳サイトに掛けても訳語は出てこないでしょうな、多分。 で、やってみました。出ました。 「甘美な耳障りな音」 。 ほー、なかなか意味深なタイトルですな。 恐らく、耳障りな藤山寛美といった演奏が展開されているものと思われますが、で、実際のところはと言うと…、うーん。 寛美というよりも、耳障りな藤山直美? かなりフリーな作風で、始まって早々、ちょっとした絶望感を味わったりしたんですが、その後に出てくるリバースのソロは、以外にも悪くなかったりします。 地道にドライブ感があったりするんですよね。 続くハービーのソロも普通にハンコックだったりするし、フレディもいい感じにハバードです。 もうこれで最後だと思うと、平気で適当なことを書けちゃったりするんですが、でもって、ジョー・チェンのドラムス・ソロもフィーチャーされてるじょー。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日は以上です。

【総合評価】

 1曲目を聴いて、いいぢゃん♪ …と感嘆したのもつかの間、それ以降はいつも通りの、ちょっぴり小難しいサム・リバースでありました。 でもまあ、時代がこういう空気を求めていたんだから、しょうがないよね。 …と考えれば、我慢出来ないほどアレなわけではありません。 大丈夫でしょう。 とまあそんなことで、2010年の “jazz giant” は、おしまい。 来年もヨロシク☆


INDEX
BACK NEXT