“GALAPAGOS” が出ましたなぁ。 雑誌だって余裕で見れる 10.8型 (1,366×800ドット) と、携帯に便利な 5.5型 (1,024×600ドット) の2タイプ。 無線LANによる通信機能を備え、Webページや電子メールの送受信も行える情報端末という側面も持っている。…ということなんですが、いいですよね、端末。 少なくとも “痰壷” よりはソソられるものがあるんですが、痰を吐くくらいしか使い道が無いですもんね、痰壷。 一方、端末のほうはというと、ネットワーク経由でホストコンピューターと接続し、データの入出力などを操作するための装置だったりするわけで、出先でもホストコンピューターと接続すれば、ホストクラブ情報とかを入手することが出来て、とっても便利。 で、それと同時に、電子書籍も見れちゃうわけなんですよね、このガラパゴス。 15年も前からザウルスに慣れ親しんで来た僕としては、これはもう買うしかありません。 風の谷の買うしか〜、髪を軽くなびかせ♪…と安田成美も歌っていたし、「僕もこれ、買うかも、しか〜」 と、カモシカも言ってたしー。 日本語がちょっとおかしいんですが、ま、所詮はウシ科の哺乳動物の言ってることなので大目に見て貰うとして、で、一方、アメリカの牛は 「ウシは買う」 と宣言しておりました。 英語では “COW” ですからね、牛。 なかなか英語にも日本語にも堪能なアメリカの牛なんですが、とまあそんなことで、僕も買っちゃいました、ソニーの “Reader” 。 いや、1ヶ月ほど前まではガラパを買う気、マンマンだったんですが、ヨドバシから “Reader” の予約受付開始の案内メールが届いたんですよね。 個人的にソニー商品はさほど好きではないので、さほど期待もせずに何気なく製品をチェックしてみたんですが、おおっ! これはまさしく、マサシ君の求めていた “正しい電子書籍端末” ではありませんかー。 いや、マサシ君の趣向はどうなんだかよく知りませんが、少なくともサバ君はいいと思いました。 僕が電子書籍端末に求める正しさというのは、概ね
(1) 電子書籍が正しく読める
(2) 炎天下でもちゃんと読める
(3) 小型軽量である
(4) 電池の持ちがいい
…という4つのポイントなんですが、このソニーのリーダーはディスプレイに “E Ink” を使っているんですな。 こいつの特徴はリンク先にもあるように
(1) 紙と同じく反射型の表示で、180度近い視野角、新聞紙より高いコントラスト、暗い室内や直射日光の室外など照明条件に左右されない視認性を持ちます。
(2) 一度表示された画像の保持には基本的に電力が不要なので、一般的な読む用途においては、通常の反射型LCDに比べて1/10程度の電力消費となります。
(3) ガラス基板でなく樹脂基材の前面板を用い、偏光板が不要なシンプルな構成であるため、LCDの約半分の薄さと軽さのパネル表示部を実現します。
というところにあるんですが、ということはつまり、こいつを電子書籍端末の表示部に利用すれば、僕の求める4つのポイントのうち、3つまでは大丈夫♪ そういうことになりますよね。 大丈夫率75%。 これはもう、大丈夫です。 あとはただ、電子書籍が正しく読めさえすれば完璧なんですが、リーダーのサポートファイルを見たら
著作権保護付き書籍:XMDFファイル(.zbf)(.mnh)
著作権保護なし書籍:XMDFファイル(.zbf)、EPUB ファイル(.epub)
PDF ファイル(.pdf)、Text ファイル(.txt)
…となっております。 おお、XMDF。 ザウルスとの付き合いが長い僕にとっては、こいつがもっとも親しみを持てる電子書籍のフォーマットだったりするんですが、こいつが読めるんだったらもう大丈夫。 ザウルス文庫ファイルへの対応は、ソニー陣営としてはシャープに屈した形になるわけなので、さぞや屈辱的な選択ではなかったかと思われるんですが、XMDF が読めなければリーダーはやめて、ガラパゴスを買っていたかも知れませんからね。 ソニーの戦術はとりあえず成功したと言えるのではなかろうかと。 メンツを捨てて実利を選ぶというのは、パンツを脱ぎ捨ててジブリ映画を見るのと同じくらい勇気がいるんですが、よく決断したと思います。 とまあそんなことで、手元に届きました。 携帯性を重視して、6インチではなく、5インチのほうを買ったんですが、薄っ! …というのが第一印象です。 大きさのほうは、小さいほうのタイプでも、思ってたよりもちょっと大きめに感じたんですが、CDケースと比較してみると、 こんな感じ です。 高さはほぼ同じで、幅は1回りほど狭いですな。 で、誰もが 「薄っ!」 と驚く厚みのほうは、同じくCDケースと比べてみて、 こんな感じ です。 薄型CDケースよりは分厚いので、驚くほどペラペラというわけでは無いんですが、僕が今まで読書マシンとして使っていた “Cowon V5” の半分くらいですなー。 本を読む目的で、コウォンを買うぉんかな? …と思っていた COW は、薄さに引かれてリーダーを買うことにしたようですが、 「俺、ウシでどうせ色盲だから、カラーディスプレイじゃなくても、ぜんぜん問題ないしー。」 とも言っておりましたな。 ウシは赤い布がヒラヒラしているのを見ると、コーフンする。…と思っている人がいるかも知れませんが、実際のところ、白と黒しか見えてないらしいんですよね、ウシ。 リーダーの仕様を見て、 「今どき、白黒なんて。」 と馬鹿にして、買うのをやめた人もいるかも知れませんが、
実際のところ、白と黒以外の色だってちゃんと表示されます。灰色だって大丈夫♪ しかも、限りなく白に近い灰色から、限りなく黒に近い灰色まで、真っ白と真っ黒を含めれば、全部で 16色♪ というか、ま、単なる 16階調グレースケールなんですが、小説を読むだけなら、これで十分だという気がします。 漫画なんかでもフルカラーなのは最初の8ページだけだったりするしー。
で、この機種のいちばんのウリである “E Ink” なんですが、いやあ、見やすいですな、こりゃ。 直射日光が照りつける屋外でもハッキリ、クッキリ♪ 直射日光が照りつける屋外で本を読むようなシチュエーションって、あるか? …と思われるかも知れませんが、あるんですよね、僕には。 航空祭で飛行機が飛んでくるのを待ってる時間とか、モータースポーツでクルマが走ってくるのを待つ時間とか、甲子園球場で高校野球が始まるのを待つ時間とか。 電車やバスの待ち時間とかでも、液晶画面だと光ってよく見えなかったりしますからねー。 バックライトの明るさを最大にすれば、何とか見えないこともない。…というくらいには見えたりもするんですが、そうすると電池の持ちのほうが心配になっちゃうし、そういう意味でこの “E Ink” は屋外電子読書派には最適の表示システムであると言えそうです。 その分、暗いところでは見えなかったりするんですが、本なんてヤツは本来、本質的にそういうものですからね。 普通の紙の本も暗いところでは読めません。 どうしても暗いところでリーダー読書のしたい人の為にライト付のカバーというのも出ているので、それを使えば無問題。 いやあ、ガラパをやめてこっちにして、本当によかったです。 いや、負け惜しみとか、そういう事ではなくて。 ちなみに “E Ink” の特性というか弱点として、ページの切り替えの際、画面が一度、真っ黒になったりするのがちょっとアレなんですが、ま、気にしなければ気にならないレベルだし、そういうものだと思って、甘受して頂くしかありません。 嫌ならガラパゴスとか “iPad” を買え! そういう事になろうかと。 ま、かなりの割り切りが必要な端末であるという事だけは確かなんですけどね。
で、ひとつ残念だったのは画像の表示。 一応、JPEG、GIF、PNG、BMPにも対応しているんですが、所詮は白黒に毛が生えた程度の白黒灰色ディスプレイ。 牛の目で見たような表示にしかなりません。 また、ZIPで固めた画像ファイルを扱うことも出来ないので、“Cowon V5+マンガミーヤ” のように、本を画像化して見るという技も使えません。 具体的に言うと、このソフト を使う戦術なんですが、世の中には “自炊派” と呼ばれる人達がいるそうですな。 この人達はどういうことをするのかというと、普通の紙の漫画を裁断してスキャナーにかけて、自分で電子書籍化しちゃうという。 僕にはそこまでの設備も熱意もないんですが、パソコンに表示させた書籍データを画面キャプチャーして画像化するという作業はやっているんですよね。 自炊派でも無く、外食派でもなく、スーパーで惣菜を買ってきて家で食べる派とでも言おうか。 鉄火巻きとメンチカツとか、寿司と揚げ物のコンビネーションが至福♪ …とか、そんなことはどうでもよくて、もしその技で画像化したヤツをリーダーで見ることが出来たら、電子書籍端末としては完璧だったんですけどねぇ。。。 その点だけが深く残念だったんですが、でも、大丈夫でした。 世の中には便利なソフトがあるものなんですな。 “ChainLP” というのがソレなんですが、連番画像を指定サイズにリサイズし、画像だけの電子ブック形式ファイル(LRF、PDF、ePub、Mobi)として出力します。連番ファイルやZIP、 LHaを作成することもできます。青空文庫形式のテキストファイルを縦書き画像に変換することもできます。 おお、何て便利な! 僕はこのソフトの存在を “2ちゃんねる” の 【ソニー】Sony Reader【リーダー】 というスレで知ったんですが、金沢のもりもり寿司では「のどくろ」がオヌヌメ!…とか、ごく希になんですが、もの凄く有益な情報が紛れ込んでいたりするんですよね、2ちゃん。 で、果たしてリーダーにもこの電子ブック化ソフトが有益なのかというと、大丈夫。 ちゃんとサポートファイルの中に “ePub” というのが含まれております。 ソニーの公式サイトには書かれていないんですが、実はこっそり “LRF” という形式にも対応しているみたいです。 “LRF” って何かと思ったらソニーが昔出してた “LIBRIe” という電子書籍端末用のフォーマットなんですな。 ソニーの中では黒歴史となっていて、内部的には 「無かったこと」 とされているようなんですが、影ではこっそり新しいリーダーでも読めるようになってるみたいです。 ということで、リーダー用の簡単な “中食” 方法を伝授することにしましょう。
“ScreenCutter” の枠の大きさはリーダーの解像度に合わせて (800×600) にします。 で、パソコン上に表示された電子書籍を1枚ずつ地道に画面キャプチャします。 やってる途中でワケが分からなくなった場合は、しばらく休憩して、体勢を立て直してから再開するのが吉なんですが、その際に吐き出される重複ファイルは “UnDup” (←New !!) みたいなソフトを使って除去してやるといいでしょう。 で、吐き出された画像ファイルの束は ZIPで固めておきましょう。 これで素材の手配は完了しました。 あとはそれを調理することになるんですが、その方法はとっても簡単。 “ChainLP” に放り込んで、ボタンを押して、ちゃら〜ん♪ …と音が鳴れば、もう出来上がり。 設定はアレです。 入力は“arc”、出力は “lrf” もしくは “ePub” 、あるいは “pdf” でも大丈夫。 サイズはリーダーの解像度に合わせて (800×600)でオーケー? と思ったら、何故かそれだと端っこが切れてしまうので、先人の知恵に従って (584×754) にしてください。というか、解像度のところで “Sony Reader” を選ぶと、その設定になるんですな。 後はまあ、各自で適当に設定をイジってみて、自分のお気に入りの仕上がりになるように頑張ってくださいね。 自動的に余白を除去してくれる機能もあるので、漫画なんかでも割りと見やすいサイズに勝手に拡大してくれたりもします。 小説なんかの文字だけのデータの場合、 “本文ボールド化”や “シャープネス” にチェックを入れたほうが読みやすくなるような気がします。 “タイトル”と “著者” は、リーダーの内部ではこれを元に管理されることになるので、きっちり入力しておいたほうが吉です。 とまあそんなことで、試しに 『へび女』 を電子化してみたら こんな感じ になりました。 欄外に小さな文字でごちゃごちゃと書いてあるヤツは駄目なんですが、5インチ版でも何とか普通に漫画が読める感じで、いやあ、使えますな、こりゃ。 とまあそんなことで、以上を持ちまして “Reader最強化計画” は、ミッションコンプリート♪
ちなみに“E Ink” は書き換え時以外にはほとんど電力を消費しないので、いちいち電源を消さずに画面を表示した状態で放置しておいてもぜんぜん大丈夫。 ただ、タッチパネルにさわったりして、画面が変わるのを避ける為に、ホールド的な意味での“スリープモード” というのが用意されております。 スリープモードにするとデフォルトで入っている3枚の画像データが表示されるんですが、オプション設定で何も表示させないようにすることも可能。 また、自分の好きな画像を表示させるようにすることも出来ます。写真の一覧画面でオプションボタンを押して “スタンバイ画面の選択” というメニューを選択して、表示させたい画像ファイルにチェックを入れてやればオーケー。 99枚まで選べるようですが、スリープにする度に違う画面が出てきて、ちょっとしたスライドショーのように楽しむことも出来ます。 どうせ白黒灰色画面だしぃ。…ということで、僕の場合、自作のジャケット・イラストと“Reader”のロゴを組み合わせて、自作の待ち受け画面を作ってみました。 こんな感じ です。 何だか、本物の紙に鉛筆で書いたような質感で、いいっ! とってもいいっ! 我ながらちょっと気に入ってしまったので、とりあえず 10枚ほど作った待ち受け画面を ZIPで固めて、塩サバのサーバーに上げておきました。
《 Reader 待ち受け画面集 》
右クリックして保存の上、回答するなりして、ご自由に使ってね♪
ということで、今日はウエイン・ショーターなんですが、今日の前半は 17KBくらいになっちゃいましたな。 ちなみに電子書籍のデータは “txt” だと 100〜400KB程度。 “jazz giant” のネタは “html” なので単純に比較は出来ませんが、1回分がだいたい 25〜30KBなので、10回分を集めれば、ちょっとした本が1冊出来ちゃいそうですな。 で、画像化して “lrf” にすると、1冊あたり 15〜40MBと、100倍くらいに容量が増えちゃいます。 内蔵メモリーの 1.4GBだと 40〜50冊程度しか入らなくて、それだとやっぱりメモリーカードが欲しくなってきちゃいますが、というか、そういう話は “IMPRESSIONS” のほうでやれよ! … という気がしますよね。 ま、そこはオトナの事情というヤツなんですが、とまあそんなことで、ショーターです。 いいですよね、ショーター。 何がいいって、 「翔太ぁ」 と、日本語に出来るところがいいんですが、漢字で書けるというのは、日本人に親近感を抱かせる大きなポイントとなります。 ウエインのほうも無理をすれば 「飢淫」とか、族好みの漢字表記にすることが出来るし、とまあそんなことで今日は 『アダムス・アップル』 というアルバムを紹介したいと思います。 “アダムス・アップル” でグルると、最初のほうに名古屋のニューハーフパブが出てきて、ちょっとアレなんですが、これ、サイドマンもいいですよね。 シンプルなワン・ホーン編成なんですが、ピアノはハービー・ハンコック。 いいですよね、ハンコック。 「半個食う」というあたりが、バナナを半分しか食べられないさっちゃんみたいで、何だか可愛いです。 それはそうと、さっちゃんがバナナを半分しか食べられないのって、親がケチでバナナを1本食べさせてくれないというワケではなくて、小さいから半分でおなかがいっぱいになっちゃうってことですよね? だったら別に可哀想でも何でもないような気がするんですけど。 むしろ、 「もういらない」 と言ってるのに、無理やり1本食わせるほうが、よっぽど児童虐待だと思うんですが、自分のことを「さっちゃん」とか言うのも、女児としてはごく普通だと思うし。 むしろ、40過ぎて自分のこと 「さばぴょん」 とか言ってるほうが、よっぽどキモイんですが、でもって、ベースはレジー・ワークマン。 いいですよね、何だかスーパーのレジで働いているオッサンみたいな名前で。 で、ドラムスのジョー・チャンバースは名前を“ジョー・チェン” と4文字に省略出来るところがよくて、とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょう。
まずはアルバム・タイトル曲の 「アダムス・アップル」 。 「アダムの林檎」 って、“喉仏(のどぼとけ)” の事でしたっけ? アダムとイブが禁断の木の実を食べて、云々…という話が ここ に書いてあるんですが、木の実ナナの話は、ぜんぜん関係ないやろ。 そう思わずにはいられません。 ちなみに Wikipedia の 木の実ナナ のところを見ると、ちょっと違ったニュアンスだったりするんですが、「1960年代から現在までミニスカートを着用。とても口が大きい」 とも書かれております。 1960年代以前は口が小さかったんですかね? とまあそれはそうと、で、曲のほうというと、ちょっぴりジャズ・ロック調だったりしております。 当時は流行の最先端だった筈のジャズ・ロックも、今の耳で聞くと50年代のハード・バップより古臭くて、ダサダサだったりするんですが、そこはそれ、ショーターくんのことなので、妖しさの要素もちゃんと加味されていて、いい感じに変態的ポピュラーな仕上がりになったりしております。 テーマからアドリブへの流れも極めて自然で、完成度が高いですな、こりゃ。 で、一方、ハービーのソロはというと、これはもう確信犯的にベタなジャズ・ロック調だったりして、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 金曜日の夜が忘年会でお泊りだったので、土曜日も半日潰れて、今週も時間があまりないので、解説のほうは手抜きになっちゃいましたが、普通にいい感じのアルバムの出だしでありました。
で、次。 『502ブルース』 。 タイトルの “502” って、何なんすかね? 金曜日に泊まった岐阜グランドホテルは 1134号室だったので、その部屋番号とも違うしー。 ちなみに僕はこの番号、酔っ払って忘れちゃうと困ると思って、「いい三枝」という語呂合わせで覚えることにしたんですが、酒を飲んでるうちに、えーと、桂きん枝?小枝?…とか、ワケが分からなくなってしまって、困った。 …とか、そんなこともなくて、最後まで大丈夫でした。 酔っ払っても意外としっかりしてますなぁ、僕。 で、困ると言えば “502” は、 「困るにぃ」 ですかね? 三重県人って、そんなしゃべり方をしますからね。 とまあそんなことで、 「困るにぃブルース」 。 そんなに困っている風でもなく、ディープでなければ、泥臭くもない。 そんな感じのちょっとブルーなブルースなんですが、いかにもショーターらしいミステリアスなムードがあったりして、個人的には好きですね、こりゃ。ソロの出来もいいです。 で、続くハービーのソロも前曲から一転して、知的でクールな新主流派ムードばりばり全開でありまして、で、その後、ショーターがもう一度登場して、いい感じで気分が高揚して、その後、気分が沈静化して、でもって、テーマに戻って、おしまい。 何となく地味なんですが、その分、あまり派手さがなく、でもなんだかジワジワと輪島。 …といった感じで、完成度の高い演奏に仕上がっておりました。
ということで、次。 「エル・ガウチョ」 。 子供の頃、犬のウンコを踏んだりすると 「エンガチョ」 されたりしたものなんですが、エンガチョって、 こういう意味 なんすかね? 何だか僕の理解とは微妙に違っているんですが、個人的には犬のウンコを踏んだヤツがエンガチョするのではなくて、犬のウンコを踏んだヤツがエンガチョされる。 そういうイメージがあるんですけど。 Wikipediaの解説 のほうがピンと来るんですが、いずれにしよ 「エル・ガウチョ」 というのは 「エンガチョ」 とは何の関係もない、ただのポルトガル語の類だと思われるんですが、 “エル・ガウチョ” でググってみると、西麻布の一軒家レストランが出てきたりします。 ニューハーフパブよりはノーマルな趣味ですな。 というか、何だかめっちゃお洒落で高級っぽいですな。 最上級ハモンイベリコって、たかが生ハムの分際で 30g \1580とかー。 高級魚とされるハモだって 100g 400円 で売ってるというのに、ぼったくり過ぎではないっすかね? で、曲のほうはというと、タイトルから受ける印象の通り、ポルトガル語っぽい、というか、ブラジルっぽかったりするんですが、ボサノヴァなのかというと、さほどそんな風でもなくて、とにかくまあ、後に彼が命題としたブラジルのリズムによる “El Gaucho” と、日本語ライナーで小川隆夫クンが書いている通りの演奏が展開されております。 このライナー、曲解説が適当過ぎて、おかげで今日の僕はとっても苦労しているんですが、ま、 「苦労は買ってでもしろ」 と、サイ九郎も言ってましたけどね。 ちなみにサイ九郎というのは飛鳥昭雄センセイの漫画に登場するキャラなんですが、そんな 『ムー』 の読者でないと分からないようなヤツより、普通に “つば九郎” のほうがよかったかも知れません。 今は反省しております。 とまあそんなことで、ショーターの後、ハービーのとってもハンコックなソロが出てきて、テーマに戻って、おしまい。 ハンコックなソロは、なかなかの好演だったと思うよ。…と、コーエン国防長官も納得の出来でした。
4曲目、 「フット・プリンツ」 。 マイルス・クインテットでの演奏があまりにも有名なんですが、これは 『マイルス・スマイルズ』 に先立つこと、8ヶ月ほど前の時点でのオリジナルです。 あの息詰まるような緊張感を強いられるマイルス版に比べると、わりと普通の出来なんですが、で、ここでもハービーが奮発しておりますな。 いや、奮発というのは日本語として正しくないですな。 ここでもハービーが奮闘しておりますな。 …と、訂正しておきますが、地味にレジー・ワークマンのピチカート・ソロもフィーチャーされていたりして、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 この曲に期待し過ぎると、ちょっぴり肩透かしを食らった北勝力。 そんな気分になっちゃうんですが、ま、これはオマケみたいなものだと思って、次に期待することにしましょう。 とまあそんなことで、5曲目。 「テル」 。 小学生の頃、同じクラスに照代という名前のギャルがいて、 「てるやん」 などと呼ばれておりましたが、みんなで雪合戦をした際、ぶつけられた雪の固まりに小石が混入していたらしく、 「わざとやろ?」 とか何とか、被害妄想的な発言をしていた。 そんな思い出しか残っておりません。 試しに 「てるやん 雪合戦 小石」 でググってみたら、うちのサイトが2件ほどヒットしたんですが、そのうちの1件では名前が 「てるみ」 になっておりますな。 間違ってるやん、僕。 酔っ払ってもしっかりしている僕なんですが、素面 (しらふ) の時はわりと適当だったりするんですなー。 ま、そんなこんなで、イメージ的にはあまり美的な感じがしない 「テル」 なんですが、その実、なかなか美しいバラードに仕上がっております。少なくとも吉田照美のレベルには達していると思うんですが、比較の対象がオッサンだから、かなりハードルは低いと言えるんですけど。 隆夫クンの書いたライナーノートによると、ブラック・マジック的ムードの “TERU” ということになるんですが、“TERU” でググると “GLAY” のボーカリストと愛知県西春日井郡豊山町のカワサキ正規取扱店、輝モータースとかがヒットしますな。 個人的にショーターのバラードは大好物なんですが、この曲の展開は、ちょっぴり単調? 丹頂鶴とかが好きな探鳥会の人にはいいかも知れませんが、ハービーのソロとかもあまり出てこないし、でもまあ、ショーターらしさは普通に感じられるし、総括すると、まあまあ。 そんな感じの1曲でありました。で、次。 「チーフ・クレイジー・ホース」 。 「主要な基地外馬」 って、どんなウマなんだか検討がつきませんが、いかにもショーターらしい曲調に仕上がってはおります。 で、作曲者兼リーダーのソロも普通に悪く無いんですが、ここでもハービー君が張り切りまくっております。 この人、サイドに回ったほうが本気を出すイメージがあるんですが、 本気と書いて、マジと読む。…みたいな。 その論理でいくと、マジックマッシュルームは “本気ックマッシュルーム” という事になっちゃったりするんですが、ま、その論理は端から間違っているので、決してそうはならんのですけど。 で、ここまであまり表立った出番が与えられてこなかったジョー・チェンバースにも、今回はソロのスペースが与えられていて、何よりです。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おりまい。 で、ラストです。 というか、7曲目の 「ザ・コレクター」 はCDオマケ曲なので、実質的には既に終わっちゃったも同然なんですが、これ、ショーターではなくて、ハービーの曲なんですな。 というか、改めて見直してみたら、2曲目の 「困るにぃブルース」 もショーターのオジリナルではなく、ジミー・ロウルズの作曲だった事に今頃になって気付いたんですが、でもって、この 「ザ・収集家」 はアレです。 ちょっぴりフリーな香りのする作風だったりするんですが、マイルスの 『サークル・イン・ザ・ラウンド』 で演ってる 「テオズ・バッグ」 とは 異名同曲のようです。 曲がちょっぴりフリーなので、ショーターの吹きっぷりも自由奔放でありまして、ま、オマケ扱いも、やむなしかな?…という気がします。 あまり一般受けしそうにありませんもんね。 相も変わらずハービーのソロはテンション高いし、ジョー・チェンもバックで頑張ってはいるんですが、前衛的なレジー・ワークマンのソロがフィーチャーされたりもしているし、個人的に、このオマケは無かってもよかったかな?…と。 でもまあ、入れちゃったものは今更どうしようもないし、とまあそんなことで、今日のところは、おしまい。
【総合評価】 何となく総花的ではありますが、創価的なハービー君も頑張ってるし、あ、翔太クンも学会員だったりするんですかね? が、宗教思想とは別に、音楽的には素晴らしい。 そう言い切ってしまっても大丈夫なのではないかという気がするくらい、出来としてはよかったっす。 個人的には前半の3曲がベスト。 後半はちょっぴり、チョッキ? …という気がしないでもないんですが、総体的に見ると、袖のない短い胴着。 そういった感じで悪くなかったと思います。 とまあそんなことで、“jazz giant vol.32” は、これにてコンプリート♪ さば先生にねぎらいの言葉を掛けて頂けると “vol.33” も頑張ろうかな。 …という気力が湧いてくるんですが、来年は 打倒・水嶋ヒロ! …を目標に頑張りたいと思うので、よろしく☆