FROM THE HEART (VERVE)

PETE BROWN (1959/5/5,6)

FROM THE HEART


【パーソネル】

PETE BROWN (as) WALLY RICHARDSON (g)
REGINALD ASHBY (p) BILL PEMBERTON (b) CLARENCE STROMAN (ds)
【収録曲】

(01-03) CHEROKEE / SOMETIMES I'M HAPPY / BODY AND SOUL
(04-06) AVALON / BUT NOT FOR ME / BLUES FOR LESLIE
(07-08) IT ALL DEPENDS ON YOU / TROUBLE IN MIND

【解説】 (2010年03月14日更新)

 ということで、TRANCENDの MP860 が届きました。購入に至る経緯に関しては、ま、 ここ を見て貰うとして、実を言うと僕は既に、似たようなポータブル・プレイヤーはいくつも持っております。例えば CREATIVEの ZEN とか。やっぱり、悟りを開くなら 「禅」 だよね。ウチの宗派は曹洞宗だしぃ。…と思って買ってみたんですが、使い勝手としては、うーん、まあまあ。小型で薄型で、SDカードが使えるところはいいんですが、SDカードに入れた音楽データの日本語タグが文字化けしちゃうところが嫌です。本体に入れた奴は大丈夫なんですが、同じ事がどうしてカードで出来ん? よく 「下半身だけ別人格」 という人がいたりしますが、SDだけキャラが変わっちゃうんすかね? 外部メモリーだけ、シンガポール人になっちゃうとか。 なら日本語が不自由でもやむを得ないような気もするんですが、本体側にも時間にルーズなシンガポールの血が入っているのか、時計がよく狂うのもちょっと問題ありです。1日に5分進むとか、1時間に10分遅れるとか、その程度ならまだ我慢出来るんですが、ふと気が付いたら1ヶ月と13日ほど時間が戻ってたりしますからね。シンガポール人、恐るべし! 悟りを開くどころか余計な煩悩が増えてしまって、何だかやりきれませんが、すぐフリーズするし、電池の持ちも今ひとつだし、何かと僕の心を乱してくださいます。 結局のところ、画像ビューア専門機として使っているというのが現状なんですが、地図とか、時刻表とか、乗換案内とか、無線機の周波数帳だとかを画像データにして、旅のお供として持ち歩いているんですけどね。

 ネタ作りには ScreenCutter というアプリケーションが便利です。有料版と無料版があるんですが、無論、有料のほうが優良です。無料のほうも別に不良だったり、グレてたりするわけではないんですが、保存形式として BMP しか撰べないところが難点です。 BMP ファイルは見れないんですよね、 “ZEN” 。ぜんぜん駄目です。ゼンに善処を求める次第でありますが、有料版ならパソコン画面の任意の範囲を切り取って、 JPG データとして保存することが出来るので、とっても便利。ブラウザだろうと、地図ソフトだろうと、PDF だろうと、Excel で作った表だろうと、パソコンに表示されたものであれば、何だって画像化して外に持ち出すことが出来ます。例えば僕の場合、Excel でこういう表を作ったりしております。

  Jikoku-hyo-01.xls  Norikae-01.xls  Koutei-hyo-01.xls
  Musenki-01.xls  Satsuei-memo-01.xls 

 こいつらを 320×240の大きさで切り取って、分かりやすい名前、例えば 「時刻表(敦賀−若狭高浜).jpg」 みたいなファイル名を付けて保存して、ゼン君に転送してやればオーケー。 地図とか、とてもそんなサイズでは収まらないデータの場合は適当な大きさに切り取ってやっても大丈夫です。ゼン君の場合、3328×4992の大きさの JPG まで表示出来ますからね。 で、僕が携帯画像ビューアに求める機能は

 (1) 簡単に等倍表示に切り替えられる。
 (2) サブフォルダを含めたフォルダ管理が可能。
 (3) 画像選択はサムネイルだけでなくファイル名も表示されること。

 以上の3点です。 この3点の条件を満たせば100点です。 ひとつが駄目だと67点。 松本ちえこ的には問題ないかも知れませんが、僕はやっぱり100点でなければ嫌です。 Cowon D2 の場合は、 (3) の条件を満たさないところが駄目です。 0点なんかじゃ許さない、67点取る人、大嫌いっ! それはそうと、先ほど 「恋人試験」 の歌詞を再確認するため Google で 「こいびとしけん」 と打ち込もうとして、タイプミスして 「交尾と試験」 と変換されてしまって、それはどんな試験や!…と、思わずツッコミを入れてしまったんですが、小さな画面の小さなサムネイルだと中身が何なんだか判読が不可能なので、困ります。ファイル名を併記してくれれば平気です。 で、ゼン君の場合、この3つの条件をすべて満たしてくれるので、画像ビューアとしては文句なしなんですが、いやあ、やってくれますなぁ、シンガポール。 吉田松陰が恋しがっただけのことはありますなー。 鎖国の日本で松陰が、東南アジアに夢をはせる、その中で特に松陰は、シンガポールを恋しがる、吉田松陰、シンガポール恋しがる〜、松陰シンガポール恋しがる〜♪ 「吉田松陰物語」 by つぼイノリオ。 が、残念ながら、ゼン君には TXTリーダーの機能がありません。 これでは現場監督の暇潰しグッズとしては使えません。 僕、もうゼン君なんかと遊ばないっ! これからは “全珍” にするっ!

携帯読書端末サイズ比較♪

 ということで、買ってみました、全珍の 「イカの姿フライ」 。 が、よくよく考えたら、そんなもの買ったところで TXT データが読めるようになるわけではないので、Trancend の “MP860” というのを買ってみました。 大きさと厚さはゼン君より一回り大きくて分厚いんですが、ポケットに入れても気にならないサイズです。 “D2” と比較すると、横は “MP860” のほうが長く、縦は “MP860” のほうが短く、厚さは “MP860” のほうが薄いです。 こういう機器は分厚いとサイズのわりに邪魔臭く感じられるので、コンパクトさでは “Wizpy” には完敗、 “ZEN” にも負けて、 “D2” にはかろうじて辛勝。 ま、そういったところでしょうか。シリコンジャケットが標準で付いてくるので、ちょっぴり得した気分になります。 が、このシリジャケ、MicroSD のスロットのところに穴が開いてなくて、ちょっぴり損した気分になります。 カードを抜き差しするのに、いちいちジャケットを脱がさなければならなくて、面倒やんけ、台湾人っ! ま、自分でカッターで切ってやれば、それで済む話なんですけど。 で、早速、気になる “E-Book” の機能を試してみることにしました。

Wizpy で塩サバ中♪ Cowon D2 で塩サバ中♪ MP860 で塩サバ中♪

 うーん、微妙。もの凄く微妙。 “Wizpy” は論外として、縦長の画面なので、横書きの TXT とは相性がよくないような気がするんですが、ま、読めなくはないですよね。 “↓” と “↑” のボタンで次のページに進んだり、前のページに戻ったりするんですが、 “自動ページ切替” という機能もあるので、いちいちボタンを押さなくても大丈夫。 ただ切替間隔は 3、6、9、12、15 と 3秒刻みしか設定出来なくて、僕はどうしても 8秒間隔で読みたい!…といった顧客の細かいニーズには対応しきれておりません。台湾人、そんな細かいコト、気にしないアルよ。そういう事なんでしょうな。 日本人の僕としてはちょっぴり不満なんですが、TXT データを表示させた状態でいきなり電源を切っても、どこまで読み進んだのかという情報を保持してくれるところは、いいです。 というか、この機能が無ければ “D2” でよかったやん!…ということになるんですが、「しおり機能」 が無いのが不満で、こいつを無駄に衝動買いしたワケですからね。 で、ポチってから “D2” でも 「ADD TO BOOKMARK」 という機能を使えば大丈夫であることが判明して、激しく後悔したんですが、 “MP860” は自動で状態を保持してくれるので、使い勝手は格段に上です。 いつの間にやらEブックのファイル選択画面に 「表示可能Eブックファイル」 というメニューが増えていて、それを選べば直前に読んでいたデータの読んでいた位置から、閲覧を再開することが出来ます。 もうひとつ 「お気に入りリスト」 というのもあって、これは TXT ファイル閲覧中にメニュー画面から 「お気に入りに追加」 を選ぶことで、しおりを挟む機能であるな。…と判断して頂ければ、あながち間違いではなくて、ひとつのデータに何箇所でも “印” を付けることが可能。 複数のデータに “印” を付けることも可能で、何冊もの 「本」 を取っかえ引っかえ、あちこち拾い読みする事が可能です。 「お気に入り」 などとヘンに日本語に直すから分かりにくいんですが、普通に 「Bookmark」 だと思って頂ければいいのではなかろうかと。 ちなみにこの 「お気に入り機能」 は音楽や動画の鑑賞メニューでも使用可能でありまして、何気に使い勝手がいいんですよね、この安物。

 で、これ、画像ビューアの機能もあるので、もし先ほどの3つの条件を満たしているということになれば、ゼン君はお役御免で、お払い箱に行って貰うことになるんですが、ま、駄目やろな。…という気はしておりました。 というのも、画面が縦長ですからね。 僕が Excel で作ったデータは横長の 320×240 を想定しているので、恐らく “MP860” の 240×320 の画面では、縮小されて 240×180 になっちゃうのではなかろうかと。 ま、画像を回転する機能はあるんでしょうが、それだと一手間か二手間くらい増えて、利便性が著しく阻害されてしまいます。 …と思っていたんですが、“MP860” はやってくれました。 横長っぽい画像だと、最初から横向きにして表示してくれるんですな、これ。 メニューで 「ズーム」 → 「ズームイン」 を選べば当倍表示になるし、サブフォルダを含めてフォルダ管理は出来るし、サムネイルだけでなくファイル名も表示されるし、完璧じゃん! いやあ、ゼン君の時代は終わりましたなぁ。今まで仲良くしてくれて、ありがとう。 もう、さっさとシンガポールに帰って貰って、結構です。 これから僕は台湾人と仲良くします。 ただこいつ、フォルダやファイルが 「名前順」 に自動でソートされるのではなく、「入れた順」 になっちゃうんですな。 「名前順」 と 「入れた順」 、どちらの一長一短なので、どちらが長いとも短いとも言えないんですが、フランク・シナトラよりも、フランク永井のほうが短い。世の中にはそういうこともありましからね。 ただ 「名前順」 の場合、フォルダ名やファイル名の頭に [01 ] [02 ] [03 ] …と数字を付けて、並び順をコントロールすることが出来るんですが、 「入れた順」 の場合は入れたが最後。 最後に入れたのが、最後までいちばん最後になっちゃいます。 でも大丈夫。 UMSSort を使えば、問題解決♪ いやあ、世の中にはいろいろ便利なソフトがありますなぁ。

 便利なソフトといえば、 T-Time というのもあります。 これは何かと言うと、ドットブック (拡張子 .book) およびTTZ (拡張子 .ttz) 形式の電子本を読むためのビュワーソフトなんですが、ちょっと奮発して有料版にレベルアップすれば、 「書き出し機能」 が使えるようになります。 これは何かと言うと、電子書籍をページごとに画像データ(JPG形式) に変換しちゃうという、かなりの力技なんですが、こいつを使えば画像ビューアがたちまち読書端末に早変わり♪ “E-Book” 機能と言ったって、TXT データだけではなぁ。…と不満に思っていた MP860ユーザーとしては、こいつを使わない手はありません。千手観音みたいに手が千本もあったりすると、使わない手が980本くらいはあるような気がするんですが、ということで、使ってみました。 問題はドットブック (拡張子 .book) およびTTZ (拡張子 .ttz) 形式の電子本って、どこで手に入るねん?…ということなんですが、最近ではほとんど、シャープの 「ブンコビューア」 形式である “XMDF” になっちゃったんですよね。 が、探してみたら佐賀市にはまだあるかも知れません。 が、佐賀市まで行くのは面倒なので、 “MP860” で読書♪…をテーマにネットで探してみました。 で、見つかりました。

 『青空文庫』

 これは定番ですな。 TXT ファイルなので、“MP860” でも手間要らず。 著作権の消えた作品ばかりなので、無料♪ ただし著作権の消えた作品ばかりなので、古いものやら臭いもの、あるいは古臭いものしかラインナップになかったりするところがネックです。 が、わざわざ金を出してまで読む気はしないけど、タダならいっかぁ。…という気がしないでもないブンガク作品を読めるというのは有り難いですよね。梶井基次郎の 『愛撫』 とか。 顔がガッツ石松に似ているというので、僕の中学生時代、わりと人気者だったんですよね、梶井基次郎。 が、顔がガッツ石松に似ているのと、その作品が面白いのとはまた話が別なので、なかなか小説を読んでみようという気にはなれなかったんですが、タダならいいかも知れません。もし面白くなかったら、さっさと削除すればいいだけだしー。 ところでこの 「テキストファイル (ルビあり) 」 って、MP860 でも読めるんですかね?…というのが心配だったんですが、大丈夫でした。 猫の耳というものはまことに可笑《おか》しなものである。…とか、そういうふうにルビが付くんですな。なるほど。 ぜんぜん関係ないんですが、愛葉るびという名前のスケベ女優をふと思い出したりもしました。 で、お薦めは ここ にも書いた太宰治の 『お伽草子』 。 [#改頁] とか [#ここから2字下げ、ゴシック体] とか、いらん指示が多くて読みづらいんですが、中身のほうは軽いので大丈夫です。

 『e文庫』

 ドットブック形式 (拡張子 .book) の書籍が提供されております。個人的に読みたいと思う本がぜんぜん無いところがネックです。

 『PDAbook』

 ドットブック形式 (拡張子 .book) の書籍が提供されております。 というか、ドットブック形式のものもあります。 ジャンル別の「文芸」 とかのページに入ると “絞込み検索” というメニューが出てくるので、テキストとドットブックにチェックを入れて絞り込むといいでしょう。

 『電子文庫パブリ』

 中に入っている出版社によってドットブック形式 (拡張子 .book) だったり、そうではなかったりしております。 ざっと確認したところ、新潮社筑摩書房文藝春秋角川書店講談社がドットブックっぽいです。 で、徳間書店は TXT っぽいですな。 有料ながら、著作権の切れてない新しい本が TXT で読めるというのは嬉しいです。徳間クン、素敵っ♪

 『理想書店』

 ドットブック形式のオフィシャルっぽい書店であります。 が、何となくサイトのデザインは、ダサいです。

 おお、いっぱいあるぢゃん♪…とか思って、安易に手を出してはいけません。 あっ、電子文庫パブリで南里征典センセイの 『道玄坂濃蜜夫人』 をバスケットに入れようとしている、そこのキミ、ちょっと待ったぁ!! ドットブック形式なら何でもいいのかと思ったらそうでは無く、出版社の意向によって T-Time の 「書き出し機能」 に対応してない物があったりするみたいです。 というか、ほとんどが 「書き出し不可」 です。 そうとも知らず、いったい何冊の本を無駄にダウンロードしちゃった事やら。。。 結局のところ 『理想書店』 の書籍の詳細ページで 「書き出し可」 と明記されているもの以外、うかつに手を出さないほうが賢明だと言えそうです。 数々の苦難を乗り越えて、ようやく娯方今日士郎センセイの 『株式会社新橋医療器具』 という本を 691枚の画像データに変換することが出来たんですが、もともと 161KBだった書籍データが 15.2MBまで増殖しました。 書き出す際、オプションで高画質にすることも出来るんですが、それだと 38.2MB。 かなり無理矢理な読書法であると言わざるを得ませんが、通常画質だとちょっと汚く見えてしまうので、個人的にはファイルサイズを犠牲にしてでも高画質にしたほうがいいような気がします。 で、 “MP860” に転送すると、こんな感じになります。

MP860 で株式会社新橋医療器具中(表紙)♪ MP860 で株式会社新橋医療器具中(本文)♪

 おおっ、縦書きで、めっちゃ本物の本っぽい! しかも、カラーの表紙まで♪ ま、1ページの文字数の少なさは致命的とも言えるんですが、まったく読めないという事ではないですよね。 で、“MP860” の場合、画像ビューアでも 「表示可能画像ファイル」 というメニューが使えます。 例えば 「株式会社新橋医療器具」 というフォルダの 127枚目の “写真” を見た状態で電源を落とした場合、そのページから読書を再開することが出来ます。 ま、 “本” ではなくて、あくまでも “画像” を見る機能なので、ページを切り替える度に砂時計マークが出てきて、動作がもっさりなのがネックなんですが、 「スライド切替効果」 をノーマルに設定すれば、さほど気になる程ではありません。スライドショー機能を使えば自動ページめくりも可能だし、スライド間隔は 1〜10まで 1秒単位で設定出来るので、“E-Book” よりも便利かも? ただ残念ながら 「お気に入り機能」 は無いので、複数の本を並行して読むことは出来ません。 途中で時刻表の画像データとかを見ちゃったりしても 「しおり」 は破棄されてしまいます。 基本的にはやはり、本は TXT で読め。そういうことなんでしょうな。 とまあ、現場監督の暇潰しグッズとしては、非常に使えるヤツであることが判明したんですが、では100点かと言われると、そこまで高くは評価出来ません。 ま、81点くらい? 減点ポイントはずばり、これです。

中華風♪

 文字フォント、めっちゃ中華臭っ! ざっと見渡して違和感のあった漢字ばかりを厳選したので余計なんでしょうが、全体のうち 19%くらいがこんな感じだったりするので、ま、81点が妥当なところでしょう。

  今週の結論 : 台湾人も、やっぱり中華。

 胡錦濤クンも納得の結論が出たところで、おしまい。

 ということで今日はピート・ブラウンなんですが、それはそうと、今日の前半ネタも無駄に長かったですな。 長過ぎて、まともに読む気がしないんですが、でも大丈夫。 そういう時はこのページを TXT 化して “MP860” に入れて、工事現場に持っていって下さい。左官屋が基礎のモルタル仕上げをしている様子を眺めていると、暇で暇でどうしようもなくて、そのうち 「しょうがないから “塩サバ” でも読むかぁ。」 という気分になっちゃうこと、請け合い。 そこまで追い詰められないとなかなか厳しいものがあるんですが、それはそうと君はピート・ブラウンを知ってるかな? 僕は知りません。 ほんの2週間ほど前まで、ピート・ブラウンをまったく知らずに生きていたんですが、ある日、 ここ で知りました。 “jazz giant” で紹介する手持ちのネタが尽きた場合に重宝でありますな、こりゃ。 アーティスト名をクリックすると Amazon のページに飛んでくれるので、手間要らず。 ピート・ブラウン。発表アルバムはたった2枚。しかし内容の評価は高い。…って、なかなかよさそうぢゃん。 そう思って早速、 『フロム・ザ・ハート』 というアルバムを買ってみたんですが、2010年3月13日14:56分現在、 「現在お取り扱いできません」 となっておりますな。 最後の1枚だったようです。 中古なのにプレミアが付いて 4,800円もしたんですよね。 ネタのために大して欲しくも無いCDを買ったりして、ジャズ・サイトを維持するのも何かと大変なんですが、とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょう。

 まずはインディアン歌謡曲の 「チェロキー」 。 僕はこの曲がさほど好きではないので、のっけからちょっぴりホッケなんですが、僕はホッケという魚もさほど好きではないので、のっけからちょっぴり気が重いです。 が、ピート君の明るい吹きっぷりは、意外と悪くなかったです。 が、ギターが入っているせいもあってか、無くてか、マンテカ、ちょっぴり古臭い感じが無きにしもあらず。 調べてみたらこの人、1906年の生まれなんですな。 これが録音されたのは1959年の5月5日から6日にかけてのようなんですが、ということは、当時 52歳。オッサンやん! 子供の日やけど、中年やん! というか、実年と言ってもよさそうなんですが、どうやらもっぱらスイング畑で活躍した人らしいんですよね。どう転んでもモダン系とは言えず、よく頑張って中間派。 ヘタに転ぶと骨粗鬆症で骨折しちゃいそうです。 テーマの後、アルトのソロがあって、続いてウォーリー・リチャードソンという人のギター・ソロになるんですが、これがまたオッサン臭いですなぁ。 これならまだ、中華臭いほうがマシ?…という気がしてきましたが、続くレジナルド・アシュビーのピアノは、まあまあです。 でもって、スイングな雰囲気のテーマに戻って、おしまい。

 で、次です。 「サムタイムズ・アイム・ハッピー」 。 掠れたようなアルトの音色と、上ずったような吹きっぷりが一種独特でありまして、特筆すべき点は以上です。アルト → ギター → ピアノの順でソロが回されます。皿は回されません。猿も回されません。 でもって、最後にもう一度アルトが出てきて、テーマに戻って、おしまい。 早くもヤル気なしモード、ばりばり全開っ!…といった感じですが、3曲目、 「ボディ・アンド・ソウル」 。 僕の好きな曲だし、この人、バラードならわりとやってくれそうな気がするので、期待に胸が膨らみます。 鳩胸状態です。 鳩胸。英語では pigeon breast、もしくは chicken brest と言うんですな。 pigeon って、何?…と思って調べてみたら、鳩でした。わざわざ調べるまでも無かった感じですが、鶏胸という言い方もあるんですね。 何となく唐揚げにすると美味しそうです。 ま、トリなんて奴らは大抵が鳩胸なので、どんなトリでも別にいいんでしょうが、で、演奏のほうはというと、見事にミディアム・ファストのスイング系に変貌させられておりました。 ま、これはこれで、アリという気もするんですが、ピート君の軽快な吹きっぷりを満喫することが出来ます。

 で、次。  「アヴァロン」 。 アヴァロンと言えば、レッドバロンというバイク屋のマークのおっさん は、怖い!…と思うんですが、子供が泣くレベルですよね、こりゃ。 「人参とピーマンを食べんと、レッドバロンのオッサンが来るで!」 と脅したりして、コドモの躾には使えそうなんですが、コドモの躾と幼児虐待とは、紙一重だったりしますからな。 こいつが “情熱的な紳士” だとはとても思えないんですが、一方、演奏のほうはと言うと、軽快でスインギーな仕上がりでありますな、こりゃ。 アルトとギターとの絡み具合がとっても辛味大根で、大根おろしにするには最適。 僕は嫌いなんですけどね、辛い大根。 辛い大根の大根おろしを食べるくらいなら、レッドバロンのオッサンが来るほうがマシや!…と思うほどなんですが、アルト → ギター → ピアノの順でソロが回されます。皿は回されません。化粧回しも回されません。個人的にはアシュビー君のピアノが、まだ聞ける部類かな?…という気がするのは1曲目と同様でありまして、でもって、最後に再びアルトが出てきて、テーマに戻って、おしまい。 いや、真面目に聞けばピート・ブラウンそのものも、決して悪くはないとは思うんですけど。

 で、次。 「バット・ノット・フォー・ミー」 。 この手の軽めなカルメラはプリンに最適だと思うんですが、あ、カルメラとカラメルとが、ごっちゃになってますよね、僕。 ここにチャルメラとカリメロが加わると、さらに事態が混乱するんですが、バット・ノットと言えば、廃止になっちゃいましたな、急行 「能登」 。 未だにあんな昭和を感じさせるボンネット型の列車が走っていたとは、 “撮り鉄” よりも鶏の唐揚げのほうが好きな僕はぜんぜん知らなかったんですが、小松の航空祭の時によく話題になるんですよね、 「北陸」 と 「能登」 。 新田原基地の航空祭の時は 「ドリームにちりん」 がヲタ列車として有名なんですけど。 で、来年度の航空祭は 熊谷基地さくら祭り が最初でありますな。 見に行くぜー! 桑名から大宮まで夜行バスに乗って、行くぜー! 去年は諸般の事情により飛行展示が中止になったようですが、何故かと言うと、金正日クンが “人工衛星” を打ち上げちゃったからなんですけど。 「さくら祭りでブルーインパルスの “サクラ” 、見たかったのによぉ。」 と、マカオの酒場で金正男くんがグチっていたそうですが、今年は今のところ不穏な空気は感じられないので大丈夫かと。 土曜日の夜に出発して日曜日に熊谷基地に行って温泉にお泊りして、翌日は長瀞に行ってネギトロを食べようと思っております。楽しみぃ♪ ということで、いかにもピートらしい軽快な演奏が繰り広げられて、おしまい。

 6曲目、 「ブルース・フォー・レスリー」 。 本アルバムで唯一のピート君オリジナルです。 ま、どうせ単純なリフ・ブルースなんだと思いますが、聞いてみたら本当に単純なリフ・ブルースだったので、何だか妙に満足しちゃいました。 が、個人的にはこういうディープ過ぎるブルースって、ちょっと不満です。 アシュビーのピアノは、ま、頑張っていると思います。 ベル・ペンバートンという人のベース・ソロもフィーチャーされていて、アーシーな気分を高めまくっております。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。ここから2曲、あまりメジャーではなさげな歌モノが続くんですが、まずは 「イット・オール・ディペンズ・オン・ユー」 。 いかにも小唄小唄したナンバーでありまして、こういうのは悪くないですよね。 何気ない、さりげなさ。それがピート・ブラウンの鼻毛だと思います。 で、ラスト。 「トラブル・イン・マインド」 。 「念頭で煩わしてください」 でありますか。 いつもながら翻訳サイトって、もうちょっとマシな日本語訳が出来ないのか?…と思わずにはいられませんが、トランセンド、通称 “虎” というメーカーは、わりとトラブルが少ないような気がします。クリエィティブ、通称 “栗” というメーカーはトラブルが多くて、念頭で煩わされまくりなんですけどね。 で、演奏のほうはというと、うーん、まあまあ? 出だしの数音だけ聞くと、微妙にルー・ドナルドソンっぽかったりするんですけどね、このピート・ブラウンという人。 で、これはアレです。 ブルースです。 あるいは歌モノではなく、誰か濃い人のオリジナルだったりするのかも知れませんが、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】

 4,800円返せ〜! …というのが率直な感想なんですが、いや、いいとか悪いとか、そういう事ではなくて、好きか嫌いかという問題なんですけど。 個人的にはちょっと趣味に合わなかったような気がします。 480円だったら、ま、諦めも付くんですけど。 誰か、この手のサウンド好きの人に聴いて貰ったほうがピート君も幸せだと思うので、もし希望者がおられましたらご一報のほど。 ここ の一言めっせーじに 「ピーブラ欲ちい♪」 と書いて貰えればオーケーです。オレハマッテルゼ。( ←サンデーサイレンス産駒。)


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