SUMMERTIME (A&M)

PAUL DESMOND (1968/10/10〜12/26)

SUMMERTIME


【パーソネル】

PAUL DESMOND (as) HERBIE HANCOCK (p) RON CARTER (b)
AIRTO MOREIRA (ds) & Others
【収録曲】

(01-03) SAMBA (STRUTTIN') WITH SOME BARBECUE / OLIVDAR / OB-LA-DI , OB-LA-DA
(04-06) EMILY (FROM "AMERICANIZATION OF EMILY") / SOMEDAY MY PRINCE WILL COME / AUTUMN LEAVES
(07-08) WHERE IS LOVE? / LADY IS CEMENT
(09-10) NORTH BY NORTHEAST / SUMMERTIME
【解説】 (2010年02月28日更新)

 オリンピックでしたなぁ。 ということで 前回 に引き続き、五輪ネタで押し切ろうと思うんですが、いやあ、感動しましたなぁ、五輪真弓の 「恋人よ」 。 僕がコドモだった頃にはよく “妖怪人間ベラ” などと呼ばれていましたが、僕が高校生だった頃、同じ学年に五輪充(いつわ・みつる)という奴がいました。 いや、これは本名ではなくて芸名なんですが、どんな芸をする芸人の芸名だったのかは、よく覚えていません。 特に何の芸もしてなかったような気もするんですが、 「五輪充って、 “ごりんじゅう” とも読めるから、イイっ♪」 と、本人だけが一人で盛り上がっておりました。公立高からスベって落ちた時の用心として張り巡らされた “転落防止網” のような高校だったので、この程度の生徒しかいなかったんですよね。申し訳ない限りです。 とまあそんなことで、五輪ネタはおしまい。 では続いて、オリンピックねたに参りましょう。

2010年2月20日(日本時間21日) 日本代表選手団 結果・記録

 ショートトラック女子1500m。 貞包紘子たんが12位、桜井美馬たんが28位、小澤美夏たんが33位。 何でもいいけど 「たん付け」 で呼ぶ場合、 桜井美馬が桜井美牛という名前でないのが、ちょっと残念ですなぁ。 桜井美牛たん。 ちょっとだけ “牛タン” みたいで、いいと思うんですけどね。 ま、可愛い娘 (…になると期待される自分の子供) の名前に “牛” という漢字を使う親はいないでしょうが、それを言うなら “馬” というのもちょっと変わってますよね。将来、馬ヅラになったらどうする? 馬ヅラにならなかったとしても、ウマヅラハギみたいなカワハギ科のサカナ顔になったらどうする? ま、幸い、ビバたんはサカナ顔にはならなかったようですが、親がヘンな名前を付けたおかげで、あだ名は 「ビーバー」 になってしまって、それはそうと岐阜羽島インターの近くにあった 「おとぼけビーバー」 という名前のラブホが 「ローラン」 という無難な名前に変わってしまって、寂しい限りです。 …と思っていたら、大垣に移転しておりました。 というか、チェーン店なんすかね? ま、それはそうと貞包紘子って、何て読むんですか? さだナントカ・ナントカこ? あ、 「さだかね・ひろこ」 ですか。 名前からして、どんなオバチャンなのかと思ったら23歳のギャルでしたが、それはそうと小澤美夏たんの所属はサンコーとなっておりますな。もしかして、 レアモノショップ 勤務? だとすれば、もしメダルを取ったりすれば、 猫耳イヤホン が 50円引きになったりするんですかね? ま、今回、美夏たんの成績は振るわなかったようなので、ソチに期待♪…ということで。 一方、ボブスレー男子2人乗り (2回戦まで) は、ドイツのランゲ、クスケがトップ。 2位は同じくドイツのフロルシュッツ、アジェイ、3位はロシアのズブコフ、ウォエウォダ。 どうせならフロルシュッツとウォエウォダが国境を越えてコンビを組めば、名前、言いにくいやん!…ということになって、よかったと思うんですが、世の中、なかなか僕の思いどおりにはいかないものですなぁ。。。

2010年2月21日(日本時間22日) 日本代表選手団 結果・記録

 新種目、男子スキークロスでは瀧澤宏臣クンが29位。 クロス系の競技ではもっと黒酢を飲んで、体を柔らかくする必用がありそうです。更にクロスタニンも服用すれば、クロスで他人を抜けるようになるかも知れませんなー。 ドーピングで引っ掛かっちゃうかも知れませんけどー。 で、この日はスピードスケート女子1500m (決勝) があったんですが、ちょうどクルマで移動している時に中継があったので、ラジオで聴くことが出来ました。 木美帆たんは23位でしたな。 ま、ドベにならなくて、よかったな。…というのが率直な感想なんですが、よくよく考えたら、世界中に女子中学生よりも遅い大人が少なくとも13人はいる (吉井小百合を含む) ということなので、立派な話ですよね。 で、小平奈緒たん、5位入賞♪ ヒラメ顔で唯一かわいい小平さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! と、2ちゃんねるの実況スレでも盛り上がっていた模様です。 何でもいいけどこの 1500mという競技、1000mとかが得意な選手と、3000mとかが得意な選手の両方がエントリーしていて、レースとしてはなかなか面白いですなー。 前半で思いきり離されて、こりゃ、アカン。。。 と思っていたら、後半追い上げて、差しで勝ったりとか。 概ねスプリンター系の選手は逃げを打って、後半にバテて脱落する傾向にあるんですが (←吉井小百合とか) 、500mと 1000mが得意な奈緒たん、後半も粘りましたよねー。 タイムは 1分58秒20ですかぁ。 解説の黒岩クンがレースが始まる前、 「 1分58秒を切るとメダルが見えてくる。」 という趣旨の発言をしておりましたが、2組くらい後のブストちゃん (オランダ) が 1分56秒89という記録を出してしまって、ああん。。。 「私の予想以上の記録が出ましたね。」 と、黒岩クンは素直に自分の非を認めておりましたが、結局、このブストが金メダル。 ブスと言われようと、速ければいいんですよね、この世界。 で、2位のグローブスが 1分56秒89、3位のサブリコバが 1分57秒96。 結果的に的確なことを言ってた黒岩クンも、なにげに立派。

 あと、ボブスレー男子2人乗りは (3回戦) までと (最終順位) の結果が出ているんですが、上位3組の順位は (2回戦) までと、まったく変わらず。 4回戦までやる意味、あるのか? で、カーリング女子 (予選) 、ロシアに勝ったぁ。よしっ♪ でも、ドイツに負けたぁ。ああん。。。

2010年2月22日(日本時間23日) 日本代表選手団 結果・記録

 ジャンプラージヒル団体 (決勝) 、5位どまりでしたなぁ。。。 葛西クン、火災にもめげず、頑張ったんですけどねぇ。…って、自宅だか、知人の家だかが燃えたのは長野オリンピックの2年ほど前だったんですが、その時の火傷が原因で、お母さまがお亡くなりになったそうです。5歳年下の妹は女子高生の頃に難病になっちゃうし、リレハンメルのジャンプ団体では原田が失速するし。。。 常に不幸の影が付きまとう悲運の天才ジャンパーといったイメージなんですが、 ブログ を見たらぜんぜんキャラが違っていて、めっちゃ意外。 オッサンになって、吹っ切れたんすかね? 4年後のソチも目指すようですが、その頃は41歳ですなぁ。 さばクンと同い年やん。 あ、でもよく考えたら、さばクンはその頃、45歳になっているんですな。 何年たっても年下の人〜♪ ( ← 「微笑がえし」by キャンディーズ ) しかし何ですな。 春一番が掃除したてのサッシの窓に、ほこりの渦を踊らせてます♪ …って、ぜんぜん掃除、出来てへんやん! サッシの窓、指でツツー。 「ランさん、スーさん、ミキさん。これは何かしら?」 と、姑に嫌味を言われるレベルですよね、こりゃ。 で、カーリングはスイスに10−4で負けちゃいました。 唇とムチムチで人気だった近江谷杏菜たん、この頃から次第に2ちゃんねるで叩かるようになって、“オバQ唇” とか言われて、ちょっと可哀想。。。

2010年2月23日(日本時間24日) 日本代表選手団 結果・記録

 ノルディック複合・ラージヒル団体は6位。 もう、ジャンプとか複合とか、過去の栄光と決別して、現実を直視しなければならない時期に来ていますよね。とりあえずジキニンを飲もうと思います。小児用ジキニンの一気飲み、効くそうです。 カーリング、終わりましたなぁ。。。 やはり世界のオバハンと対等に渡り合うには、ちょっと小娘過ぎましたかね? (←石崎琴美を除く。) 監督が空気過ぎるのもちょっと問題かと思うんですが、 「石ころになりきれなかった。」 というのも敗因のひとつと言えるかも知れません。 昔、 『びっくり日本新記録』 で、やってたんですよね、カーリング。  とりあえずストーンをいちばん遠くまで滑らせた人が勝ち!…という、恐ろしく単純化されたルールだったんですが、三浦康一 (←轟二郎の本名) は自分でストーンを投げるのでは無く、自分がストーンになって氷の上を滑るという画期的な戦法を取って、見事にスベりました。 いや、氷の上を凄くスベったのではなく、ぜんぜん滑らなくて、スベったという事なんですが、 「考えが甘過ぎました。石ころになりきれませんでした。」 という敗戦の弁が、強く印象に残っております。 もう、ソチの時の監督は三浦康一にしちゃう? で、この日の注目は何と言ってもフィギュアスケート女子シングル (ショートプログラム) 。 ぜんぜん見てないんですが、キム・ヨナが1位、浅田真央が2位、安藤美姫が4位っすかぁ。 安藤美姫は3位かな?…と予想してたんですが、あとはまあ、予想通りの結果ですな。カナダのロシェットちゃんが地元票+お母さまがお亡くなりになられた同情票を集めて、好位置に食い込んだようですが、そういうのがアリなら、葛西クンの飛形点にも 「おかん加算」 と 「原田加算」 が欲しかったところですな。 で、個人的に応援している鈴木明子たんは11位ですかぁ。 ま、フリーでの巻き返しに期待♪…ということで。

2010年2月24日(日本時間25日) 日本代表選手団 結果・記録

 地味な一日でした。中ではスピードスケート女子5000mで穂積雅子たんが7位入賞と、地味に頑張ってますな。地味過ぎて2ちゃんねるにも専用スレが立ってないんですが、個人的に穂積は福島瑞穂よりも高く評価されていいと思います。

2010年2月25日(日本時間26日) 日本代表選手団 結果・記録

 ノルディック複合ラージヒル個人は渡部暁斗クンの9位が最高。 湊祐介クンが26位、小林範仁クンが27位、加藤大平クンが30位。 この成績は十分、叩かれるに値するものだと思うんですが、フィギュアスケート女子シングル (フリー) の影に隠れて、ほとんど誰からも注目されなくて、ラッキー♪…みたいな。 後半のクロスカントリーは朝の通勤時間帯に中継してたのでラジオで聞いていたんですが、日本人にとってはまったく盛り上がることのないレース展開でありましたな。 そもそもラージヒルでジャンプしてから雪の上を10キロも走り回る意図がよく分からんのですが、昔は荻原健司とか河野孝典とかがいたので、日本人は敢えて文句も言わずに黙って応援していたんですけど。 雪の上を走り回ってライフルで的を撃つバイアスロンはまだ、雪中行軍とかマタギとかの練習になるからいいんですが、日常生活に置いてノルディック複合は何の役にも立たないですもんね。どうしてもキング・オブ・スキーを決めたいという意図があるにしても、この組み合わせは中途半端だと思います。 どうせなら、コブコブのモーグルコースをスーパー大回転で滑って、その勢いでラージヒルを飛んで、氷の上に着地してテレマーク姿勢を決めた状態からカーリングのストーンを投げて、でもって、そのストーンをライフルで撃っちゃうとか。 で、的を外したら罰ゲームとして、スケルトンでコース1周とか。 もはやスキー競技を超越しているような気もするんですが、とまあそんなことでフィギュアスケート女子シングル。 これはですね、テレビで見てました。 この日は大垣にある某排水機場で、ハマダくん (おっさん) 、アクツくん (ヤング) 、ヒラノくん (超おっさん) がエンジンの点検している様を現場で監督していたんですが、このうちのハマダくんがフィギュアが気になって、仕事が手に付かない様子でありまして。オッサンに人気ですからね、女子フィギュア。 昔、 『塩サバ通信』 に紛れ込んで来たコゾクラ1号くんとかー。

 みんなで一緒に昼飯を食いに行って、午後1時頃から仕事を再開したんですが、10分ほどして、 「ちょっと休憩して、テレビ見やへん?」 とか言い出しました。 誰もが心の中で 「さっき、メシ食ったばっかやん!」 と思ったに違いありませんが、ハマダくんは3人の作業員の中では職長にあたる立場なので、誰も表立って反論することが出来ず、 「ええ」 とか 「うん」 とか、そういった反応が得られただけでありました。 それで諦めのかと思ったら、まだ諦めきれてなかったようで、5分ほどして再び 「ねえ、ホントにちょっと休憩せえへん?」 どうやらお昼前に仮眠小屋の便所を利用した際、そこにテレビがあるのを発見して、“フィギュア見たい欲” がフツフツと沸いてしまったようなんですが、再三の休憩要求に対するアクツくん (ヤングだか、けっこう真面目) の返答は 「いいっす。」 それは、 「休憩してもいいっす。」 とも 「休憩しなくていいっす。(ていうか、働け!)」 とも受け取れる口ぶりだったんですが、一向にシゴトの手を休めようとはしません。 脈が無さそうだと判断したハマダくんは矛先を変えて、 「ちょっとだけテレビ見やへん?」 と、僕のほうに振ってきたんですが、こういう場合、どういう態度を取るのが正しいと言えるのでしょうか? 当然、 「仕事しろって!」 と一喝するのが現場監督としての勤めでありましょう。 労働者に労働させる。それが僕の仕事ですからね。 が、その一方、労働者と親密な人間関係を築くというのも、現場監督に求められる使命であります。 カントクが嫌な奴だと、労働しようという意欲が薄れちゃいますからね。 うーん、どうしますかね? ちなみにフィギュアのテレビ観戦については個人的に、どっちでもいいかな?…という気分だったんですけど。どうせキム・ヨナが金で、浅田真央は2位に終わるという結果になるような気がするしー。

 で、結局、僕はハマダくんと2人でテレビを見る道を選びました。 この週は火曜日、水曜日、そしてこの金曜日と、3日間ハマダくんと一緒に仕事をしていたんですが、いつもお昼を奢って貰ってますからね。 1日目は 「一刻堂」 で醤油ラーメンと唐揚げのセット。 2日目は 「王将」 。 この日、僕としては 「びっくりドンキー」 のレギュラーバーグ気分だったんですが、奢って貰う立場としては、あまり自分の意思を強く前面に押し出すことも出来ず、 「中華そばにしよか?」 とか 「それとも、うどんにする?」 というハマダくんの提案に適当に相槌を打っていたんですが、ふと王将が目に入ったので、何気なく 「 “王将” もあるんや。」 と口にしたところ、 「 “王将” にしよか?」 ということになって、 「王将」 になりました。 皿うどん割引デーだか、皿うどん割引ウィークだか、皿うどん強化月間だか知りませんが、とにかく皿うどんが安くなっていて、参加者全員が皿うどんの気分になったので、それを注文。 で、ついでに天津飯も頼んで、餃子も半人前食ったんですが、いやあ、失敗しましたな。 天津飯も皿うどんもセット用ではなく単品扱いだったので量が半端でなく、特に皿うどんは目にした瞬間、食えるか!…と言いたくなるような大盛りぶりでありまして、結局、天津飯は半分しか食えず、皿うどんもちょっぴり残りました。いやあ、“王将地獄” でしたな、ありゃ。 で、この日は 「CoCo壱番屋」 で岐阜限定の “鶏(けい)ちゃんカレー” というのを奢って貰いました。 アツアツの鉄板の上に鶏ちゃん (鶏肉とキャベツとタマネギを炒めたような食い物) とライスが乗っていて、それに別容器に入ったカレーのルーをかけて食うという、変わった食い物なんですが、あ、 これ ですな。 いや、不味くはなかったです。 が、正直、ちょっと微妙でした。少なくとも、カレーを食ったな。…という気分が希薄なカレーだったんですが、鶏ちゃんとカレーを別々に食ったほうがよかったような気がしないでもありません。 ともあれ、一泊一飯の恩義というか、0泊3飯の恩義を得てしまった以上、ハマダくんに逆らって、テレビ観戦を却下するというのは、人の道として、ちょっとどうか?…という気がしたので、僕も付き合うことにしたんですけど。

 仮設小屋に行ってテレビを付けると、ちょうど安藤美姫が滑り始めるところでした。グッド・タイミング♪ で、結果は皆さんご存知のとおり、安藤美姫は無難な仕上がり、キム・ヨナはミスのない完璧な演技、でもって浅田真央が見事にトリプルアクセルを2回決めたものの、ちょっぴりミスもあって、ああん。。。 ま、キム・ヨナの超高得点を見た時点で無理だとは思ったんですけどね。 「ま、予想通りと言うか・・・。」 言葉少なに現場に戻ると、そこには何やら冷ややかな空気が流れておりました。 も、もしかして、作業員1名との親密度を高めることが出来た代償に、作業員2名からの信頼を失っちゃった? いやあ、オリンピックで金を取るのは大変なんですが、現場監督というのも何かと大変ですなぁ。。。

 ということで、今日はポール・デスモンドです。  『サマータイム』 というアルバムを紹介したいと思います。正直、期待薄です。 家に 『イージー・リビング』というアルバムがあったんですが、ジャケ絵を書くのが面倒そうなので、急遽 Amazonで注文しました。 他に、ライブ系でもっとよさそうなのもあったんですが、曲数が多くて面倒そうだったので、これにしておきました。 どうして期待薄なのかというと、A&M (←1962年にジェリー・モスとハーブ・アルパートによって設立された。「A」はアルパート、「M」はモスの頭文字である。) だからなんですが、イージー・リスニング路線で軟弱なイメージがあるんですよね、このレーベル。 ま、ポール・デスモンドという人は基本、イージー・リスニング系だったりするので、意外と普通だったりするのかも知れませんが、サイドマンがめっちゃ豪華ですからね。ピアノがハービー・ハンコックで、ベースはロン・カーター。打楽器担当がアイアート・モレイラ。 その他、ギターや管楽器などを担当する人たちがたくさん終結しております。 このセッションのために集められたメンバーは総勢29名。 ま、数が多けりゃいいというものでもないんですが、過疎ってるよりは盛っているほうが盛り上がるだろうし、とまあそんなことで、とりあえず聴いてみることにしましょうかぁ。

 まず1曲目は 「サンバ・ストラッティン」 。 ギターの軽快なカッティングからはじまるボサノヴァのリズムに導かれてスタートするテーマは一瞬 「オルフェのサンバ」 かと思うのだが、その昔 1927年にルイ・アームストロングが作った 「Struttin' With Some Barbecue」 のカヴァーだという。…と、日本語ライナーで内藤遊人クンが適切に解説してくれておりますが、いやあ、遊び人の癖に立派ですよね、遊人クン。 この分なら有人宇宙船に乗せてやっても大丈夫かも知れません。 「むじんくん」 の店番は、ちょっと無理かも知れませんけど。 で、ユウジくん (←サバくんの本名) が遊人クンの解説に補足すべき点は何も無いんですが、確かに 「オルフェのサンバ」 ですな、こりゃ。 もしかしてルイ・アームストロングくん、パクったか? いや、1927年に作ったのなら、そっちのほうが元祖なんでしょうが、南京事件が起こった昭和2年にサンバって、凄ぇ♪ ま、サンバ風なのはドン・セベスキーのアレンジによるものなんでしょうが、ただの煎餅好きのオッサンではなく、編曲の才能がありますからね、セベスキー。 で、この手のサウンドとデスモンドのアルトって、実に相性抜群でありまして、オーケストラとの絡み具合も軽快で妙味があって、軽妙。 アルト・ソロに続いて出てくるハービーが、生でなくてエレピなのはちょっと残念なんですが、逆に電気ウナギがエレキでなくて、ただの生ウナギだったらかなり残念だし、これはもう、こういうものだと思っておいたほうが賢明でしょう。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 何と言うか、ま、予想通りの出来でした。

 次。 「オルビダー」 。 何故だか 「過去を求めて」 という邦題が付けられておりますが、ドン・セベスキーのオリジナルのようです。 何だかこう、いかにも過去を求めているな!…と言ったムードの内省的なナンバーでありまして、感傷的だったりもします。 内政干渉は国際法上、許されないんですが、内省で感傷というのは、いいですな。哀愁を帯びたギターと透明なアルトとのコラボレーションが、秀逸です。 で、3曲目、 「オブラディ・オブラダ」 。 “ジャズマンがビートルズ・ナンバーを演奏する = 堕落” と捉える人は、 “砂漠=駱駝” と思っている人と同じくらいの数がいるんですが、「堕落堕落堕落堕落・・・」と繰り返していると、いつの間にか 「堕落堕落ダラクダラクダ駱駝駱駝」 になっちゃってたりしますからね。 で、これ、これだけ聞いたのでは誰の演奏だか全くわからず…と遊人クンも書いてるように、まったくジャズっぽくない仕上がりだったりするんですが、これを “堕落した駱駝” と捉えるのかどうか、ちょっと微妙なところではあります。正直、僕にはちょっと “バラクしたオバマ” のようにも聴こえるんですけど。 で、遊人クン、 「ヘイ・ジュード」 を歌い込んだりしてデスモンドも楽しそう。…と書いておりますが、そんなパート、あったっけ? もしかしたら本当に歌っているという意味ではなく、メロディを引用しているとか、今井メロが飲尿しているとか、そういう意味なのかも知れません。 で、4曲目、 「エミリー」 。  何故だか 「卑怯者の勲章」 という邦題が付けられているんですが、エミリーが卑怯者って、これは鳩山邦夫に対する挑戦っすかね? 個人的には鳩山エミリって、鳩山幸よりはいいと思うんですが、この 「エミリー」 は映画 『卑怯者の勲章』 の主題歌なんだそうです。あまり卑怯ではなく、どちらかというと秘境を思わせる静かなバラードで、デスモンドの畢竟のソロが堪能出来る。…というワケではないんですが、ま、普通に綺麗な仕上がりです。バックではハービーの生っぽいピアノも聴かれます。

 で、5曲目。 「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」 。  「いつか王子様が」 という、正しいんだけど、あまりソソられるものが邦題が付けられているんですが、ディズニー映画 『白雪姫』 の主題歌だから、ガキっぽい感じがするのは想定内なんでしょうけど。 いつか、白馬に乗った素敵な王子様が来ると信じていたのに、実際に来たのは、歯クソを付けた不敵なオジサマだった。…というのはよくある話なんですが、セベスキーくんは明解過ぎるほどワルツなアレンジを施しております。 デスモンドに続いて、ハービーの生っぽいピアノ・ソロがフィーチャーされていて、 “エレキよりもナマ派” としては、嬉しい限り。 八ツ橋も断然、ナマのほうが人気ですもんね。…と思ったら、京都観光のみやげとして菓子類を購入する人は96%にのぼるが、そのうち八ツ橋の売上は全体の 45.6%(生八ツ橋 24.5%、八ツ橋 21.1%)を占め、…という統計調査もあるようで、意外と根強い人気があるんですな、生でない八ツ橋。 個人的には生八ツ橋の皮で餃子の具を包んで焼いた奴を食ってみたいと思っているんですが、その逆の 1分で出来る(はあと)余った皮で♪ 簡単生八つ橋(はあと) というのはあるんですけどね。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 折り返し点まで来たので、気分転換にオリンピックねたを挟んでみようと思うんですが、フィギュアスケート女子シングル (フリー) で最後に滑った長洲未来たん、なかなかの好演技だったみたいですな。 浅田真央が終わった時点で、ハマダくんが 「最後は誰も見んやろね。」 という発言をしたので、おかげで見逃してしまったんですが、ま、30分以上も仕事をサボるのは、現場監督として、ちょっとどうか?…という気もするので、潮時としては適切だったんですけど。 何でもいいけど、“ちょうしゅう・みき” ではなくて、 “ながす・みらい” なんですなー。 ま、チョウシュウミキではあまりにも長州力なので、やめといて正解なんですが、で、もう一人、やはり見逃してしまった鈴木明子たんはというと、おおっ、8位入賞♪ でもって、2ちゃんねるでも人気急上昇中♪ 「ミニラ」 とか 「ピグモン」 とか 「今くるよ」 とか 「どやさ」 とか言われているんですが、フリーの演技を見て、感動して泣いたという人が多数。 いくらなんでも泣くことはねーやろ?…と思いつつ、試しにネットで見てみたんですが、いやあ、やっぱり泣きました。 特に後半のステップが圧巻ですな。「とぅーないと、とぅーないと♪」 の曲もいいし、フィギュアはジャンプだけではない。マガジンもあればサンデーもある。 「あ!ホクサイ」 というのもある。 人を楽しませるという点では、あっこちゃんがチャンピオン♪ そう感じさせるものがありました。 滑り終えて、感極まってウルウルしている時の顔は、ちょっぴり えくらちゃん みたいで、カワイイ♪

 ということで、6曲目。 「オータム・リーブス」 。 太田無理、ブス。…って、そんなこと言ってはいけません。 女は顔ではありません。愛嬌です。 というか、顔が多少ミニラでも、愛嬌があれば可愛く見えます。 で、 「オータム・リーブス」 。 普通に訳せば 「秋葉」 ということになるんですが、日本では普通に 「枯葉」 と訳されております。秋の葉っぱは必ずしも枯れてるワケじゃねーぞ。常緑樹もあるぞ。そんな気がするんですが、既に 「枯葉」 で定着してしまった以上、今さらどうする事も出来ません。 とか言ってるうちに演奏のほうは終わってしまいましたが、あのメロディと、デスモンドのピュアなアルト。普通にいい出来だったものと思われます。 7曲目、 「ホエア・イズ・ラブ?」  日本名 「愛はどこに」 。 上村愛子はもう日本に帰ってきたんですかね? それともバンクーバで旦那の応援? 皆川賢太郎クン、トリノ・オリンピック男子回転で4位入賞って、何気に凄いんですが、それはそうと、「愛はどこに」。 普通にラブリー&キュートな曲で、ヴァイブとの絡みも秀逸。 で、次。 「レディ・イン・セメント」 。 日本名 「セメントの女」。 どんな女なんすかね? 意思が固い? 確かに石を加えると固くなりますからな、セメント。 ちなみにセメントに砂を混ぜを水で練ったものがモルタル。 そこに骨材として砂利などを加えたものがコンクリート。 石を入れたほうが固くなります。 で、これ、根は映画音楽らしいんですが、いかにもサスペンス物らしいムードに溢れた、なかなかの佳曲です。クインシー・ジョーンズを思わせるドラマチックなホーン・アンサンブルに乗って、デスモンドはまるで映画を見ながらアドリブしているよう。 By 内藤遊人。 いや、なかなかうまいこと言いますな。遊人クンとは、いい友人になれるかも知れません。無人偵察機のパイロットは無理だと思いますけど。 ま、無人だからパイロットも必要なくて、無理でもまったく問題はないんですけどね。

 で、9曲目。 「ノース・バイ・ノースイースト」 。 デスモンドのオジリナルで、ブルースです。 無伴奏のピチカート・ベースによるイントロが、とってもブルースです。 が、デスモンドが登場すると、一転してブルース感が希薄になって、その変わり、ブースカ感が色濃く感じられるようになります。小平奈緒たん、目の離れ具合がちょっぴりブースカだったりするんですが、バックのアンサンブルがそれなりにブルースだったりするのは、ドン・セベスキーの功績が大きいでしょう。その功績を称えて、鉱石ラジオ1年分を進呈したいと思うんですが、あんなもの1年そこそこで壊れるものではないので、1年分と言っても1台なんですけど。 で、ラスト。 アルバム・タイトル曲の 「サマータイム」 。 そういえばこれ、 「サマータイム」 なのに、まったく夏っぽくないジャケットですよね。 つらら? それとも、クララ? いや、別に足が不自由なハイジの友達っぽくはないので、つららのほうではないかと思うんですが、夏とは正反対なウインター・タイムですよね。 もしくは、ちょっぴり解けかかっている早春のイメージ? アントニオ・カルロス・ジョビンの 『ウェイブ (波)』 のジャケットにキリンを持って来たA&Mなので、あるいは、意表を突くのがナウいとか思っているんですかね? いずれにしろ、こういうジャケ絵って一見すると簡単そうに見えて、実は意外と面倒だったりするので、今からちょっぴり心配ではあるんですが、デスモンドは超有名な 「サマータイム」 を 「テイク・ファイブ」 よろしく、得意の変拍子=5/4拍子で吹ききっておりまして、いや、遊人クンにそう言われなければ気付かないほど、まったく変な拍子ではなくて、普通にナチュラルなんですけどね。 ハービーのかなり気合の入ったソロも堪能出来て、かなりジャズ色の強い仕上がりなんですが、とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 思ったとおり、イージー・リスニングなサウンドだったんですが、ま、デスモンドなんだから、こういうのもアリなのかも知れません。 最後の 「サマータイム」 の出来がよかったので、全体の印象もいいほうに修正されたんですが、もうちょっと、この手の “ちょいハード路線” を増やしてもよかったかも知れません。 ま、トータルとしては7位入賞といった感じで、国母クンよりは、ちょっとだけ上。 そんな1枚でありました。春の園遊会には招待されそうです。


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