DODO’S BACK! (ARGO)

DODO MARMAROSA (1961/5/9,10)

DODO'S BACK!


【パーソネル】

DODO MARMAROSA (p) RICHARD EVANS (b) MARSHALL THOMPSON (ds)
【収録曲】

(01-03) MELLOW MOOD / COTTAGE FOR SALE / APRIL PLAYED THE FIDDLE
(04-06) EVERYTHING HAPPENS TO ME / ON GREEN DOLPHIN STREET / WHY DO I LOVE YOU?
(07-08) I THOUGHT ABOUT YOU / ME AND MY SHADOW
(09-10) TRACY'S BLUES / YOU CALL IT MADNESS
【解説】 (2009年02月22日更新)

 瀬戸は(ワンタン) 日暮れて(天丼) 夕波小波(味噌ラーメン)♪ ということで、今日は 「瀬戸の花嫁」 について考えてみたいと思います。恐らくそれだけでは間が持たないので、話をいろいろと膨らませていくことになると思うんですが、この、拍の切れ目に語尾の文字から始まる食物の名前を挿入するという手法は、誰が、いつ、どこで考え出したんでしょうか? …という問題は、恐らく調べてもよく分からないと思うので、そっち方面にはあまり話が膨らまないと思うんですけど。 膨らんだとしても蒸しパン程度ではないかと思うんですが、期待したほど、ふっくらとは膨らんでくれませんからね、蒸しパン。 僕の知る限り、同じような手法の替え歌があるのは 「ブルーシャトウ」 くらいなんですが、こちらの場合は、森と(トンカツ) 泉に(ニンニク) 囲まれて (天麩羅)♪ ということになりますか。 実際、語尾と重なる部分はダブって歌わないので、森トンカツ、泉ニンニク♪ というふうに歌うんですが、この後、“囲まれて”の“かこ”の部分に続けて (コンニャク) を挿入するという流儀もあるようです。 このように各地方や年代によって、微妙な違いがあったりするんですが、こと 「瀬戸の花嫁」 の歌いだしの部分に関しては、ワンタン、天丼、味噌ラーメンの3点セットで鉄板だと思っていました。 が、自分で書いた ここ を読み返してみたら、味噌ラーメンの替わりに味噌おでんを使う地域もあるという話が出ておりまして、そういえば前にもこれ、ちょっと調べてみたことがありましたっけ? ずいぶんと前の話なので、すっかり忘れていたんですが、そしてこの度、それ以外のバージョンもあるというのが判明しました。 夕波小波(水ようかん)♪ であります。

 調べてみたらその他にも、夕波小波(味噌汁〜)とか、夕波小波(味噌漬け〜)といったパターンがある事が判明し、一体、前回の調査は何だったんだ?…と思わずにはいられませんが、それはそうと味噌汁や味噌漬けでは言葉がちょっと短過ぎて、語呂が悪いような気がしないでもありません。ワンタン、天丼とシンプルに4文字で攻めておいて、最後に5文字の味噌ラーメンでトドメを刺すところに、どどめ色的な味わいがあるんだと思うんですが、ただ味噌ラーメンの場合、ラー・メ・ンと区切るか、ラー・メンにするか、思い切ってラ・ー・メ・ンにしちゃうかで、音節の数に違いが出てくるんですけどね。 きっちりと5文字にしたいというのなら “味噌煮込み” という手もあったと思うんですが、本家・名古屋はどうなのか知りませんが、少なくとも名古屋から電車で20分程度の位置にある桑名では決して、瀬戸は(ワンタン) 日暮れて(天むす) 夕波小波(味噌煮込み)♪ とは歌っていませんでした。 一方 “水ようかん” というのはですね、これも切り方によるんですが、基本的には5文字であると考えてよくて、語呂的には悪くないと思います。何より、味噌に頼り切っていた “み” で始まる食べ物に、初めて “水” という概念を持ち込んだのは、たいへんエポックメイキングな出来事だと思うんですが、これで例えば大垣名物の “水まんじゅう” とかにも活路が見出せるようになりますからね。 他に “水” が付く食べ物はというと、あとはえーと… “水菜と春雨のマヨネーズサラダ” くらいしか思い付かないんですが、となると “水” 以外に “み” の付く食べ物を探さなければなりませんね。例えばえーと、大垣名物の “味噌せんべい” とか。 …って、結局また、 “味噌” に戻っちゃいましたけど。

 食べ物に限定するからすぐに行き詰るのであって、ジャンルを取り払えば無限の可能性が広がることになります。例えば、“社会”編ということでいくと、瀬戸湾岸戦争、日暮れテポドン発射、大波こな南アフリカのアパルトヘイト問題♪ とか。 …って、これ、前にもどこかに書いたような気がするんですが、もしかしてこのコーナーで 「瀬戸の花嫁」 を取り上げるのは2回目とか3回目だったりするとか? ま、過去のことはきっぱり忘れて、新しい展開を模索する方向に邁進したいと思うんですが、例えば “アメリカの州” 編であれば、瀬戸ワシントン、日暮れテキサス、大波こなミシシッピ♪ とか。  “動物” 編なら、瀬戸ワラビー、日暮れテナガザル、大波こなミシシッピワニ♪ とか。  “失踪したり、早くに両親を亡くしてしまった子供だったりする” 編の場合、瀬戸若人あきらと、大波こなみなしごハッチの2つは思い付いたんですが、頭に “た” が付く、失踪したり、早くに両親を亡くしてしまった子供だったりするのが出てこなくて、未だに未完のままとなっております。高倉健あたり、さっさと失踪しませんかね? 一方、 “アニメキャラ” 編は既に完成しておりまして、瀬戸ワカメちゃん、日暮れ天津飯、大波こなみなしごハッチ♪ となっております。いつも最後のところがハッチだったり、ミシシッピだったりして、同じものしか思い付かなくて、どうも “み” の部分がネックになってくるんですが、アニメなら、大波こな南ちゃん(「タッチ」のヒロイン)♪ という手もあるんですけど。 ただ、括弧書きで説明を加えないと今ひとつ分かりにくいところが欠点でありまして、とまあそんなことで、 「瀬戸の花嫁」 は以上です。

 味噌ラーメンと言えば、以前 『探偵!ナイトスクープ』 でやってたネタに “アーメン、ソーメン、○○○○○” というのがあるんですが、アーメン、ソーメンに続く言葉は何かというのを、全国規模で調査しておりました。 んなもん、 “冷やソーメン” に決まっとるやろ!?…と思ったら、意外にも 「アーメン、ソーメン、味噌ラーメン」 などと言ってる奴らがいるらしく、岐阜市では壮絶なバトルが繰り広げられているんだそうで。味噌ラーメン派に言わせると、ソーメンはもともと冷たいものなので、冷やソーメンという言い方はおかしいっ!…ということになるんですが、いや、それを言われると僕も辛いです。実は僕も子供の頃、子供心にも “冷やソーメン” というのはちょっと無理があるんちゃうかと思っていたんですよね。冷やソーメン派に言わせると、 “” もあるやん!…ということになるんですが、温かいソーメンは “にゅうめん” 、冷たいソーメンは普通に “ソーメン” と呼んでいて、わざわざ “冷やソーメン” などという言い方はしません。 “ひやそーめん” で漢字変換しようとしても “火やソーメン” とかになっちゃう事からも、この表現が普通でない事がわかるんですが、では味噌ラーメン派に寝返るのかと言うと決してそんなことは無く、誰が何と言おうと、アーメン、ソーメン、冷やソーメンっ!!

 大阪は冷やソーメンで、東京が味噌ラーメン。岐阜はその中間なので2派が混在しているのではないか?…という説もあったんですが、話はそう単純ではなくて、例えば沖縄県では 「アーメン、ソーメン、メンソーレ」 などという言い方もあるそうです。 “メン” で脚韻を2回踏んでおいて、最後の “メン” だけ頭韻に転じるとは、沖縄人も考えたものでありますが、高知県民もちょっとだけひねりをいれて、 「アーメン、ソーメン、トコロテン」 などと言ってるそうです。最後の “メン” だけ “テン” に転じましたかぁ。 ちなみにこのフレーズは出口王仁三郎の 「霊界物語」 第1編・第4章霊(みたま)の淫念にも登場するんですが、何でもいいけど、どうしてドメインが “onisaburo” でなくて、 “onisavulo” なんですかね? “おにさぶろう” ではなくて、 “おにさう゛ろう” が正解なんでしょうか? でもまあ、こんな人物のことは 『ムー』 の読者でもなければ特に関心は無いものと思われるので先に進むことにしますが、よく分からないのが名古屋周辺エリアでありますな。 桑名では “冷やソーメン” しか聞いたことがなかったんですが、豊田のオッサンは “冷やしソーメン” だと証言しております。なるほど、これなら一発で漢字変換出来るし、こちらが正しい日本語なのかも知れません。 ただ、今ひとつ語呂はよくないんですけど。 で、ここまで、肝心の “味噌ラーメン” というのが出てこないんですが、その代わり、 「アーメン、ソーメン、ワンタンメン」 というのが出てきました。 「瀬戸の花嫁」 は基本が味噌だったんですが、こちらのほうは語尾が “メン” である関係上、やはり麺類が多いようです。 ちなみにワンタンメンと発言したギャルの生まれは三重県なんだそうですが、いや、三重県民にも変な奴がいるもんなんですな。

 と思ったら、 「アーメン、ソーメン、ソーランセ」 などと、わけの分からないことを言い出す一宮のギャルが出てきて、江南のギャルでワンタンメンに戻って、名古屋にいた徳島出身のオッサンは、「アーメン、ソーメン、腰一番っ!」 …って、もはや何の語呂合わせにもなっていませんよね。 で、ここに来てついに “味噌ラーメン” 派のギャルが出てくることになるんですが、出身は一宮なんだそうで、この辺り、もうグチャグチャでありますな。 で、これが東京・横浜・千葉・埼玉あたりに行くと、不思議とまた “冷やソーメン” ばかりに戻ってしまって、と思ったら、埼玉県民でも、味噌ラーメンと断言するオッサンが出てきたり、同じ埼玉でも “中華麺” 派がいたりして、単純に西と東で文化が違うという話では無さそうなんですよね。 ま、所詮は探偵が桂小枝だったので、それ以上深くまで突っ込まれることもなく、東北地方では 「アーメン、ソーメン、馬の糞っ!」 という事でオチになったんですが、いや、結局のところ、何だかよく分からない調査結果でありました。

  『秘密のケンミンSHOW』 でも取り上げて欲しいようなネタなんですが、同じ麺類であるにも関わらず、 「アーメン、ソーメン、ケンミンの焼きビーフンっ!」 と言ってる県民は1人もいなかったことを報告しておいて、今日のお話は、おしまい。

 ということで、今日はドド・マーマローザなんですが、僕はこの人については、あまり多くのことを知りません。好きな海獣はトド、好きな 「おそ松くん」 のキャラはトド松、好きな色はドドメ色。…と、僕がドドについて知ってることといえば、その3点くらいなんですが、それもあくまで名前から受けるイメージだけの話なので、本当のところはどうなのか、今ひとつ自信はありません。 あるいはトドよりもウドのほうが好きなのかも知れず、ただそれだと海獣というジャンルからは外れることになってしまうんですけど。 で、今日はそんなドド君の 『ドドズ・バック』 というアルバムを紹介したいと思うんですが、日本語にすると 『帰ってきたドド』 ということになるんでしょうか? どこから帰ってきたのかサダカではありませんが、恐らく、しばらくアッチの世界に行っちゃってたのではなかろうかと。 この人はどうやら、1940年代に活躍した白人のバップ・ピアニストらしいんですが、ヤクに手を染めて、50年以降はすっかり駄目になっちゃったみたいです。ジャズマンにはよくある話ですね。 が、ヤクはいけない!…と悟った彼は、屋久島に行ったり、動物園でヤク (ウシ科の哺乳類) を見たりして心を入れ替え、そしてこの度、めでたく社会復帰を果たしました♪…とまあ、そういった位置づけにある1枚のようなんですが、ま、結局のところ1961年にこれを録音して、翌年、プレスティッジにアルバム1枚分の吹き込みを残した後、再び消息不明になっちゃったらしいんですけど。こういう、幻っぽいキャラというのは日本のジャズ・ファンが大いに好むところでありまして、これで白人でなければもっとマニアも増えたんでしょうが、とまあそんなことで、ではドド君の演奏に耳を傾けてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「メロウ・ムード」 。 いや、これはいいですな。店でこのCDを見つけた時、とりあえず1回分のネタにはなると思ったものの、中身に関してはまったく期待していなかったんですが、思いのほかに出来がいいです。 曲そのものは今井メロなムードというより、イントロなど、ちょっぴりモンクっぽい雰囲気も感じられたりするんですが、でもって、ドドのピアノはかなりパウエルしてます。白人だから叙情派なのかと思っていたら、意外と硬派なんですな。バップ・ピアノと言って間違いないと思います。僕は純然たるバップはさほど好きではなく、どちらかと言うとフィンガー5の 「バンプ天国」 のほうが好きなんですが、バンバンババンバン、バーンバーンバン、バーンバーンバーンバーン、バンバンバン、バンプを踊りに行きたいけれど、10年早いとおっぽり出され♪…って、アキラとタエコならあり得るでしょうな。当時、まだ小学生ですからね。 いや、 「バンプ天国」 の頃はアキラは中学生になってましたか? ま、別にどうでもいい話なので、詳しくは調べずに先に進むことにしますが、モンクっぽいのは最初だけで、テーマに入ると普通にメロウだたりして、で、ドドのソロがとってもバピッシュで、でもって、テーマに戻って、おしまい。いやあ、よかったです。

 2曲目、 「コテージ・フォー・セイル」 。  「売り物のコテージ」 って、一体どういうテーマの歌なのか、今ひとつよく分からんのですが、3丁目の角にコテージが売りに出されているね。ちょっぴり古いんだけど、これからあそこが僕たち2人の愛の巣になるんだねっ♪…とか、そういう展開になるんでしょうか? あるいは、「あのコテージ、買(こ)うてぇ、爺さん。」 と、年寄りにせがんでいるとか。年寄りというのは小金をため込んでいたりするので、エロい爺さんを色仕掛けで落とすというのはいい手かも知れませんね。 ただ、 「爺さん。」 という呼び方はちょっとどうかと思いますけど。 で、この曲もイントロはちょっぴりモンクだったりするんですが、テーマに入れば大丈夫です。ちょっぴりノスタルジックな雰囲気が感じられるので、3丁目の角のコテージは中古であると僕は判断したんですが、典雅という言葉がぴったりと来るアドリブの展開は、やはり色濃くパウエルの影響を感じさせます。ミディアム・テンポがうまいですな、この人は。

 ということで、3曲目です。 「エイプリル・プレイド・ザ・フィドル」 。歌モノだか何だかよく分かりませんが、地味な選曲が続きます。地味ながらも出来のいい曲ばかりなので、特に問題はないんですが、この 「4月はバイオリンを弾きました」 というのも小粋な仕上がりで、悪くありません。何でもいいけど “fiddle” にはバイオリンという意味があるんですな。詐欺という意味もあるようなので、あるいは 「4月は詐欺を働きました」 が正解なのかも知れませんが、詐欺でも何でもこのご時世、働き口があるというのはいいことだと思います。地道に工場で働いているよりも、よっぽど儲かりそうな気もするしー。 とか言ってるうちにピアノのソロが終わって、テーマに戻って、おしまい。 続いては 「エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」 でありますか。ここに来てようやく有名スタンダードの登場なんですが、お馴染みの曲だけに、何か特別な “サムシング・エルス” が無いと、やや単調に聞こえてしまうというリスクも持ち合わせております。 その意味で、ありがちなスロー・テンポで演奏されたこのドド・バージョンは、ややインパクトに欠ける嫌いが無きにしもあらずなんですが、もっとこう、特別にエロいとか、そういうエルスがあってよかったような気もします。何だか見るからに堅物そうなキャラなので、 「彼のそのもの、とっても硬いんです。」 とか、そういう話はお嫌いなのかも知れませんけどー。

 5曲目、 「グリーン・ドルフィン・ストリート」 。これまたお馴染みのスタンダードを持ってきましたな。テーマ部ではベーシストがモード・ジャズっぽく同じ音を繰り返すというのが定番なんですが …と、前回のホレス・パーランのところに書いたんですが、マーマローサはさすが、生粋のバッパーだけあって、そういう小細工は弄しません。マーシャル・トンプソンのブラッシュ・ワークも軽快に、いかにもイルカっぽい躍動感のある仕上がりでありまして、この躍動はやはり、ヤクのたまものなんでしょうか? いや、薬のほうのヤクではなくて、ウシ科の哺乳類のほうのヤク。 図体はデカいんですが、意外と動きは俊敏ですからね。 「僕は動物園でヤクが動いているのを見て、躍動の大切さを教えられたんだ。」 とか、そういうエピソードが原文ライナーで語られていないか、調べてみたらそんなのはどこにも無かったんですが、というか僕の持ってるCDには小川隆夫クンの書いた日本語ライナーしか無かったりするんですけど。 いずれにしろ、このキビキビとしたタッチは桃太郎から貰った “きび団子” のおかげであるに違いなくて、何だか話がすっかり変わっておりますが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 6曲目、 「ホワイ・ドゥ・アイ・ラブ・ユー?」 。 このタイトルを俳句に詠み込むとすれば、 “卑猥だわ、伊良部” とか、そういうのになるのではないかと思うんですが、ジェローム・カーンの有名なミュージカル、 『ショウボート』 からのナンバーではないかと思われます。何だかちょっと間の抜けた感じがするので、個人的にはあまり好きな曲ではないんですが、とりあえずマーシャル・トンプソンのブラッシュ・ワークは軽快です。ドドのピアノ・ソロも悪くはありません。というか、めっちゃイイです。やるなぁ、ドド♪ ということで、次。  「アイ・ソート・アバウト・ユー」 。 このタイトルで俳句を作るとすれば、 “愛そうと、カバ伊藤” とか、そういうフレーズが出てくるのではないかと思うんですが、いくら伊藤クンを愛そう思っても、顔がカバだからねぇ。…と嘆く、面食いギャルの心情を詠み込むことが出来るのではなかろうかと、期待が持たれるところです。 で、演奏のほうは4曲目と似た感じの雰囲気&テンポ設定となっておりまして、じゃ、インパクトが弱いのか?…と言われると、今度は普通にいい感じだったりするんですけど。 マロンほどにもベタつかない、ドライなロマンを感じさせる仕上がりなんですが、殻を剥こうとすると手がベタベタしちゃいますからね、天津甘栗。

 ということで8曲目です。 「ミー・アンド・マイ・シャドウ」 。  このタイトルを俳句にするとなると、…って、さすがに同じパターンは2回でヤメにしておきますが、適当な句が浮かばなかったというのもあるんですけどね。 で、これ、アップ・テンポのドライビングな仕上がりとなっておりまして、ドライブのお供にはぴったりなのではないかと思います。 ということで、テーマに戻って、おしまい。 曲解説も終盤になってくると、適当もいいとこなんですが、残すところあと2曲なので、もう一息、頑張りましょう。 次、 「トレイシーズ・ブルース」 。とってもトレーシーなブルースです。 で、ラスト。 「ユー・コール・イット・マッドネス」 。  「あなたはそれを狂気と呼ぶ」 ですか。凶器を振り回して狂喜するとか、確かにそういうのは狂気の沙汰だと思うんですが、あるいは狭軌を見ると思わず、箒 (ほうき) で掃いてしまうとか。わー、この線路の幅、1067mmやぁ。掃除しよっ♪…みたいな。 そんな事してると電車にはねられるので、ヤメたほうがいいと思うんですが、マニアというのは時として狂気を持ち合わせていますからね。言って聞かないなら放置しておくしかないんですが、で、演奏のほうはというと、マッドネスなどこれっぽっちも感じられない紳士的な仕上がりとなっておりまして、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 で、今日のところは以上です。

【総合評価】

 いや、期待以上の出来でありましたな。真ん中に知ってる曲が固まっていて、その前後は知らんヤツばかりだったので、人見知りする僕としてはかなり不安だったんですが、むしろ知らない曲のほうが楽しめました。これでちょっぴり新しい世界が開けたような気がします。バリー・ハリスや初期のケニー・ドリューが好きな人なら間違いなく楽しめるに違いなく、 『パリ北駅着・印象』 みたいなのが好きな人には、ちょっとどうか?…という気もするんですが、 “通好み” つーか、そんな1枚なのでありました。


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