SONNY’S CRIB (BLUE NOTE)

SONNY CLARK (1957/9/1)

SONNY'S CRIB


【パーソネル】

DONALD BYRD (tp) CURTIS FULLER (tb) JOHN COLTRANE (ts)
SONNY CLARK (p) PAUL CHAMBERS (b) ART TAYLOR (ds)

【収録曲】

(01-03) WITH A SONG IN MY HEART / SPEAK LOW / COME RAIN OR COME SHINE
(04-05) SONNY'S CRIB / NEWS FOR LULU

【解説】 (2008年08月10日更新)

 伊豆に行ってきました。 いつ、伊豆に行ったのかというと、2日 (ふつか)。 いつ、伊豆に行ったのかというと、5日 (いつか)。…のほうが韻を踏んでて語呂がいいとは思うんですが、世の中、語呂だけで行程を決めるというわけにもいきませんからね。曜日の絡みとか仕事の都合とか、いろんなしがらみがあって、心ならずも2日ということになってしまいました。 一口に伊豆と言っても範囲が広いんですが、伊豆のどこあたりに行ったのかというと、伊豆の国市から伊豆市を通って、東伊豆のほうに行ってみました。 桑名から伊豆のほうにはどうやって行けばいいのかというと、とりあえず湾岸桑名インターから伊勢湾岸道に乗って、豊田ジャンクションで東名に乗って、そのままずーっと東に向かって走って、沼津インターで降りれば大丈夫。 そこから南に下ってしばらくすると、そこはもう伊豆の国♪…ということになるんですが、途中、三島のあたりでいつも渋滞しているのがちょっとネックでありますな。どうしていつも混んでるんですかね?ふりかけ渋滞? 三島と言えばやっぱり “ゆかり” だよね♪…というので、みんなが赤紫蘇を乾燥させたふりかけを買い求めるため、いつも渋滞しているのではないかと思うんですが、もしかしたら三島市と三島食品とはまったく何の関係もなかったりするのかも知れませんけど。 とまあそんなこんなで、家を出てからおよそ4時間強ほどで伊豆の国市というところに到着したんですが、とりあえずブルーベリー狩りというのをやってみることにしました。

<大富農園> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 君はブルーベリーを狩ったことがあるかな? 僕はですね、今回が初めてだったんですが、そもそも生で食えるものだとは思ってませんでしたからね。ジャムにしてパンに塗ったり、コンポートにしてヨーグルトに入れて食ったり、コンポートにしてコーンポタージュに入れて食ったりと、そうやって加工して食うものだとばかり思っていたんですが、いや、いくら名前が微妙に似ているからといって、ブルーベリーのコンポートをコーンポタージュに入れて食ったりはしませんか。考えただけでも、ものごっつう不気味な色になっちゃいそうなんですが、煮詰めたりシロップに漬け込んだりしなくても、狩ってそのまま生で食えるものだったんですな、ブルーベリーって。 調べてみると伊豆の国市にはブルーベリー狩りを体験出来る農園が3つほどあるようなんですが、詳しくは ここ を見て貰うとして、で、僕はこの中の 大富農園 というところに行ってみることにしました。 決め手はずばり、高級マンゴー試食付きというところにあるんですが、あまり大きなフォントでは書けないんですが、僕ってけっこう、マンゴー好きだったりするんですよね。 もしこのページをプリントアウトして読んでいる人がいる場合、印字がかすれて濁点と長音記号が見えなくなったりすると、あらぬ誤解を与える恐れがあるので、なるべく大きなフォントで書いておいたんですが、美味しいですよね、マンゴー。 しかも、ここで試食出来るマンゴーはただのマンゴーではありません。高級マンゴーです。どれくらい高級なマンゴーなのかというと、通販のページを見ると1玉で10,000円から15,000円といった無法なお値段が付けられていたりして、只者とは思えません。これはもう、試食するしかありませんな♪ が、よく見ると他の2つの農園のブルーベリー狩りの料金が1,000円であるのに対し、大富農園だけは1,600円となっておりまして、これはもしかしてマンゴーの試食というより、マンゴーの押し売りということなのではないか?…という気がしないでもないんですが、1玉1万円もするマンゴーは、たとえ一切れでもそうそう食べられるものではありませんからね。ここはひとつ、話のタネに押さえておくことにしましょう。

 受付で料金を払って、少し離れたブルーベリーのハウスに案内されました。他に客は誰もいませんな。ブルーベリー狩りというのは、さくらんぼ狩りやイチゴ狩り、もしくはブドウ狩りや梨狩りといった、僕が今までに体験したことのある各種の果物狩りと比較して、著しく不人気な狩りであるという事実を見て取ることが出来ましたが、実際のところ、ブルーベリー狩りというのはそこそこ楽しいレジャーではありました。さくらんぼのように高い木に生っているわけではないので、脚立を使う必要もなくて、お手軽です。 ま、その分、いかにも狩ってるな!…という充実感が希薄だったりするんですが、ま、それはイチゴ狩りやブドウ狩りでも同じことですからね。 で、初めて生で食べたブルーベリーは、ん!意外と食える? 美味しいとか、それほどでもないとか、そういうレベルの問題ではなくて、とりあえず、食えます。皮のまま食べることが出来て、おまけに種もないので、食えることは食えます。種類によってはちょっと薬っぽい感じもしたりして、決して万人に受けるとか、コドモが喜ぶといった食い物ではないんですが、とりあえず珍しいものが食えたな♪…ということは言えるのではなかろうかと。 とまあ、ふつうに毟り取って口の中に入れるだけだと、その程度の感慨しか沸いてこないんですが、コイツを冷やしてやるとですね、かなり好感度がアップします。そういうこともあろうかと思って、僕はここの来る途中、コンビニに寄ってカップに入った氷とペットボトルの水を買ってハウスの中に持ち込んだんですが、冷たく冷やしてやると甘みがアップする感じで、美味しい♪ 種類によってはちょっと薬っぽい味がしたりもするんですが、とりあえず美味しい♪ ということで、ブルーベリー狩りは以上です。 ブルーベリーはそれほどたくさん食えるものではない。…というクチコミ情報を見たことがあるんですが、ムキになって自棄食いすれば、それなりには食えます。 いずれにしろ、ブルーベリーに限らず果物狩りには氷水が必須だと思います。 “カニに氷水” と同じくらい相性がいいのではないでしょうか。

 受付に戻って、いよいよお待ち兼ねのマンゴータイム♪ 1玉1万円として、他の農園との差額が600円であるところから算出すると、ま、試食はマンゴー 6/100玉やろな。…と思っていたら、概ね計算どおりの分量だったんですが、そのうちの約200円分をスプーンですくって口の中に入れてみると…、甘いっ!めっちゃ甘いっ! 僕は今まで、これほどまで甘いマンゴーというのは食べたことがありません。 そもそも僕は今までマンゴープリンでしかマンゴーを食べたことがないので、マンゴーというのがどういうものなのか、あまりよく把握していなかったりするんですが、マンゴー好きといっても、ただその名前が好きというだけの話ですからね。 が、西友の特売で298円くらいで売ってるヤツに比べると、明らかに糖度が高いのは間違いないものと思われ、食い過ぎると糖尿病になりますな、こりゃ。 確かにねっとりと甘くて高級な食感のマンゴーではありましたが、一切れ600円出してまで食いたいか?…と言われると、個人的には “うまい棒” を60本買ったほうがいいような気もします。 その他、デンドロビュームなどの洋ランを観賞できるスペースもあったようですが、個人的にキャンディーズではランちゃんよりもスーちゃんのほうが好きだったので、洋ランはパスすることにして、さ、次の目的地、東伊豆に参りましょう。


<熱川バナナワニ園(分園)> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 東伊豆には是非とも一度行ってみたいところがありました。 ここ です。怪しい!めっちゃ怪しい! 元々ここは “ペンギン博物館” だったんですが、潰れてしまっていつの間にやらこんなヘンな施設に生まれ変わっておりました。ああん、ペンギンのほうがよかったのにぃ。。。 可愛いペンギンたんの巨大立体看板も、いつの間にか こんなの になってしまって、何もかも台無しでありますな、こりゃ。 こうしてせっかく新しい施設に生まれ変わってはみたものの、またいつ潰れてもまったく不思議ではないので、今のうちに行っておくべきかとも思ったんですが、いつ潰れて貰ってもちっとも悔しくはないです。むしろ目障りなので、早急に改修して秘宝館みたいなのにして欲しいところなんですが、もし雨が降ったら他に行くところもないので、仕方が無いのでちょっとだけ覗いてみますかね? …とか思っていたら幸いにもこの日はとてもよい天気でありましたので、ここは素通りして 熱川バナナワニ園 まで行ってみることにしました。 この施設に関して僕は、事前にいくつかのクチコミ情報を入手しております。 時どき間違えて “ワナナバニ園” と言いそうになる。…とか、コドモの頃、バナナワニという種類のワニがいるのだと思っていた。…とか、そういう基本的にどうでもいい情報ばかりが得られたんですが、バナナワニ園にはバナナとワニだけでなく、実はレッサーパンダもいるらしいという、かなりソソられる噂も耳にしました。いいですよね、レッサーパンダ。可愛いです。 レッサーパンダとレースのパンツ、どっちがいいかと聞かれると、やっぱりパンツのほうに惹かれる自分があるんですが、バナナとかワニに比べれば、断然アピール度は高いですよね。アヒルと同じくらいアピール度があります。 とまあそんなことで、行って来ました。ここは本園と分園とに別れていて、本園のほうは更にワニ園と植物園とに分けられているんですが、 すべてをひっくるめて入場料は大人で1,300円。 安いのか高いのか微妙なところではあるんですが、この割引券 で100円引きになるから、とってもお得♪ キリトリ線に沿ってカットし、忘れないようにお財布の中に入れておいたので、割引になって何よりでしたが、バナナとワニを極めてみたいという人は、 友の会 に入会するほうがお得でしょう。年会費3,000円で1年間フリーパスなので、3回行けば元が取れます。 が、入会時に2年分の会費を払わなければならないので、4回で飽きたら元が取れません。 ま、他にも熱川バナナワニ園研究室の図書資料等を利用できるという特典もあるんですが、僕は今まで40年ほど生きてきて、熱川バナナワニ園研究室の図書資料を使えたらいいなぁ。…と思ったことは一度も無いので、今回は大人しく普通に割引券を利用することにしました。おそらく1回こっきりで飽きるような気もするしー。

 諸般の事情から僕は分園のほうから回ったんですが、おおっ、バナナが♪ ワニが♪ そしてレッサーパンダがぁ♪ 特にここのレッサーパンダの充実度は半端ではありません。 バナナなんて、バナナワニ園などという名前を付けてしまった以上、今さらやめるワケにもいかないしぃ。…という事情で、嫌々ながら展示している感が色濃く見受けられたんですが、レッサーには力が入ってます。ワニ以上に大切にされていると言っても過言ではありません。ワニなんて、ほとんど放置されてましたからね。 ま、とりあえず逃げ出しさえしなければいいやぁ。…みたいな。 万一、逃げ出した場合に備えて “非常用ワニ捕獲器具” も完備されているので安心なんですが、レッサーのほうは別に逃げても平気な方針であるようで、飼育係のお兄さんは普通に通路側にある扉を開けて、檻の中に出入りしておりました。 ま、レッサーパンダは1頭も逃げ出さなかったので、アレはアレでいいのかも知れませんが、逃げ出してみたところでワニの餌になるのがオチですしね。その辺はレッサーとて、ちゃんとわきまえているのかも知れません。 レッサーパンダにはニシレッサーパンダとシセンレッサーパンダの2つの種類がいて、日本の動物園で飼育されているのはほとんどがシセンレッサーなんだそうですが、唯一、ニシレッサーを飼育しているのがここバナナワニ園なんだそうです。 ま、中華三昧の四川風味噌味と広東風醤油味の区別が付く僕も、レッサーパンダが四川風なのか広東風なのか、あるいは西なのか東なのか、まったく見分けが付かないので別にどうだっていいんですが、ここにいるのは顔の白いヤツばかりだったので、あるいはそれがニシレッサーの特徴なのかも知れません。 いずれにしろ、木の上でめっちゃダラけていたり、餌のボウルに顔を突っ込んでいたり、意味も無くグルグルと床の上を歩き回っていたりして、レッサーたんは可愛いですなぁ♪ ということで、分園はおしまい。 ここから本園へはマイクロバスに乗って移動するんですが、その前にフルーツパーラーで “パインボート” でも食べますかね? 半分に切ったパイナップルのボートに7種類のトロピカルフルーツがてんこ盛り♪…で、950円♪ ちょっと高いような気もするんですが、マンゴーが一切れ600円であることを考えると、たとえ使われているマンゴーが西友の特売で買った1玉298円のものだとしても、ボリューム感からすると、ま、妥当なところではなかろうかと。 ただ、トロピカルフルーツというのはちょっと嫌な味がしたりして、さほど美味しいものではないところがちょっと問題ではあるんですが、メインのパイナップルは甘酸っぱくて瑞々しくて量もたっぷりあって、舌が荒れるほど堪能することが出来たので、僕は満足です。


<熱川バナナワニ園(本園)> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、続いては本園なんですが、まずはワニ園。 ここはですね、けっこう小綺麗でした。少なくとも小汚いオッサンよりは小綺麗だったんですが、そんなものと比べるほうが間違っているような気もするんですけどね。 で、ワニ園には何がいたのかというと、ワニがいました。分園にもワニはいたんですが、こっちのほうがメインみたいです。 分園のほうのワニが大きな池のようなところにいたのに対し、こっちのワニは水槽やら小さな檻の中やらで飼われているので、より間近にその姿を観察することが出来ます。特に水中ワニはいいですなぁ♪ わざわざこっちのほうに近寄って来てくれるので、かなりの至近距離で撮影することが出来ました。 歯、めっちゃ尖ってますね。噛まれたら血ィ出そうです。 で、このバナナワニ園では毎年、夏休み期間中に “夏のワニッコまつり” というのを開催しておりまして、子ワニにタッチング!…とか、そういう体験イベントが開催されております。 おさわり出来るのは噛まれても指の骨折程度で済みそうな子ワニでありまして、係のお兄さんがしっかりワニの顔を押さえていてくれるので安心です。 が、ワニというのはナデナデしてみたところでゴロゴロと喉を鳴らして喜ぶでもなく、 「いやあん、まいっちんぐぅ♪」 …とか、そういうリアクションをするでもなく、まったく反応がないので、オサワリしてもそれほど楽しいものではなかったんですが、僕の前にいたオネエサンはよほどのワニ好きなのか、かなり入念にオサワリしておりましたな。あそこまで可愛がって貰えれば、ワニッコとしても本望でありましょう。 ということで、次。本園の植物園エリア。 全部で8つの温室があって、思ったよりもなかなか充実した展示内容だったんですが、けっこう坂道を歩かされるのと、温室だけにかなり暑いところがちょっとネックではあるんですけど。 あ、そうそう。植物園の入口にはマナティもいました。ジュゴンと同じく人魚のモデルとされている水棲の哺乳動物なんですが、どこが人魚やねん!?…という気分にさせられるところもジュゴンと同様です。普通に可愛いんですけどね。 アマゾンマナティー、アメリカマナティー、アフリカマナティーの3種類がいるんですが、ここバナナワニ園では日本で唯一アマゾンマナティーを飼育しているそうです。ニシレッサーパンダといい、微妙なところでレア系が好きなんですな。 レタスや白菜なんかが水槽に浮かんでいて、その上にニンジンが乗せてあるんですが、葉っぱの船が転覆してニンジンが沈むと、そいつを嬉しそうに食べておりました。係のお姉さんの説明によるとこのマナティは大のニンジン好きなんだそうで、ロシア・バレエ界の巨匠、ヴァーツラフ・ニジンスキーもさぞやお喜びのことでありましょう。 また人間の子供も大好きなんだそうで、子供がいるとそっちばかりに愛嬌を振りまいて、おじさんはまったく相手にされなかったので、マナティの写真はありません。

 仕方が無いので、大人とか子供とか、そういうところで分け隔てをしない大変よくデケた性格の植物を鑑賞することにしたんですが、夏のワニッコまつりの一環として、オオオニバスに乗ろう!…という体験イベントも行なわれておりました。オオオニバスというのは葉っぱの直径が2mにもなるめっちゃ大きなハスでありまして、それにしてもまあ、上に乗って下さいと言わんばかりの見事にタライっぽい形の葉っぱでありますな。 上に乗って下さいと言わんばかりの形をしておいて、2箇所ほど切れ込みがあって縁が低くなっているところが油断ならないんですが、上に乗るとこの部分から水が入って、あえなく沈没しちゃうんじゃないですかね? そうして人を溺死させて、取って食おうという魂胆ではないかと思うんですが、何せ名前に “鬼” が付いているだけに、それくらいの悪事はしかねません。 ま、取って食わないにしても、トゲトゲが刺さって出血することは必至。 そういう大変に危険な植物であるんですが、コイツの葉っぱの上に人が乗っているシーンをテレビなんかで見て、やってみたい!…という憧れを抱いた人は少なくないに違いありません。そんな子供の頃の夢が、バナナワニ園で実現!? ワクワクしながら体験会場に行ってみたんですが、対象は体重30キロ以下の子供限定なんだそうで、体重70キロ近いおっさんはマナティに続いてここでも、まったく相手にして貰えないのでありました。 僕はすっかりやさぐれた気分になって、とりあえず熱帯性のスイレンと、何やら不思議な形をした熱帯性のフラワーの写真を撮って、クソ暑い温室を後にしたんですが、帰りに売店に寄って、会社用のお土産に “バナナまんじゅう” を買いました。これはアレです。もみじ饅頭のもみじがバナナになったものだと判断すればほぼ間違いないんですが、カステラ部分にほんのちょっとだけバナナのフレーバーが感じられたりします。 先日、うちの営業所に仕事で立ち寄った津営業所の角谷クンに提供したところ、 「バナナの味するかぁ?アンコの味しかせえへんやん!」 とか、なかなか鋭いことを言っておりましたが、そういうものなんだって!あくまでも形がバナナなだけなんだって! もみじ饅頭だって、もみじの味とかするか?アンコの味しかせんやん!パンダ焼きだって、パンダの味とかしたら気持ち悪いやん! そう思わずにはいられませんでしたが、僕はオトナなので、もみじ饅頭以下のフレーズは心の中にしまっておいたんですけど。

 とまあそんなことで、バナナワニ園はとっても楽しかったので、 “怪しい少年少女博物館” なんかにしなくて大正解だったと思うんですが、そういえば ここ のところに、いづれのコーナも参加費は無料。各コーナーにチャレンジしてくれたチビッコには体験証明をプレゼント。…と書いてあるんですが、子ワニにタッチングの係のお兄さん、体験証明書をプレゼントしてくれませんでしたな。何でや?チビッコではなくて、オッサンやからか!? これでは夏休みの宿題の絵日記に 「熱川のバナナワニ園に行って、子ワニにタッチングしてきました。」 という話を書いても、証明書が無いから認められへん。嘘やろ!…とか言われて、虐められるのは必至でありますが、ああん、まいっちんぐぅ。。。 こうなったらもう、次回は勝手にオオオニバスの葉っぱにも乗ってやるぅ! ワニの餌やりも見ることが出来なかったから、次回は勝手に “ワニの餌の自販機” を園内に設置してやるぅ! オトナを怒らすと後が怖いことを思い知らせてやらなければなりませんが、いや、そういう “怪しいおっさん博物館” のような行動は厳に慎まなければなりませんね。 たとえ証明書がなかったとしても、ワニを触った感触は僕の心の中にしっかりと刻まれているわけなので、それでいいではありませんか。いやあ僕って、我ながら、オ・ト・ナ♪ とまあそんなことで、伊豆の話はおしまい♪

 ということで、今日はソニー・クラークです。クラークは過去に7回ほど取り上げているので、そろそろ手持ちのネタが枯渇しつつあるんですが、さほど有名ではないものの、内容的に悪くない作品を紹介するというこのコーナーのコンセプトは、そろそろ限界に達しつつあります。こうなったらもう、何でもアリの方針で行くしかないんですが、ということで今回は 『ソニーズ・クリブ』 です。そこそこ知名度はあるものの、内容のほうは個人的にあまり好きではなかったりするので、今ひとつ気乗りがしないんですが、サイドマンは彼のリーダー作の中でも群を抜いて豪華だったりするんですけど。ドナルド・バードカーティス・フラージョン・コルトレーンの3管ですもんね。これだけの面子を集めて何が不満なのかというと、この人の場合、逆にもっと黄昏た雰囲気のフロントのほうが、より持ち味を発揮出来るような気がするところが不満なんですが、あと僕が持ってるCDの構成も不満です。オマケで別テイクが3曲入っているんですが、いずれも本テイクの直後に同じ曲が続けて出てくる形になっておりまして、余計なことをするな!…と思わずにはいられません。 今から20年ほど前に買ったものなんですが、当時の東芝EMIの担当者はアホだったんでしょうな。このほうがアドリブの聴き比べが出来て、いいぢゃん♪…とか、間違ったマニア意識に捕らわれていたものと思われます。当時の担当者には証明書を発行してくれなかったワニッコのお兄さん共々、大いに反省して貰いたいところでありますが、ま、ぐだぐだ文句を言ったところで事態は何も進展しないので、とりあえず演奏に耳を傾けてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート」 。 伊東にはハトヤがあるが、歌があるのが僕のハートや。そういうことをテーマにした歌なのではないかと思うんですが、これ、ロレンツ=ハートの作品なんですな。曲を作るのがロレンツで、詞を書くのがハート、駅に近いのがハトヤで、海に近いのがサンハトヤでしたっけ? 鳩サブレのパチモンのハトヤサブレが有名ですが、逆三段スライド方式なんてのもありますよね。何の方式なのかと思ったら、釣り堀で釣ったサカナの料金を算出するシステムみたいなんですけど。 イントロ無しでいきなり始まるテーマ部は、ドナルド・バードの吹く主旋律に残りの2管が絡むという構成になっておりまして、急速調と言っていいテンポの設定がなされております。ファンキーというより、どちらかというとハード・バピッシュといった感じでしょうか? アドリブ・パートはテーマからの勢いそのまま、バードが先陣を切ることになるんですが、ちょっぴり上ずったような性急な吹きっぷりがいかにもこの人らしくて、ま、いいのではなかろうかと。いかにもブラウニー直系っぽいスタイルですよね。 で、ソロ2番手はジョン・コルトレーン。 いかにもプレスティッジのコルトレーンやな!…といった感じで、全身からヤル気が漲っているんですが、いや、若いっていいですな。裁判なんかでも和解が成立すると何となくほっとした気分になるんですが、話し合いによる問題解決というのは大切なことだと思います。和解って素晴らしい♪ …と、つまらないことを書いているうちにカーティス・フラーのソロが始まりましたが、トロンボーンという楽器の性格上、前の2者に比べるとスピード感やドライブ感という点で、ややひけを取るのはやむを得ないところかと。 が、クラークとの相性という点ではむしろ前の2者を上回るものがあると僕は思うんですが、ここまで、ほとんどピアノのコンピングにまで耳がいきませんでしたからね。 いい意味でちょっぴりクールダウンしたところで、クラークのソロが登場。 この人、クリシェと言ってもいい、お決まりのお得意フレーズをわりと多用するタイプなんですが、この出だしの部分など、典型的なクラーク節であると言っていいでしょう。クリシェというのは決して悪いものではありません。カレーマルシェとか、けっこう美味しいしー。たっぷりのマッシュルームがポイントですかね? ちなみに僕は子供の頃、マッシュルームとマシュマロの違いが今ひとつよく分からなくて、あんなフワフワなもん、カレーに入れてどうするねん!?…とか不思議に思っていたんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。再現部の出だしのところ、バードの吹く音がちょっと怪しかったりするんですが、何とか取り繕ってエンディングまで持ち込んでおります。

 CDに入ってる別テイクは無視して、次。  「スピーク・ロウ」 。 クラークにしては珍しくスタンダード・ナンバーが続きます。彼の書くファンキーなオリジナルが好きな僕は、こんなところにもちょっぴり不満を覚えてしまうんですが、この楽曲自体、嫌いではないんですけどね。ちょっぴりラテンな味があって、なかなかいいノリの曲だと思います。 で、演奏のほうはというと、テーマ部はコルトレーンをフィーチャーする形になっていて、テナーの吹く主旋律にトランペットとボントロが絡むという、そうアレでありますな。1曲目とは各自の役割を変えて、不公平にならないように配慮されているところがとっても民主的だと思います。 で、ソロ先発はコルトレーンなんですが、典型的なプレスティッジ時代のスタイルでありまして、そういえばこれ、ブルーノートなんだっけ?…というのを忘れておりましたが、シーツ・オブ・サウンドでしたっけ? 何かそのようなものを模索していたんですよね、この頃のトレーン。音の敷物。それが彼の求める理想の世界のようなんですが、個人的にはシーツよりもショーツのほうが好きだったりするんですけど。ショーツとパンツとはどこが違うのか、僕には今ひとつよく分からんのですが、ショートなパンツを略したものがショーツなんすかね? イメージ的にはどちらかと言うと、パンツのほうがパツパツな感じがするんですが、…などと、どうでもいいことを書いているうちにカーティス・フラーのソロになったんですが、訥々とした感じがいい味を出していると思います。続くバードも歌心に富んだアドリブを展開しているんですが、アップテンポより、これくらい中庸な曲のほうが持ち味を発揮しますよね、この人は。 それはソロ・パートの最後を締めるクラークにも同じことが言えるんですが、シンプルなシングル・トーンが、これまたシンプルなアート・テイラーのドラミングによくマッチしていて、悪くないですな。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 3曲目、これまた歌モノで 「カム・レイン・オア・カム・シャイン」 。僕はこのタイトルを見るとどうしても、とっても凶暴で、すぐに人を噛む社員。…とか、そういったキャラが頭に浮かんでしまうんですが、そんなワニみたいな社員は危険なだけで何の役にも立たないから、さっさとクビにしちゃえばいいと思うんですけど。 「降っても晴れても」 という邦題だと、噛む社員が出てこなくて安心なんですが、スインギーに演奏されることの多いこのナンバーを、クラークの一味はしっとりとしたバラードとして料理しております。恐らくこれがこの曲のあるべき姿なんでしょう。雨の降る日も晴れた日も、僕は君のことを愛してみせるよ♪ ま、おそらく、そういった内容の歌ではないかと思うんですが、雨と晴れだけでは 「お祭りマンボ」 と比べて、ややインパクトが弱いですよね。雨が降ろうが、槍が降ろうが、朝から晩まで御神輿かついでワッショイ、ワッショイ、ワッショイ、ワッショイ♪ そんな江戸っ子の気っ風のよさを見せて欲しいところでありますが、クラークはあくまでも暗ーく、愛を語ります。 民主主義の原則からすると、今度はフラーがフィーチャーされる番なんですが、テーマ部はしっかりトロンボーンのワン・ホーンで演奏されておりまして、きっちり筋道を通しておりましな。いいことです。この楽器でバラードを吹かれると、僕は何だか泣けてきちゃうんですが、うーん、しみじみ。心の琴線に触れるというか、金銭のことであれこれ言うのはやめよう。…という気分になるというか、何だか魂を洗われたような思いでありますが、鯉の洗いにされた鯉も、恐らく同じような心境だったりするんでしょうな。 で、続くクラークのソロが、これまた泣かせます。中瀬マスさん (78歳) と同じくらい泣かせます。マスさんがどのように泣かせてくれるのか、具体的なシチュエーションまでは特に考えてないんですが、僕のネタの中ではわりとよく登場しますよね、中瀬マス。 87歳だったり、79歳だったり、73歳だったり、徳島県出身だったりして、設定はてんでバラバラなんですが、好きなおサカナは鱒。ひねりのないキャラですな。 で、ピアノの後、コルトレーン、ドナルド・バードとソロが続くんですが、いずれもバラードのうまさでは定評のある人たちなので、泣かせどころをきっちり押さえた演奏を披露してくれております。 最後、きっちりとテーマには戻らず、バードが高らかに愛を歌い上げて、そこに地味にベースのアルコが絡んでエンディングを迎えるところも、なかなか憎い演出ではないかと思います。この1曲、個人的にはけっこうお気に入り♪ 暗いんですけどね、かなり。

 個性の強すぎる共演者に気兼ねしたのか、クラークの存在感がやや希薄だったレコードのA面に対し、オリジナルが2曲配されたB面では、より強くリーダーシップが発揮されることになります。 手初めはアルバム・タイトル曲の 「ソニーズ・クリブ」 。 クリブというのは、クリ部♪…といった、いやらしいものではなく、小部屋とか、そういった意味ではないかと思うんですが、 「ソニーの小部屋」 。 何かいいですな。 ただ、ソニーには “坊や” という意味があって、 「坊やの小部屋」 となると、さほどよくはなかったりするので、出来れば 「ソニンの小部屋」 にして貰ったほうがよりベターではあるんですが、それが無理なら 「素浪人の小部屋」 でもいいんですけど。部屋の中で笠張りの内職でもしていそうで、うらぶれたムードがちょっぴり日本人好み? で、曲のほうはというと、これまたいかにもクラークらしいマイナー調のファンキー・チューンに仕上がっておりまして、こういうのを待っていたんですよね、僕は。 特にサビの効かせ方が抜群でありまして、この人、寿司職人になって子供向けにサビ抜きの寿司を握らせても、きっといい仕事をしてくれるのではないかと思われます。まったくサビは効いてないんですけどね、サビ抜きの寿司。 基本はわりと単純なリフなんですが、サビがよく効いているので、曲全体がオトナっぽく聴こえます。 で、ソロ先発はコルトレーンでありますか。この人、ファンキー系か?…と言われると、ちょっと違うような気もするんですが、自分の持ち味は十分に発揮されたプレイではないかと思います。ちょっとクドいんですけどね。 で、ソロ2番手はフラー。この人、ファンキー系か?…と言われると、間違いなくそういう演奏も出来るので、大丈夫です。同じことは続くバードにも言えるんですが、特に中盤、倍テンポになるあたりの盛り上がりは、なかなかのものだと思います。 で、続いての登場はソニー・クラーク。 前半は軽く流している感じなんですが、中盤以降、いかにも彼らしいフレーズが随所に聴かれるようになって、で、終盤はリラックスムードで、…と、適当なことを書いてるうちにすぐに終わるかと思ったら、まだ続いているくらい長めのソロになっておりまして、で、最後はポール・チェンバースがピチカートで地味に締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 13分28秒というかなり長めの演奏なんですが、ベースのソロ以外は冗長に感じさせるところもなく、ま、チェンバースに関しても、弓弾きに走らなかっただけマシ。…と前向きに捉えることも出来て、ま、全体としてはよかったのではないでしょうか。

 個人的にタイトル曲よりも更に出来がいいと思っているのが、アルバムの最後を飾る 「ニュース・フォー・ルル」 。 いかにもクラークらしい マイナー調のファンキー・チューンに仕上がっておりまして、こういうのを待っていたんですよね、僕は。…という作品が2曲も続いて、僕は満足です。特にサビのフレーズなど、どこかで聴いたことがあるような気がしてならないんですが、いいんだって、マンネリだって、何だって。 ソロ先発にクラークのピアノを持ってきたのもいい戦略でありまして、やはりピアニストのリーダー作はピアノが前面に出てきたほうがいいよね。…と、井伊ヨネさん (77歳) が言っておりましたが、僕もまったく同感です。 僕とヨネさん、気が合うよね♪ で、ソロ2番手はドナルド・バードなんですが、バードと言えばアレです。鳥ですよね。鳥と言えば朝からウチに、ギャーギャーと鳴く大変やかましい鳥が来ていて、うるさくて仕方がないんですが、どんな鳥なのかと思ったらスズメとハトの中間くらいの大きさで、スズメっぽい色の奴だったんですけど。つがいで来ていて、2匹でギャーギャーとうちの庭を飛び回っておりました。 ま、2匹のワニがうちの庭を歩き回っていました。…という事態に比べれば、安全性という点ではまったく問題がないんですが、それにしてもやかましい鳥ですなぁ。 とりあえず、何という名前の鳥なのかを突き止めないと気がすまないので、 “野鳥 ギャー” というキーワードでググってみたいんですが、えーと、アオサギ?オナガ?カケス? どれもぜんぜん見た目が違いますなぁ。よく分からないのでとりあえず、ギャーギャー鳥 (仮名) ということにしておこうと思うんですが、でもってソロ2番手はコルトレーンです。この人の演奏も聞きようによってはギャーギャーとうるさく感じられるかも知れませんが、でもまあ、ヘンな鳥よりはマシ? 続くフラーは野太い声で鳴くので、あまり耳障りではなくて何よりなんですが、最後をチェンバースがピチカートで地味に締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 別テイク責めのおかげで、あまり印象のよろしくないアルバムだったんですが、こうして改めて聴き直してみると、うーん、まあまあ? 特に後半の2曲はクラークらしい楽曲で素直に楽しめるんですが、後は “プレスティッジのコルトレーン” を許容出来るか否かですな。 ファンキーではなく、ハード・バップだと割り切れば、それなりに楽しめる出来ではないかと思うんですが、それはそうとワニッコまつりの体験証明書、どうしてくれる!?


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