DESMOND BLUE (RCA)

PAUL DESMOND (1961/9/14〜1962/3/15)

DESMOND BLUE


【パーソネル】

PAUL DESMOND (as) JIM HALL (g) GENE CHERICO (b)
CONNIE KAY (ds) & Others + Strings

【収録曲】

MY FUNNY VALENTINE / LATE LAMENT / LIKE SOMEONE IN LOVE
I SHOULD CARE / THEN I'LL BE TIRED OF YOU / ILL WIND
DESMOND BLUE / BODY AND SOUL / I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN
ADVISE AND CONSENT / AUTUMN LEAVES / IMAGINATION

【解説】

 しん1ねんせいのみんな、がっこうがはじまって、そろそろ3しゅうかんになるんだけど、あたらしいせいかつには、もうなれたかな? 勉強はさっぱり分からんし、授業はつまらんし、担任の先生はオバハンだし、同じクラスの女子児童に可愛い子は全然いないし、給食のコッペパンはまずいし、牛乳はぬるいし、体育の時間に “かけっこ” をしたら大コケしてとんだ恥さらしだし、授業中に便所に行ったら “うんこ” というあだ名を付けられて虐められるしで、学校なんかちっとも楽しくないぢゃないか!…と、既に新生活に幻滅を感じている児童も少なくないことでしょう。入ってわずか3週間でこの調子ではこの先が思いやられますが、小学校の6年間というのは結構長いですからね。ま、唯一の希望があるとすれば、2年生に進学すれば担任の先生が若いギャルになるかも知れないし、クラス換えで可愛い女の子と一緒になれるかも知れないし、給食のコッペパンだって桑名パンの企業努力によって飛躍的に美味しくなるかも知れないよね?…ということくらいなんですが、コッペパン問題を除けば、この先の1年間は事態解決の糸口がまったく見えないわけでありまして、こうなったらもう、目先のゴールデンウィークに学校を休めることだけを楽しみに生きていくしかありません。

 その意味で、4月末から5月にかけての連休というのは、なかなか絶妙のタイミングだと思うんですが、今年 (2006年) のゴールデンウィークの前半は 「みどりの日」 が土曜日と重なってしまって、どうも今ひとつですよね。 土曜日と重なった場合は 「みどりの日」 を金曜日に変更するよう祝日法を改正すべきではないか?…と、伊藤みどりに強く訴えたいと思っておりますが、いや、伊藤みどりに強く訴えてみたところで事態が改善するとは、とても思えないんですけどね。 で、今年のGWは前半は今ひとつでも、全体としての曜日の並びはいいと言われておりまして、暦通りの休みでも5月3日からは5連休でありますか。 5連休ともなれば1日くらいはお父さんも “ゴレンジャーショー” とかに連れてってくれるのではないかと思いますが、近所のハウジングセンターとかでやっていて、とってもお手軽ですからね。 で、学校生活に疑問を感じ始めた新1年生はとりあえず5月1日に風邪をひいて、次の日は風邪をこじらせて下痢になっておけば、都合9日間も学校に行かずに済むわけですが、これだけ休んでしまうと、もう2度と学校には行きたくなくなってしまいます。かくして5月の連休明けには五月病による登校拒否児童が増加するわけでありますが、欠席者が増えるとそれだけ、給食の割り当ても増えることになります。嫌いなおかずの時に割り当てが増えてもただ傍迷惑なだけなんですが、これが人気メニューともなると児童の目の色が変わることになります。それが例えば “焼きそば” とかだと、1人分をクラスの40人とかで分けることになるので、ま、いつもより蕎麦の数が7本くらい多いかな?…といった程度なんですが、これがデザート系となると話が変わります。個人的に欠席者が増加していちばん嬉しいのは、給食にフルーツゼリーが出る時だったんですが、1個のゼリーを40人で分けてもあまり嬉しくはないので、この場合、ジャンケンで勝った者が総取りするというシステムが採用されることになります。

 これがもし、担任の先生がおっさんで、クラスに1人可愛い女子児童がいるクラスだったりすると、このゼリーは担任のおっさんが取り上げて、後でこっそり可愛い女の子に渡したりする。…という事態も考えられますね。ゼリーで彼女の歓心を買っておけば、そのうちにパンツくらいは見せてくれるようになるかも?…という魂胆が丸見えなんですが、ま、小学1年生の女子児童なんてのはまだ羞恥心も芽生えてなくて、平気でパンツ丸見えで走り回ったりしているので、わざわざゼリーで買収するまでもないような気はするんですけどね。 で、今回は担任の先生がおっさんで、クラスに1人可愛い女子児童がいるクラスではなく、担任の先生はオバハンだし、同じクラスの女子児童に可愛い子は全然いないしぃ。…という状況でありますので、ゼリーは希望者によるジャンケンで所有権が争われることになるんですが、いや、これは盛り上がりますよね。フルーツゼリーはとても美味しいので、クラスの7割くらいの人が手を挙げることになる一大イベントと化すわけですが、それほど人気のフルーツゼリーが、どうして “思い出に残る給食の献立ランキング” の中に入っていないのだ?…というのが僕には不思議であり、また不満でもあります。ま、24位に “ひし餅ゼリー” というのが入っているで、似たようなものだと思って、この場はひとまず引き下がることにしておきますけど。

 ということで、前回に引き続き “給食人気ランキング” の発表でありますが、いや、正確に言うと “人気” ではなくて “思い出に残る” ということなので、とてもマズかったという嫌な思い出も含まれていると思うんですけど。 で、そのランキングの10位にはですね、 “焼きそば” というのが入っております。ま、順当ですな。大人から子供まで、幅広い年齢層から支持を得ておりまして、焼きサバが嫌いという人はいても、焼きそばが駄目という話はあまり聞いたことがありません。日替わりランチのない喫茶店でお昼を食べる時、僕は8割くらいの確率で焼きそば定食を注文しているような気がするし、長島スパーランドのプールや遊園地でも9割以上の頻度で焼きそばを食べておりますが、いつも僕のそばにいる、そういうヤツなんですよね、 “焼きそば” って。 で、次です。第9位は “フルーツポンチ” でありますか。こういうオマケのようなものを思い出のメニューとして挙げるというのはどうか?…という気がしないでもないんですが、ま、僕の心のランキングでは “ホイップクリーム” が3位、 “フルーツゼリー” が2位ということになっているので、あまり他人のことを言えた義理ではないんですけどね。しかし何ですな。僕が子供の頃はゼリーが最大の贅沢品だったのに、ポンチなどという物を給食で食べたという世代もいるんですな。ニホンという国は確実に豊かになっていると言えるわけでありますが、僕が子供の頃はフルーツポンチ…というか、 “果物の缶詰に寒天を入れたもの” と言えば年に1度、 「金魚まつり」 の時にしか食べられない “ハレ” の食べ物でしたからね。 で、第8位には “ミルメーク” がランクインしているんですが、いや、これをすっかり忘れておりました。思い出した途端、ミルメークは僕の心のランキングでいきなり2位に食い込むことになって、フルーツゼリー以下、ひとつずつ順位が繰り下がることになりましたが、いや、でもやっぱりフルーツゼリーのほうが上ですかね? ま、少なくとも “シシャモのフリッター” より上位に入ることは間違いないので、順位が58位より下になることはないんですが、ミルメークというのは、ちっとも美味しくない生ぬるい明治牛乳を瞬時にしてコーヒー牛乳に変えてくれるという、まさにく “魔法の粉” といった存在でありました。ちっとも美味しくない桑名パンのコッペパンを瞬時にしてそこそこ食えるパンに変えてくれた “魔法のねちゃねちゃ” のホイップクリームと並ぶ、給食界の名脇役と言えるでありましょう。

 第7位 “カレーシチュー” 。 あ、これも懐かしいですな。11位には “クリームシチュー” が選ばれておりましたが、僕の学校ではそんなものが出されたことはなく、かと言ってビーフシチューが出てくる筈もなく、シチューといえば選択の余地もなく “カレーシチュー” でありました。カレーシチューを意中の彼氏と食べる、いわゆる “彼氏意中カレーシチュー” というのが当時の小学生ギャルの憧れだったんですが、いや、我ながらあまりにも強引な展開だとは思うんですけど。 で、当時の給食はシチューと言えばカレーであるのと同様、カレーと言えばシチューでもあったんですが、どうしてカレーライスというのが無かったのかと言うと、答えは簡単です。 当時の給食にご飯というのは出ませんでしたからね。主食がパンであると決まっている以上、カレーライスというのは出しようがなかったんですが、そこで僕たちはコッペパンをカレーシチューに浸して食べたりしてたんですけどね。ちっとも美味しくない桑名パンのコッペパンを瞬時にしてそこそこ食えるパンに変えてくれた “魔法のべたべた” として、ホイップクリームと並び賞される存在だったわけですが、単体ではおかずにならないホイップクリームとは違って、カレーシチューのほうはそれだけでも十分に食べられるので、その点では1ランク上の食べ物だったと言えるかも知れません。 で、第6位は “鯨の竜田揚げ” …って、いや、これも僕の心のランキングの上位に入れるのを忘れておりました。初登場でミルメークを抜いて、いきなり第2位といったところでしょうか? ホイップクリームの順位がどんどん落ちていきますが、ちなみに桑名市では “鯨の竜田揚げ” などというつまらない名前ではなく、 “鯨のノルウェー風” という洒落たネーミングが施されておりました。いや、竜田揚げとノルウェー風というのは、あるいは別の食べ物なのかも知れませんが、僕の記憶の中にある鯨のノルウェー風というのは、鯨の肉を一口サイズにして醤油やみりんで味付けをして、片栗粉と小麦粉をまぶして揚げたものではなかったかと。鯨というのはノルウェーの辺りでよく食べられているのだな。…ということが分かって、社会科の勉強にもなるという非常に優れたメニューでありましたが、それと同時に、ノルウェー人というのは醤油やみりんで味付けをする人種なんだね。…という、誤った知識を植え付けられたような気もするんですけどね。ちなみに、うちのおかんは鯨の肉をフライパンで焼いてケチャップで味付けしたものを勝手に “鯨のノルウェー風” と呼んでおりましたので、当時とすれば、鯨料理なら何でもノルウェー風っ!…ということでよかったのかも知れません。

 第5位 “ソフトめん&ミートソース” 。いやあ、ありましたよね、ソフト麺。 ソフト麺というのは、とにかく柔らかい麺っ!…という以外に表現のしようがないんですが、ま、 “茹で過ぎてまったくコシが無くなってしまったうどん” と言ってもいいかも知れません。普通のうどんをコシがなくなるまで茹でて作っているのか、あるいは何か独自の製法があるのか、詳しいことはよく分からんのですが、ミートソースを掛けて食べていたところを見ると、あるいは “まったくコシのないスパゲッティ” を目指していたのかも知れません。いずれにせよ、カレーシチュー同様、学校給食でしか食べられないメニューとして、懐かしむ気持ちはよーく分かります。 で、残すところ、あと4品になりました。第1位は、恐らくみんなが思っているに違いないアレでいいとして、いや、もしかしたら貴方が思っているアレとは違うソレだったりするかも知れませんが、第2位から4位に何が登場するのか見当が付かないほど、もはや定番と言えるメニューは出尽くした感がありますよね。が、まだ伏兵が残されておりました。第4位 “冷凍みかん” 。なるほど、そう来ましたかー。 冷凍みかんというのはですね、みかんを冷凍したもの。ただそれだけのものなんですが、冷凍してないみかんよりも何となく美味しい。そういったみかんでありました。冷凍みかんの作り方というのはとても簡単そうに思えるんですが、ただみかんを冷凍しただけでは、固くて歯がたたんぢゃないか!…と、児童から非難の声が沸きあがるガチガチ冷凍みかんにしかならず、一度冷凍したみかんを常温で放置して、融けかけた頃合を見計らって供出するという、そのタイミングがなかなか難しいんですよね。そのため各市町村の給食センターには必ず一人、 “1級冷凍みかん技術者” の資格を持った職員の配置が義務付けられていたんですが、昭和54年にダイキン工業が “業務用自動みかん冷凍機能付き冷凍機” を発売して以来、誰でも簡単に冷凍みかんを作れるようになりました。…といった話は聞いたことがありませんな。どうやら冷凍庫で3〜4時間ほど凍らせた後、冷水にみかんをくぐ らせて、ビニール袋に入れて保存…というのがポイントのようですが、それだけならわざわざダイキンに頼まなくても、給食のおばさんの力だけで何とかなりそうですよね。わざわざ勉強して検定試験を受けるまでもないような気がします。

 で、第3位が “コッペパン” 、第2位が “三角牛乳びん牛乳)” って、僕はこの結果を見て、ナメとんのか!?…と思ってしまいましたが、あんな美味しくない桑名パンのコッペパンや、生ぬるい明治のびん牛乳が、どうしてこんな上位にランクインしているんですかね? だからこれは “人気” ではなく、 “思い出に残る” ランキングであるということを強調したんですが、確かに嫌な思い出という意味ではこの2つに勝るものはないですからね。あるいは桑名パン以外で作っているコッペパンは本当に美味しかったのかもしれないし、僕が小学校を卒業した2年後くらいに桑名パンが一念発起して、頑張って美味しいパンを作るようになった という可能性もゼロとは言い切れないし、明治のびん牛乳だって、冷たいまま自動に提供出来るだけのインフラ整備が整ったということも考えられます。 がしかし、思い出に残る給食と言えば、やっぱりフルーツゼリーとホイップクリームやろ?…という思いは強いわけでありまして、その意味でこのランキング調査は世間の情勢を正しく反映していないというか、少なくとも僕の嗜好とはかなりのズレが感じられるというか。ま、第1位が “揚げパン” であるというのは、当然と言うか、当たり前と言うか、それ以外には考えられない結果となっておりまして、この点に関しては僕の嗜好ともぴったりマッチしているんですけど。

 ちなみに今回は goo ランキング の結果に基いて話を進めてみたんですが、同じランキングに基いた こんなブログ もあったりして、いやあ、牛乳嫌いでミルメーク好き、で、 大学いもも結構好きっ♪…というあたり、あじゅるえずめちゃんとはなかなか気が合いそうですな。ま、揚げパンにあまり思い入れがないというのはかなりの減点なんですが、彼女の学校の揚げパンは “ひたすら砂糖味” だったらしいですからね。これがもし “桑名パン謹製@シナモン味の揚げパン” だったら、きっと印象も変わっていたに違いありません。美味しいですからね、シナモン。 最近の揚げパンには砂糖味とか、きなこ味とか、ココア味とか、いろいろな種類のものがあるようですが、僕はやっぱりシナモン味が好きですね。 ところで君は、机の上にこぼれた “シナモン味の揚げパンの粉” をどうしているかな? そのまま下に払い落とす。…という人がいるかも知れませんが、そういう勿体ないことをしてはいけません。 指先につばを付けて拾い集めて嘗める。…という人がいるかも知れませんが、そういう汚らしい真似をしてはいけません。僕のような聡明な児童ともなると、シナモン味の揚げパンの粉が零れ落ちるであろうことを予見して、あらかじめ机の上に大き目のわら半紙を敷いておくんですよね。そして紙の上に落ちたシナモン味の揚げパンの粉を集めて、牛乳に入れて飲むわけでありますが、そうすると何となく “自家製@ミルメークもどき” みたいな味がしないでもないような気がしないでもなくて、僕はけっこう好きでした。また逆に、普通のコッペパンの表面をよく嘗めて唾液で湿らせて、そこにミルメークを振りかけて食べる “自家製@揚げてない揚げパンもどき (コーヒー味) ” というのも作ったりしましたが、いや、これはかなり今ひとつでしたけど。

 ところで、そんな “揚げパン” に未来はあるか?…と言われると、現実は少し厳しい気がしないでもありません。今は懐かしさで食べる人もいるんでしょうが、すぐに飽きられると思うんですよね。やはり“菓子パン”というジャンルから脱却しないと、サラリーマンが昼休みにコンビニで買って食べるような恒久的な需要は見込めないと思います。 そこで僕は揚げパンの “調理パン化” を推奨したいと思うんですが、揚げパンも揚げられてシナモンをまぶされる前は、普通のコッペパンだっかわけですからね。真ん中に切れ込みを入れて具材を挟むことにより “調理揚げパン” を作るというのは容易なことです。 焼きそば、ソーセージ、コロッケ、トンカツ、ハムカツ、串カツ…と、中の具材はいろいろと考えられますが、僕の一押しは “焼肉” でありますな。外のパンが揚げてあるというのに、中の具までフライ物ではなぁ。…と、最近、すっかり脂モノに弱くなった僕としては思ってしまうんですが、焼いた肉なら大丈夫。甘いパンとはあまり相性がよくないと思うので、揚げパンのほうは塩と胡椒とシナモンで味付けをして、中にホルモンの焼肉を挟んだりすると美味しそうですよね。名付けて “揚げパンシナモン&ホルモン味) ” !…って、このアイデア、果たしてどんなもんでしょう?

 ということで、今日はポール・デスモンドです。シナモンとホルモンとデスモンド。 ちょっぴり語呂はいいんですが、デスモンドという人は極めてホルモン臭の希薄なキャラでありますな。おそらく家では豆腐とか、冬瓜とか、とうもろこしとか、そういうものばかり食べているのではないかと思われますが、この人の場合、何と言ってもデイブ・ブルーベックとのコンビネーションが有名ですよね。 “アリナミンV” のコマーシャルで 「テイク・ファイブ」 を聴いて、すっかり彼のファンになってしまったという人は少なくないに違いありませんが、かくいう僕もその一人なんですけどね。あの頃の僕はとってもミーハーだったなぁ。…と思わずにはいられませんが、ところで君は “ミーハー” の語源を知っているかな? 僕はですね、知りません。知らないのでちょっと調べてみたんですが、自分のことを 「ミー」 、彼女のことを 「ハー」 と呼ぶような軽いノリから来ていたんですね。そういえば小学校の同級生に、自分のことを 「ミーは…」 とか言ってる軽いノリの奴がおりましたなぁ。…という僕の予想はですね、まったく間違っておりました。正しくは “みいちゃんはあちゃん” の略なんだそうです。ミヨちゃんもハナちゃんも、どいつもこいつもミーハーだよなぁ。…という、何だか今ひとつよくわからないところから来ているようなんですが、ミーハー族の上を行くというので、ソーラー族というのもあったみたいですけどね。こちらの語源は、 “ (ド・レ) ミ・ファ” の上は “ソ・ラ” だからというもので、個人的には実によく出来た話だと思うんですが、こっちのほうはまったく定着しなかったみたいですけどね。

 で、今日は、ミヨちゃんにもハナちゃんにもハナ肇にもきっと満足して頂けるアルバムを紹介したいと思うんですが、えーと、 『デスモンド・ブルー』 というのがそのタイトルなんですけどね。ブルーベックの元を離れたデスモンドはギターのジム・ホールと組んで、RCAから何枚かイージーリスニング系ジャズの作品を発表しているんですが、これもそのひとつでありますな。おなじみのスタンダード曲を中心に、ストリングスを従えて何ともイージーにリスニングな世界が展開されているんですが、デスモンド特有の木管楽器的なトーンのアルトには、この手のミーハー路線が実によく似合うんですよね。 んなことでまあ、1曲目から聴いてみたいと思うんですが、まずはえーと、 「マイ・ファニー・バレンタイン」 と来ましたか。そういえば今年のバレンタインにはチョコを1個も貰えなかったよな。…ということを思い出して、僕は急に不愉快になってしまいましたが、そんなやさぐれた気分をますます苛立たせてくれるような演奏でありますな、こりゃ。 とってもクラシカルな木管楽器と弦楽器のアンサンブルにハープが絡んでくる導入部に続いて、デスモンドが透明なアルトでしっとりとテーマ・メロディを歌い上げると、ああん、私の気分はすっかりメロメロの今井メロ。…といった感じなんですが、いやあ、何ともこれはイージーなリスニングでありますな。僕としては特にコメントの付けようがありません。 ということで、次です。 デスモンドのオリジナルで、 「レイト・ラメント」 という曲ですね。イントロは典型的なウィズ・ストリングスでありまして、甘ったるいヨーカンでも食べているような気分になっちゃいますが、その先はジム・ホールのギターをフィーチャーした形になっていて、ま、悪くは無いかな?…という気がしないでもありません。 で、続いてデスモンドがテーマを吹くわけですが、何ともラブリーでキュートなバラードでありますな。あとはえーと、特に書きたいことはありません。

 3曲目、 「ライク・サムワン・イン・ラブ」 。 ミヨちゃんやハナちゃんはともかくとして、ハナ肇はそろそろ、このアルバムを選んだのは失敗だったかな?…という気分になっているに違いありませんが、デスモンドはお馴染みのメロディをミディアム・テンポで軽やかに歌い上げております。そんだけ。 で、続いては 「アイ・シュッド・ケア」 でありますか。懲りに凝ったアレンジが施されたイントロには、思わず気分がウキウキと浮足立ってしまいますが、いや、マジで何も書くことを思いつきませんね。仕方がないので “肉の日” の話でもしようと思うんですが、毎月29日はですね、 “肉の日” となっております。誰がそんなことを決めたのかというと、 “柿安” という肉屋さんなんですが、毎月29日になると、 「今日は肉の日」 というチラシが入ってくるんですよね。肉の日は肉の値段が肉の日でない日に比べると安くなっているので、うちのおかんはこの日に肉を買い占めて冷凍しておいて、適宜それを解凍して使用しているみたいなんですけどね。 で、今日、柿安の肉の日のチラシを見ていたら、 “ローストビーフの切り落とし100グラム336円” というのがあったので、自腹を切って200グラムほど買うことにしたんですが、うちのおかんは、 「ローストビーフって、食べたことないね。焼き豚みたいなもん? あ、でもロースと言うくらいやから、牛肉かぁ。」 などと言っておりました。それを言うなら、 「ビーフと言うくらいやから、牛肉かぁ。」 やろ!…と思わずにはいられませんでしたが、ツッコミを入れるのも面倒なので、とりあえず黙っていました。 ということで、肉の日の話はおしまい。

 で、続いては 「ゼン・アイル・ビー・タイアード・オブ・ユー」 という曲です。あまり聴いたことのない歌モノでありますが、僕の持っているCDでは 「あなたに飽きるなんて」 という邦題が付けられております。僕はいつも、東京の “あきる野市” という地名を見ると、あきる野は飽きるのぉ。…と言いたくなってしまうんですが、いや、それを口にしてしまうとヤングとしてはおしまいのような気がするので、すんでのところで思い止どまってはいるんですけどね。あびる優が万引きで非難を浴びる。…というのも同様なんですが、それにしても、いやあ、あなたに飽きちゃったんですかぁ。僕もそろそろ、水沢アキには飽きて来ちゃったかな?…という気がしているんですが、八代亜紀のほうはまだ大丈夫なんですけどね。一時期、一部の週刊紙で八代亜紀と麻原彰晃は従兄弟であると報じられたことがありましたが、その根拠としては、どちらも熊本県八代市の出身であるというだけの話で、まったくのデマだったみたいです。でまあ、曲のほうはと言うと、実にプリティでキュートなメロディを持っておりまして、なかなか悪くはないと思うんですが、演奏に関しては特にコメントはありません。 続く6曲目の 「イル・ウインド」「悪い風」 でありますなぁ。ウインド・サーフィンにおいて、まったくの無風だったり、逆にあまりにも強過ぎて耐えられなかったりするのを “悪い風” と言ったりするんですが、そう言えば例年、4月29日の 「みどりの日」 をウインド解禁日と決めていたんですが、今年はまったくヤル気がおこりません。というのも去年、野尻湖の悪い風のおかげで岸に戻れなくなって、死にそうな思いをしたからなんですが、ウインドもスノーボードも スカートめくりも、そろそろ卒業ということになるかも知れませんなぁ。

 続いて7曲目はアルバム・タイトル曲の 「デスモンド・ブルー」 でありますか。いよいよ、演奏に関してはまったく関知しない境地に達しつつありますが、このデスモンドのオリジナルはですね、悪くない出来だと思います。 “デスモンドのブルー” という名前だけにブルーなムードが漂っておりまして、フレンチホルンやウッドウインズといった楽器の使い方も適切だと思います。そもそもウッドウインズというのがどういう楽器なのかと言うと、僕はよく知らんのでありますが、恐らく木で出来ていて、口で吹いて中に風を吹き込むものではないかと思われます。というか、普通に木管楽器の意味なんぢゃないか?…という気もするんですが、パーソネルのところに (woodwinds) と書いてあるんですよね。 で、イントロでは管楽器の人たちがブルーなハーモニーを聴かせておりまして、テーマに入るとストリングスをバックにデスモンドがメロディを奏でる。…という図式になっております。で、そのままアルトのソロへと流れていって、短くジム・ホールのソロがフィーチャーされて、テーマに戻って、おしまい。いや、久しぶりに最後の 「おしまい。」 まで書いたような気がしますが、続いてはスタンダードの 「身も心も」 でありますか。このアルバムは本当に選曲が日本人好みでいいと思うんですが、この曲のメロディはデスモンドのアルトの音色にはぴったりベスト・マッチでありますな。これでストリングスとハープと余計な管楽器さえ入っていなければ言うことはないんですが、ストリングスとハープと余計な管楽器が入っているので、言いたいことがひとつだけあります。お前ら、邪魔や!…というのが僕の言いたいことなんですが、ま、それさえ我慢すれば、まずまずの出来ではなかろうかと。ジム・ホールのソロの最後のところでにわかにテンポが早くなって、ギターとアルトの絡みになるところなど、なかなか工夫の跡が窺われていいのではないでしょうか。で、最後に再びテンポが遅くなって、テーマに戻って、おしまい。

 9曲目もお馴染みのスタンダードで、 「アイブ・ゴット・ユー・アンダー・マイ・スキン」 でありますか。 「あなたはしっかり私のもの」 という日本語タイトルが付けられておりますが、私の肌の下…というのは、何だか確かにしっかりと私のものであるような気がしますよね。翻訳ソフトにかけると 「私は、私の皮膚の下であなたを得た」 となって、より一層ナマナマしさが増加するような気がするんですが、ミディアム・テンポでの演奏そのものは、実に爽やかだったりします。 はい、次。 「アドバイス・アンド・コンセント」 という曲です。 “助言と電気の供給口” とは、何ともヘンな取り合わせでありますが、あ、コンセントには “同意” という意味があるんですか。 “助言と同意” なら、まだ何となく分からんこともないですよね。 “下痢便と正露丸糖衣” だったらもっとよく分かるんですが、同意と糖衣はともかくとして、助言と下痢便にはまったく何のつながりもないので、駄目なんですけどね。 で、曲のほうはと言うと、うっとりするような美しいメロディを持っておりまして、演奏のほうもまあ適切なのではないでしょうか。 で、11曲目には 「枯葉」 と、これまた日本人泣かせのスタンダードで攻めて来るんですが、これはちょっとアレンジに懲り過ぎて、やや失敗に終わっているような気がしないでもありません。ま、アレンジに懲り過ぎていない普通のアドリブ・パートはそれなりに悪くはなかったりするんですが、で、アルバムの最後を飾るのはヴァン・ヒューゼンの 「イマジネーション」 でありますか。これまた、デスモンドのアルトにはぴったりであるような気がするんですが、これでストリングスとハープと余計な管楽器さえ入っていなければ言うことはないんですけどねぇ。…というのが返す返すも残念でなりません。 とまあそんなことで、今日のところはおしまい。

【総合評価】

 とってもイージーな演奏なので、痔にいいような気はします。


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