JAY HAWK TALK (PRESTIGE)

CARMELL JONES (1965/5/8)

JAY HAWK TALK


【パーソネル】

CARMELL JONES (tp) JIMMY HEATH (ts) BARRY HARRIS (p)
GEORGE TUCKER (b) ROGER HUMPHRIES (ds)

【収録曲】

JAY HAWK TALK / WILLOW WEEP FOR ME / WHAT IS THIS THINGS CALLED LOVE?
JUST IN TIME / DANCE OF THE NIGHT CHILD / BEEPDURPLE

【解説】

 草津万座は群馬を代表する温泉地であります。群馬の温泉地と言えば、草津と万座だよね。…と僕は思っているんですが、いや、群馬には他にも四万とか、水上とか、伊香保とか、尻焼とか、たくさんの温泉地があるわけなんですが、尻焼温泉というのは何だかあまりにも名前がお洒落でないし、伊香保温泉というのは何だかとってもイカ臭そうなので、やっぱり群馬の温泉地と言えば草津と万座、略して “クサマン” だよね。…と僕は思っているんですけどね。ちなみに尻焼温泉というのは痔にとても効果がある温泉なんだそうで、一昨日、急性のイボ痔になってしまった僕としては大いにソソられるものがあるんですが、そうとも知らずにこの年末には草津と万座に行っておりました。というか、草津に行ったら何故だか痔になってしまったんですが、ま、草津に着く前の時点でかすかな痛みのようなものを感じ始めておりましたので、草津に責任があるということではないと思うんですけどね。そもそも草津と万座に何をしに行ったのかというと、スキーをしに行ったわけなんですが、その肝心のスキーのほうはですね、さっぱりでありました。まず最初に草津国際スキー場へ行ったんですが、強風でゴンドラが止まっておりました。今年の4月に来た時にも強風でゴンドラが止まっていて “天狗山ゲレンデ” でしか滑ることが出来ず、何だか悔しいので、もう一回来てやるぅ!…と思って、前売り割引リフト券を買ってまたやって来たというのに、またしても止まっておりました。そもそもこの前売り割引リフト券というのが、通常なら4500円のところが3500円で買えて、とってもお得だねっ♪…と思って喜んでいたら、送られて来たのが無料招待券だったので、何だかタダのものを3500円で売り付けられた気分になってしまったんですが、更に駐車場代を1000円も取られた挙句にゴンドラは運休ですからね。ま、幸い、4月の時点では営業が終わっていた “御成山ゲレンデ” と “しゃくなげコース” は滑走可能だったんですが、どちらも初級者コースだから大して面白くもなくて、おまけに “殺生クワッド” はあまりの寒さに死ぬ思いでありました。そもそも、殺生クワッドという名前がよくないですよね。硫化水素が吹き出しまくりで草木が育たない “殺生河原” に通じる4人乗りリフトだから、殺生クワッドっ!…という発想はわからんでもないんですが、近くには “殺生レストハウス” などという名前の食堂もあったりして、そんな所ではおちおち休憩などしておれませんな。ま、精進料理専門店でもない限り、食べるという行為に殺生はつきものでありますので、鶏の唐揚げ定食などを賞味しつつ、幸い薄い生涯を送ったニワトリ君の最期に思いを寄せるというのもなかなかオツなものだとは思いますけど。

下仁田ねぎ煎餅♪ 草津の看板娘@ゆもみちゃん♪

 とまあ、そんなこんなで草津には1時間で見切りをつけて、温泉にも入らず、さっさと万座方面へと移動することにしたんですが、いやあ、今回の草津行きはほとんど意味がなかったですなぁ。ま、唯一の収穫と言えば “下仁田ねぎ煎餅” と “ゆもみちゃんグッズ” を手に入れることが出来たことくらいなんですが、下仁田ねぎ煎餅というのはですね、フリーズドライきざみ下仁田ねぎが練り込まれた玉子煎餅のようなものなんですけどね。小袋の封を切るとネギの香りがプーンと漂ってきて、ネギ嫌いの人には迷惑以外の何物でもない食い物なんですが、世の中にネギ嫌いの人というのは少なくないですからね。子供の頃、解熱のために焼いたネギを肛門に突っ込まれたという原体験がネギ嫌いになるきっかけだったりするんですが、幸い、僕はそのような荒療治はまだ未体験ゾーンでありますので、ネギはごく普通に食べることが出来ます。ま、それを無理やり煎餅にして美味いかどうかはまた話が別なんですが、で一方、 “ゆもみちゃん” というのはですね、草津温泉のマスコットキャラというか、看板娘というか、ま、そういったものなんですが、看板娘だけに草津運動茶屋公園道の駅にも看板が立っていたりします。ロリ可愛い萌え系キャラとして人気急上昇中でありまして、ゆもみちゃんの乳を揉み揉みしたい♪…などという、あらぬ妄想を抱いている男も少なくないそうです。いや、揉み揉み出来るほど乳のあるキャラではないんですけどね。貧乳こそロリ系キャラの必須条件なので、それはそれで大正解だと思うんですが、その人気にあやかってオフシャルグッズも売りに出されております。とりあえず僕は900円のスポーツタオルと400円の透明なビニールバッグを買ったんですが、タオルのほうは定番の “湯揉み板” を持った着物姿のデザインであります。草津温泉の源泉は熱くてそのままでは入れないので、ゆもみちゃんがこうして湯揉み板で湯を揉み揉みして、適温まで冷ましてくれるわけでありますな。「さば兄ちゃんのために、ゆもみが揉み揉みしてあげるのぉ♪」…って、いや、可愛いではありませんかー。 で、一方、ビニールバッグのほうはですね、ゆもみちゃんがウサギさんと一緒に温泉に浸かっているデザインとなっておりまして、こちらはちょっぴり大人っぽい表情になっているんですが、これはこれでとっても可愛いですよね。ビニール製なので温泉に行く際、タオルだとか換えのパンツなんかを入れるのに使おうかと思っております。ただ、透明なので外からパンツが丸見えになっちゃうのが難点ではあるんですが、いずれにせよ強風でスキー場のゴンドラが動かなかったという問題に関しては、ゆもみちゃんに免じて許してあげる事にして、で、続いては万座温泉でありますな。

 とりあえず表万座スキー場で滑ることにして、それから万座温泉スキー場へと移動することにしました。滑走レポはまた別のコーナーに書くことにしますが、表万座から万座温泉への移動途中にですね、クルマに轢かれたカモシカの死体に遭遇しました。一瞬、人間か?…と思ってドキっとしたんですが、いや、カモシカちゃんでも可哀想なのには違いないんですが、ちなみにカモシカというのはですね、鴨や鹿の仲間ではなくて、ウシの仲間なんだそうですね。ウシ目ウシ亜目ウシ科ヤギ亜科のうち、ヤギ族を除くサイガ族・シャモア族・ジャコウウシ族の哺乳動物のことをカモシカというんだそうです。カモシカがウシの近似種ということはアレですかね?カモシカステーキとか、カモシカシチューとか、ローストカモシカとか、カモシカ丼にして食べたりすると、けっこう美味しいんですかね?…などとカモシカちゃんの轢死体を見て思った人がいるとすれば、それは人間としてどうか?…という気がするんですが、牛肉にしろ、豚肉にしろ、鶏肉にしろ、あれはまだ生きている動物を殺めて、煮たり、焼いたり、炒めたり、間にネギを挟んで串に刺したりして食べているわけですからね。殺生なことだと思いますが、それはそうと万座温泉ではですね、プリンスホテルの温泉に入ってきました。ここの源泉は姥湯というヤツで、温度は80℃、pH値は2.4なんだそうです。草津の湯に比べると酸性度は若干マイルドでありまして、その替わりに硫黄分がかなり多く含まれているようです。卵が腐ったような独特の硫化水素臭が強烈でありまして、こりゃ、あまり長く温泉に浸かっていると、のぼせるのと同時に有毒ガスにやられちゃう恐れもありますな。内湯はやや狭くて古臭い感じなんですが、小綺麗でないところが湯治場的なムードを醸し出していて悪くないと思います。脱衣所から湯船を覗くと、いかにも怪しげな白濁した湯が並々と溢れていて、濃ゆい系温泉に好きには堪らないものがありますな。 で、奥のドアを開けて外に出ると “こまくさの湯” という名前の露天風呂があるんですが、3つの湯船のうち、手前2つがおっさん用で、奥のひとつは混浴となっております。混浴部分とおっさんエリアとの間には何の仕切りもなく、出入り自由で覗きたい放題のバリアフリー構造となっておりますのでギャルからは激しく敬遠されて、お子様連れのお母さんらしい人物が巻きタオル姿で入浴していた以外、これといったソソられるような状況には遭遇しませんでした。ギャル専用の屋根付き露天風呂というのがあるので、ギャルや元ギャルのおばさん達は皆そっちへ行っちゃったんでしょうな。ま、それを除けば標高1800mの露天風呂は解放感抜群でありまして、浮遊粒子状硫黄成分が皮膚に付着して、自らが腐った卵になったような気分を味わえる独特の泉質と相俟って、いやあ、何ともディープでありますなぁ。ちなみにこの温泉は疲労回復にも効果があるとの事ですが、湯上がりにはまったく何のヤル気が出ないような深い疲労感に襲われてしまいました。軽い湯あたりを起こしたのか、もしくは硫化水素中毒なのか。いや、あまりに温泉成分が濃すぎるというのも、かえって体には悪影響を与えるような気がしないでもありませんなぁ。

 …と思っていたら、秋田県の泥湯温泉というところで一家4人が硫化水素中毒で死亡でありますかぁ。。。いやあ、腐った卵を食べても激しい下痢と腹痛を起こすくらいで別に大したことはないんですが、腐卵臭のする温泉場では命を落とすこともあるんですねー。注意しなければなりません。ちなみに硫化水素の場合、臭い臭いと思っているうちはまだ大丈夫でありまして、生命が危険に曝されるような高い濃度になると、逆に臭気を感じなくなるんだそうですね。どうしてなのかというと嗅覚神経が麻痺しちゃうからなんですが、そうなってくるとちょっとヤバいです。知らず知らずのうちにバタッと逝っちゃうことになるんですが、万座温泉の場合は十分に腐った卵の臭いが漂っておりましたので、まだ大丈夫なのかも知れませんな。が、世の中には名前からして、それ、アカンやろ!?…と言いたくなるような温泉がありまして、それはどこなのかと言うと、北海道は上川郡上川町というところにある “有毒温泉” というところなんですけどね。さすがに宿泊施設や浴槽などはなくて、天然の湯だまりがあるだけなんだそうですが、周囲には硫化水素中毒で倒れたヒグマやキタキツネなどの野生動物の死体が転がっているんだそうです。なんとも殺生な温泉でありますなぁ。別名 “天国に最も近い温泉” って、いや、洒落になりませんけどね。後はえーと、大分県竹田市にある七里田温泉の “ラムネ湯” というのもいいかも知れません。ここは炭酸泉ということなので危険度はさほど高くはないような気がするんですが、湯に浸かると全身が炭酸ガスの泡に包まれて、まるでラムネに入っているような爽やかな気分に浸れるんだそうです。花王の 「バブ」 みたいなものだから、疲れも取れるんじゃないですかね? ただ、大量の二酸化炭素が浴槽近くに滞留していて酸欠で死亡する確率が非常に高いそうなので、必ず扇風機を回しながら入浴することが求められているようです。湯の温度も36℃くらいしかないようなので、たとえ酸欠死を免れることが出来たとしても風邪を引いて、それがこじれて肺炎になっちゃう危険もあって、なかなか侮れません。他にもヒグマの棲息地になっていて襲われる危険のある温泉だとか、海のすぐ近くにあって高波に攫われそうになる温泉だとか、底がなくて棒につかまっていないと引き込まれちゃう温泉だとか、いろいろなタイプの危険が待ち受けているようですね。怖いもの見たさの心理で、一度くらいは話の種に体験してみたいような気がするんですが、 “危険な温泉” というキーワードでいろいろと調べてみて、いちばんソソられるものを感じてしまったのは 「女子高生の危険な温泉旅行」 というタイトルのコミックだったりするんですけどね。いや、そんな危険な温泉なら是非とも堪能したいところでありますなぁ。…と思わずにはいられない2006年の幕開けでありますが、とまあそんなことで今日のところはおしまい。

 ということで、新年明けましておめでとうございます。今年のお正月はこれといった予定もなく、こうして元日から何の得にもならない原稿を書いて過ごしているわけでありますが、そうですかー。ボビー・オロゴン、勝ちましたかー。曙はまた負けましたかー。紅白歌合戦には端から興味がないし、毎年楽しみにしていたドラえもんも声優が変わって何だか溶け込めなくなっちゃったし、大晦日というのはどうもいけませんね。お正月も同様でありまして、この年になると誰からもお年玉を貰えないし、おせち料理というのも何だか地味なものばかりでまったくソソられるものがないし、ま、楽しみと言えば叔父さんのうちに牛肉を食べに行くくらいの事ですか。うまいですからね、牛肉。個人的にはカモシカ肉よりも美味しいよね。…と思っているわけなんですが、毎年、食べ過ぎて必ずと言っていいほど下痢になってしまうので、単純に楽しみとも言い切れないものがあるんですけどね。ま、下痢は覚悟の上というか、下痢になって当然やろ!?…という心意気で臨むので、別にいいんですけどね。 ということで今日はカーメル・ジョーンズなんですが、誰それ?…と言いたくなるほど地味なキャラでありますな。主に西海岸を活動拠点としていたのがタタって、日本での知名度は致命的に低かったりするんですが、ホレス・シルバーの 『ソング・フォー・マイ・ファーザー』 で、タイトル曲を含まない半分のセッションでトランペットを吹いていた人と言えば、そういえばそんな人もいたっけ?…といった程度には覚えている人もいるかも知れません。その他にはチャールス・マクファーソンの 『ビバップ・リヴィジット』 や、ブッカー・アービンの緒作にも参加したりしているんですが、今日はそんなカメ・ジョー君がニューヨークで吹き込んだ唯一のリーダー作である 『ジェイ・ホーク・トーク』 という1枚を紹介してみたいと思います。ジャケットのカーメル・ジョーンズ君の生え際がやや後退しているように見えるのがネックではあるんですが、サイドにはジミー・ヒースバリー・ハリスと言った実力者の名前も見えるし、スタンダード・ナンバーが半分を占める選曲も親しみやすくていいのではないか?…という気がしますよね。そんなことでまあ、では1曲目から聴いてみることにしましょうかぁ。

 えーと、冒頭のタイトル曲、 「ジェイ・ホーク・トーク」 はカーメル君のオリジナルなんですな。日本語に直すと 「カケスタカ話」 と言うことになるんですが、 “jay” にはカケスという種類の鳥のほかに、出すぎたおしゃべりの人、だまされやすいばか者、青二才、しゃれ男といった意味もあるようです。恐らくカケスという鳥がそういうキャラなんでしょうな。賭け好きで、でもいつも負けてばかりで、かけ蕎麦と素うどんばかりすすっているような。で、一方の “hawk” にはタカという種類の鳥のほかに、強欲な人、人を食い物にする人、詐欺師といった意味があります。つまりまあ、カケスタカ話というのは、鶴亀算みたいなものなんですかね?…って、いや、ぜんぜん違いますかい。で、この曲はアレですね。日本語ライナーで岡崎正通クンが、ジャズ・ロック・タッチのビートをもったファンキーなナンバーと書いている通り、ジャズ・ロック・タッチのビートをもったファンキーなナンバーに仕上がっておりますな。イントロで聴かれるジョージ・タッカーのベースがとっても“ザ・サイドワインダー”風でありまして、ま、途中にストップ・タイムこそ使われていないんですが、メロディの感じも何となく似ておりますな。 と言われると、二番煎じのように思われるかも知れませんが、言われなければそれほど気にはならないし、アレはこれ、コレはそれということで、ま、別にいいんじゃないですかね。で、テナーとトランペットのユニゾンによるテーマ部の演奏が終わると、まずはカーメル・ジョーンズのソロでありますか。この人のスタイルはクリフォード・ブラウンの流れを汲むものであるわけですが、それにしてもアレですな。勝ち栗というのは栗きんとんに比べると、同じ栗とは思えないほど味が今ひとつでありますな。干し椎茸と同様、一度干してあるせいで何だか変な味になっちゃったんだと思いますが、カーメル・ジョーンズの場合、別にクリフォードのスタイルを干して作っているわけではないので別に問題はないんですけどね。歌心に富んだなかなかの演奏であると思います。トーンで言うとちょっぴりドナルド・バードを彷彿させるものがあるんですが、リー・モーガンのように聞こえる瞬間もあったりして、そんなことでまあ、ソロ2番手はジミー・ヒースありますな。この人の吹くフレーズというのは極めて教科書的でありまして、ややもすれば没個性的になりがちなんですが、ここではそんな良識派の仮面を脱ぎ捨てて、まるで “けっこう仮面” のような明けっぴろげな演奏をしているところが意外でもあり、興味深くもあり。いや、こんなワイルドなジミー・ヒースというのは初めて耳にしたような気がします。  で、ソロ3番手はバリー・ハリスでありますか。この人もどちらかというと紳士系と目されているわけですが、ここでの演奏はずいぶんと蓮っ葉でありまして、考え方は大ざっぱで、好きな韓国料理はクッパ。…といった感じがします。でもって、テーマに戻って、おしまい。ずいぶんあっさりとしたエンディングも決まっていて、アルバムとしての出だしは極めて快調であると言えるのではないでしょうか。

 2曲目はスタンダードの 「ウィロー・ウィープ・フォー・ミー」 でありますか。Mr.オクレというのはなかなかいいキャラだと思うんですが、僕はこの 「柳よ泣いておくれ」 という曲があまり好きではなくて、大いに期待薄でありますな、こりゃ。この1曲だけジミー・ヒース抜きのワンホーンによる演奏となるんですが、カーメル・ジョーンズの情緒纏綿たる吹きっぷりが鼻について、個人的にはどうも今ひとつといった感じがしますね。テーマのすぐ後に聴かれるバリー・ハリスのピアノ・ソロは格調が高くていいと思うんですが、続くカーメル・ジョーンズのソロはちょっぴり胃拡張気味でありまして、ま、アドリブというよりもテーマ・メロディを軽くフェイクしている感じなんですが、そのままフェイド・アウトで終わってしまうところも何となく中途半端でいけません。

 とまあ、2曲目にしてややトーン・ダウンした感がありますが、さ、気を取り直して次に参りましょう。これまたスタンダードの 「ホワット・イズ・ディス・シング・コールド・ラヴ」 でありますな。 「恋とはどんなものでしょう」 と普通に訳されることもあれば、 「恋とはどんなものかしら?」 とオカマ口調になることもあるんですが、カラオケで歌ってもあまり盛り上がりはしませんよね、松山千春の 「恋」 。個人的にはけっこう好きなシンガーだったんですが、鈴木宗男と新党大地を結成した時点で、かなり引きましたけどね。そういえば僕はボビー・オロゴンとコンゴ人秘書ムルアカ氏の区別があまり付かなかったりするんですが、この演奏はアレですね。超アップ・テンポで料理されておりまして、限りなくブラウン=ローチ・クインテットのヴァージョンを彷彿させるものがありますよね。テーマ部はAABA形式の“Aの部”をトランペット、“Bの部”をテナーが吹く形で進められて、で、ソロ先発はジミー・ヒースでありますな。いかにもこの人らしい典型的なバップ・テナーでありまして、パーカー・ライクなフレーズの連発に思わずタジタジとなってしまう田嶋陽子…といったところでしょうか?下の名前がすぐには思い出せずに、 “田嶋 オバハン” で検索して正解にたどり着くことが出来ましたが、そういえば、「めっちゃ悔しぃ!金がいいですぅ〜!」…の田島寧子は今頃どこで何をしているんでしょうね?プロフィールを見たら、趣味はJAZZ、映画・音楽鑑賞・サントラ集め、イラスト、お菓子作りとなっておりましたので、あるいは今頃このページを読んでいたりするかも知れませんが、続いてはカーメル・ジョーンズのソロでありますな。ここでのカメ・ジョーは岡崎正通クンも日本語ライナーに書いているように極めてブラウニー・ライクでありまして、歌心に富んだフレージングは彼の実力が並の波平ではないということを如実に示していて、秀逸です。続くバリー・ハリスのソロも地味渋く、続いて登場するロジャー・ハンフリーズのソロは切れ味鋭く、テナーとトランペットの8バースはとってもスリリングで、でもってテーマに戻って、おしまい。いやあ、これぞハード・バップでありますなぁ。

 ということで次です。ジュール・スタインのペンによる 「ジャスト・イン・タイム」はミディアム・ファストの軽快な仕上がりです。ピアノのイントロに続いてカーメル・ジョーンズがワン・ホーンでテーマ・メロディを吹いて、で、ソロ先発がジミー・ヒースでありますか。極めてよくありがちなパターンなんですが、この流れは完璧だと思いますね。ところで、僕はずっと完璧の“ぺき”って、カベだよね。…と思っていたんですが、よく見ると壁とは違う字が使われているんですね。下の部分が“土”ではなくて、“玉”となっておりまして、完璧というのは傷のない “完璧なタマ” のことだったんですね。金がいいですぅ!…の田島寧子ちゃんも恐らく完璧なタマというのは好きだと思いますが、そういえば 『金玉満堂〜決戦!炎の料理人』 というタイトルの香港映画もありましたなぁ。とまあ、そんなことはどうでもよくてソロ2番手はカーメル・ジョーンズなんですが、歯が生えて、噛める上手に、離乳食…って、そんな育児俳句もどうだっていいですよね。大切なのはここでの演奏の善し悪しなんですが、その点に関しては、はっきりと善しであると言っていいでしょう。いいですからね、この曲でのソロ。いつも書くことが同じなので恐縮で、濃縮で、民宿なんですが、ブラウニー・ライクで歌心に富んでいて、とってもいいと思います。で、続くバリー・ハリスのソロもですね、バリバリにハリハリ漬けみたいで、とってもいいと思います。切り干し大根を使うんですよね、ハリハリ漬けって。切り干し大根というのは干し椎茸と同様、一度干してあるせいで何だか変な味になっているので僕はあまり好きではないんですが、そのような個人的な趣向を超越した次元でハリハリ漬けというのは称賛に値すると、アタイは思うんだけどさぁ。(←昔のスケ番風。)いやあ、よかったですよね、聖純女学院のスケ番、姫崎葵ちゃん。通称は “ザキ” ですかい。スケ番なのにハリハリ漬けが好きとは、なかなか渋いキャラだと思いますが、そんなことでテーマに戻って、おしまい。

 5曲目はカーメル・ジョーンズのオリジナルで、 「ダンス・オブ・ザ・ナイト・チャイルド」 という曲ですね。 「ザ・夜の子供の踊り」 ですか。ごくシンプルなリフ・ブルースなんですが、リフというのはいいですよね。僕は裸婦と同じくらいリフというのが好きなんですが、単純なメロディを反復することによりコーフンの度合いを高めて行く手法は、反復横跳びで心拍数を高めて行く人間ドッグの検査にも似ていて、いや、あれは反復横跳びではなくて、踏み台昇降運動でしたっけ?マリンクリニックではルームランナーで3分ほど歩かされることになるんですが、無理やり運動させてハァハァなっている状態で心拍数を測るというのはあまり趣味のいい話ではないですよね。どうせなら看護婦さんがチラっとパンツを見せてコーフン状態にしてくれるといいと思うんですが、それでは血圧ばかりが上がって、心拍数のほうはそれほど上昇しないのかも知れませんけどね。いずれにせよ、僕は心拍数の検査で看護婦さんに 「カラダの力を抜いてくださいね。」 と言われるたびに、何とかしてカラダの力を抜かなければならないと思って緊張して、余計に余分な力が入ったりするんですが、単純なメロディの反復ながら、何気にファンキーな味わいもあったりして、日本人好みのいい作品に仕上がっていますよね、 「夜の子供の踊り」 。ソロ先発がバリー・ハリスというのもよく効いていて、ジョージ・タッカーの重厚なベースと相俟って、何ともブルージーなブルマ好きジジィ…みたいなサウンドに仕上がっております。好ましいですからね、ブルマって。ちなみに僕はやっぱり紺が好きっ♪…なんですが、わしはやっぱり臙脂色が好きなんぢゃ。…というジジィがいたりすると、こいつ、真のマニアやなと思ってしまいますよね。臙脂色って、臙脂虫というウジムシみたいな虫を潰して染めているんですよね?そんな気色悪いものを清純女子高生の白いパンツの上に穿かすな!…と思わずにはいられませんが、いや、最近の臙脂色ブルマは恐らく化学染料を使っているんだと思うんですけどね。ま、いずれにせよ、ピアノ・ソロに続いてトランペットが登場することになるんですが、ここでの吹きっぷりはリー・モーガンにかなり近いものがありますなぁ。ドナルド・バードの音色でモーガンのフレーズを吹く男。それがカーメル・ジョーンズであると言ってもいいかも知れません。続くジミー・ヒースのソロはかなりコルトレーンが入っているし、でもって渋さの極みのジョージ・タッカーのピチカート・ソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 さ、ラストですね。 「ビープダープル」 はカーメル・ジョーンズのオリジナルなんですが、パーカーの 「バルバドス」 のコード進行に基づいているということもあって、かなりバピッシュな仕上がりとなっております。カーメル・ジョーンズ→ジミー・ヒース→バリー・ハリス→ジョージ・タッカーの順に、各自のけれん味のないソロを堪能することが出来ます。そんなことでまあ、今日のところはおしまい。

【総合評価】

 よい出来ですなぁ。2曲目のバラードがやや今ひとつだったですが、それ以外の演奏は概ね良好でありました。あ、それはそうと草津のアイドル・ゆもみちゃんなんですが、紙袋に押されていたスタンプをよく見たら、温泉に浸かりつつ、お盆の上に日本酒の徳利とお猪口を乗せたりしているんですよね。彼女が法律に違反した不良ギャルでないとすれば、年齢は20歳以上ということになるんでしょうか?童顔なので僕はてっきり10歳くらいだと思っていたんですけどね。ま、15歳未満のギャルに湯揉み労働などさせたら労働基準法と児童福祉法違反になるので、最低でも高校生くらいなのかも知れませんな。ゆもみちゃんの実年齢がちょっぴり気になるところではあります。


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