EDDIE HEYWOOD (EMARCY)

EDDIE HEYWOOD (1955/7/15,20)

EDDIE HEYWOOD


【パーソネル】

EDDIE HEYWOOD (p) WENDELL MARSHALL (b) JIMMY GRAWFORD (ds)
【収録曲】

HEY THERE / YOU NEVER GAVE IT A TRY / LOVE ME OR LEAVE ME
TENDERLY / SO LITTLE TIME / LET'S FALL IN LOVE / SECRET LOVE
OLD FASHIONED WALK / SOFT SUMMER BREEZE / HEYWOOD'S BOUNCE
YOUNG AT HEART / 'S WONDERFUL

【解説】

 中華料理は美味しいですよね。僕は中学時代から中核派が好きだったんですが、中華というのも悪くないと思います。1週間に4回くらいは中華でもいいかな?…という気がするくらいなんですが、ちゅうか、実際、ここ1週間に4回くらいは中華を食べたような気がします。最近、事務所にいて昼飯を食べにいく時は “一番楼” オンリーになっちゃいましたからね。ここはわりとランチメニューが豊富でありまして、例えばえーと、 “味噌ラーメンまたはチャーシューメン+チャーハン” のセットとか。どちらも値段は同じなんですが、果たして味噌というのはチャーシューに匹敵する程の金銭的価値があるのだろうか?…という気がしないでもないので、僕はいつもチャーシューメンとチャーハンの組み合わせ、いわゆる “チャーチャーセット” を頼むことにしております。 あとはえーと、 “台湾ラーメンと天津飯またはチャーハン” のセットでありますか。チャーハンはいつもチャーシューメンとの組み合わせで食べることにしているので、台湾ラーメンの場合は天津飯やろ?…という気がしないでもないので、僕はいつも台湾ラーメンと天津飯の組み合わせ、 “台天セット” を頼むことにしております。ちなみにこの店の台湾ラーメンはですね、大きなチンゲンサイが入っているのが特徴でありまして、僕は勝手に“チンゲンサイ台湾ラーメン” 、略して “チン台麺” と呼んで、この名前の普及を促進する運動を密かに展開しているんですが、誰も賛同してくれる人がいなくて、チン台麺運動は沈滞しているのが実情であります。

 他にはえーと、 “日替わり1品+ラーメン+ご飯+サラダ” のセットというのもありますね。この日替わりの部分は曜日によって八宝菜だったり、肉団子だったり、あとはえーと…、このセットはあまり注文しないので詳しいことは忘れてしまいましたが、どうしてこのセットをあまり頼まないのかというと、 “日替わり特製ランチ” と比べて、何だか今ひとつ見た目が貧相だからなんですけどね。おかずとラーメンとご飯とサラダが付いているんだから、内容的に不足はない筈なんですが、何だか地味だよね。…みたいな。 会社の中にもそういう人って、いますよね。仕事はそこそこ出来るし、事務所の中にいてもウザくない程度には性格も悪くないし、宴会でカラオケを歌わせれば通信講座でテーブルマジックをマスターした人ほどには座を白けさせないんだけど、でもやっぱり、何だか地味だよね。…みたいな。そんなセットなんですよね、 “日替わり1品+ラーメン+ご飯+サラダ” というヤツは。 で、一方、 “日替わり特製ランチ” はですね、特製なだけになかなか豪華ではあったりします。日替わりといっても2日間は同じ内容だったりするので、正式には “隔日替わり特製ランチ” なんですが、内容的には “おかず2種類+ご飯+味噌汁+サラダ+デザート” といったところでしょうか? おかずの部分があまり中華中華していないことが多いのであまり注文することはないんですが、イイダコとかホタテとか、僕のあまり好きでない素材の料理が多いです。いけません。個人的にはイイダコよりも、飯田高校の女子生徒のほうがよっぽどいいと思います。ま、飯田高校に限らず、女子生徒だったら別にどこの学校だっていいんですけどー。

 あとはえーと、 “焼きそばと海老の天麩羅” のセットでありますか。中華風の焼きそばに海老天がセットになったものなんですが、海老天のほうは別に中華風というわけでもなく、ごく普通の海老の天麩羅であります。 何だか今ひとつ真意を掴みかねる組み合わせではありますよね。店主はいったい何を目標としてこのようなセットを考え出したのでありましょうか? 海老天はこの他にも、 “海老天ラーメンと中華飯または天津飯またはマーボー飯” のセットにも登場しておりまして、どうやらこの店主は海老の天麩羅に並々ならぬ拘りがあるようなんですよね。普通、ラーメンに海老天なんか入れるか?…という気がしないでもないんですが、でも実際に食べてみると海老天のコロモとラーメンのスープが絶妙のハーモニーを醸し出していて、 “ミスマッチの妙” というべき、とても魅惑的な逸品に仕上がっているんですよね。…といったこともなく、ごく普通の海老天の入ったラーメンやな。…といった感じなんですけどね。海老天のコロモがあまりモロモロしていない、フリッター風であるところがよくないのかも知れません。店主のより一層の努力を促したいところでありますが、ま、根が中華料理屋であるだけに海老天にはあまり得意ではないのかも知れませんけど。 ま、それならそれで、無理にラーメンの汁に海老天など沈めたりしなけりゃいいような気もするんですけどね。

 で、先日、名古屋の浜田エ○ジニアリング (←エンジン整備担当) へ遊びに行った時も、昼食に連れていって貰ったのが港区の中華料理屋でありました。店の名前はですね、忘れました。何か、漢字3文字だったよね?…という記憶はあるんですが、ま、中華料理屋なんて大抵が漢字3文字の名前なので、まったく何の手がかりにもなりませんけどね。少なくとも “萬珍軒” といった放送コードぎりぎりの名前ではなくて、確か “” という字が付いていたような気もするんですが、もしかしたら付いていなかったかも知れなくて、要するにですね、よくわかりません。 ここに連れて来てもらうのは2回目なんですが、愛想のいい中国ギャルがおりまして、なかなか感じのいいところなんですけどね。前に来た時には山下清ライクなおっさんが一人でセットものを食べておりまして、愛想のいい中国ギャルに親しげに声を掛けられて、食後にはコーヒー牛乳まで貰っておりましたが、僕たちに対しては一切そのようなサービスはなくて、どうしてキヨシばかり贔屓にするぅ?…と、ちょっぴりジェラシーを覚えてしまいましたが、ちなみに浜田エ○ジニアリング (←エンジン整備担当) はタカシとマサルの兄弟と、マサルの息子ヒロシ (←敬称略) という一族経営なんですけどね。 で、この店にはですね、 “飯類3種×麺類3種=9つのバリエーション” というメニューがありました。麺類のほうは台湾ラーメン、坦々麺、ナントカ麺の3種類。ナントカ麺というのは名前は忘れてしまいましたが、とにかく辛いラーメンであります。前回、タカシ君がこれを頼んで大ハマリしておりましたな。 で、一方、飯類のほうは中華飯、天津飯、チャーハンのセットでしたっけね? あるいはチャーハンではなくてマーボー飯だったのかも知れませんが、とにかくまあ初回の僕は台湾ラーメンと天津飯という組み合わせにしたんですけどね。何だか無意識のうちに、ふと気が付くと “台天セット” を頼んでいることが多いでんですよね、僕って。

 で、2回目となる昨日はですね、天津飯はヤメて、中華飯にしました。個人的には中華飯ってあまり好きではないんですが、何故なのかというと、具が多くて食べるのが面倒だからなんですけどね。特にイカなんて、いちいち噛むのが面倒やちゅうねん!…と思わずにはいられません。白菜も余分ですな。もし世の中に豚肉とキクラゲだけの中華飯というのがあれば、頻繁に注文するにヤブサカではないかな?…という気がするんですが、その点、天津飯というのは食べるのがラクでいいですよね。ほとんど噛む必要がなく、ズルズルとあんかけ部分とタマゴ部分とご飯部分を流し込めばいいだけの話で、ほとんど流動食気分で摂取することが出来ますもんね。いや、天津の人は天津甘栗といい天津飯といい、なかなか優れた食べ物を考え出すものでありますなぁ。中華飯を考えた中華人も少しは天津人を見習えって!…といいたくなりますが、いや、天津人も中華人の一種ではあるんですけどね。 とまあ、あまり中華飯が好きではない僕でありますが、2回目は中華飯を注文しました。 というのもですね、浜田さんちのマサル君が、 「中華飯が美味しいんやよ。」 …と、しきりに薦めてくれたからなんですけどね。 1回目に天津飯を頼んだ時にも 「本当は中華飯が美味しいんやよ。」 …と言われておりまして、にも関らず2回目も天津飯を頼むような勇気は僕にはありません。そんなことをすれば、浜田家の秩序を乱すヤツ。…と思われて、今までの塩サバ物産 (仮名) との良好な関係に亀裂が入ることになってしまいます。ここはひとつ、自らの好みを犠牲にしてでも中華飯を食べたほうが賢明であるな。…と判断した僕は、何とまあ協調性のある人格者なのでありましょうか。

 そんなことで、まず最初に台湾ラーメンが到着しました。この店の台湾ラーメンはですね、チンゲンサイが入っておりません。というか、一番楼の “チン台麺” のほうが特殊なのかも知れませんが、ひき肉がすぐバラバラになって、断片がスープの底に沈んでしまって、全体量の65%くらいしか食べられないぢゃないか!…という不条理感に苛まれるというのは、どの店でも同じでありますな。どうして肉団子やミートボールやハンバーグのように、しっかりとした固まりにしないのか?…と文句のひとつも言いたくなってしまいますが、ま、台湾人がアレでいいと思っているのなら、他民族がとやかく言う筋合いはないんですけどね。 ただ、一説によると台湾ラーメンというのは台湾出身ではなくて、どうやら名古屋生まれらしいという噂もあって、となると、ひき肉をわざと食べにくいようにしておいて、スープの底に沈んだ分をザルで越してリサイクルしようという、堅実な尾張商人精神の発露であると考えていいかも知れません。 とまあそれはそうとこの店はですね、麺類も飯類もその量が普通に多いんですよね。普通に多いのなら、別にいいぢゃん。…と思われるかも知れませんが、単品としても普通に多いくらいの量でありますので、セットで食べるとかなりの分量になっちゃうんですよね。台湾ラーメンを半分ほど食べ進んで、ああ、これで今日の昼飯は満足であるな。…と思っていると、続いてどどーんとレギュラーサイズの中華飯が到着して、こんなにも食えるかっ!…と、かなり荒んだ気分になってしまいます。セットものなんだからレギュラー台湾とハーフ中華とか、レギュラー中華とハーフ台湾くらいで充分なんですけどね。あるいは4分の3台湾と5分の2中華とか。

 が、この中華飯がですね、なかなかの絶品だったんですよね。マサル君がお薦めするのも納得だよね。…と思ってしまうほど絶妙の味付けでありまして、ま、切れ目の入ったイカとか、白菜なんかはやっぱり食べるのが面倒だったんですが、たまには中華飯というのもいいよな。…と、思わず宗旨替えしてしまったほどでありました。 ただ、やはりあまりにも量が多すぎて、後半はかなり無理を強いられる状況ではあったんですけどね。 ま、頑張って何とか全部食べましたけど。 出されたものは、特に奢ってもらったものは全部食べないと、失礼にあたるよね。…と思ってしまう僕は、何とまあ気遣いの行き届いた人格者なのでありましょうか。推薦者のマサル君としても、僕の食べっぷりを見て、気持ちよく昼食を終えることが出来た筈でありまして、これで塩サバ物産 (仮名) との友好関係もあと2年くらいは大丈夫でありましょう。 …と思ったら、それは大きな間違いでありました。 クルマに戻ってマサル君に 「量が多かったね。」 という感想を述べると、 「量もそうやけど、今日は不味かったねー。」 などという答えが返ってくるではありませんか。 タカシ君はタカシ君で、 「全部食えんかったわー。」 などとマサル君の意見に同調して、車内はしばし、どうしてああいう中国人がやってる店は毎回味が変わるのか?…というテーマで盛り上がることになったんですが、あまり好きでもない中華飯を敢えて注文して、けっこう無理して残さずに食べた僕の立場は、いったい・・・!?

 ま、僕個人としては、けっこう美味しいよね?…と思って食べていたわけだから、それはそれで別によかったんですけどね。 いずれにせよ、今度は誰に何と言われようと、協力会社との友好関係に修復不能な深い溝が出来ようと、断固として天津飯を食ってやるぅ!…と、心に誓ったのでありました。おしまい。

 とうことで、エディ・ヘイウッドです。あまり聞いたことのない名前ですよね。どういう人なのか知ってますか?僕は知りません。今回紹介しようと思っている 『エディ・ヘイウッド』 という、そのまんまのタイトルのアルバムではピアノを弾いているので、職業はおそらくピアニストなんだろうな。…というのと、ジャケット写真の印象から、マイルスをちょっぴり年寄り臭くしたようなルックスのおっさんであるな。…ということは分かるんですが、それ以上のことは何も分かっちゃおりません。ある意味、 “謎のピアノマン” のような存在であるわけなんですが、いや、ただ僕が知らないだけも話なんですけどね。わざわざ調べてみるほどの気力もないしー。 が、日本語ライナーには簡単なプロフィールが書かれておりましたので、その素性についてもある程度は知ることが出来まして、いや、ジャズのレビューというのはこのように、人様に何らかの情報を与えるものでありたいですよね。中華料理屋で中華料理を食べた話など、ジャズとはまったく何の関係もありませんからね。 ちなみに今日の昼は一番楼で “冷やし中華とチャーハン” のセットを食べました。 “味噌ラーメンまたはチャーシューメン+チャーハン” のセットが、夏季限定で冷やし中華も選べるようになったんですが、いや、冷やし中華とチャーシューメンでは対価的に釣り合いが取れるのか?…というと、やや微妙なところではあるんですけどね。冷やし中華にもチャーシューが1枚だけ乗っておりましたが、チャーシューメンにはチャーシューが3〜4枚は入ってますからね。ま、冷やし賃がチャーシュー数枚分に匹敵すると考えればそれなりに納得はいくんですが、それはそうとエディ・ヘイウッドという人はですね、ビリー・ホリデイのコモドア・セッションで伴奏をしていたんだそうでありまして。 あの有名な 「アイ・カバー・ザ・ウォーター・フロント」 でもピアノを弾いているというのだから、経歴としてはかなり立派なものをお持ちだったんですなぁ。 ただ、時代的にスタイルとしてはスイング派に属しているようで、テディ・ウィルソンの流れを汲んだキャラであると言えそうです。1930〜40年代に活躍したものの、その後は痛風が悪化して一時期ジャズ界から離れていたようですが、宿痾 (しゅくあ) を克服して、見事に現役復帰。…といった時期に吹き込まれたのがこの 『エディ・ヘイウッド』 というアルバムであるようです。 んなことで、では1曲目から聴いてみることに致しましょう。

 1曲目は 「ヘイ・ゼア」 です。 「そこでほら」 という、かなりアバウトな曲名ですが、1954年に公開されたミュージカル 『パジャマ・ゲーム』 の主題歌なんだそうです。いや、何だか楽しそうですよね、パジャマ・ゲーム。じゃんけんをして負けたほうがパジャマを脱いだりするんですかね? 「パジャマがお邪魔だね。」 「ああん、ヒロシ君のエッチぃ♪」 …などと言いながらやると非常に盛り上がるような気がするんですが、それはそうと、イントロのチャラチャラした指使いが何とも中間派風でありますな。続くテーマ部の処理もいかにもテディ・ウィルソン的でありまして、ただのカクテルピアノぢゃん。…という気がしないでもないんですが、でもまあ、たまにはこういうリラックスしたピアノというのもいいんぢゃないですかね?…などと言ってるうちに演奏は終わってしまいましたが、全部で12曲も入っているので、これくらいのペースでちょうどいいのかも知れません。 ということで、次です。それにしても何ですな。最近のワイドショーは貴乃花と若乃花の話題ばかりですよね。先日、一番楼で流れていたテレビもずっとそのネタだったんですが、タムラさんいわく、貴乃花は実は輪島の子供なんだそうでありまして。なるほど、言われてみれば確かに貴乃花と輪島って、顔や体つきがそっくりですよね。だって、ちゃんと書いてあったしぃ。…と、タムラさんの口調は自信に満ち溢れておりましたが、もっともその元ネタというのが “2ちゃんねる” なので、信憑性は皆無に等しいんですけどね。ということで2曲目は 「ユー・ネヴァー・ゲイヴ・イット・ア・トライ」 です。どこかで聴いたことのあるようなメロディなので、てっきり歌モノだとばかり思っていたんですが、ヘイウッドのオリジナルなんですな。怖そうなルックスのわりに、随分とロマンチックな曲を書くものでありますなぁ。演奏のほうも1曲目同様、テディ・ウイルソン・ライクで、スイートにして、キュートでハニーです。いいですよねぇ、キューティ・ハニー。もっとも個人的には “おしりの小さな女の子” というのはあまり好きではなくて、ポチャっとしてやや不細工な体型のほうが好きだったりするんですが、そんな僕はマニアでしょうか?

 と言ってるうちに3曲目が始まりました。ホンマに展開が早いですよね。 「ラヴ・ミー・オア・リーブ・ミー」 はジェローム・カーンの曲だったと思うんですが、好きだったんですよね、キラー・カーン。でも、どちらかと言うとタイガー・ジェット・シンのほうがもっと好きでした。サーベルを持ってリングに上がった時点で反則やろ?…という気がするんですが、インド人だからという、ただそれだけの理由で治外法権が認められているところが凄いよなぁ。…と、コドモ心にも思っておりましたが、おかげで当時の僕の将来の夢は、大きくなったらインド人になる!…という事でしたからね。残念ながら大きくなっても僕はまだ日本人のままでありますが、この 「ラヴ・ミー・オア・リーブ・ミー」 はですね、いい曲ですよね。ヘイウッドのピアノ・スタイルにもよくマッチしておりまして、モダン版テディ・ウィルソンと呼ばれるレイ・ブライアントをややモダンじゃなくした感じというか、でもそれほど古臭い感じがするわけでもなくて、怖い顔をしているにもかかわらず、けっこうお洒落なピアノを弾くんだよね。…というところに意外性があって、そういう意味では続く4曲目の 「テンダリー」 なんかも実にロマンチックですよね。ちなみにこの曲は三河地区では 「テンだらぁ」 と呼ばれていたりするんですが、イタチ科の哺乳動物は貂 (てん) だらぁ。 で、5曲目もバラード風の曲で、 「ソー・リトル・タイム」 。2曲目同様ヘイウッドのオリジナルなんすが、前半は無伴奏ソロで演奏されておりまして、後半に入ると伴奏の2人が加わってイン・テンポとなります。このリズムが入ってくる瞬間というのがもう、背筋がゾクゾクするほど背筋ゾクゾクものなんですが、いや、個人的にはもっと違うところの筋のほうが好きなんですけどね。違うところの筋というと、例えばその…、大阪の御堂筋だとか。裏筋が感じるとか、そういうのはぜんぜん関係ないです。

 で、6曲目。 「レッツ・フォール・イン・ラヴ」 。それはそうと先ほど曲のリズムが入ってくる瞬間、改めて聴きなおしてみると、さほど背筋がゾクゾクするほどのものでもなかったかな?…という気がしないでもないんですが、“裏筋”まで出してしまった以上、今さら修正は効かなくて、で、6曲目の 「恋をしましょう」 という曲はですね、メリハリのある紀州名物めはり寿司のようなキュートなナンバーでありますな。何気ないちょっとした小品なんですが、ジミー・クロフォードのブラッシュ・ワークも冴えて、なかなか小気味のいい演奏に仕上がっております。 で、7曲目は 「シークレット・ラヴ」 。何でもいいけどこの人、顔に似合わず愛や恋を語るのが好きなんですな。でもまあ、鮎や鯉について語るよりはマシ?…という気がしないでもなくて、淡水魚の話など別に面白くもなんともないですからね。 で、この 「秘められた恋」 という曲はですね、ぐっとテンポを落として、ブルージーな感じで料理されております。昼下がりの情事のBGMには最適?…といった感じなんですが、ということで8曲目ですね。何だか似たようなムードの演奏ばかりで本格的に書くことが枯渇してまいりましたが、 「オールド・ファッションド・ウォーク」 は、いかにもオールド・ファッションなウォークだよね。…といった感じのナンバーでありまして、何だか思わず美杉リゾート・ホテル魚九 (うおく) あたりをウォークしたくなっちゃいました。 ま、こんなところに泊まっても料理はお魚ばかりに違いないのであまりソソられるものはないんですが、僕ってどうも今ひとつ、魚料理は好きではないですからね。刺身とか切り身とか、サカナの全体像が把握しにくいものであれば全然だいじょうぶなんですが、鮎みたいにサカナの形でまるまる出てくるものは駄目です。特に頭の部分が駄目なんですよね。サカナの頭の部分には脳みそだとか、目だとか、エラだとか、とても食う気がしないような部位がたくさん含まれていますからね。にもかかわらず宴会で鮎の塩焼きが出ると、どうしてオッサンという人種は「頭からまるまま食えるな。」…とかいって頭からバリバリと食べて、で、その食べ方を人にも押し付けようとするんですかね? 別に 食べやすい身の部分だけを箸でホジって食えばいいやん?…という気がするんですが、ま、いつも酔っ払って面倒くさいもんだから、半ば自暴自棄になって頭からバリバリと食べることになるわけですが、骨が刺さって痛いちゅうねん!

 ということで、9曲目です。ヘイウッドのオリジナル、 「ソフト・サマー・ブリーズ」 ですかい。 だよねー。夏は暑いからそっちのほうがいいよねー。トランクスだと半ズボンの下からゾロっとはみ出すこともあるしぃ。…って、いや、柔らかな夏のブリーフではなくて、ブリーズなんですけどね、この曲は。それにしても、どうして書類入れの鞄のことを “ブリーフケース” というのですかね?僕はずっと、ブリーフケースというのは出張の時に持っていく替えのパンツを入れるための“ぱんつ入れ”だとばかり思っておりました。ブリーフケースなんだけど、トランクスを入れてもいいのか?…と、かなり真剣に悩んだ時期もありましたが、それはそうとこの曲は、いかにもパンツらしい爽やかな曲ですよね。今田勝あたりが作っても不思議ではない感じでありまして、 「アンダルシアの風」 とか、顔に似合わずかなりこっ恥ずかしい曲を作ってますからね。なーにが “アンダルシアの風” や。 “極東ロシアの亀” みたいな顔して。…と思わずにはいられませんが、10曲目の 「ヘイウッズ・バウンス」 もヘイウッドのオリジナルなんですね。これまたベタに中間派な曲作りでありますな。この人、作曲家としても十分に食っていけるよな。…と思ってしまうほど、ヘイウッドのメロディ・センスは卓越しているトヨエツ。…と言えるのではないでしょうか。いや、それにしても辛いですな、かしコレの “炎のハバネロポテトスナック” は。 いや、昨日ミニストップで見つけたので買ってみたんですが、スナック自体の食感はフワフワしていて (←ポリンキー風) 、何だか頼りない幼児向けスナックだね。…といった感じなんですが、お味のほうはしっかりとハバネロしております。先ほど来、こいつを食べながら原稿を書き進めていたんですが、後半になって辛味成分が袋の底に沈殿していたのでありましょうか。辛いっちゅうの!鼻水が出るねん!…と思わずにはいられませんが、いや、この鼻水感覚は花粉症に悩まされていた4月上旬以来、久しぶり?…といった感じだったので、ちょっぴり懐かしくはあったんですけどね。

 で、11曲目。 「ヤング・アット・ハート」 。曲名は “心底は若いです” といった意味でしょうか? ということは、見た目は老けているんだと思いますが、いますよねぇ、老け顔のオッサン。いや、おっさんは実際に年を取っているわけだから、老けた顔をしているのも当然なんですが、年不相応に老けているというか、顔が老けているのに頭がフケ症だったりとか。老け顔なのに、「ウォッシュレットだから拭かなくてもいいよね。」…と言ってるヤツとか。老け顔なんだから、拭けよ!…と思わずにはいられませんが、この 「ヤング・アット・ハート」 というのは何だかとっても可憐な感じの曲でありまして、ヘイウッドのスタイルにはよくマッチしている近藤真彦。…といった感じがします。ちなみに脇毛が無かったんだそうですね、近藤真彦。ギンギラギンに脇毛なくぅ♪…という替え歌まであったくらいなんですが、ちなみに僕は高校2年生になるくらいまで、 “わきげ” と “わきが” の区別がつかない少年でありました。 “わきげ” というのは脇に生える毛で、 “わきが” というのは蛾の一種なのか?…とか思っておりました。 “わきげ” と “わきが” の区別がつかないというか、根本的なところで物事の本筋が分かってなかったわけですが、演奏のほうは何とか最後までたどり着きましたね。アルバムの最後を飾るのはガーシュイン・ナンバーの 「ス・ワンダフル」 でありますか。ヘイウッドはこの調子のいい曲をたいへん小気味よく演奏しておりまして、ま、いいんぢゃないですかね。 ということで、今日はまったく何の解説にもなってなかったんぢゃないか?…という気がしないでもないんですが、ということで、おしまい。

【総合評価】

 全曲、2分21秒〜3分15秒までの短い演奏となっていて、アドリブうんぬん…といった次元まで話を掘り下げるまでもない小品集でありますな、こりゃ。 根はカクテルピアノなんだけど、大根のキムチはカクテキ。…といったところでしょう。いや、ちっとも辛くはなくて、基本的には大甘なんですけど。


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