BAGPIPE BLUES (ATLANTIC)

 RUFUS HARLEY (1966)

BAGPIPE BLUES


【パーソネル】

RUFUS HARLEY (bagpipes,fl,ss,ts) OLIVER COLLINS (p) JAMES GLENN (b) BILLY ABNER (ds)
【収録曲】

BAGPIPE BLUES / KERRY DANCERS / WHO CAN I TURN TO / MORE
CHIM CHIM CHEREE / SPORTIN' / SOMETIMES I FEEL LIKE A MOTHERLESS CHILD

【解説】

 今日は “おテニス入門” というテーマでお届けしようと思います。まず最初に問題になるのは、どうしてテニスには “” を付けるのか?…ということなんですが、数あるスポーツの中で、頭に “” を付けて呼んだりするのは “お相撲” と “おテニス” くらいですもんね。相撲の場合、やはり日本の国技で古い伝統のある競技だから、尊敬と敬愛の念を込めて “お相撲” と呼ぶんだと思いますが、同じような伝統的な格闘技である柔道や剣道の場合、あまり “お柔道” や “お剣道” と言ったりはしません。オバンドーというのは昔、日本ハムにいましたけどね。何だかオバハンくさい名前でありますが、キャラ自体は意外とオッサンくさい選手だったように思います。で、一方、 “おテニス” でありますが、これはやはりテニスという競技自体、上流階級のお上品なスポーツというイメージがあるところに由来しているのでしょうな。「週末はお軽井沢で、おテニスざますの。おほほほほ。」…などと、のぶお君のママが言ってそうな感じがありますもんね。一方、テーブルテニスと呼ばれることもある卓球の場合、あまりお上品なイメージが感じられないところから、あまり “” を付けて呼ぶことはありませんね。「週末はお桑名体育館で、テーブルおテニスざますのよ。おほほほほ。」…と自慢気に言ってみたところで、何言うとんじゃ、このオバハン?…と馬鹿にされるのがオチであります。ま、テーブルテニスという言い方自体、あまりポピュラーでないという点も馬鹿にされる一因ではないかと思いますが、 “おピンポン” とか “お卓球” という言い方もあまりピンときませんよね。 “お卓球” では何だかもの凄く “おたく系” の競技みたいだしぃ。

 ということで、 “おテニス” 問題に関しては、これでおしまいです。いや、根本的なところでは何も解決していないような気もするんですが、物事の本筋とは何の関係もないどうでもいい話でありますので、これ以上深入りするのはヤメにしておきます。で、最近ですね、僕はおテニスを始めたわけでありますが、そのきっかけについては ここのところ に書いてありますので、今回はあまり深く触れないことにして。ちなみに、とあるあまり信用のおけない信用調査機関の調査によるとですね、テニスを始めた年齢でいちばん多いのは30歳〜40歳なんだそうです。 377人くらいのうち、 142人くらいがこの年代でテニスを始めたと回答しておりますので、割合で言うと 37.6%くらいということになります。どうして、数字が今ひとつ自信なさげなのかと言うと、回答結果が棒グラフで示されておりましたので、あまり細かい数字まで確認出来なかったからなんですが、ま、ざっと見て3人に1人が30代でテニスを始めているということになります。で、テニスを始めたきっかけとしては、 “健康のため” という回答が全体の 39.5%くらいを占めておりまして、 “誘われた” という回答を寄せた2位の 25.8%くらいを大きく引き離しております。ま、それほど “大きく” という程でもないですかね?テニスで言うと “フォーティ・サーティ” くらいの接戦であると言えるかも知れませんが、それにしても硬式テニスというのは、どうしてあんな変則的な得点の数え方をするんですかね?0点から始まるというのはまだ分かるとして、次にどちらかに点が入ったら、いきなり15点(フィフティーン)ですもんね。高校野球の地方予選だったりすると、いきなり15点取られてコールドやん!…ということもあったりするんですが、テニスの場合はどんなに実力が伯仲していようと、いきなり15点ですもんね。つい先日まで0歳児だった乳児が、誕生日が来たらいきなり15歳になるようなものでありまして、ま、個人的には0歳児よりも15歳のギャルのほうが好きだからそれはそれで別にいいんですが、次の年の誕生日にはいきなり30歳になってしまって、これはちょっと問題なのではないか?…と思わずにはいられません。ま、30歳ギャルというのも個人的に嫌いではないので、それはそれで別にいいとは思うんですけどね。

 で、テニスというのはどうやら15点ずつ加点していく方針らしい。…と思っていると、30 (サーティ) の次は40 (フォーティ) になったりするんだから、ワケがわかりません。45でいいぢゃん!…と思うんですよね。45歳ギャルというのもそれはそれで悪くはないと思うんですが、この期におよんでいきなり5歳もサバを読んだりして、どうもテニスの了見というのはよくわかりません。ま、それはそうとして、30代になって健康のためにテニスを始めるというのはワカランでもないですよね。人間、このトシになればコレステロールや血糖値、尿酸値なんかが気になるものでありますし、プリン体の取り過ぎを防ぐため、大好きなプッチンプリンを食べるのを控えたりするくらいの努力は惜しまないものであります。ま、人間、30歳を過ぎるとあまりプリンなどは食べなくなるので、丁度いいんですけどね。30代ならやっぱり、ちびっこゼリーやろ?…みたいな。好きなんですよね、あれ。バイキングの店で食べ放題だったりすると、思わず現地で7個ほど食べた上に、3個ほどポケットに入れて持ち帰ったりしますからね。そうまでするほど、美味いか?…と言われると、ま、確かにそこまでするほどの物ではないような気もするんですが、少なくともカブト虫ゼリーなんかよりは美味しいですよね。で、ラケットを振って肩甲骨を鍛えて、健康になるんや!…と、意気軒昂とテニスを始めた30代半ば青年@さば君でありますが、ところでテニスって、どういうルールだっけ?…と、ふと疑問に思ってしまったんですよね。ちなみに僕は中学時代、軟式ではありますがテニス部に属しておりまして、いや、小学生の頃は卓球部に所属していたんですが、華やかさに憧れたというか、卓球ではモテないと考えたというか。おかげさまでテニス部では女子部員に惚れられたりもしたんですが、いや、そのギャルのお友達から、「ぶい子が、いなば君のこと、好きやてー。」…と、間接的に告白されたんですよね。その “ぶい子ちゃん” というのは正直あまり可愛い娘ではなくて、僕は彼女のお友達のほうが好きだったので、さほど嬉しくもなかったんですが、今から思えば性格はとてもよい娘でありましたので、ちょっと勿体ないことをしちゃいましたなぁ。ぶい子ちゃん、もしこれを読んでいたら、メールでも頂戴ね♪

 ということでテニスのルールでありますが、そういう経歴からして基本的なところは押さえているつもりなんですけどね。ま、今から20数年も前の話なので細かいことは忘れてしまったんですが、確かボールをラケットで打って、相手のコートの中に入れば大丈夫だったと思います。あとはまあ、ボールを手でつかんではいけないとか、ボールを足で蹴飛ばしてはいけないとか、ボールを自分のタマに当てて悦んではいけない。…とか。ま、最後のはあくまでも個人的な趣向の問題なので、決してルール違反というわけではないんですけどね。ただ、相手がボールを打ってくる度に股間で受け止めていたら、いつまでたっても打ち返せずにラブ・ゲームで負けることになっちゃいます。それが “LOVE(愛)” というものではないか!…と主張する人もいるかも知れませんが、僕にはそんな倒錯的な愛の世界はとうてい理解が出来ません。ところで、テニスの世界で “0点” のことをどうして “ラブ” と呼ぶのか、知ってますか?僕は知りません。知らないのでちょっと調べてみました。えーと、 “ラブ” というのはですね、フランス語の “l'oeuf (卵) ” という単語から来ているんだそうです。数字の “” という字は卵に煮ているから…って、煮タマゴを作っている場合ではなく、 “” という字は卵に似ているから、0点は “ラブ” 。…って、なるほど。 “” とは何の関係もなかったんですね。で、もうひとつ、“TENNIS” という言葉の語源についても判明しました。保持するという意味のフランス語 “tenir” の命令形 “tenez” から来ているんだそうです。 (この球を) 取ってみろ!…というワケですな。何だかちょっぴり傲慢ですよね。本来、テニスと言うのは上流階級のお上品なお遊戯であるわけなので、もうちょっとソフトな物言いのほうがいいと思うんですけどね。 わたしのタマを、取・っ・て♪ …みたいな。テニスというのはちょっぴり女の子っぽいスポーツという印象があったんだけど、あまりタマを取られてばかりいると、オカマみたいになっちゃうかしら?ということで、今日はおしまいっ♪

 あ、今日からは “その他の楽器編” になりますぅ。ギター編、まだ2枚くらいはいけそうカナ?…と思ってたんだけど、あまりいいアルバムが無くってぇ。 …って、何だかまだ変なキャラが残っておりますが、しかし何ですな。まったく何も得られるものがない “おテニス入門” でありましたな。ま、テニスのルールといってもさほど詳しいことを知りたかったわけではなくて、サーブは右側と左側、どちらから打つのか?…とか、コート・チェンジはどういう時に行なうのか?…とか、その程度のことなんですけどね。で、それに関してもちゃんと調べておきました。えーと、サーブはですね、まず最初は右側から打ちます。で、2本目は左、3本目は右、4本目は左…と、1本ずつ移動するようです。で、4ポイント(フォーティの次?)を先に取ったほうが1ゲームGETということになって、先に6ゲームを取ったら1セット勝ち…ということになるんですかね?で、コート・チェンジは偶数ゲームだか奇数ゲームだかが始まった時だか、終わった時だかに行なうのではなかったかと。ま、その辺りの細かいところは適当に済ませておけばいいのではなかろうかと。あまり細かいルールに拘ってばかりいるとストレスがたまりますからね。で、タイブレークに関しては、もはや真面目に文章を読む気も失せてしまうほど難しいことが書かれておりましたので、そういうルールは最初から無かったものと思っておいたほうが無難でありましょう。どうせ僕の実力ではタイブレークまでもつれるほどゲームが長引く恐れはないしぃ。とまあそういうことで、今日はルーファス・ハーレイ『バグパイプ・ブルース』 というアルバムを紹介したいと思います。バグパイプって、世の中でこれほど “その他の楽器” でジャズをやってる人も珍しいかと思いますが、スコットランドの伝統楽器でしたっけ?ジャケットではルーファス君らしきおじさんがスコットランドの伝統的な衣装を身にまとってバグパイプらしき楽器を吹いておりますが、おっさんにタータンチェックのスカートは似合わへんねん!…と、字を大にして言いたいですね。こういうのは可愛い女の子が着てこそ可愛いわけでありまして、さほど可愛くない女の子でもそこそこ可愛くなったりするんですが、おっさんは駄目です。もし、「おっさんにスコットランドの民族衣装を着用させない連合会・極東支部」 ( 入会費3000円・年会費5000円 ) といった秘密組織があれば、直ちに3年分の会費を振り込みたいくらいなんですが、ま、冷静になって考えてみると、他人がどんなヘンな服を着ようと個人の勝手なので、18000円もつぎ込むほどのことでもねーな。…という気もするんですけどね。いずれにせよ、あたいには別に女装願望はないから、ぜんぜん関係のない話なんだけど、とりあえずまあ、続いてはバグパイプという楽器について簡単に検証してみることに致しましょう。

 バグパイプ。 “虫の筒” という意味ですかね?虫と言えば先日、僕が某・仮設現場事務所の休憩室で仕事をしているとですね、どこからかカメムシの香りが漂ってまいりました。ハエが異常に繁殖している現場だったんですが、カメムシというのは初めてやな。…と思って、さほど気にもしていなかったんですが、ふとコップに注いであったお茶を飲むとですね、強烈なカメムシの味がっ!よく見るとお茶の中に小さなカメムシが浮遊しておりました。いやあ、カメちゃんがあれほどよくダシの出るものだとは知りませんでしたなぁ。…とまあそれはそうと、バグパイプの “バグ” というのは虫のことではなくて、 “バッグ(袋)” から来ているんだそうです。確かに言われてみれば、英語の綴りは“”ですよね。で、これ、パイプに羊の革で出来た袋がぶら下がっていて、そこにたまった空気を押しBAG出すことにより音を出すんだそうです。“羊の皮を被った狼”という言葉がありますが、そういう皮かむり野郎だったんですね、バグパイプって。ということで、1曲目はアルバム・タイトル曲の 「バグパイプ・ブルース」 です。ルーファス君のオリジナルなんですが、何とも言えずバグパイプみたいな音がしておりますな。いくらバグパイプを吹いているからって、何もここまでバグパイプ風でなくてもいいんぢゃないか?…という気がするんですが、そこのところは、薄く切って油で揚げて塩をかけてお菓子風にアレンジしてみたところで、もろ、ゴーヤの味やんけ!…と思わずにはいられなかったゴーヤチップスと相通ずるものがありますね。で、この曲、イントロ部分はバグパイプの無伴奏ソロなんですが、スコットランド風というよりむしろ、インドとか、中近東とか、胡錦濤 ( こきんとう ) というか、何かそっち方面の影響を感じさせる仕上がりとなっておりまして、で、テーマ自体はマーチ風のシンプルなリズムに乗せた反復ブルースとなっております。で、ごく短いバグパイプのソロは幾分モード風?…という気がしないでもないんですが、取り扱いが極めて難しい楽器であるという関係上、ま、こういうシンプルなフレーズを吹くのが精一杯。…と言うのが正直なところではなかろうかと。で、短めのピアノ・ソロを挟んで、テーマに戻って、おしまい。…って、いや、随分とあっけない感じの演奏でありますな。一言で結論を言ってしまうと、楽器の選択ミスや!…ということに帰結するわけでありますが、いや世の中、奇を衒えばいいというものでもないんですなぁ。。。

 で、2曲目です。 「ケリー・ダンサーズ」 はアイルランドに古くから伝わるフォーク・ソングなんだそうです。ジャズの世界では何と言ってもジョニー・グリフィンの演奏が有名なんですが、曲自体はそれほど日本人好みというわけでもねーな。…という気がしないでもありません。ま、日本人の趣向に合わせて作ったわけではないのでそれも当然かも知れませんが、僕個人としては 「ケリー・ダンサーズ」 よりも “武富士ダンサーズ” のほうが好きですね。で、ルーファス君もまんざらアホではないようでありまして、ここではバグパイプにきっぱりと見切りを付けてソプラノサックスを吹いておりますが、いや、賢明な選択だったと思いますね。が、この曲はやっぱりグリフィンの印象が強いので、軟弱にソプラノでやられてもなぁ。…という気がしないでもありません。何かこう、フザケるな!…と言いたくなるような吹きっぷりですからね。例えるなら、ジョージ・ブレイスのストリッチ風の不真面目さとでも申しましょうか。不真面目にして姫始めで、でもまあ、途中からちょっぴりテンポが速くなったりして、それなりに工夫の跡は窺われるんですけどね。ソロのほうもそれなりによく歌っていて、少なくともバグパイプを吹いている時よりは遥かに生き生きとしております。で、続いてはオリヴァー・コリンズのピアノ・ソロでありますか。この人は1曲目でもソロ・スペースを与えられておりましたが、その素性に関してはまったくよくわかりません。酢醤油が好きらしい。…という話をちらっと耳にしたことはあるんですが、たぶん嘘でしょう。で、その後、短いベースのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。…と思わせておいて、エンディングの部分がちょっぴりしつこいですな。私、しつこい人は嫌いっ!…という人にとって、ウザい以外の何物でもないんですが…、とか言ってるうちに終わっちゃったので、ま、別にいいんですけど。

 3曲目は歌物バラードの 「フー・キャン・アイ・ターン・トゥ」 なんですが、この曲をですね、テナーの無伴奏ソロとなっております。いやあ、マルチ・インストゥルメンタル・プレイヤーですなぁ、ルーファス君。羨ましい限りです。僕の場合、インストゥルメンタルのほうはさっぱりですからね。メンソレータムを肛門に塗ったりするのは得意なんですが、そんなことをしてみたところで、誰も尊敬なんかしてくれないしぃ。…などと言ってるうちに演奏のほうは終わってしまいました。3分57秒。瞬間芸に近いものがありましたな。もっともサックスの無伴奏ソロなど1時間も延々とやられた日にゃ、迷惑以外の何物でもないので、これくらいがちょうど無難ではないかと思うんですけど。で、個人的なこのアルバムのお薦めはですね、4曲目の 「モア」 なんですけどね。誰もがどこかで一度は耳にしたことがあると思われるお馴染みのメロディなんですが、この曲をルーファス君は今度はフルートで料理しております。歌心に富んだ、とってもよい演奏だと思いますね。途中、フルートを口にくわえながら唸るところなど、ブラインドフォールドで聞かせたら、100人中98人まではローランド・カークっ!…と答えるに違いありませんが、残る2人のうちの1人は、キダ・タローっ!…とか。基本的に世の中のことを何もわかっていない人って、100人中、1人くらいの割合で必ずいるものなんですよね。ちなみにこの曲、1961年のイタリア映画、 『世界残酷物語』 の主題歌だったんですな。軽やかな曲のイメージと映画のタイトルとがまったく結びつきませんが、どういうお話だったんですかね?やっぱり、看護婦さんがストレス発散のために患者の生爪を剥がしたりとか、肛門にメンソレータムを塗りつけたりとか。あまりの残酷ぶりに身も凍る思いでありますが、それはそうと、途中で聴かれるオリヴァー・コリンズ君のピアノ・ソロは、何ともB級っぽい感じでありますな。そこがまあ、独特の味を出していて悪くないとは思うんですが、その後、ベースのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。心がウキウキするウキエさん@イササカ先生の娘…といった感じの1曲でありました。

 5曲目は 「チム・チム・チェリー」 ですか。1964年のディズニー映画 『メリー・ポピンズ』 の主題歌なんですが、ジャズの世界では何といってもコルトレーンの演奏で有名であります。この曲をですね、バグパイプでやるんですかい?何かこう、帽子をかぶっていない人と同じくらい無謀なような気がするんですが、実際に聴いてみるとこのルーファス君の演奏がですね、何というかその、実に悪くない出来なんですよね。バグパイプでこれほどまでスピリチュアルな演奏が出来るのか!…と、心の底からびっくりしてしまったんですが、日本語ライナーに岡崎正通クンが書いているとおり、正しくこれはコルトレーンの世界であります。ま、自由自在にアドリブで吹きまくる…というところまではいってないんですが、それなりにモーダルなフレーズを駆使したりして、この楽器ではもうこれが限界でありましょう。極めちゃってますなぁ、ルーファス君。で、どうしてもB級っぽいイメージを払拭しきれなかったオリヴァー・コリンズ君も、ここでは何やらマッコイ風のピアノを弾いていて、何だか笑えます。

 6曲目の 「スポーティン」 はルーファス・ハーレイのオリジナルです。持ち楽器はテナー・サックスで、このアルバムの中では最もオーソドックスでストレート・アヘッドなプレイを堪能することが出来ます。普通にやろうと思えば、出来るんぢゃん!ハード・バップを感じさせる吹きっぷりでありまして、バグパイプを吹けばコルトレーンなのに、テナーを持たせれば、えーと、ちょっとヤクザなジミー・ヒースといったところでしょうか?いや、ぜんぜん違いますかい?ま、いずれにせよ、途中にピアノ・ソロを挟んで、ベース・ソロが続いて、テナーとドラムスの4バースがあって、テーマに戻って、おしまい。さ、残すところあと1曲ですね。 「時には母のない子のように」 。新潟の地震で生き埋めになった親子のうち、お母さんと長女は助からなかったんですよね。そのニュースを耳にした時、僕は深い悲しみに包まれてしまったわけなんですが、ここでのルーファスのバグパイプ・プレイは深い悲しみを湛えていて、秀逸でありますな。奇跡的に助かった優太ちゃんの幸せを願わずにはいられませんが、ということで、今日のところはおしまい。

【総合評価】

 アルバム冒頭、 「バグパイプ・ブルース」 を聴いて、ハズしたか。…と思ってしまった僕でありますが、後半に盛り返しましたね。少なくとも、 “女体盛り” くらいは盛り上がったのではなかろうかと。ルーファス君のタータンチェックのスカート姿、許してやろうぢゃないの!…という、前向きな気持ちになることの出来る1枚でありました。


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