DOWN TO EARTH (BLUE NOTE)

FREDDIE ROACH (1962/8/23)

DOWN TO EARTH


【パーソネル】

PERCY FRANCE (ts) KENNY BURRELL (g) FREDDIE ROACH (org) CLARENCE JOHNSTON (ds)
【収録曲】

DE BUG / AHM MIZ / LUJON / ALTHEA SOON / MORE MILEAGE / LION DOWN
【解説】

 ひとしきり肩濡らした冬の雨、泥をはねて行き過ぎる車、追いかけて喧嘩でもしてみたら、少しぐらい心もまぎれ〜る♪…って、いやあ、懐かしいですなぁ、アリス。皇族の宮家を騙って結婚披露宴をやったんですよね。…って、それはアリスではなくて、有栖川ですかい。写真を撮ったら一万円って、あんなおっさんとおばはんの写真にそれだけは出せませんよね。ま、現役女子高生のパンチラ写真とかだったら考えないでもないんですが、それにしても一万円というのはちょっと高すぎますな。ま、出してもせいぜい、3000円まで?…という気がしないでもないので、ちょっとした小遣い稼ぎをしたい人がおられましたら、気軽に申し出て下さいね。現役を卒業してしまった人のコスプレでも可なんですが、卒業してから経過した年月により、多少の価格の変動はあるかも知れません。ワシが女学校を卒業したのはのぉ、そうじゃのぉ、かれこれ、50年くらい前になるかのぉ。…という人の場合で、ま、多く見積もって30円とか。アンタが女学生だった頃、パンツなんてハイカラなものは無かったやろ!…と言いたくなるようなお年頃である場合、査定が多少厳しくなるであろうことは覚悟して貰わねばなりませんが、物心が付いた頃からパンツは穿いてたのぉ♪…という世代であれば、ぜんぜん大丈夫かと思われます。とまあそんなことはどうでもよくてですね、アリスの 「狂った果実」 という歌がヒットした頃、僕はまだお子様でありました。まだお子様でありましたゆえ、“狂った果実”というタイトルの意味が今ひとつ理解出来なかったんですよね。どうして果物が狂うねん?“腐った果実”の間違いなんちゃう?…とか思っていた次第なんですが、いや、果物というのはよく腐りましたからね。特にバナナとかミカンなんかがよく腐りました。特に温かいところに放置しておいたりすると、すぐに腐って、黒くなったり、ぐちゃぐちゃになったりして、始末の悪いことになっちゃうんですよね。ミカンはまあともかくとして、バナナなんて元々は温かいところのフルーツなのに、どうして温かいところに放置したくらいですぐに腐っちゃうんだ!?…と、子供心にも不思議でなりませんでしたが、そんなことでまあ、今日はトロピカルフルーツについて考えてみたいと思うんですけどね。

 キウイパパイヤマンゴー。この3つが“世界3大トロピカルフルーツ”であると言われております。誰がそう決めたのかというとですね、君たち、キウイ、パパイヤ、マンゴーだね、咲かせましょうか、フルーツスキャンダルっ♪…という歌を歌った中原めいこが決めました。無論、異論もあろうかと思います。スリランカは昔、セイロンだった。…と、ぜんぜん関係ないことを言い出す人もいるかも知れません。特に僕は“キウイ”の立場が危ないんじゃないか?…と踏んでいるわけなんですが、キウイという果物は今ひとつトロピカル度に欠ける嫌いがありますもんね。ちなみにキウイフルーツの原産はどこであるのかというと、ニュージーランド…と思っている人がいるかも知れませんが、それは正しくありません。見た目がニュージーランドの国鳥であるキウイと似ているというだけで果物自体はニュージーランドとは直接関係はなく、原産国は中国なんだそうでありまして。ま、中国でも南のほうで採れるらしいので、幾分はトロピカルであるといっても間違いではないかも知れませんが、世界3大トロピカルフルーツに数えるには若干の違和感がありますよね。まだ伊予柑のほうが違和感がないくらいなんですが、ま、“パパイヤ”というのはワカランでもないですよね。昔、「もんだい : お父さんが食べるのを嫌がる果物は? こたえ : パパイヤ」。…という実にしょうもない“なぞなぞ”があって、個人的にはお寒いイメージがかなり強いんですが、世間一般ではトロピカルなフルーツであると認識されているようです。その証拠に沖縄でも採れるんですが、この地方ではもっぱら熟していない青いパパイヤを野菜として料理に使っているみたいですね。でもまあ、フルーツパパイヤという、フルーツとして食べるパパイヤもあるみたいなので、別にいいんぢゃないかと思います。

 残されたマンゴーというのがこれまた何かと問題の多い果物であるわけなんですが、 『僕の好きなもの』 というタイトルで作文を書いた具志堅タカシくん(11歳)の話は前にも書きましたよね。僕は今ひとつマンゴーが好きではないという話もその時に書いたような気がするんですが、どうして今ひとつ好きではないのかというとですね、数年前にお中元で貰ったマンゴープリンというのが今ひとつ美味しくなかったからなんですが、今回、石垣島に言ってその認識が変りました。プリンになっていないナマのマンゴーというのは以外と美味しいものだったんですな。いや、ホテルの立食パーティの“デザートの部”にマンゴーらしきものがあって、「マンゴーかぁ。。。」と、あまり気乗りはしなかったんですが、とりあえず皿の上に乗せて持って帰って自席で食べてみたところ、おお、意外と悪くないぢゃん。…という感じだったんですよね。ナマと言っても冷凍状態でシャーベットみたいになっていたのがよかったのかも知れませんが、冷たくって、舌が麻痺して、独特の嫌な甘さが希薄になって、何だかワケがわかんないうちに食べてしまえば、それなりに食えないこともない食べ物へと変貌を遂げておりました。腐ったミカンでもバナナでも、冷凍しちゃえば何とかなる。…というのと同じ原理なのかも知れません。ま、“何とかなる”…と言っても舌が麻痺して腐った味がわからなくなるだけの話で、腐っていることに何ら変わりはないんですけどね。 冷たく冷え切っている分だけ下痢をする確率は高まっていると言えるかもしれませんが、とにかくまあ、冷凍マンゴーというのはまったく食えないものでもねーな。…ということが判明したのが今回の沖縄・石垣島旅行の少ない収穫のひとつであったと言えるかも知れません。

 収穫と言えば、竹富島で拾ったパッションフルーツ島バナナは大きな収穫でありましたが、それにしてもまったく盛り上がりませんでしたな、沖縄お土産プレゼントの企画は。目標は、目指せ、ぎゃる3人♪だったんですが、結局は1人しか応募がありませんでしたからね。でもまあ、10代ギャル代表@まりえっこ嬢が応募してくれたので、僕としてはこれまた大きな収穫であったわけですが、それはそうとドラゴンフルーツというのは今ひとつでありましたな。これも立ち食いの席で見つけて、珍しいぢゃん!…と思って、かなり期待して食べてみたんですが、いやはや何とも、食えないこともない。…といったレベルのものでありましたな。果肉が赤いのと白いのと2つの種類があって、僕が食べたのは赤いほうだったんですが、見た目としてはアレです。スイカのようなものです。が。味のほうはアレです。まずいスイカのほうが、まだマシやな。…みたいな。世の中、珍しいというだけで飛びついてみても、さほど成果が得られるものではないんだな。…ということを痛切に知らされることになりましたが、一方、期待度がゼロだった島バナナとパッションフルーツは意外な健闘ぶりでありました。いや、正直なところ、拾ったり、ちょろまかしたりした時には、食えるものではないんだろうな。…と思っていたんですが、試しに食ってみたら意外と食えるものだったんですよね、これがまた。

鈴生り島ばなな♪

 島バナナは道端に自生(?)しておりましたので、手の届く範囲で2本ほど折り取ってきたんですが、いかにも小さくて、青くて、まだぜんぜん熟してねーな。…といった感じだったんですよね。よほどの鬼畜でなければ手を出せないような超ロリロリ(推定年齢3ちゃい)でありまして、炉好きの僕としてもさすがに手を出せずにいたんですが、しばらく監禁して様子を見ているうちに、いつの間にやら食べ頃のバナナちゃんに変身していたんですよね。というか、半分腐りかけの状態になっちゃったんですけどね。皮もところどころ色が黒くなって、いかにも「遊んでるなぁ。」といった感じだし、拉致した当時はまだ硬かったカラダも、いつの間にやらすっかり熟女のようにおりました。で、そうなってしまえば話は早いので、黒いところだけをこそげ落として食べてみたんですが、いや、まったく普通のありきたりなバナナの味でありましたな。もうちょっと青臭い生硬さがあったほうが、いかにも“禁断の果実”といった感じでコーフンするものがあるんですが、なーんや、台湾で買ったのと同じやん。…みたいな。ちなみに島バナナというのは台湾産やフィリピン産のものと比べて小ぶりなのが特徴のようで、まだコドモだと思っていたら、意外とトシを食っていたわけでありますな。いや、美味しかったから別にいいんですけど。で、一方のパッションフルーツでありますが、これは道端に落ちておりました。台風の接近で風が強かった影響で自生していた実が落ちちゃったんだと思いますが、全部で4個もGETしちゃいましたからね。ただ、 このサイト に載っているパッションフルーツと比べると外見的に色が違いすぎて、最初は何のフルーツだかよく分からなかったんですよね。最初はグアバか?…とか思っていたんですが、半分に切ってみたところ、紛れもなくパッションフルーツでありました。

島ぱっしょん(外観)♪ 島ぱっしょん(2つ切り)♪

 ああん、何だかウニ蟹味噌みたいで、キモ〜い。。。まだ未成熟だからなのか、中身のほうはややスカスカしておりましたが、それにしても見た目の悪い果物でありますな。ホントに食えるのか?…と心配になってしまいますが、勇気を振り絞ってそっと中身のグチャグチャを指でホジって口の中に入れてみました。ああん、ちょっぴり酸っぱくって、美味しい〜♪…という程のものでもないんですが、意外と食える部類でありますな。黒い粒のようなものはタネでありまして、それを包むように甘酸っぱいゼリー状の“実”が付着しております。実の部分だけを分離して食べるのは至難の業なので、種なり食べることになるんですが、種のボリボリと実のグチャグチャとのコントラストが楽しいですなぁ。トロピカルフルーツの中では日本人好みの味。…ということなんですが、なるほど、マンゴーやグアバに比べると癖がありませんよね。いや、食べるのにちょっと勇気が必要だったんですが、食べてから5日ほど経過しても特に体調の変化はないし、ま、世の中には皮の部分が黄色い“島パッションフルーツ”といった種類もあるのではなかろうかと。ちなみにパッションフルーツはお店で買うと、安いものでも10個で1680円くらいはするようです。1個168円だから、4個で672円。島バナナは、ま、2本で20円として、合計692円。いや、思わぬ収穫でありましたなぁ。質のいい物だとデパートで1個300円くらいの値がつくこともあるそうですからね。もし八重山諸島に行く機会がありましたら、積極的に藪の中に分け入って“パッション狩り”をすることを強くお薦めします。あ、藪の中にはハブもたくさん棲息しているみたいですけどね。ちなみにパッションフルーツの“パッション”というのは“情熱”ではなくて、“受難”という意味なんだそうです。これでもう、明日の朝刊の3面記事のタイトルは決まりですね。“観光客、パッションフルーツ狩りで、受難!?

 ということで、今日はフレディ・ローチです。いやあ、毎日毎日クソ暑いですねー。こうもクソ暑いとオルガン・ジャズというジャンルは最も敬遠したいところでありますが、逃げは嫌だわ〜♪…と、ピンクレディ「サウスポー」 の中で歌っておりました。ここはひとつ、真剣勝負でお願いしたいと思います。ちなみにピンクレディの歌は歌詞が子供だましでつまらないことで有名なんですが、阿久悠の話によると、どうやらあれは意図的だったみたいですね。普通の歌では到底キャンディーズには敵いそうもないので、“山本リンダが2人いる路線”を目指したんだそうでありまして。なるほど、何となくわかるような気もしますよね。普通の見た目ではパイナップルには勝てそうもないので、蟹味噌風にしてみましたぁ♪…というパッションフルーツの戦略にも通じるものがありますよね。でもやっぱりパイナップルのほうが美味しいような気もするんですけどね。で、フレディ・ローチという人はアレです。ジミー・スミスがジャズ・折る眼科医の…って、目医者を折ってる場合ではなく、ジャズ・オルガン界のマンゴーであるとすれば、フレディ・ローチはオルガンのグアバですよね。いや、書いている僕自身、今ひとつ意味はよくわからんのですが、独特のえぐみがあるというか、何というか。オルガニストにしては珍しく、ちょっぴり知性を感じさせたりもするわけなんですが、いや、オルガンを弾く人はおしなべてアホや。…と言い切る気はさらさらないんですけど。とにかくまあ、『ダウン・トゥ・アース』、いってみたいと思います。

 えーと、まずは 「デ・バッグ」 という曲ですか。ローチ君のオリジナルでありますな。ちなみにこのアルバムは6曲中、5曲までが彼自身のオリジナルで占められているわけでありますが、あ、このアルバムってフレディ・ローチの初リーダー作だったんですね。日本語ライナーを読んで初めてその事実を知った次第でありますが、一方、ナット・ヘンホフの手による原文ライナーによるとですね、この 「デ・バッグ」 というタイトルには自分のラスト・ネームに対するフレディの複雑な感情が込められているんだそうでありまして。ローチって、ゴキブリ(コックローチ)みたいやん!…ということが言いたいらしいんですが、ローチ君自身はエンディングで聴かれる一連のコードの部分を聴いて、なぜかゴキブリを連想したんだそうです。ということで、では、そこの部分に着目して聴いてみることに致しましょう。えーとですね、短いイントロに続いて、テナーとギターとオルガンのユニゾンのような形で、ミディアム・テンポのブルージーなテーマが演奏されております。4分の3拍子のブルースで、メロディは、5度の音でスタートして4度音程のサイクルを描きながら上昇してゆくという、面白い作りになっている…そうでありますが、いや、相変わらず楽理に詳しいですなぁ、ヘンホフ君。どうせ僕なんか音楽の成績は2か3ばかりだったし、楽器は鈴とカスタネットとトライアングルくらいしか出来ないしぃ。…と、読んでいて次第に卑屈な気分になってまいりましたが、続くケニー・バレルのソロはそんなモヤモヤを吹き飛ばしてくれるような快調ぶりでありまして。僕はケニー・バレルという人のことはさほど好きではなくて、毛に貼れるサロンパスとかあったら便利だろうな。…といった程度の関心しかなかったんですが、この演奏を耳にしてちょっぴり評価が高くなりました。悪くないぢゃん、ケニ・バレ。で、続くテナー・ソロはパーシー・フランスという人なんですが、彼の素性に関してはまったく何も分かっておりません。彼の素性に関して僕が知っていることと言えば、どうやら酢醤油が好きらしいということくらいですもんね。ま、おそらくR&B系のテナーマンなんでしょうな。あまり上品ではないんですが、その代わり下品。…といったところが特徴なのではなかろうかと。いや、虫唾が走るほど下品というわけではなくて、中の下程度の下品には留まっているんですけどね。で、最後にローチのオルガン・ソロが聴けるんですが、オルガンの良し悪しというのは正直なところ、よくワカランものがありますなぁ。ま、聴いてきて不愉快にならないのなら、それなりに上手いプレイヤーということになるんでしょうか。で、ローチの場合、ノリと勢いだけで押し通すと言うより、抑制されたタッチに特徴があるようで、先述のとおり、ちょっぴり知的でクールな資質を垣間見ることが出来るように思われます。で、問題の“ゴキブリ”の箇所でありますが、よくワカランうちに終わってしまいました。

 で、2曲目です。 「アーム・ミズ」 です。タイトルは“I'm is”というセリフをもじったものなんだそうです。フレディの12歳になる息子が、「××はもうやり終わったのか?」という問いかけに対し、いつも“I'm is”と答える。…というのがこの曲が誕生したきっかけだそうですが、よくもまあ、いつもそんな細かい家庭の事情にまで精通しているものでありますな、ナット・ヘンホフ。最近の子どもは初潮や精通が早いと言われておりますが、ヘンホフ君もなかなかのものだと思います。で、この曲はアレですね。なかなか凝った構成になっていますよね。どこがどのように凝っているのか、ヘンホフ君のように専門用語を駆使して説明出来ないのが辛いところでありますが、とにかくまあ、凝っております。お客さん、凝ってますなぁ。…と言われちゃうほど凝っております。ちょっぴり風変わりな前奏部から禅僧的なメイン・テーマに入って、そしてまた前奏のメロディに戻って、そうこうしているうちにパーシー・フランスのやや野卑なソロ・パートがあって、前奏部と同じアンサンブルのパートを挟んで、今度はケニー・バレルのソロがあって…、というふうに、とにかくなかなか凝ったアレンジが施されております。ソウル・ジャズというよりもハード・バップ的と言ったほうがいいかも知れませんね。いや、演奏自体はどこからどう聴いてもソウルフルなんすけどね。ということで、次に参りましょう。3曲目です。 「ルージョン」 という曲です。ハンク・マンシーニという人の作曲です。イントロでケニー・バレルが何だか変な音を出しておりますが、パーカッションぽい効果が欲しいと思った僕らの期待に対して、弦を叩きつけるような奏法で応えたものなんだそうでありまして。その成果に僕たちも大満足♪…とローチ君達は自画自賛しているようですが、そうかぁ?僕の耳にはただの変な音にしか聞こえないんですけどね。ま、それはともかくとして、テーマ自体はですね、ゆったりとしたテンポで中近東的なエキゾティシズムもあって、なかなか日本人好みのメロディに仕上がっているように思われます。で、ソロ・オーダーはですね、ケニ・バレ、パシ・フラ、フレ・ローでありますが。何でも4文字に略せばいいというものでもない。…ということが、特に最後の“フレー・ロー”のところで分かっていただけかと思いますが、バレルの粋、パーシー・フランスの下世話、ローチのシニカルなリリカルさ…と、各自の持ち味がよく出た演奏であると、かように評価してもよろしいのではなかろうかと。

 さ、これで山場は越えましたね。残り3曲は軽く流しておいて、今日のところは終わりにしようと思うんですが、こうもクソ暑いと真面目にレビューなどする気が失せるわけでありまして。で、4曲目はアレです。 「アルセア・スーン」 です。最初は“Althea Later”ってタイトルにするつもりだったんだけど、やや舌たらずなしゃべり言葉を真似た “I'll see soon” がどーたらこーたらで、このような題名になったんだそうでありまして。ああ、そうですかぁ。で、“舌たらず”でふと思い出したんですが、昔、学研の中3コースか何かの読者投稿で、“舌たらずの剣道部の何某は、いつも「お面〜」のことを「おま〜ん」と言っている。”…というのがあったんですよね。いや、一生懸命考えたのはわかるんだけど、ぜんぜん面白くないんだよ。…などと酷評されてましたけど。いや、僕もそう思いますね。確かに面白くないですもんね。これならまだ、こちらは某ラジオ番組のネタなんですが、“キャンディ”に、“”を入れたら“キャンレディ”♪…という商品のコマーシャルを真似た、“おまんじゅう”に、“”を入れたら“おま○こじゅう”♪…というヤツのほうが好きですね。とまあそんなことはどうでもよくて、この曲はアレです。シンプルなリフ・ブルースといった感じでありまして、軽快にして、軽くって快い。そんな作風に仕上がっておりますね。ソロ・オーダーはアレです。パーシー・フランス、ケニー・バレル。フレディ・ローチです。フランス君のソロに腐乱死体ほどのインパクトがないのがやや残念なんですが、ま、彼は彼なりに特に後半はワイルドな吹きっぷりで健闘しているとは思うんですけどね。続くバレルは相変わらずの堅調さで、決して部下のOLに浣腸したりしない、そんな紳士的な態度には好感が持てます。で、ローチくんのソロも軽快ですね。軽いノリで警戒心を解しておいて、隙を見てガバっと襲いかかる。そういうタイプなんだと思いますね。…って、いや、決め付けもいいところなんですけど。とまあ、ほとんど何の解説にもなっておりませんが、5曲目の 「モア・マイリッジ」 という曲はローチがマイルス・デイビスに敬意を表したものなんだそうでありまして。マイルスのシンプルさが賞賛に値するミコナゾール…ということでありますが、成るほど、確かにマイルスの作風を思わせるシンプルな曲作りでありますな。曲作りはシンプルに、子作りはねっとりと濃密に。そういうタイプなんだと思いますね。…って、いや、決め付けもいいところなんですけど。演奏自体はソロ先発のバレルが軽快でありまして、後半、テナーが絡んでくるあたりもねっとりと濃厚でいいと思います。

 んなことで、ラストです。 「ライオン・ダウン」 はフレディがブルーノート社長のアルフレッド・ライオンに捧げたものなんだそうですが、ライオンがダウンしちゃ、あかんやろ?…という気がしないでもないんですけどね。でもまあ、 “Down to earth” には “地に足のついた” とか、“きどらない”“さばけた”といった意味もあるわけだし、そんなライオンちゃんを称えた表現なのかも知れませんね。曲自体は何だかちっとも地に足のついてないフワフワした感じのものなんですが、でもまあ、さばけた感じはうまく表現されていると言えるかもしれません。僕もいつか、“さばけたさば君”と呼ばれるような、そんなさばになろうと心に誓った次第であります。ということで、おしまい。

【総合評価】

 えーと、やや評価の難しいものがありますな。曲としても演奏としても、これや!…と言えるようなインパクトがなくて、ま、平均的な出来という感じでありまして。ま、悪くはないと思うんですけどね。それほどよくもないんですけど。65点の人が好き、好き、好きっ♪…という、松本ちえこみたいな人にはいいかも知れません。


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