TERRY GIBBS (EMARCY)

TERRY GIBBS (1955/9/14)

TERRY GIBBS


【パーソネル】

TERRY GIBBS (vib) TERRY POLLARD (p) HERMAN WRIGHT (b) NILS-BERTIL DAHLANDER (ds)
【収録曲】

SEVEN COME ELEVEN / LONELY DREAMS / DICKIE'S DREAM / IMAGINATION
KING CITY STOMP / PRETTY FACE / THE CONTINENTAL / BLESS MY SOLES / NUTTY NOTES

【解説】

 今日は掃除機について考えてみたいと思います。正直なところ、前回が陶磁器で、今回が掃除機というのはどうか?…という気もしたんですが、どうしても掃除機について考えてみたいという自分の気持ちに嘘はつけませんからね。いや、掃除機のことなど別にどうでもいいような気もするんですけどね。とにもかくにも僕はこのところ某・排水機場の新築現場に通っております。で、ここの現場監督のおっさんがですね、クソ細かくてウザい奴なんすよね。ヘルメットを脱ぎ散らかすなとか、溶接をした場合は何時何分に作業を終了したか報告しろとか、消火器を持ってこいとか、消火器を設置したら分かるように「消火器」という看板を付けろとか。んなもん、看板が無くても見れば分かるやん!…と、僕は思うんですけどね。それはまあ、例えば、鰹節にそっくり!…みたいな特殊形状の“鰹節型消火器”だったりしたら、その必要性もあるかも知れませんが、誰がどこからどう見たって普通の消火器にしか見えない、ごく普通の標準タイプの消火器ですからね。でもまあ、例えば動物園の檻の中に誰がどこからどう見たってカバにしか見えない動物がいたとして、そこにはちゃんと“カバ”と書かれた看板が掲げられているぢゃないか!…と反論されると、確かにそれはおっしゃる通りなので、ぐうの音も出ないんですけどね。だからまあ、消火器の看板問題は百歩譲ってまあ許せるとして、一昨日は網戸についてうだうだと文句を言われてしまいました。つまりまあ、帰るときにはちゃんと網戸を閉めなさいと。網戸しかないような場所だったら永凶クン(仮名)の言ってることもワカランでもないんですが、ちゃんとガラス窓を閉めて鍵までかけてあったにも関わらず、それでも尚且つ網戸をきちんと閉めなさいと。「網戸が真ん中にあるとみっともないでしょ。」というのがその理由のようです。永凶的(仮名)にはそういうことになるようです。いや、このおっさんは自分のことを“僕”とか“私”とか“俺”とか言わないで、「ナガキョウ(仮名)は…」と、苗字で言うんですよね。ちなみにこの永凶という仮名はおみくじ的に吉凶を反転して呼んで欲しいんですが、つまり本名は“○○ヨシ”ということになるんですけどね。とにかくまあ、ナガ○シとしては、網戸が真ん中にあるのはどうにも我慢出来ない最悪の事態であるようでして。

 で、昨日は清掃・後片付けの件でねちねちと文句を言われました。場内をくまなくチェックして、あちこちから溶接棒の残りカスを発見して下さいました。彼の手にかかるとまるで魔法か手品のようにどこからともなく溶接棒の残りカスが見つけ出されて、その発掘能力はまさに“神の手”と呼ぶに相応しい卓越したものでありました。ま、確かに溶接棒の残りカスをあちこちに放置しているイチゲンさん(←職人の名前)の側にも問題があるのは確かなんですが、何せ相手はご老人ですからね。視力も衰えているだろうし、何かと粗相をしでかしてしまうのもやむを得ないところでありまして。え?だから早く“高齢者就労届”を出せって言ってるんだよぉ。…ということですかい?ま、確かにアンタの言ってることは正しいとは思うんですが、だからと言って、そんな姑の嫁いびりみたいなネチネチとした嫌味な言い方をしなくてもいいやろ?…と、僕としては思うんですよね。何かこう、障子の桟に指をすべらせて、埃のついた人差し指を見せて、「さば子さん(仮名)、これはいったい何かしら?」みたいな。 とまあ、ここまでは何とか耐え忍んでいたんですが、電動シャッターの下ろし方にまで文句を言われた時には、さすがに温厚な僕もムカついちゃいましたね。これまで仕事上の人間関係で問題を起こしたことと言えば、津営業所の所長(当時)にたてついて本社に転勤させられたのと、東芝の監督のチャーハン男にたてついて大問題になったのと、役場の担当者にたてついて出入り禁止になったのと、あとはえーと・・・、ざっと思い出してみただけでも僅か10数件くらいしかないんですが、そんなジェントルで人格者の僕でもナガ○シ君の態度にはカチンと来ちゃいました。電動シャッターには“開”と“閉”と“停止”のボタンがあって、閉める時には“閉”のボタンを押すようになっております。で、下まで降りきると安全装置が働いて“停止”のボタンを押さなくても自動的に停まるようになっているんですが、僕は万一の場合に備えて、いつでもシャッターを緊急停止出来るように“停止”ボタンに手をそえておりました。するとナガ○シ君から、「自動で停まるから、そんなことしなくっていいっ!」…というお言葉が。一瞬、カッターで首切ったろかい!?…と思ってしまいましたね。いや、無論、僕はオトナだからそんな短絡的な行動に出たりはしませんけどね。せいぜい、自分のHPにこっそりと仮名で悪口を書くくらいのことで。ちなみにナガ○シ君は、もしもの場合に備えるのが安全管理ちゅうもんやろ!…という僕の正論に押されて自分の分が悪くなると、「確かに君のやってることは正しいっ!でも、そこまで出来るなら、どうしてもっと他のことをちゃんと管理出来ないんだよ!」…と逆ギレする始末でありまして、いやあ、どうにもナガ○シ君とは仲良しになれないような気がしますなぁ。。。

 とまあ、仕事の愚痴を聞かされても読んでるほうは迷惑なだけだと思うので本題に入りますが、えーと、掃除機ですね。この排水機場のポンプ据付配管工事では、水路を締め切ってポンプで水をかいだすという作業が必要だったんですが、かいだしてみた結果、底に大量のヘドロが堆積していることが明らかになりました。ただの泥ならまだいいんですが、何せ相手は“ヘドロ”ですからね。ただの泥ではなくて、ドロが“へ”になっているというのだから、これは始末が悪いです。いや、“ヘドロ”というのが 果たして本当にそういうものなのかどうかはサダカではないんですが、とにかくもう、ヘドロ&カプリシャスって感じぃ? で、このヘドロを誰がどのように処理するかというとこで、ちょっとした悶着がありました。水路の締め切り&水のかいだし担当のイチゲンさんチームは、「後は土建屋さんの仕事やろ。」と言って逃げて、一方の土建屋さんチームは「あっちが掃除までやってくれるという話やったんちゃうの?」と主張して、いや、それもこれもすべてヘビナワ君(仮名)が悪いんですけどね。ヘビナワ君(仮名)というのは僕の上司にあたるんですが、ちっとも寿司を奢ってくれないので、僕は平素からこのおっさんのことはあまり快く思っておりません。寿司を奢ってくれてこその上司やろ!?…と思わずにはいられないんですが、ちなみにこのヘビナワという仮名は、本当に業者の人がそう呼んでいたらしいんですけどね。蛇のように性格がねちこいからなのか、もしくは蛇のことを“くちなわ”といったりするので、その連想からなのか。ま、いずれにせよ、この上司が業者間の作業内容区分を明確にしておかなかったので、後になって僕が面倒に巻き込まれるハメになるんですが、ま、とりあえず土建屋さんチームがバキュームカーをチャーターして、ヘドロを吸引するということで話は落ち着いたんですけどね。しっかし、バキュームカーなんてものはチャーター出来るものだったんですな。あんなもの、呼ばなくても向こうのほうから1ヶ月に1度の割合で勝手にやってくるものだとばかり思っていたので、チャーターするという発想は浮かばなかったんですよね。とまあ、そんなこんなで“大規模どぶさらい作業”が挙行された次第でありますが、そういえば“どぶさらい”というのも何だか懐かしい言葉になっちゃいましたなぁ。僕が子供の頃、町内会の苦行系の行事と言えば“どぶさらい”と“草むしり”というのが2大定番だったんですけどね。僕は“草むしり”のほうは、あとで銀矢サイダーを飲ませてくれたりするのでさほど嫌いではなかったんですが、“どぶさらい”というのはどうも好きになれませんでした。それは何故かというと、どぶというのはどぶ臭いですからね。でも、たまに誰かの落とした100円玉が見つかったりして、それなりの収穫があるのが“どぶさらい”の唯一の利点だったんですが、今回はそんじょそこらのどぶではなく、幅が5メートルくらいもある強大な大どぶですからね。もしかしたら成果のほうも、あるいは万単位ということだって考えられます。僕はワクワクしながらその作業の様子を眺めておりました。

 ゴミ少量&サカナの死骸2匹…というのがその日の成果でありました。聞いた話によると、バキュームカー1台(2往復)と高圧洗浄車1台のチャーター費、掃除人2名の人件費、さらにはヘドロの処分費で30数万かかったそうなんですが、それだけ金をかけて、そんだけかい!…という感じですよね。あ、そういえばどぶの底には20センチくらいある巨大な食用ガエルが1匹取り残されていて、あれを焼いて食えば1食分くらいは賄えたかも知れませんが、んなもん、食ってみたところで強烈にどぶ臭いであろうに違いないしー。 あ、そうそう。バキュームカーの“バキューム”というのはいったいどういう意味だかしってますか? 僕は子供の頃、ずっと“バキューム”というのは「うんこのことだよね。」…と思っておりました。だってみんな、バキュームカーのことを指差して、「“うんこ車(ぐるま)”やー!」…って言ってたしぃ。“カー”は“”のことやから、“バキューム”は“うんこ”やよね?…ということで、理論的にも納得がいくしぃ。 僕はわりと晩生(おくて)なコドモだったので、バキュームの本当の意味を知ったのは小学6年くらいのことだったと思うんですが、バキュームというのは“真空”のことだったんですな。何てつまらんっ!…と、その事実を知った時に思ってしまったんですが、バキュームの本当の意味が分かるのがオトナになるということなら、僕はずっと子供のままでいたかった。…と、ちょっぴりセンチな気分になってしまったものです。そうして僕はバキュームカーを卒業していったんですが、ちなみに“真空掃除機”のことを英語では“バキュームクリーナー”と言うんだ。…ということを知った時、ちょっぴり少年の心を取り戻せたようで幸せな気分になれたものでございます。とまあ、僕が書きたかった“掃除機”の話というのは、そんだけ。

 ちなみに今回チャーターしたバキュームカーは、バ・バ・バ・バ・バっキュ〜〜ムぅ!…といった感じで気持ちよくヘドロを吸ってくれて、とっても爽快でありました。

 ということで今日はテリー・ギブスなんですが、あ、そうそう。“チャーハン男”について知らない人がいるかも知れないので、ちょっと補足しておいたほうがいいですね。チャーハン男というのはアレです。チャーハンを食べる男。…って、世の中にそんな男はゴマンといるわけなんですが、こいつの場合、その食べ方が卓越しておりました。右手に箸、左手にレンゲを持って、右手でチャーハンをすくって左手のレンゲの上に乗せて、食べる。いや、ずいぶんと前の話になってしまったので細かいディテールは違っているかも知れませんが、とにかくそうやって、せせこましくチャーハンを食べる男でありましたな、チャーハン男は。で、一方のナガ○シ君のほうにも、何か“チャーハン男”に匹敵するようなニックネームを付けてあげたほうがいいですかね?何やら網戸にただならぬこだわりを持っているようなので、“網戸男”とか。いや、あまり語呂がよくありませんな。かといって“アミドン”では何だか怪獣みたいだしぃ。あ、何かと現場を細かくチェックして回るのが好きみたいなので、“検証系アミド式”というのがいいかもしれませんね? とまあそれはともかくテリー・ギブスなんですが、この人は何となく、照り焼き系が好きで、いつも骨折しているような印象がありますよね。いや、あくまでも何となくなので、これといった根拠があるわけではないんですけどね。で、今回はエマーシー盤の 『テリー・ギブス』 というアルバムを紹介したいと思うんですが、何の工夫もないタイトル、見た目が地味な白黒ジャケット、まったくソソされるものがないサイドマン…と、三拍子揃ったようなアルバムではあります。いや、こういうのを三拍子とは言いませんか。三・三・七拍子揃ったアルバム…って、それも違いますね。三重苦を背負った…というのが正解かと思いますが、世の中には三重苦の人というのは結構たくさんいますよね。俺は今年、三十九や。…みたいな。こういうつまらんことを言い出したら人生は終わったも同然なんですが、ま、とりあえず1曲目から聴いてみることに致しましょう。

 まずは 「セブン・カム・イレブン」 という曲です。ベニー・グッドマンとチャーリー・クリスチャンの共作らしいんですが、何となくグッドマンというのはいい男で、クリスチャンというのはキリスト教徒なんだろうな。…という気がしますよね。いや、あくまでも何となくなので、これといった根拠があるわけではないんですけど。で、この曲はアレですね。スインギーで調子のいいナンバーですね。テーマ部がヴァイブとピアノのユニゾンで演奏された後、ギブス君のソロとなります。なんちゅうかこれは、真性ビ・バップでありますな。初期のミルト・ジャクソンを彷彿させるような硬質なタッチが印象的です。いや、けっこう好きだったんですよね、あだち充の 「タッチ」 。タッちゃんとカッちゃんは高校球児の癖に、ちょっと髪の毛が長過ぎやしないか?…という気がしないでもないんですが、でもまあ花形満よりはマシだしぃ。それになにより、南ちゃんがよかったですね。何がいいって、南ちゃんという名前がいいですよね。これがもし、北ちゃんとか西ちゃんだったら僕はおそらく、南ちゃんほど好きにはなっていなかったと思います。北々西ちゃん…なんてのもややこしくって駄目ですよね。あ、それでふと思い出したんですが、僕が津の営業所に通っていた頃に一緒に仕事をしていた電気屋さんで、“東”という名字のおっさんがおりました。みんな、あずまさん、あずまさんと呼んでいたので、僕も何の疑問も無くそのように呼んでいたんですが、4年くらい経って、“あずまさん”は実は、“ひがしさん”だった!…という衝撃の事実が発覚しました。僕はまだ4年目だからよかったようなものの、10数年の付き合いのある人もずっと名前を間違えていたわけでありまして、訂正しろよ、本人!…という気がしないでもないんですが、ま、あずまさん、改め、ひがしさんはとっても気のいいおっちゃんだったので、間違えられてもぜんぜん気にしてなかったのかも知れませんけど。で、ギブスのソロも極めて良好だったんですが、驚いたのは2番目に登場するピアニストでありまして、これがもう、サイコー!…って感じぃ? パウエルを彷彿させるスケール感とスピード感があって、相当に名のあるお方なのではないか?…と思ってパーソネルを見たらテリー・ポラードという全然よく知らない人で、しかも実はギャル系だと言うのだからびっくりしちゃいますよね。そういえばジャケットの裏側にはメンバーの小さな写真が掲載されていて、何やら黒人の高校生みたいなのが煙草を片手にピアノの前に座っているな。…と思っていたんですが、言われてみれば女の人に見えないこともないですよね。で、ピアノ・ソロの特に後半の部分は何やら神業の領域にまで到達したような盛り上がりをみせるわけでありますが、日本語ライナーによると、どうやらポラードとギブスが連弾をしているようです。どこの部分からそういうことになっているのか、僕には今ひとつよくわからんかったんですが、とにかく大変な張り切りようでありまして、続くピアノとヴァイブによる4バースも最高にエキサイティングで、いやあ、これは想像以上に壮絶な演奏に仕上がっているのでありました。ということで、1曲目はおしまい。

 2曲目の 「ロンリー・ドリームズ」 は一転してしみじみとしたバラードになっております。ギブスのオリジナルなんですが、歌モノを思わせるような綺麗なメロディですよね。しばらくはピアノ・トリオによる演奏が続くんですが、前曲では男勝りのグルーヴを発散していたポラードが、今度はテディ・ウィルソンを思わせるような綺麗なタッチでテーマを奏でております。ゴメンよぉ、男子高校生と間違えたりして。…と、彼女には謝っておかなければなりませんが、途中から登場するギブスのヴァイブもしみじみとしていて良好ですね。中間部ではエレガントなピアノ・ソロも聴くことが出来ます。ということで、3曲目。 「ディッキーズ・ドリーム」 はベイシーとヤングの名前がクレジットされておりますが、カウントさんちのベイシーと、レスターさんちのヤングなんすかね? ごくシンプルなリフ・チューンなんですが、ポラードの弾くブルージーなピアノのイントロが、もう最高っ! 思わず、「うぃぅ〜!」という、なかなか日本語表記の難しい掛け声だって出て来ちゃいます。ギブスのヴァイヴが入って来てテーマを演じるあたりは M.J.Q.を彷彿させる上品さもあったりするんですが、ハーマン・ライトのウォーキング・ベースもよく利いているし、ギブス、ポラードと続くソロも極めて上出来だと思います。ここでのポラちゃんはちょっぴりソニー・クラークとハンプトン・ホーズを彷彿させるものがありますね。で、ハマちゃんのウォーキング・ソロがあって、テーマに戻って、おしまい。いや、ここまで3曲、完璧と言ってもいいような充実ぶりでありますな。

 4曲目はスタンダードの 「イマジネーション」 ですね。

 ・「いま痔ね?」「うん、そう♪」

という曲名俳句があったような無かったような、検索サイトで調べてみても“該当なし”だったのであまり覚えがないんですが、この曲はヴァイブにはぴったりの曲調なので、ギブスくんのヴァージョンも悪かろうはずがありません。しっとりとした落ち着いた大人のバラードが展開さてているように思われます。アドリブ・パートはかなりテンポが速くなってミディアム・ファストくらいになっておりますが、ダレさせないためには賢明な措置だったと言えるでしょう。ダレますからねぇ、ゴマだれは。やっぱりポン酢との併用が望まれる次第でありますが、ということで5曲目です。ギブくんのオリジナルで、「キング・シティ・ストンプ」 。とってもストンピングなナンバーで、やっぱり酢昆布の王様と言えば、“都昆布”やろ?…という気がしますよね。イカの姿フライ、明治のカルミン&ドロップと一緒に、必ず遠足には持ってっておりました。歩いて疲れて汗をかくと、何だか無性に都昆布の表面の“すっぱい酢の粉”が恋しくなるんですよね。で、3曲目同様、ピアノのイントロが御機嫌で、掛け声やうめき声なんかも多発されております。何だか子供の声のようなものも聞こえておりますが、コモドオオトカゲの声は聞こえておりません。いや、どんな声だか知らないので断言は出来ないんですけど。で、演奏のほうはですね、テーマ部ではスインギーなダーランダーのドラミングがいいアクセントになっております。ダーランダーって、何だか今ひとつだらけた感じの名前なんですが、タイコを叩く技術は確かですね。で、テリー、テリーと続くソロも、どちらもノリがよくて楽しいです。あ、最初のテリーはギブスのほうで、次のテリーはポラードのほうですね。髪をテカテカにする整髪料はポマードなんですけど。名古屋弁では“ぽみゃーど”と発音するそうで、何だかいかにもよく伸びそうな感じがしますよね。…と、誰かが言ってたような気がします。

 6曲目の 「プリティ・フェイス」 もギブスのオリジナルで、こちらはゆったりとしたテンポのグルーヴィな仕上がりのナンバーですね。ヴァイブとベースが主体となってテーマが演奏され、あ、笛を吹いておりますな。あ、いや、隣の家の娘だと思うんですが、何やらとっても下手なリコーダーが僕の部屋まで聞こえてきております。確か三姉妹か、四姉妹か、獅子舞か、とにかく娘ばかりのご家庭だったと思うんですが、反対隣のご家庭の娘はいつの間にやらけっこうイケてる系のギャルに成長しておりました。ついこの間まで小学生くらいだと思っていたんですが、子供の成長というのは早いものですなぁ。整腸にはミヤリサンなんかがいいと思うんですけどね。で、演奏のほうはと言うと、ヴァイブとピアノが短いソロを交替で繰り出すといったちょっと小洒落たアレンジがなされていて、小品ながらもキラリと輝くプリティ・フェイス…といった感じぃ? で、7曲目の 「ザ・コンチネンタル」 は調子のいいポップ・チューンでありまして、ポップな中年にはなんとも懐かしい選曲ですよね。楽しくていいと思います。何かこれ、ポップ系のおっさんボーカルで聴いたことがあったような気がするんですが、誰が歌っていたのか思い出すことが出来ません。ああん、ここ(←喉の下あたり)まで出てるのにぃ。…というところまで出ているわけではないので、さほど気持ち悪くはないんですが、例えばゲロがここ(←喉の下あたり)まで出かかっていたりすると、けっこう気持ち悪いものなんですけどね。で、演奏自体はギブス、ポラード共々、とっても良好であります。で、残すところあと2曲です。いずれもギブスのオリジナルです。9曲中、5曲までを自作で固めて、ギブちゃんってばかなりヤル気だった模様。で、8曲目の 「ブレス・マイ・ソールズ」 はアレです。ハード・バピッシュな佳曲とでも言いましょうか、特にサビのフレーズがけっこう凝っていて、お客さん、凝ってますなぁ。…って感じぃ? ソロ先発はポラードで、後発はギブスです。どちらも共々、とっても良好であります。…って、そろそろ本格的に書くことがなくなってまいりましたが、もう少しの辛抱ですね。あ、最後にピアノとヴァイブの4バースもありました。で、テーマに戻って、おしまい。で、ラストの 「ナッティ・ノーツ」 はアレです。ハード・バピッシュな佳曲とでも言いましょうか、とっても調子のいいナンバーですね。ポラードのとってもパウエル的なソロを堪能することが出来て、いやあ、やってくれますなぁ、このオバハン。いや、ギャルと言ってもいいほど意外と妙齢なのかも知れませんが、おなじみのバップ・フレーズを交えての大熱演には、製鉄会社の人も思わず熱延鋼板を作りたくなっちゃいます。…って、勝手に作れよ!…という気がしないでもないんですが、そんなことでまあ、今日はおしまい。

【総合評価】

 期待度0%だったテリー・ポラードの活躍ぶりは思わぬ拾いものでありました。ギブスくんも骨折覚悟で頑張ってるし、ジャズに熱気を求める人には文句なしのお薦め♪…ですかね?


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