SONORITY (CONTEMPORARY)

CURTIS COUNCE (1956/10/15,1957/4/22,8/29,1958/1/6)

SONORITY


【パーソネル】

CURTIS COUNCE (b) FRANK BUTLER (ds)
JACK SHELDON (tp) <#1-4> GERALD WILSON (tp) <#5-8> HAROLD LAND (ts)
CARL PERKINS (p) <#1-4,8> ELMO HOPE <#5-7> 

【収録曲】

WOODY'N YOU / HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON? / LANDSLIDE (alt.take)
SONOR (alt.take) SO NICE / ORIGIN / BELLA ROSA
A NIGHT IN TUNISIA / A DRUM CONVERSATION

【解説】

 やあ、みんな。今度、この町に新しい水源地が出来たのを知ってるかな?ほら、役場の南のところで去年の夏から何やらゴソゴソと工事をやっていて、何が出来るのかと楽しみにしていた人も多いと思うんだけど、あれが新しい水源地なんだよ。なんや、水源地かい!…と、ガッカリした人も多いと思うんだけど、確かにそうだよね。どうせ税金を使って作るのなら、卓球とか、水球とか、鍼灸なんかが出来る、そういう楽しい施設を作って欲しいよね。ま、人口1万くらいの小さな町のことだから、水球場なんか作ったところで、いったい誰が競技するねん!?…という気がしないでもないんだけど、年寄りは多いから鍼灸に対する需要はけっこう見込めると思うんだ。でも、町のえらい人が卓球よりも水道施設を作る道を選んじゃった以上、今さら文句は言えないんだ。文句があるなら今度の町長選で今の町長には投票しないようにすればいいんだ。ま、今の町長が落選したところで、既に作っちまった水源地がどうなるわけでもないんだけど、個人的には水源地を作るという政策も、それはそれで悪くなかったんじゃないか?…なーんて思っているんだ。というのもね、この町には今まで水源地が1つしかなかったんだ。1つしかないというのはどういうことかと言うと、そこがコケちゃうと、即アウト…ということだよね。ちょっぴり専門的な言葉で言うと、“断水”ということだよね。すぐに復旧出来ればまだいいんだけど、ゴテゴテしていると一晩中、断水…ということだって考えられるんだ。断水んぐ・オールナイト、言葉にすれば〜、断水んぐ・オールナイト、嘘に染まる〜♪…って、ご陽気に歌っている場合じゃないほど、それはタイヘンな事なんだ。蛇口から水が出なくなるとどうなるかと言うと、まず第一に水が飲めなくなって喉が乾くよね。ちょっと喉が乾いたくらいのことなら我慢すればいいんだけど、もの凄く喉が乾くと、場合によっては死んじゃうこともあるかも知れないね。人間というのは空気と水がなくては生きていけない生き物だからね。さあ、どうする?これは困ったなぁ。。。

なしひろし

 水道から水が出ないのなら、自販機で“なしひろし”とか買って飲めばいいぢゃん。…って、あ、そんな簡単に物事を解決してもらっちゃ困るなぁ。ま、確かにそれはそうなんだけどね。言ってることは確かに正しいとは思うんだけど、今日は「水道水の大切さ」というテーマでお届けしているわけだから、オトナの話をまぜっ返すような発言をしてはいけないなぁ。水道がとまると、のどがかわいて、死んじゃうのかぁ。ああん、タイヘンなのぉ。…とか、そういう素直な反応を示すお嬢ちゃんのほうが僕は好きだなぁ。自販機でジュースを買って飲めばいいぢゃん。…みたいな冷静な反応を示す子は、将来きっとロクな大人にはならないと思うなぁ。だいたい“なしひろし”というのはサンガリアが出している洋梨のジュースなんだけど、そんなローカルなもの、この町には売っておらんっ!

 あ、おじさん、ちょっとコーフンしちゃったね。コドモ相手にそんなムキになってもしょうがないよね。で、百歩譲って、喉が乾いたら自販機でジュースを買えばいいとしても、じゃ、今度はおなかが空いたらどうするかな?さいわい、おうちには買いおきしてあった“ペヤング・ソース焼きそば”があるんだけど、いざお湯を沸かそうとして水道の蛇口をひねっても、水が出ない。いやあ、これは由々しき事態だよねー。目の前に“ペヤング”があるのに、食べれない。これほど悔しいことはないよねー。おじさんは昔、出張の時にうちから“ペヤング”を持っていって、ホテルの電気ポットで湯を沸かして作ったことがあるんだけど、いざ食べようとしたら、割り箸がなかったんだ。いやあ、これは悔しかったなぁ。あまりにも悔しいから筆箱から青と黄色の蛍光ペンを引っ張り出して、それを箸の変わりにして食べたんだけど、おかげで蛍光ペンのキャップのところに青海苔が挟まって取れなくなっちゃったんだ。おじさん、血液型がA型で几帳面だから、そういうのって何だか許せないんだよね。結局その青海苔ペンはごみ箱に捨てちゃったんだけど、今日のお話の場合、水道から水が出なくて“ペヤング”を作ることさえ出来ないわけだから、事態はより深刻だよね。で、今度ばかりは自販機でジュースを買ってきても駄目なんだ。自販機で“なしひろし”を買ってきて、ポットで沸かして焼きそばを作ったりしたら、それはおそらく“ゲロまず”だと思うんだ。さあ、どうする?これは困ったなぁ。。。

 マックスバリューで“六甲のおいしい水”を買ってきて、それで作ればいいぢゃん。…って、やっぱりそうきたかぁ。いや、きっとそうくるだろうな。…って、僕も思ってたんだよね。だいたい君の発言パターンは読めるようになってきたんだよね。ああん、“なしひろし”で“ペヤング”作ったら、とってもまずそうなのぉ。…みたいな素直な反応を示してくれることは、これっぽっちも期待してなかったんだよね。はいはい。スーパーでミネラルウォーターを買ってくれば、それでいいよね。じゃ、二百歩譲って“ペヤング”は何とかなるとしても、じゃ、便所で垂れ流したウンコの立場はどうなるかな?もし水道が止まって水が流れなくなったら、君のウンコはずっと便器の中にいることになるんだよー。これは嫌だよね。もの凄く嫌だよね。おじさんは昔、公園の給水ポンプが壊れて、便所の水が流れなくなってしまった現場に修理にいったことがあるんだけど、そのあまりの汚らしさに呆然としちゃったんだよね。飲み水よりも、“ペヤング”も、まずはウンコやな。…と、水道の大切さを改めて見せつけられた思いがしたんだけど、さ、君はこの惨状に耐えられるかな?

 え?僕の家の便所は、ぼっとん?それはすまなかったねぇ。でも、町長のおじさんのうちの便所は水洗なんだよね。水洗便所の芳香剤には水仙の香りを推薦する。…とか議会で言ってたんだよね。んなもん、何の香りにしようと町民の勝手ぢゃん。…という気もするんだけど、とにかくまあ、町長のうちの便所は水洗で、おまけにウォッシュレット付きなんだよね。水道が止まってウォッシュレットの水が出なくなって、紙で拭く破目になったら、痔になるぢゃないか!…というのが、町長が新しい水源地を作ることを決意した直接の動機らしいんだけど、それにワシは“なしひろし”は嫌いじゃ!…とも言っていたんだ。町長ともあろうものが特定企業の一商品をそのように罵倒したりしてもいいのか?…という気がしないでもないんだけど、新しい水源地の必要性を強調したいがあまり、思わず感情的になっちゃったんだろうね。ま、オトナの世界ではよくある話なので、大目に見てやって欲しいな。で、水道事業の重要性に関しては、ま、ワカランでもないんだけど、それなら何も新しい水源地を作らなくても、今ある水源地を改修するなり、壊れないようにしっかりメンテをすればいいんぢゃないか?…という意見もあると思うんだよね。ま、正直、僕もそう思うんだけど、でもまあ、すでに新しい水源地を作っちゃったものはしょうがないしぃ。それに今、古い水源地のメンテをしている業者というのがとてつもなくいい加減なんだよね。先日も残留塩素の濃度が下がったと言うので、ここの兄ちゃんが現場を見に来たんだけど、「現場を見に来たけど、よくわかんないしぃ。」…とか言って、そのまま帰っちゃったんだ。それでは困るから次の日も呼びつけたら、今度はなにやらゴソゴソやってたみたいだけど、そしたら今度は取水ポンプが自動で起動しなくなって、配水池の水位が下がって警報が出て、もう大騒ぎだったんだよね。ホントにもう、直しに来てるんだか、壊しに来てるんだか分かったもんじゃなくて、役場の関係者の間では“ぷちテロリスト”とか呼ばれているらしいんだけど、当の本人はみんなが大騒ぎしているのをよそに、勝手に有給休暇を取ってパルコール嬬恋に春スキーに行ってたと言うんだから、何をいわんやだよね。ま、新しい水源地が既に稼動していたから大事には至らなかったものの、世の中、どんなアホな業者がいるか分かったものじゃないから、やはり予備の水源地を作ったのは正解だったと思うなー。

 で、先日、新しい水源地の“通水式”というのが行なわれたんだけど、その席に当の本人がちゃっかり顔を出しているんだから、あきれた話だよね。あつかましいよね。こういうのを世間では“厚顔無恥”って言うんだろうね。雪焼けして真っ赤な顔をして、おまけに何だかムチムチになってたりして、こういうのを世間では“紅顔ムチムチ”って言うんだろうね。そういえばおじさんは昔、マニアの集まるフーゾク店で睾丸を鞭で叩かれたことがあるんだけど、アレは痛かったなぁ。とっても痛かったんだけど、それがやがて悦びに変わったりして、いや、みんなも一度、試してみるといいと思うなぁ。あ、話がちょっと脱線しちゃったね。おじさん、ちょっぴり脱腸の気があるからね。学生時代には同じ病気に苦しむ人たちと、“脱腸倶楽部”というのを結成していたこともあるんだよ。で、新しい水源地の“通水式”なんだけど、例の壊し屋の兄ちゃんはどうやら、お土産に紅白まんじゅう助六寿司が出るらしい。…という噂を聞きつけてやってきたみたいだね。でも、来賓として呼んでいるわけでも何でもない下っ端に、お土産なんか出るわけないんだよね。式が終わっても何にも貰えなくて、何だか呆然としていたみたいだけど、いい気味だよね。仕方がないから近くのマックスバリューで “キャベツメンチバーガー” を買って食べてたみたいだけど、何だか助六寿司よりも美味しそうで、ちょっぴり羨ましかったなぁ。だいたい、今どき “紅白まんじゅう” というセンスもどうかしてると思うなぁ。おじさんはどちらかと言うと、饅頭よりも珍獣のほうがよかったなぁ。南アメリカでアルマジロを捕まえてきましたぁ。…みたいな。いや、そんなの貰っても迷惑なだけだと思うんだけど。そういえば水源地の前の水路にヌートリアがいたとか言って、名古屋から来たコウムラくんが騒いでたなぁ。あんなもの、この辺ではちっとも珍しくないんだけどね。若いギャルよりもヌートリアのほうが多いっていうくらいで、僕も一度だけ見たことがあるんだ。いや、死体だったんだけどね。でも僕にはネクロフィリアの気があるから、何だか余計にコーフンしちゃったなぁ。ま、それはともかくとして、おじさんは今回、新しい水源地に名前を付けるっていうとっても大切な役目を引き受けたわけなんだけど、いや、この町で2番目の水源地だから 「第2水源地」 でいいんじゃねーの。…という気もするんだけどね。でもまあ、命名手数料として“紅白まんじゅう”を貰った立場上、もうちょっとひねった名前にしないとまずいかな?…という気もするんだよね。そこでまあ、えーと・・・、そうだなぁ。“清子”なんてのはどうかな?その心はずばり、水源地清子…ってか?

 ということで今日はカーティス・カウンスだね。コンテンポラリー盤の 『ソノリティ』 というのを紹介してみようと思うんだけど…って、あ、まだヘンな人格が残ってますね。いや、新しく竣工した水源地の操作説明書を作らねばならなくなって、“子供でもわかる水源地のつかい方”みたいな話を書こうとしたら、何だかまったく違う路線の読み物になってしまいました。書いているうちに終始がつかなくなって、オチのところがかなり強引な上に、つまらん。…という結果になってしまいました。心から反省しております。あ、ここでひとつお知らせがあるんですが、今日からこの“jazz giant”の原稿を短くすることにしました。このところ、1回あたりの分量が30KBくらいになっていて、自分で読み返してみても、無駄に長いだけやん。…という気がしてきたので、手抜きの意味も含めて20KB程度に絞ってみたいと思います。いや、そのことによって内容が凝縮されるのかというと、それとこれとは話が別で、ただ単に字数が少なくなるだけのことなんですけどね。ということで、さっそく本題に入りましょう。カーティス・カウンスです。主に西海岸で活躍した黒人ベーシストなのではないか?…という気がします。詳しいことはわかりません。いや詳しいことを調べてみてもいいんですが、今日から分量を少なくすることにしたので、紹介するだけのスペースがありません。ほら、ただ単に字数が少なくなっただけの話で、中身のほうはちっとも充実しませんね。で、さっそくアルバムの概要について説明したいと思うんですが、これはアレです。寄せ集めです。寄せ集めだけにジャケットのほうも何だかとっても適当で、ただカウンスがベースを弾いているだけです。ま、妙に宇宙っぽくしてみたところで、見ているほうが恥ずかしくなるだけなので、これはこれでいいと思うんですけどね。でもせっかくのコンポラ盤なんだから、女医さんがあっはん♪…しているような、もうちょっと洒落っ気のあるジャケットでもよかったような気もするんですけどね。あ、参考作品としては、 これこれ あたりですね。

 で、サイドマンはアレです。おなじみの面子が揃っております。テナーがハロルド・ランドで、トランペットがジャック・シェルドン、ピアノがカール・パーキンスで、あとはまあ、適当。…といったところです。寄せ集めなのでトランペットがジェラルド・ウィルソンになったり、ピアノがエルモ・ホープになったりするのもあります。ま、アルバムの概要としてはだいたいそんなところです。ということで、では1曲目に参りましょう。ジャック・シェルドンが入っているほうのセッションですね。あ、シェルドンというのはアレです。自分で麺を温めて、ツユを注いで、具をトッピングする方式のうどん屋さんですね。…って、それはシェルドンではなくて、“セルフうどん”ですかい。個人的には“ちくわ天”をうどんに乗せて食べるのが好きです。でもそれはあくまでも個人的な話なので、私、“ちくわ天”をうどんに乗せて食べるのは嫌い。…というギャルがいたとしても、そのことで彼女を責めたりはしません。心が広いですからねぇ、僕って。でも付き合うならやっぱり、“ちくわ天”をうどんに乗せて食べるのが好きなギャルのほうがいいかな?…という気はします。心当たりのある人は是非メールにて連絡して下さいね。いや、たぶん誰も送ってくれないとは思いますけど。最近、人生にちょっぴり悲観的になってまるからね、僕って。で、1曲目は 「ウディン・ユー」 と言う曲です。「ウドンよぉ。」ではありません。僕はウドンと蕎麦ではどちらが好きかというと、どちらかというと冷麦はあまり好きではないタイプなんですが、思ったよりもちょっとゆっくりしたテンポでテーマが演奏されます。イントロの部分はけっこうノリのいいラテン調なので、テーマが始まった瞬間、何だか肩透かしを食らったような気分になりますが、テナーとペットのユニゾンによるテーマは、ま、慣れてしまえば、こんなものかな?…と。サビの部分だけペット抜きになる演出もなかなか洒落ておりますな。で、ソロ先発はハロルド・ランドです。僕、けっこう空きなんですよね、ハロ・ラン。ここでも実に余裕の感じられる渋いプレイを披露してくださっております。続くカール・パーキンスのソロは不器用そうでいて、それでいて意外と流麗だったりして、これまたなかなかよい感じです。トランペットのセルフうどん君は時折ハイノートや倍テンポをまじえたりして、なかなかお達者でありますな。で、最後はきっちりとリーダーのピチカート・ソロもフィーチャーされて、その後、アンサンブルとドラムスの洒脱な掛け合いみたいなパートもあって、完膚なまでにハード・バップしておりますなぁ。出だしのテーマがなんだか間延びしていて、どうも何だか今ひとつやん。…みたいな印象があったんですが、最後まで聴いてみたら演奏のほうは実に完璧でありました。以上、あまりボケのない解説でありましたが、とりあえず1曲目はおしまい。

 2曲目は 「ハウ・ロング・ハズ・ディス・ビーン・ゴーイング・オン?」 という曲です。 excite翻訳 にかけてみたら 「これは、どれくらいの時間進んでいましたか?」 という答えが出たんですが、これはどうにもあまりエキサイトな訳ではありませんな。何だか今ひとつ面白みがないので、今度は日本語の訳語を中国語に翻訳してみたんですが、すると 「這個,多少的時候間前進著?」 というのが出て、やはり大して面白くはありませんでした。やってみるだけ時間の無駄でしたね。しかしこの中国語翻訳というのは実に遊べるサイトであることが判明したので、これはまた次回の前半ネタにでも使うとして、で、演奏のほうはアレです。シェルドンをフィーチャーした、何ともしみじみとしたバラードでありますな。「ハウ・ロング・なんたら」という、たいへんハウ・ロングな曲名にはあまり見覚えがなかったんですが、曲自体はとってもよく耳にするお馴染みのナンバーでありました。何と言うか、思わずおうちに帰りたくなるような郷愁を誘うメロディが印象的です。シェルドンがリードする主旋律にランドのテナーが絡む形でテーマが演奏され、で、ソロ先発はパーキンスでありますか。これまた絶妙の歌心ですよね。…と思っていたら、すぐにテーマに戻って、演奏は終わっちまったんですが、ま、バラードなんてものはこの程度の小品に抑えておいたほうが無難かも知れません。あまり長々とやり過ぎると、クドいしぃ。で、3曲目はハロ・ランのオリジナルの 「ランドスライド」 という曲です。これはアレです。『ランドスライド』 というカウンスのリーダー作で演奏されていた曲の別テイクです。いかにも日本人好みのメロディが印象的でありまして、あ、そうそう。印象的と言えば、浣腸のスペシャリストである栗林観鳥センセイの名前を何気なく中国語訳にしたところ、“栗林印象鳥”という回答が出て、かなり意外な感じがしました。逆に“栗林観鳥”を中国語に見立てて日本語訳を試みたことろ“栗林か?鳥”と出て、何だか今ひとつよくわからなかったんですけどね。で、演奏のほうはというと、ベースのピチカートだけをバックにランドがテナーを吹く渋いイントロに続いて、一転して速いテンポのテーマが登場する導入部がいいですね。こういうのをヤンキーって言うんだぜ。…と、不良に走った少年が言っておりましたが、言わねーよ、んなこと。こういうのをファンキーって言うんですよね。…というのが正解ですね。もうちょっと音楽のことなんかも勉強してから不良に走るようにしましょうね。で、テナーとトランペットのユニゾンによるテーマは、サビの部分が特にいいですね。サビの部分がどのようにいいのかというと、何だか寂れた感じがするところがいいですね。…って、アカンやん。寂れとったらアカンやん。そうではなくて、そこはかとなく哀感の感じられるところがいいですね。で、テーマの後、ランドがドライブ感に富んだソロを披露して、続くシェルドンの黄昏れた吹きっぷりも良好です。パーキンスのブルージーなピアノもとっても麒麟児だし、カーティス・カウンスのピチカートも堪能出来て、で、その後はテナー→ドラムス→トランペット→ドラムスの4バースでありますか。これぞハード・バップの神髄にして、サザエさんの行水って感じぃ?いや、たまにあるんですよね、サービス・シーンで。いや、あまりソソられるものはないんですけど。

 …と、ここまで書いて約 18KB ですかい。なかなか 20KB 前後にまとめるというのは難しいものでありますが、4曲目は 「ソナー」 という曲です。ファンキーというよりむしろ、ハード・バピッシュな佳曲といった感じでありまして、ほのぼのとした明るく楽しく健全な娯楽。…といった雰囲気が漂っております。シェルドンのミュート、パーキンス、ランドと続くソロはどれも良好です。そんだけ。…って、これくらいのペースで書いていかないと後半を 10KB 程度で納めるのは苦しくなっちゃいますよね。そっかぁ。前半に余計なことを半分くらい書いてるから、後で苦しくなっちゃうんだぁ。…ということに今さらながら気付かされた次第でありますが、ということで、5曲目です。「ソー・ナイス」 という曲です。ここから録音日とメンバーが代わって、トランペットがジェラルド・ウィルソン、ピアノは曲によってエルモ・ホープカール・パーキンスが交替で登場することになります。で、手初めはホープ参加のセッションでありまして、曲を作ったのもエルモ・ホープ、その人でございます。これほどホープらしい曲というのは、そうないっす。…という感じのナンバーでありまして、ちょっぴりタッド・ダメロンの作風を彷彿させるところがありますな。ソロ先発のランドは安定路線…って、ま、はっきり言って、どの曲でも同じ解釈ぢゃん。…みたいなところが確かにあるんですが、ま、それもひとつの個性ということでありまして。で、ソロ2番手のウィルソン君は、シェルドン君とはまた違った感じのトーンの持ち主で、でもやっぱり同じように黄昏れていて、いい感じです。ホープのソロも“らしさ”が出ていて、いいです。で、カウンスのピチカート・ソロがあって、4バースがあって、後テーマのアンサンブルはちょっぴり乱れて失敗気味なんですが、ま、ジャズの世界にはよくある話でありまして、ま、そういうことで、おしまい。

 6曲目の 「オリジン」 もホープのオリジナルです。ついでに言うと、7曲目の 「ベラ・ローサ」 も同様です。で、 「オリジン」 のほうはちょっぴり凝り過ぎて、結果的には失敗だったなぁ。…といった感じの仕上がりになっておりまして、ま、ジャズの世界にはよくある話なので、あまり深く追求するのはヤメにしておきます。各自のソロにも、ちょっぴり苦悩の跡が感じられる…ということを指摘するに止めて、さ、 「ベラ・ローサ」 ですね。こちらはアレです。ホープらしさのよく出た作品であるように見受けられます。確かこれ、ルー・ドナルドソン名義のブルーノートのセッションでも演ってましたよね。アルバムで言うと、 『クリフォード・ブラウン・メモリアル・アルバム』 ということになるんですが、10インチ盤を2枚まとめて12インチ化する際、収録時間の関係でこの曲はボツになっておりますので、サービス・トラック入りのCDでないと聴けなかったりするかも知れません。とまあそんなことで、残すところあと2曲ですね。ここまで来ればもう、終わったも同然ですね。終わったも同然でありますが、まだ完全に終わったわけではないので、ここで気を緩めてはいけません。ここで油断すると、恐ろしくつまらないボケとかが出ちゃうかも知れません。気を引き締めてまいりましょう。で、8曲目はおなじみ、「チュニジアの夜」 でありますな。チュニジアというのはアレですね。ギャル系がよくかかる、すけべ系の病気ですよね。…って、それはクラミジアやがな。…って、ちょっと油断したら、とてつもなくつまらないボケになってしまいましたが、だから言わんこっちゃない。。。で、気を取り直して本題に入るとですね、テーマの部分でカーティス・カウンスが珍しくアルコで弾いているのが、ちょっぴり珍しいですね。ま、バックで何だか地味ぃに弾いてるだけなので、人畜に対する害はほとんど無いと言ってもいいんですけどね。でもって、ソロ・パートではハロルド・ランドの元気さが目に付きますね。この曲はトランペッターにとってのショウケース的な一面があるんですが、ジェラルド・ウィルソンの出来は今ひとつ地味であります。で、後半のセッションでは唯一、カール・パーキンスがピアノを弾いているんですが、こちらのほうは概ね良好ではなかろうかと。最後にカウンスのソロもフィーチャーされますが、こちらはきっちりピチカートでまとめているので、ご安心のほどを。でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、ラストです。「ア・ドラムス・カンバゼーション」 は全体的に寄せ集めムードの高い本作にあって、なおかつCDだけのオマケ曲というのだから、これは大いに期待が持てるところですよね。きっと、しょうもない演奏なんやろうな。…という展開が大いに期待されるところであります。で、 実際に聴いてみたところ、 「ア・太鼓の会話」 というタイトルから、何となく想像は付いていたんですが、やっぱりと言うか何と言うか、ドラムスの無伴奏ソロなんですな、こりゃ。ま、最初から無かったものとしても、大勢に影響はないでしょう。ということで、おしまい。

【総合評価】

 寄せ集めということで、あまり統一感には期待が持てなかったんですが、ま、寄せ集めにしては、まとまりがあるほうかな?…といった感じはあります。全編を通してテナーがランド…というのが、統一性に大きく寄与しているのではなかろうかと。2人とトランペッターと2人のピアニストも、それぞれ良好です。これでもう少しジャケットに華があったらねぇ。ナースがあっはん♪…という仕様での再発を希望する次第であります。ちなみに今日の原稿で約 24KB でありましたが、どんなもんすかね?


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