BALLADS FOR TRANE (DENON)

ARCHIE SHEPP (1977/5/7)

BALLADS FOR TRANE


【パーソネル】

ARCHIE SHEPP (ts,ss) ALBERT DAILEY (p) REGGIE WORKMAN (b) CHARLIE PERSIP (ds)
【収録曲】

SOUL EYES / YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS / WISE ONE
WHERE ARE YOU? / DARN THAT DREAM / THEME FOR ERNIE

【解説】

 選挙ですなぁ。選挙ネタというと、昔、ちょっぴり好きだったOLさんから電話がかかってきて、何だろう?…と思って、心をときめかせながら電話に出ると、「坂口力をよろぴく♪」と言われた。…とか、昔、UFO党に投票した。…とか、小学校の児童会の選挙の立会演説会で応援弁士というのをやったが、弁士という言葉は便器に似てるよね。…とか、もはや何度も語り尽くされたような話しか思い浮かびません。 仕方がないので、今日は“UFO党ぺヤング党”というテーマでお届けしたいと思いますが、僕は断然、カップ焼き蕎麦は“UFO”だと思いますね。だって、ウチのほうでは“ぺヤング”、売ってないしぃ。…という人たちが集まって結成した政党だとばかり思っていたんですが、ぜんぜん関係なかったんですな、UFO党。ま、多分、違うだろうという気はしてたんですが、何でもいいやぁ。…と思って投票してしまった僕は選挙を舐めていたと言わざるを得ませんが、92年参議院比例代表区選挙では数々のくだらん政党が誕生しましたよね。ちなみにUFO党の政策は“開星論”なんだそうですが、いや、ちっとも知りませんでしたな。そんなことも知らずに投票してしまった僕は選挙を舐めていたと言わざるを得ませんが、ま、当時は政見公約を掲げたマニフェストもありませんでしたので、しょうがないよね?…という気がしないでもありません。しかし、多分、今年の流行語大賞に選ばれるに違いない“マニフェスト”という言葉も、何だか意味がよくわかりませんな。僕たちの業界で“マニフェスト”と言えば産業廃棄物の管理票を意味するわけでして、だから“選挙のマニフェスト”とか言われると、「発電機用のエンジンから抜き取った古いオイルを産廃処理したようなフリをして、実は整備工場でドラム缶に入れて燃やしちゃいました。わはははは。」…みたいな話しか浮かんでこないんですよね。…って、いや、そのような環境に優しくない政党には投票しないほうがいいと思いますけどね。

 で、とりあえず今日は“開星論”について論じてみようと思うんですが、いや、海星高校の出身である僕としては、なんだか他人事とは思えないところがありまして。で、いろいろと調べてみたところ、この“開星論”というのはインターナショナルをも超越し、もはやコスモポリタンとしか言いようがないようなナポリタン。…といった壮大なスパゲティの境地にまで達している概念でありまして、ま、平たく言えば“星を開こう”ということらしいんですけどね。“開国”に対して、“開星”。アジだって開くんだから、だって開くべきではないか?…というのがその主張の根底にあるようですが、いや、アジを一緒にしてはいけないような気もするんですけどね。ま、いずれにせよ話があまりに抽象的すぎて、今ひとつよくわからんところがあるんですが、“臨海副都心にUFOの着陸地を作り、世界に先駆けて宇宙間友好都市宣言”…と東京都議会に陳情したこともあったようです。いや、“UFO”といっても、それは“未確認飛行物体”とは別の略称、例えば“ウンポコ・フリチン・アウトロー”の略称とかで、政策的にはもっとマシなものだとばかり思っていたんですが、マジでUFOな政党だったんですな。いや、自分で投票しておいてナンですが、こういうワケのわからん政党が議席を獲得しなくてよかったと思います。東京の臨海副都心にUFOの着陸地って、それこそ無駄な公共事業というものでありまして、どうせ作るのなら、桑名駅前パルの跡地に作れって!…と思わずにはいられません。どうせ今でも幽霊ビルなんだから、UFOくらい着陸したところで市民は誰も文句を言わんでしょう。

 ということで、今日は“桑名駅前パル”について考えてみたいと思いますが、僕が物心ついた頃、パルというのは既に建っていたような気がします。僕が物心ついた頃、浜名湖の遊園地パルパルが既にあったかどうかはサダカではありませんが、塩サバ2号が子供だった頃、まだ桑名駅前にパルはなかったようです。調べてみたところ昭和47年に完成したようですね。塩サバ1号くん4ちゃい2号くん9さい。なるほど、物心の“つき具合”としては納得のいく年代でありますな。当時の9歳児にとって、桑名に6階建の超高層ビルが出来るというのは画期的な事件であったに違いなく、何せ6階建といったら屋上から飛び降りたら死んじゃうくらいの高さですもんね。ま、その気になればチェット・ベイカーみたいにホテルの2階の窓から落ちて死んじゃうことも可能なんですが、6階建ならチェット3人分落ちることも可能です。凄いことになっちゃいましたなぁ。しかもパルには地下までありました。ますますもって凄いことですよね。子供にとって地下というのは憧れの的でありまして、ウチがもし大金持ちになったら、庭に池を作って鯉を飼うんだー。…とか思ってました。鯉に恋する児童だったわけですが、第1候補が“池の鯉”で、それでもまだ資金に余裕があるようだったら地下室を作るんだぁ。…とか思っておりました。地下室を作ってどうするのかというと、卓球台将棋盤碁盤を置いて、娯楽室にしちゃおう。…という壮大な夢でありまして、もしそれが実現すれば、わざわざ公民館まで行って卓球をしなくても済むわけですもんね。これはもう、とんでもなく凄いことだと思います。が、残念ながらウチは大金持ちにはなれず、それどころか火事で燃えたりしたわけでありますが、再建後のさば家のダイニングには“床下収納庫”というのが出来て、何だかちょっぴり“プチ地下室”?…といった感じで、とっても嬉しかったものでございます。

 で、1年くらい遅れて“メイト”というのが出来たんでしたっけね?“パル”と“メイト”。桑名駅前のビルの名前は“友達シリーズ”で行こう!…という方針のようでありますが、こちらも同じく地上6階地下1階の超高層ビルでありまして、しかも“パル”とは連絡通路でつながっておりました。“高層”と“地下”と“連絡通路”というのが僕の考える“都会3要素”でありまして、 しかも桑名駅には近鉄特急だって停まっちゃうし、ま、近鉄のノンストップ特急は停まらないんですが、ノンストップなんだから停まらなくても仕方がなくて、国鉄(現・JR)の特急「南紀」だって停まったり、停まらなかったりするという、いやこれは“2本に1本の割合で停まる”という変則パターンなんですが、とにかくまあ、僕が物心ついた頃、桑名はすっかり都会になってしまっていたわけでありまして。で、その都会の象徴の“パル”でありますが、半分はジャスコ(現・イオン)でありました。しかし何ですな。“ジャスコ”というのもよく考えるとヘンな名前ですよね。僕たちは常日頃から何気なく、“ジャスコで会いましょ、フフフフフフフフフ、ジャスコで会いましょ、ジャスコでね♪”…という歌を歌ったりしているわけでありますが、いや、途中の部分は歌詞をよく覚えていないからハミングになっちゃいましたが、陽気な奥さんは“ジャスコの歌”をハミングしながら近所のジャスコへ柔軟剤の“ハミング”を買いに行ったりするわけです。そんなことでいいのか!?…と、僕としては思ってしまうわけです。ジャスコの社名の由来も知らずに、お気軽に“ジャスコの歌”をハミングしたりしてもいいのか!?…と、僕はその奥さんを問い詰めてみたい気持ちで一杯なんですが、いや、僕も“ジャスコ”の社名の由来はよく知らないから、あまり人のことを言えた義理ではないんですけどね。とりあえず“パル”だけで1回分の原稿をまかなうのは無理な相談なので、相変わらずの“語源ネタ”ではありますが、ちょっと調べてみましょう。

 えー、ジャスコの前身は“岡田屋”と言います。桑名の隣の四日市が創業の地です。民主党の岡田克也クンの父親が“ジャスコ”(現・イオン)の会長をやっております。桑名市は衆議院選挙では三重3区ということになるんですが、岡田克也クンが立候補します。もう、選挙をやる前から結果は見えておりますね。岡田クンに投票しておけば、“岡田屋”(←と、地元の年寄りは今だにそう呼んでいる。)で万引きした時に大目に見てもらえるかも?…と、密かな期待を抱いたりしております。対立候補の自民党の平田クンは、どうせ落ちても比例区のほうで復活するので、実にまあ何というか、意味のない話だと思います。 とにかくまあ、いつぞやの選挙の際、「“岡田屋”が“ジャスコ”になって○○年」…というコマーシャルを流したのは、岡田クンの宣伝活動ではないか?…などと対立候補に文句を言われておりましたが、“ジャスコ”というのは “(J)apan (U)nited (S)tores (Co)mpany” の略なんだそうです。へぇ〜。さ、これで心置きなく“ジャスコの歌”をハミングで歌うことが出来ますね。…って、もはやそんな歌、どこにいっても流れてませんけどね。で、続いて、“ジャスコ”はどうして“イオン”と改名したのか?…という問題を検証してみたいと思いますが、何故だか理由はよくわかんないんだけど、ラテン語で“永遠”を意味する“イオン”に社名変更した…と。ま、“ジャスコ”って何だか、イナカの安っぽいスーパーって感じぃ。…という印象が定着しちゃったから、ここらでひとつ、イメージ一新…という意図もあったんでしょうが、で、“ジャスコの歌”で思い出したんですが、“パルの歌”というのもありました。あるいは、正式には“お買い物はパル”とか言うのかも知れませんが、少なくとも桑名水郷花火大会の仕掛け花火で出てくる文字は“お買い物はパル”…でありました。

 “こんにちは〜、パルです〜、明るい夢のお手伝い〜、パルでフフフフフフフ〜♪”…って、最後は相変わらずハミングになっちゃったし、3番くらいまであった筈の歌詞がごっちゃになっているかも知れませんが、「懐かしいパルの歌が聴けます。」…というサイトは “file not found” になってたし、今となってはもう、正しい歌詞を調べる術(すべ)はありません。いや、もうちょっと頑張ったら調べる術(すべ)があるのかも知れませんが、そこまでする気力がないというか、そこまでする必要がないというか、ま、別にどうでもいいと言うか。で、“パル”は半分が“ジャスコ”でしたが、残り半分はテナントでした。えーと、どんな店が入ってましたっけ? えーと、まずは子供たちの憧れの的だった“地下1階”から記憶を辿ってみたいと思いますが、“ジャスコ”のほうは通例どおりの生鮮食料品売り場で、テナントのほうもそれに呼応して食い物関係の店が多かったような気がします。えーと、まずは魚屋が2件。以前、どこかでネタにしたことがあったと思いますが、 “ととや” というそのまんまのネーミングの店と、“くさりや”という魚屋らしからぬネーミングの店。コドモ心にも “くさりや” はアカンやろ。…と思ってしまいましたが、経営者のオトナはそうは思わなかったんですかね? とにかくまあ、コドモにとって魚屋というのは別にどうでもいい存在だったので、名前のイメージの悪さがタタって潰れたとしても、別にどうでもいいやぁ。…とか思っていたんですが、その心配もなく、“ととや”共々、けっこうはやっておりました。あとはえーと、名前は忘れてしまいましたが、ソフトクリームを売っている店がありましたな。コドモの頃、親の買い物に着いて行ってパルの地下でソフトクリームを食べさせてもらうのが楽しみでありました。で、コドモの憧れと言えば “すがきや” を外すことは出来ません。が、「“すがきや”のラーメンは毒(←カラダによくないという意味?)やで、あかん。」…とか言われて親には食べさせて貰えませんでしたので、食えるようになったのは自前で金をくすねることが出来るようになった高校生になってからでありますな。しょうゆ味とか、塩味とか、味噌味とかいった区分はなく、得体の知れない白濁スープのみという商品構成でありまして、あまりにクソ安かったものだから、「アレはでダシを取ってるんだぁ。」…という都市伝説が生まれたりしましたが、蛇なんか使ってたら、かえって経費が嵩むだけのような気もしますけどね。安いサバ節とかを使ったほうがよっぽど安上がりだと思います。

 で、地下の角っこのところには “かどや” という店がありました。だんごとか大判焼きなんかを扱っている店なんですが、いつもほとんど客がおらず、うちのおかんは、「あれでよくやっていけるねぇ。」…と、その店の前を通り過ぎる度に言っておりました。それほど店の経営状態が心配なんだったら、だんごの3本くらいは買っていけばよさそうなものですが、「美味しくないからねぇ。」…とか言って、いつも素通りしておりました。それでもずっと店が継続していたところを見ると、僕たちの見てない頃を見計らってこっそりと買っていく客がいたに違いないんですが、それはさておき、次は1階です。“ウシオ書房”という本屋と、“川スミ”という眼鏡・時計・宝石の店、それに“まつ重”という文房具屋がありました。鉛筆とか消しゴムと言ったチンケな文房具ならウチの近所の “きむら” でも用が足りたんですが、ちょっとハイカラなものになると、パルまで足を伸ばすことになります。ちょっとハイカラなもの…というと、具体的には万年筆のインクだとか、水性ボールペンだとか。油性のボールペンなら “きむら” でも売ってるんですが、水性となるともう駄目です。で、あとはえーと、“シルバー模型”ですか。僕はここで高校生の頃、“寿司一丁”を買いました。安っぽいチョロQの寿司バージョンみたいなもので、マグロイカ玉子握り寿司が。ゼンマイ仕掛けで走るという。いやあ、画期的でした。玉子なんか、自分でクルっと巻きつける“海苔のパーツ”まで付いておりましたもんね。で、エスカレーターに乗って2階3階あたりは、おばさんの服やら、おじさんのパンツやらを売っていて、コドモにはまったく興味なし。いや、お姉さんのパンツには非常な興味を持っていたんですが、未使用のものにはさほどソソられるものを感じないしぃ。 ということで、4階まで行ってしまいましょう。エスカレータを降りた正面が“コマチヤ”というおもちゃ屋さんでありました。いや、天国でしたな。ちなみに僕が子供の頃、どうしても欲しかったのは“水飲み鳥”と“マイティモー・キャタピラ”でありまして、“水飲み鳥”のほうはもうちょっと大きくなってから塩サバ2号が東京土産に買ってきたような気がするんですが、“マイティモー・キャタピラ”のほうはついぞ手に入れることが出来ませんでしたなぁ。“マイティモー・キャタピラ”というのはどういうものかと言うと、キャタピラのついた建機のオモチャで、前向きに押してやると何だかその勢いのまま前のほうにゆっくりと進んでいくという。チョロQみたいに後ろに引っ張ってから前に進むのなら、ゼンマイだなぁ。…ということで納得がいくんですが、前に押して前に進むというところが実にこう、斬新でした。コドモ時代に唯一、万引きしたろかい!?…と、マジに考えたほど手に入れたかったんですが、良心の呵責に負けてしまって、いやあ、今から思えば残念なことをしちゃいましたなぁ。あ、そういえば高校生の頃、万力万引き…というのは語呂がいいかな?…と思ったことがるんですが、いや、アホらしいので実行には移しませんでしたけどね。

 で、5階。エスカレータで上ったところには“桑名スポーツ”がありました。グローブとか、バットとか、卓球のラケットなんかは、大抵ここで買いました。で、ジャスコの文房具売り場が確かこの階だったし、電化製品の“関西電波”もここでしたよね?自前で買うには手が出ないし、万引きするには荷が重いし…といった製品ばかりでありましたが、見ているだけで天国気分でしたなぁ。あ、親にねだって買って貰ったものもありますな。“ホシデン・ルンルン”という、とってもお洒落な名前の格安ヘッドフォンとか。で、6階は半分が催事場みたいになっていて、半分はレストランだったような気がします。あれは小学校6年生頃のことでしたか、母方の祖父ちゃんにパルに連れて来て貰って、ここで “かしわラーメン” というのを食べさせて貰ったことがありました。それからすぐ、その祖父ちゃんは死んでしまって、僕にとって祖父ちゃんは “かしわラーメン” だったよなぁ。…と、今になってもしみじみと思い出されるわけでありますが、そして屋上。ペントハウスみたいなところにペットショップがあって、コマチヤと、関西電波と、ペットショップ。この3つが僕がパルの中でいちばん好きな場所でありました。いやあ、僕にとってパルというのは青春そのものでしたなぁ。

 …が、潰れちゃいました。「“パル”の隣に“パル2(仮名)”が出来るって。」…という噂もあって、僕たちは期待に胸を膨らませていたんですが、“パル2(仮名)”どころか、パル本体のほうが潰れちゃいました。近くに“アピタ”が出来た。…というのが第1の理由、駅前のスーパーは駐車場不足からどこでも経営不振…というのが第2の理由、が、いちばん大きいのはパルの経営会社がバブルに浮かれて“員弁パル”を全面拡張して“パリオ”というのを作っちゃった、そのツケが回ってきたわけでありますが、“パリオ”のほうは“ヨシヅヤ”になって復活したというのに、“桑名パル”のほうは未だに廃墟のまんま。どうなっとるんですかい? いや、今年の10月にはぶっ壊して、数年後には17階建のマンションになるらしいんですが、それならそうで、さっさとぶっ壊さんかい!…と思わずにはいられません。もう11月だというのに、まだしつこく残ってますもんね。僕の思い出がいっぱい詰まった建物ではありますが、今のままでは“桑名の恥”だと思います。 んなことで、とりあえずUFOでも何でもいいから、パルを標的に自爆テロでもやってくれないか?…と、密かに期待している昨今であります。おしまい。

 とまあ、そういうことで今日はアーチー・シェップなんですが、ノートパソコンのディスプレイがついに逝っちゃいました。いや、数ヶ月前からディスプレイの開き角度をうまく調節しないと何も映らなくなっちゃいまして、どうやら本体とディスプレイをつなぐケーブルが断線しかかっているみたいなんですけどね。で、そのうち、ケーブルのところを爪楊枝で押していないと駄目になって、そしてとうとう、この爪楊枝作戦でも何ともならないようになってしまいました。買ってからまだ2年も経ってなかったと思うんですが、やっぱり安物は駄目ですなぁ。。。 ま、ケーブルだけの問題なので修理に出せば直るような気もするんですが、もうそろそろこのパソコンも飽きてきちゃったし、思い切って同じような安物を買っちゃおうか?…とも思ったんですが、やっぱり10万を超える出費というのは痛いですしね。ザウルスやら、デジカメ付き双眼鏡やら、MP3プレイヤーやら、阪神タイガースのヘルメット型マウスやら何やら、このところ衝動的に基本的にはいらないものを買いまくっているし、今日も新しいショートスキーの板、買っちゃう?…とか衝動的に思っちゃったし、これからのスキーシーズン、目標回数を10回とすると、1回あたり2万5000円かかるとして、25万円は飛んでっちゃうし、冬のボーナスはエクストレイルのローンで飛んでっちゃうし、うちの会社も業績不振で、来年3月の決算ボーナスはまったく期待が持てないしぃ。…と、諸事情を勘案した結果、新しいパソコンの購入はすんでのところで思いとどまりましたが、とりあえずディスプレイを買ってしまいました。いや、外付けのディスプレイなら腐ったノートパソコンだって、ちゃんと映るんですよね。で、邪魔になるノートパソコンのディスプレイは取っ払いました。結果、何かニューコンセプトのデスクトップパソコン?…という感じになっちゃいましたが、いや、ディスプレイが付いていた四角いステイの部分がちょっとカッコ悪いんですけどね。出来栄えのほうはこの写真を見てもらうとして、

にゅーこんせぷと・ですくとっぷ・ぱそこん♪ のーとぱそこん時代の名残り♪

 でもまあ、映るからいいぢゃん。…ということで、あ、阪神タイガースのヘルメット型マウスも映っておりますな。これ、ヘルメットの“つば”の部分が左右のボタンになっていて、タイガースロゴの下にはスクロール用の“ぐりぐり♪”が付いていて、しかも光学式…と、マウスとしての基本機能はしっかり押さえられているんですが、何せ形がヘルメットなので、最初に手にした時にはちょっぴり違和感がありました。手のひらにくる感触が、“もっこり”し過ぎぃ?…といった感じなんですよね。どうしてこんな手に馴染みにくいデザインにしたんや?…と思わずにはいられませんが、ま、そう思う人は普通のマウスを使えばいいだけの話でありまして、いや、使っているうちに何となく慣れてきましたけどね。で、とってもチープな作りの背番号シールが付随していたので、僕は“29”という番号を貼ったんですが、ちなみにこれは井川クンの番号でありますな。いや、上之保村の職員の間では、僕が井川クンに似ている…と話題になっているらしいので、ちょっと貼ってみたまでなんですけど。で、今日のシェップのアルバムはと言うと、もうシェップ・マニアだったら絶対に馬鹿にするに違いない 『バラード・フォー・トレーン』 でありまして、わはははははは。…って、だから馬鹿にされるのは承知の上で取り上げているんだから、笑うなって!…と思わずにはいられませんが、コルトレーンゆかりのバラード・ナンバーばかりをシェップに吹かせようという、んなもの、日本人しか考え付かんやろ。…と言いたくなるような77年の日本製作盤でありまして。いや、ホントにしょぼいことを考えるものですなぁ、日本のレコード会社も。ま、それに釣られる僕も僕なんですけどね。ということで、では1曲目からアーチー・シェップが今は亡き師、コルトレーンに捧げた“魂の叫び”に耳を傾けてみることにしよう。

 まず1曲目は 「ソウル・アイズ」。コルトレーンとはあまり縁が深くなかったと言えるマル・ウォルドロンの手によるバラードであるが、彼自身はインパルス盤の『コルトレーン』というアルバムの中で演奏している。…って、今日はちょっぴりライナーノート風の文体で書いてみましたが、疲れるだけなので、ヤメます。しかし何ですな。 『コルトレーン』 って、何の工夫もひねりも無い実に安直なアルバム・タイトルでありますな。プレスティッジ盤にも同じタイトルのアルバムがあって、紛らわしいぢゃないか!…と文句のひとつも言いたくなってしまいますが、文句を言ったところでどうなるものでもないので、黙っておりますけどね。もともと僕って無口だしぃ。あ、無口の言えば型枠大工の若い青年なんですが、あ、何のことかわからない人は読み飛ばして貰ってかまいませんが、先日も親方からブチブチと文句を言われて、完全に“いじけモード”に入っておりました。休憩時間になってみんなが下でジュースを飲んでいるのに、2階でイジイジとイジけておりまして、監督の栗田クンに慰められておりました。あ、それはそうと、この工事の発注者の町役場の担当者の上司の人が実にウザい人でありまして、僕が監督していた梁と床スラブの電線管の埋設工事に関して、「ありゃ、シロートの仕事だ。あんなことでは困る。」…とか何とか、グチグチと文句を言っておりました。うるせー!…と、この場をお借りして、とりあえず鬱憤を晴らしておこうと思いますが、今度、足場の上から突き落としたろかい!?…という気分が僕の心の中には少しだけ残っております。

 …って、そういう時には、いい音楽を聴いて心を静めましょう。で、シェップ盤の 「ソウル・アイズ」。イントロ無しで、いきなりテーマが始まるところがいいですね。で、彼の独特の音色を“しょっぱいトーン”と形容したのは誰だったか忘れましたが、往年の“フリイ・ジヤズの闘士”といった面影はなく、実に大人のプレイに徹しておりますな。サックスのキーを叩く音が聞こえてくるような臨場感のある録音ぶりがいいですね。いや僕はオーディオに関してはまったくのシロートなんですが、電気配管の生コン埋設に関してもシロートであります。いや、1級電気工事施工管理技士の資格は持っているんですが、生コンに関しては知識ゼロでありまして。で、テーマ・メロディをストレートに歌い上げるようなインパルス時代のコルトレーンのバラード・プレイとは違い、シェップのソロは次第に熱を帯びていく風のものとなっておりますが、フリイ・ジヤズの難解さはありませんので、ギャルの皆様にもまだ割と安心なのではないかと。少なくとも 『ファイア・ミュージック』 を聴かせるよりは安全パイだと思います。“コルトレーンの演奏が、ひとつの澄み切った精神を感じさせたのに較べ、シェップのサウンドには、いかにも彼らしい情念がつきまとっていて、深いエモーションを感じさせる”…って、なるほど、本職の人というのはなかなかうまいこと書くものですな、佐藤秀樹クンのライナーノート。

 で、2曲目はアレです。「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ」。これはアレです。言わずと知れた 『バラード』 というアルバムに収録されていたアレでありまして、コルトレーンのライバルであるロリンズは、これまた言わずと知れた 『サキソフォン・コロッサス』 でこの曲を取り上げられておりました。ソレをシェップに吹かせるとは、日本のレコード会社もやることがアレですな。が、シェップはそんなアレをソレとも思わず、冒頭から深いエモーショナルを感じさせる深いソレを聴かせていて、とってもアレだと思います。原曲のメロディを1音1音、噛みしめるようなプレイでありまして、“シェップドロドロとした肉声のソロは、彼独自の美的感情を吐露しており”…って、またしても秀樹クンの筆力に頼ってしまいましたが、ほら、僕が自力で書いてみたところで、アレとかソレとか、そんな代名詞しか思いつかないしぃ。で、確かにシェップって、何だか“中はドロドロ”…って感じですよね。もう、“キレートレモン” を飲ませてあげたいくらい。で、加藤さんみたいな、オトコにはもてるけど同僚には嫌われるギャルって、確かにいますよね。が、僕のタイプは“女の子にも人気のあるギャル”でありまして、いや、やっぱり“中はサラサラ”じゃないと、なかなか皿回しは出来ないと思います。…って、いや、皿回しなど出来なくても一向に構わないんですけどね。で、一向といえば一向宗の開祖の一向上人は元気なんですかね?…って、いや、元気も何もとっくの昔に死んでいるような気がするんですが、いや、このカラムはいやに “いや” が目立つ文章になっちゃいましたな。おまけに内容、無いしぃ。

 で、3曲目は 「ワイズ・ワン」 です。何を隠そう、僕がこのシェップのアルバムを買おうと思ったきっかけは、この曲が入っていたからなんですが、コルトレーンのベスト・パフォーマンスは 『クレッセント』 というアルバムに入っている「ワイズ・ワン」 である。…と、僕は勝手に思ってますからね。ラズウェル細木林家こぶ平も、この 『クレッセント』 というアルバムのことを褒めていたような気もするし、あとは寺島靖国クンがどう思っているかというのが気になるところなんですが、世の中に“寺島教”の信者は多いですからね。…と、ここまで書いた時点で、液晶ディスプレイにドット抜けが出来ているのを発見。ああん、さっきまでこんなの無かったのにぃ。。。 こういうのって何だか、心の底からガックリきちゃいますよね。思わず原稿を書いてる僕のテンションも下がるぅ。。。 で、シェップ版の 「ワイズ・ワン」 でありますが、イントロ無しで、いきなりテーマが始まりますな。ここまで3曲とも同じパターンで、もしかしてシェップって、イントロが嫌いなのか?…という疑惑が沸き起こってきますが、ま、嫌いなら嫌いで、別にどうでもいいんですけどね。で、テーマ部はベースの弓弾きとの絡みで何やら不気味なムードが漂っておりますが、深いエモーションを感じ取ることも出来て、でもって、えーと、続いてはアドリブ・パートですね。ソロ先発は意表をついてレジー・ワークマンのピチカート・ソロなんですが、さして盛り上らないかな?…という空気を感じ取って、すぐにシェップが出てまいります。機を見るに敏感というか、虫刺されにキンカンというか、とにかくまあ、テンションが下がっちゃった僕には特にコレといった表現が思い浮かばないんですが、赤裸々な感情表現というか、キキララなサンリオ・キャラクターというか、とにかくまあ、ドロドロとしたシェップの吹きっぷりが壮絶です。

 はい、4曲目。ここから2曲ほど、直接コルトレーンとはあまり関係なさそうなバラードが続くんですが、まずは 「ホエアー・アー・ユー?」 という曲ですな。“ジミー・マクヒューの書いたバラードで、フランク・シナトラの名唱もある”…とのことですが、実にしみじみとしたいい曲ですね。4曲目にして始めてピアノによるイントロが付いておりますが、それに続いてシェップがテナーですーっと入ってくる瞬間が、もう背筋ゾクゾクものに素晴らしいです。去年の今頃、僕は会社の帰りに悪寒に襲われ、そのまま39度7分くらいの熱が出て3日ほど死んでおりましたが、肛門に座薬を入れたのも去年の今頃でしたなぁ。そういえばあの座薬、まだ2つほど残っていた筈ですが、どうしちゃったでしょう?…ということを“背筋ゾクゾク”でふと思い出してしまいましたが、今年の僕はとっても元気です。健康診断の直腸触診では肛門に指を入れられちゃいましたが、特に痔のケもないという話だったし、とにかくまあ、健康で何より。…と、どうでもいい話で行数を稼いでおいて本題に入りますが、ここでのシェップのプレイは秀樹クンが“くつろいだ雰囲気の中にウェブスター流の息使いと豊かな叙情性を生んでいる”…と書いているとおり、割とオーソドックスな仕上がり具合でありまして、そこのところがとってもいいと思います。そんだけ。…って、ほら、どうでもいい話で行数を稼いでおかないとどうにもならないほど、書くことがありませんでしたね。いい演奏だとは思うけど、特に書くことはない。世の中にそういうことって、よくあります。で、5曲目にはジミー・ヴァン・ヒューゼンの 「ダーン・ザット・ドリーム」 を持ってきましたかぁ。マクヒュー、ヒューゼンと、“ヒューヒュー・コンビ”の作品が続くことになりましたが、これもコルトレーンとはあまり関係なさそうな曲で、テナーで言うとデクスター・ゴードンがなかなかの名演を残していたんぢゃないか?…という記憶がありますね。で、ここでのシェップはちょっぴり気分を変えてソプラノ・サックスを吹いておりまして、これがまた、なかなかいい感じの仕上がりなんすよね。コルトレーンの吹くソプラノは何だかアラビアの民族楽器風なんですが、シェップの吹くソプラノは都会的な哀愁を感じさせ、抱きしめるといつも君は、洗った髪の香りがした〜♪…と、思わず 「哀愁のカサブランカ」 を歌いたくなっちゃいますよね。が、 「ダーン・ザット・ドリーム」 を聴きながら 「哀愁のカサブランカ」 を歌うのは至難の業なので早めに切り上げておいて、いやあ、いいですなぁ、たまにはソプラノというのも。…と、シェップのプレイに集中することにしましょう。・・・。はい、終わりました。とってもいい演奏でした。

 で、最後はコルトレーンゆかりのナンバーで、締めですな。 「テーマ・フォー・アーニー」。えーと、これはプレステッジ時代の代表作、『ソウルトレーン』 で取り上げられていた作品です。これまた、しみじみとしたいい曲ですなぁ。さすが日本人がプロデュースしただけあって、日本人好みの曲がずらっと並んでおりまして、そこのところが硬派な君には気に入らないんだと思うんだけど、悔しいけれどいい演奏だ。…と、僕は素直に負けを認めておこうと思います。シェップの吹きっぷりもエモーショナルです。そんだけ。

【総合評価】

 えー、ディスプレイにドット抜けを発見した以降、すっかりテンションが下落してしまいましたが、いや、個人的には結構いい演奏だと思うんですけどね。バラード集というと、どうしてもダレる部分が出てきちゃうんですが、ここでのシェップの演奏からは張り詰めた緊張感みたいなものが漂っていて、決してぬるくはありません。ま、いいんじゃないですかね?…ということで、“jazz giant vol.22”は、これにておしまい。


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