NOCTURNE (MOODSVILLE)

OLIVER NELSON (1960/8/23)

NOCTURNE


【パーソネル】

OLIVER NELSON (as,ts) LEM WINCHESTER (vib) RICHARD WYANDS (p)
GEORGE DUVIVIER (b) ROY HAYNES (ds)

【収録曲】

NOCTURNE / BOB'S BLUES / MAN WITH A HORN / 4 EARLY MORNING
IN A SENTIMENTAL MOOD / AZUR'TE / TIME AFTER TIME

【解説】

 今日は“検尿”です。いや、例年この時期、会社の健康診断に合わせて“検便ネタ”を書いてきたわけでありますが、今年の検便容器は去年とまったく同じもので特筆すべき点が何もありませんでしたし、それに何より、飽きました。もう、このコーナーで10回くらいは書いてますもんね。“正しい大便の取り方”とか、“ケンとベンの検便物語”とか。そこで今日は“検尿”です。いや、“検尿ネタ”というのも毎年欠かさず書いているような気もするんですが、競馬が終わった後、騎手の人が“検量室”というところに入ったりしますよね?僕はつい3年ほど前まで、アレは尿検査をしているんだぁ。…とばかり思っておりました。“検量室”と“検尿室”。耳で聞いている限りでは分かりづらいですよね。特に滑舌の悪いアナウンサーだったりすると尚更です。ではどうして騎乗のあとにオシッコの検査をするのかというと、ほら、やっぱりドーピングとかをしている人がいるといけないしぃ。…と、僕なりの理由付けというのもちゃんとあったんですが、ま、いくら騎手がクスリでムキムキになったり、気分がハイになってダートコースを走り回ったりしてみたところで、肝心のウマのほうが走ってくれなければまったく意味はないんですけどね。その意味で、おそらく“ウマの検尿”というのはちゃんと行なわれているものだと思われますが、あるいはマニア系のサイトを調べてみれば“盗撮!ウマの健康診断@検尿編”などという動画が出回っているかも知れませんな。個人的にはあまりソソられるものを感じないんですが、あるいはギャルが見て、「まあ、馬並みだわっ♪」と心を時めかせたりして、それはそれでけっこう需要があるのかも知れません。

 で、“検尿”でいつも僕が不満に思うのは、“検便容器”のほうは前もって配られるのに、どうして“検尿コップ”だけは当日渡しなんや?…ということでありまして、だってほら、ウンコのほうはそう簡単に任意の時間に出せるもんじゃないし、便秘症の人だと1週間くらい出ないことだってあるし、潜血検査は2日分のサンプルが必要だから当日渡しというわけにはいかないけど、その点、オシッコのほうは1日に何回も出せるし、あまり詰まったりもしないから、当日渡しでも充分に対処出来るんぢゃないカナ?…と、医局側が言いたいことはワカランでもないんですけどね。が、実際問題、“検尿タイム”になってもいっこうに尿意を催さず、これではまるで、“一大事、慰安どころか、立つまで苦悶”(←サンリオキャラの“ディジー&コロ”と“てつなぎくま”に捧げられた一句)と同じぢゃないか!…と、病院の便所で叫んだこともしばしば。…といった経験のある人も少なくないでしょう。“検尿”でも“カツアゲ”でも、出せ!…と言われて何も出すものがない時ほど切ないものはないわけでありまして、ところでいつも“語源ネタ”ばかりで申し訳ないんですが、“カツアゲ”はどうして“カツアゲ”と言うんですかね?トンカツ揚げ物だから。…というのが最も明快な回答でありまして、それで僕も思わず「そっかぁ。」と納得してしまったこともあったんですが、よく考えたらそれとこれとはまったく話が別です。前にも調べてみたことがあったかも知れませんが、僕は覚えていないのでもう一度チャレンジしてみましょう。“カツアゲCut And Get が訛ったもの。カミソリで切りつけるなどして金品を強奪する手段に由来する。”…って、いや、まさか英語が語源だったとは意外でしたなぁ。“切る、そして、奪う”→“カット・アンド・ゲット”→“カッタンゲェ〜”→“カツアゲ”。いや、見事ですな。ただ、この説の弱いところは僕がさっき勝手に思いついただけの話であって、まったく何の信憑性もないところがネックなんですが、どうやら“カツアゲ”というのは漢字では“喝上”と書くようですな。となると、僕の英語由来説はますます怪しくなっちゃいますが、恐喝して巻き上げること。ま、そういったことなんでしょう。

 で、えーと、“カツアゲ”でも“検尿”でも、出せ!と言われて何も出せないのが辛い。…というところまで話が進んでいたと思いますが、“カツアゲ”の場合は大丈夫です。たとえ出すべきお金がまったくなくても、出させるほうで色々と知恵を搾ってくれて、時計を巻き上げるだの、パンツを脱がすだのして、その対策を考えて下さいます。が、“検尿”となると話は簡単ではありません。「オシッコが出ないから、代わりに時計を出しますぅ。」…と言ってみたところで看護婦さんは納得してくれないだろうし、パンツを脱いでみたところでどうなるものでもないしぃ。もっとも、パンツを脱がずに検尿しようとすると、おそらくパンツがべちゃべちゃになると思うので、やっぱりパンツは脱いだほうがいいと思いますけどね。ま、脱がないまでも前開き部分から“そのもの”を外に出しておいたほうが無難だと思います。ところで先日、ネットの通販サイトを見ていたら“キティちゃん柄の男性用トランクス”というのがありまして、“前閉じタイプ”なので女の子の部屋着としても最適。…などと書いてあったんですが、女の子というのは部屋の中ではそんなものを穿いていたんですな。ちょっぴり新鮮な驚きでありましたが、どうせなら“前開きタイプ”のほうが…って、いや、そんなことはどうでもよくて、一瞬、某・ぎゃる系読者の誕生日プレゼントにしようか?…とも思ったんですが、ヤメました。もしこれを読んでいて、ご所望のようでしたら言ってくださいね。僕とペアで楽しみましょう。

 で、検尿が出ない苦しみ…というか、検査用の尿が出ない苦しみといったほうが正確かも知れませんが、出したいのに出ない…というのはツライですなぁ。出したくないのについつい出ちゃった…というのもかなり気まずいものがありますが、前者のほうは工夫次第で何とでも対処のしようがあります。後者のほうは、ま、鍛えて出直すより他はないと思いますが、“検尿”のほうは前もって“検尿用コップ”を配布して頂ければそれで済む話なんですよね。検便で出来て、どうして検尿でそれが出来ない?…って、だってほら、紙コップに入ったオシッコというのはこぼれやすいから、満員電車の人ごみに揺られてブチまけても困るしぃ。…って、そんなものは容器の工夫次第でなんとでもなりますよね。例えばお持ち帰り餃子についてくるタレを入れる容器みたいなの。コイツと紙コップをセットにして、紙コップに出したものをプラ容器でチュ〜ッと吸い上げて、きちんと蓋を閉めて提出すればいいわけです。それでは量が少ない。…と言われるかも知れませんね。あるいは、オシッコギョーザのタレが混ざって変な色になって、検査がしにくいぢゃないか!…と文句を言う先生もいるかも知れませんが、“ギョーザのタレの容器”というのはあくまでも例えであって、タレの入っていた容器をそのまま再利用しろと言ってるわけではありません。ちゃんと洗って乾かしてから使えばいいわけです。ただし、量が少ないということはあるかも知れませんね。検尿用コップには“ここまで採取してください。”という目安になる線が入っていたりするんですが、果たして、正しく検査を行なうためにはどれくらいの量が必要なんでしょうか?…と思って調べてみたところ、これといった成果も見られませんでしたのでこの話はなかったことにして、ま、ギョーザのタレの容器では量が少なすぎると言うのなら、昔、電車でよく売りに来た“熱いお茶の容器”を使うという手もあります。最近は缶入りやペットボトル入りのお茶が登場してすっかり見かけなくなってしまいましたが、昔、電車の中で買うお茶というのは こんな入れ物 に入っていたんですよね。これならコップにもなる蓋で密封することが出来るからこぼす心配もないし、何より、元来が電車の中で使う目的で開発されたものだから、通勤電車に持ち込んでも違和感がありません。懐かしいねぇ。…というので、おじさん達との間で話が弾むことも請け合い。また、この容器はスケルトンタイプなので、自分でも“尿の色による健康チェック”が出来るというメリットもあります。いやあ、今日のオシッコ茶柱が立っていて、縁起がいいですなぁ。…みたいな。いや、本来はギョーザのタレの容器と同様、きちんと水洗いして乾してから使うのが筋なんですけどね。

 で、検尿に関して調べていたら、ちょうどよさそうなサイトがありましたので最後に紹介しておきましょう。 「学校検尿マニュアル」 というのがそれです。PDF版だからちょっと見にくいんですが、かなり詳しく“学校検尿”について書かれているようなので、興味のある人はじっくり読んでみるとよろしいかと。で、これを見ていて気が付いたんですが、どうやら検尿には“早朝尿”というのが必要らしいんですよね。目が覚めて、爽やかな気分で採取した“朝イチ尿”。これがイチバンなんだそうですが、ただし、出始めの数ミリリットルは、「汚いもんが混じっとるで、ちょっと便器に出してから採らなアカンでぇ。」と、いつもウチのおかんは言っておりました。いや、ウソかホントか知りませんけど。で、“朝イチ尿”がいいにょ〜。…ということになれば、ますます“検尿コップ”…というか、“検尿車内販売用お茶容器”の事前配布が必要となってくるわけで、いくら病院に着いてすぐに検尿したとしても、たいていそれは“朝二”になっちゃいますもんね。“朝イチ”のほうは既に家で出しております。いや、今しちゃうと検尿の時に困るだろうなぁ。…と思って精一杯の自制を試みるんですが、ウンコをする際についつい“”のほうも緩んでしまって、ついつい漏らしてしまいます。朝イチで採れと言うのなら、“容器”を配れって!…と思わずにはいられませんが、実は“早朝尿”の他にもうひとつのキーワードがありました。“新鮮尿”というのがソレです。検便のほうは冷暗所にさえ保管しておけば、1週間くらい放置しておいても大丈夫みたいなんですが、検尿のほうはそうはいかないんですかね?で、一般的な検尿なら“早朝尿”か“新鮮尿”(←“随時尿”とも言うらしい。)でいいんですが、細菌検査をする場合には“中間尿”というのが要るんだそうです。その定義は、“最初は便器に排尿し、大体排尿が半ば頃、排尿を中断せずにそのまま清潔な乾燥した容器に排尿し、終わりに近づいた頃、再び便器に放尿します。”…って、あ、これはウチのおかんがよく言ってた方法でありますな。どこかでそのような知識を仕入れて、それを検尿全般に応用出来るものと思い込んでいたようです。が、“学校検尿”という観点からはちょっと間違っているような気もして、でもまあ、出だしの部分に汚いもの(=細菌)が混じっているというのは正しかったようですね。コドモが思春期に達していたりすると、色んな“液体”が混じったりしていることも考えられますしー。

 ちなみに紙コップに変わる新しい採尿容器として、 こんなの も開発されているようですね。その特徴を読んでみると、“紙コップに比べ、持ち運びに便利”、“中味がこぼれず清潔”、“簡単に採尿でき容器(醤油差しなど)に移し替える必要がありません”…って、これぞまさしく僕が追い求めていた理想の検尿容器ではありませんか。今年の僕は“ピー・ポール”で行こう!…と固く心に誓った次第でありますが、何よりも僕を泣かせたのはこの文でありまして。

 尿の蒸発による目の痛み等に、もう悩まされない。

もう、泣きながら検尿しなくてもいいんだねっ♪

 ということで今日はオリバー・ネルソンです。有名ですよね、オリバー猿と人間のあいのこでしたっけ?ま、そういうアヤマチが絶対に無いとは言い切れないですよね。地獄谷で温泉に浸かっているギャル猿を見ているうちにムラムラして、ガバっと襲っちゃったことがありますからね。…といった人が世の中に絶対いないとは言いきれず、ウマロバの間にラバヒョウライオンの間にレオポンアヒルカモの間に合鴨が生まれるんだから、人間の間にオリバーが生まれたとしても何ら不思議ではないわけでして。ま、実際のところは、「お前、どこからどう見てもタダの類人猿やろ?」といった生き物であったわけですが、オリバー・ネルソンというのはその話とはまったく関係のない人ですよね。『ブルースの真実』というアルバムで一発屋的に有名なんですが、人気の秘密はドルフィーエヴァンスと言った豪華なサイドマンにあるわけで、リーダーなんて別に誰だってよかったんだけどな。…という気がしないでもありません。事実、オリバー・ネルソン自身のテナー・プレイは何だか平坦で、単純で、ちっともソソられるものがなくて、この人は演奏そのものより、作編曲家として評価するべきだと思うんですが、その意味では『ブルースの真実』というのは紛れもなくネルソンのサウンドであると言えるわけなんですけどね。翻って今日紹介したいと思っている 『ノクターン』 でありますが、これはワン・ホーン作品です。レム・ウィンチェスターのヴァイブは入っておりますが、ホーンは1本です。アレンジャーとしてはあまり腕の揮いようがない編成でありまして、おそらくオリバーくんのテナー・プレイにスポットを当てた内容ではないかと思われます。何だかつまらなさそうですなぁ。。。おまけにムーズヴィル盤です。ムーズヴィルというのはプレスティッジの傍系レーベルでありまして、その名前のとおりムード系というか、ぬるい系のジャズを提供することを使命としております。益々もってつまらなさそうですなぁ。。。が、この“文字だけジャケ”の誘惑にはどうしても抗しがたく、ついつい誘惑に負けて、ま、たまにはこんなのでもいっかぁ。…ということで取り上げる次第でありまして、ま、聴いてみたら意外とよかったりするかも知れませんしぃ。

 ということで、僕は今、名古屋駅におります。いよいよ横濱ジャズ・プロムナードですなぁ。ま、それはいいんですが、岐阜羽島から新幹線に乗ったのは失敗でした。岐阜羽島から名古屋までは自由席利用、そこから新横浜まで“のぞみ”の指定席…という切符を買ったんですが、名古屋に早く着き過ぎて乗換時間が45分もあるんですよね。岐阜羽島から乗った“ひかり”にそのまま乗っていれば新横浜まで行けたというのに、僕はこんなところで何をしているんでしょうか。仕方がないので、時折“きしめん”のツユの香りが漂ってくるホームでこうして原稿を書いているわけでありますが、3連休の初日ということもあって、物凄い人ですね。が、5分間隔くらいで新幹線がやってくるので、捌けはいいです。ということで、“のぞみ42号”に乗り込みました。“死に号”ですね。これは朝から縁起がいいです。でもって、隣は若いギャルでありました。若人あきらだったらどうしよう?…と心配してたんですが、これまた朝からラッキーですな。これも昨日、ウチの所長が“ラッキー健康ランド”に行ったお陰でありましょう。いや、いつもは“東洋健康ランド”のほうに行くんですが、昨日に限ってラッキーだったんですよね。で、ここからはオリバー・ネルソンを聴きながら、隣席ギャルの脚を横目で眺めながらの執筆となりますが、まずはアルバム・タイトル曲の「ノクターン」ですな。ゆったりとしたテンポのバラード調の曲でありまして、なんだかあまりジャジーではありませんな。毎日、ちゃんとジャージー乳を飲んでるのか!?…とネルソンを問いただしたい気分でありますが、オーボエを吹くナントカという人がいましたよね?オーボエ太郎でしたっけ?いや、多分違いますね。ま、いずれにせよそういった感じの演奏でありまして、アドリブがどうのこうのと言うよりは、ストレートにテーマを歌いあげている感じであります。いけません。で、僕が期待していたレム・ウィンチェスターのヴァイブも出てきませんでした。いけません。ということで、以上、1曲目は想像以上に今ひとつだったというか、ま、ムーズヴィルだからこんなものかぁ。…というか、とにかくまあ、「ノクターン」でありました。

 今後の展開に暗雲が立ち込めてまいりましたが、でも大丈夫です。2曲目以降は幾分、持ち直します。ま、ホントに幾分なんですけどね。それはそうと、今日の天気のほうも何だか暗雲が立ち込めておりまして、関東地方の予想は曇り一時雨ですかぁ。せっかくの横濱ジャズ・プロムナードだというのにちょっと残念ですなぁ。雨が降るのは鉄筋屋に嫌がらせをされて以来でありますが、そういえばいつも若い職人を叱り倒している型枠職人の大工さんでありますが、今に若い兄ちゃんが逆ギレして、カナヅチで頭を殴られるな。…と思っていたら、案の定、懸念していた事態が起こってしまいました。。ま、殴ったのは親方のほうだったので、逆ギレではなくてストレートな切れかただったんですが、おまけに殴られた兄ちゃんのほうはヘルメットを被っていたので、要するに全然大したことのない話なんですけどね。で、僕がいつも見ていて思うんですが、この被害者の兄ちゃんというのは気が弱くて無口でコミュニケーションの取り方が下手で、そこのところが親方は気に入らなくて、いつも辛くあたっているようなんですが、「口あるんやろ?無いんか?これから喋らんでもええように、アロンアルファでひっつけたろか!?」…とか何とか、かなりワケのわからん叱られ方をしておりました。僕も同じく根がシャイで無口なタイプなので、傍から見ていて身につまされる思いが致します。で、2曲目は「ボブズ・ブルース」という曲でありますが、これはアレですね。ボブのブルースです。リチャード・ウイリアムスのピアノによるイントロがとってもブルージーでありまして、1曲目の悪い印象はこの時点で払拭出来るのではなかろうかと。で、テーマ自体はアレです。ゆったりしたテンポのリフ・ブルースです。シンプルで単純なメロディではありますが、だってしょうがないよね、ボブなんだし。で、ネルソンがテナーでテーマを4回ほど吹いた後、続く4回はテナーとヴァイブのユニゾンで演奏されて、そのままウインチェスターのソロへと入ってまいります。彼のソロは…と書いたところでネルソンのソロに入って、同時に新幹線はトンネルの中に入って、隣席ギャルは窓ガラスに顔を写して髪の乱れを直したりしておりますが、いや、いいですな。で、ここでのネルソンのソロもいいです。この人のフレージングはいつも平坦に過ぎる嫌いがあるんですが、ここでのプレイはごく普通にいいです。適度にエモーショナルで過度にクドくはなく、功徳の感じられる吹きっぷりからは頭のよさが感じられ、とまあ、そうこうしているうちにワイアンズのソロになりましたが、この人もいいですね。レッド・ガーランドをB級にしたような感じが持ち味なんですが、ここでは綺麗なシングル・トーンで、なかなか小粋なブルースを聴かせております。で、テーマに戻って、おしまい。

 で、3曲目は「マン・ウィズ・ア・ホーン」という曲ですね。後年のマイルスにそのようなタイトルのアルバムがあったような気がしますが、それとはまったく関係のない綺麗なメロディのバラードであります。で、隣席ギャルは先程から憂いを帯びた表情で窓の外を眺めたりしておりますな。時折、僕のほうにチラっと視線を送るのは僕に気がある証拠でしょう。ま、いつものことですので、僕はもう馴れてますけどね。で、演奏のほうでありますが、オーボエ太郎的なトーンでネルソンがしみじみとメロディを歌い上げ、後半はそこにウィンチェスターのヴァイブが絡んで、とってもお洒落な感じに仕上がっております。で、ソロ先発はネルソンです。しみじみとしたいい演奏だと思います。いや、いよいよ書くことが無くなって来ちゃいましたが、ソロ2番手はウィンチェスターですか。あ、隣席ギャルはトイレにでも行ったのか、席を立ちました。…って、逐次その行動を報告されて、彼女としてもいい迷惑だとは思いますが、他に書くこともないしぃ。…と、ここまで書いたところで帰りの新幹線の乗車待ちであります。隣席ギャルがトイレに立ったのを機会に原稿書きを一休みして、で、あっと言う間に1日半が経過しました。横濱ジャズ・プロムナードに関してはまた別のところに書くとして、「マン・ウィズ・ア・ホーン」のレム・ウィンチェスターのソロまで演奏が進んでいたと思います。で、帰りの新幹線も岐阜羽島まで直通で行けるのを選んだら1時間の待ち時間が発生してしまいましたが、ウィンチェスターのソロはアレですな。極めてオーソドックスですな。しみじみとしていて、とってもいいと思います。で、続いてはワイアンズのソロです。ブロック・コードを駆使して、極めてガーランド的な演奏でありますが…、とか言ってるうちにネルソンが再登場して倍テンポ気味のソロを聴かせ、テーマに戻っておしまい。あ、新幹線のホームはすっかり人が捌けて寂しくなっちゃったし、周囲は暗くなってくるしで、何だか取り残されたような気分になってまいりましたが、とりあえず4曲目にまいりましょう。「アーリー・モーニング」という曲です。日本語にすると「早朝」ですな。「浣腸」ではありません。あ、そういえば麹師匠は昨夜、「今日は7つ行きました。そのうち5つは浣腸です。」とか言っておられ、僕は今ひとつ意味がよくわからんかったんですが、あれは“完聴”という意味だったんですな。この期に及んでようやく意味がわかりました。で、「アーリー・モーニング」でありますが、これはアレです。ブルースです。このオリ・ネルという人は代表作が『ブルースの真実』であることからも分かるように、新しいタイプのニュー・ブルースの確立に力を注いでいたようですが、ここで聴かれるのは割りとトラディショナルなスロー・ブルースでありまして、最初はヴァイブが中心となってテーマが演奏され、続いてネルソンが登場してテーマを吹いて、ソロ先発はワイアンズのピアノ…と、そういう構成になっておりますな。このワイアンズのロが結構なかなか傾聴に値するものとなっておりまして…、と言ってるうちにテナーのソロになりました。いや、演奏を聴きながらの原稿執筆はせわしないですなぁ。これまで何度も巻き戻しつつ書いているんですが、まったく指のほうが追いつきません。“Zaurus SL-C760”の親指入力もかなり馴れては来たんですが、まだまだ修行が足りませんね。もっと親指を鍛えて“親指P”を目指そうと思っているんですが、いや、そんなものを目指したところでどうなるものでもないし、鍛えたところでどうなるものでもないような気もするし、万一そうなったとしても、「ああん、親指P”のほうがホンモノよりいいのぉ。。。」とか言われて傷付くのがオチのような気もするしぃ。いや、読んだことはないのでどういう話なのかは知らないんですけどね、『親指Pの修行時代』

 ということで5曲目です。4曲目の途中からはどうなったんだ?…という意見もあろうかと思いますが、僕の心の中では既に終わったことになっておりますので、別に気にしてもらわなくてもいいです。で、ようやく僕は新幹線に乗り込んだところでありますが、隣席はおばちゃんでした。横濱ジャズ・プロムナードでは、けっこう隣がギャル…というシチュエーションが多かったんですが、最後の最後にミソが付いちゃいましたなぁ。で、この隣のおばさん、席に座って荷物をまとめるなり、いきなり一人で「がはははははは。」と笑い出して、この先が思いやられるなぁ。…という感じだったんですが、その後はおとなしくなりました。が、別段、僕の気をソソるようなものはまったくと言っていいほどないので、今後、窓ガラスに顔を映して髪の毛を整えるようなことがあっても、トイレのために席を立つようなことがあっても、逐次報告するような愚行はヤメておきたいと思いますが。いくら他に書くことが無いからって、読者としても読みたいものと読みたくないものがありますからね。で、新幹線は今、小田原に到着しました。隣のおばさんにはここで降りてもらって、替わりにギャルをしつらえて欲しかったところなんですが、僕の望みがかなえられることはありませんでした。“のぞみ”ではなくて“ひかり”なのでそれもやむを得ないことなのかも知れませんが、今後の展望に何の“”も見えないことも事実であります。あ、おばさん、鞄の中からペットボトルのお茶を出して飲んでおりますな。で、それをしまったと思ったら、今度はクチャクチャとガムを噛み始めました。…って、結局のところおばさんの行動を逐次報告する形になってしまいましたが、5曲目はエリントン・ナンバーの「イン・ア・センチメンタル・ムード」でありますな。僕の今の状態はまさしくセンチメンタルと言ってもいいと思いますが、いや、感傷的というよりは浣腸的といった感じではありますが、ネルソンのテナーにベースのアルコが絡むという、実にセンチメンタルなムードで演奏は幕を開けます。で、アドリブ・パートに入ってピアノとドラムスが入ってくるわけでありますが、ネルぴょんの泣きのテナーに思わず胸がじーんと熱くなってきちゃいます。…と、適当なことを書いておいて、ここでウィンチェスターが入って来てヴァイヴ・ソロとなるわけですな。続いてネルソンが再登場、斎藤クンは20勝、井川クンも20勝、いやあ、日本シリーズの初戦が楽しみですなぁ。…と、ここまで書いてきっかり演奏のほうも終了です。中身の解説のほうは皆無でありましたが、同時進行のペースだとこんなものなんですよね。で、なんでもいいけどこの“ひかり”、結構揺れますなぁ。子供の頃、新幹線はレールがまっすぐでぜんぜん揺れないから、鉛筆が立つんだぁ。…と塩サバ2号が言っておりましたので車内で実験したことがあるんですが、いや、わざわざ実験用に鉛筆を1本用意したりしたんですけどね。その結果、鉛筆がコケないという噂は根も葉も無いデマである。…という、子供心には大変ショッキングな結末に終わってしまったんですが、今の状況では鉛筆がコケるどころか、隣のおばさんの荷物が荷崩れして、僕の脚のほうにベシャっと寄りかかってきましたがな。

 で、6曲目です。これは「アズアーテ」とでも読むんですかね?これまたゆったりとしたバラード調のナンバーでありまして、ま、ムーズヴィル盤だからこういうコンセプトなのはやむを得ないのかの知れませんが、こうも似たようなムーディな曲ばかり続くとさすがに飽きてきますな。斜め後方の座席では「がはははははは。」とオッサンが馬鹿笑いをしてるし、早く岐阜羽島に着きませんかねぇ。。。で、演奏のほうはまずテナーによるテーマの吹奏があって、続いてヴァイブとのユニゾンになってテーマがリピートされて、で、ソロ先発はネルソン。その後、ウィンチェスター、ワイアンズと続いて…、あ、今、新幹線が横揺れしたはずみで隣のおばちゃんに脚を蹴られてしまいました。が、それを気にする風でもなく(←気にしろって!)、それでも一応、靴だけは脱いで、僕の視線には黒っぽいストッキングを吐いたおばちゃんの脚が映っております。いや、本来なら“ストッキングを履いた”と書くべきなんでしょうが、変換の途中で“吐いた”という字が出て来て、ま、これでもいいかぁ。…と思ってそのまま押し通してしまいました。実際問題、吐き気を催すような光景ですもんね。…って、失礼なことを言ってはいけませんね。とりあえず車内販売のオネーサンでも眺めて気分転換を図って、ラストはスタンダードの「タイム・アフター・タイム」ですな。またしてもバラードでありますが、もう、こうなったら最後まで徹底的にやっちゃったほうがいいです。コルトレーンの『バラード』には何だか1曲だけ毛色の違った演奏が紛れ込んでいて、邪魔くさい感じになってますもんね。で、「タイム・アフター・タイム」はピアノによるイントロに続いてネルソンがテーマ・メロディをしみじみと歌い上げ、で、そのままアドリブ・パートへと突入して、えーと、しばらく吹いております。お仕事とはいえ、御苦労様です。あ、これは車内販売のオネーサンへの労いの言葉でありますが、そういえば最近、“おふく餅”というのを売りに来なくなりましたなぁ。ま、端からそんなものは買う気がないから別にいいんですが、誰かが買っている現場を目撃したこともないので、アホらしくなって売るのをヤメたのかも知れませんね。賢明な措置だと思います。で、テナーに続いてウィンチェスターとワイアンズのソロになりますが、どちらもしみじみとした実にいい演奏となっております。いや、この2人がいてくれて実に助かりましたなぁ。ネルソンのソロも、ま、悪くはないんですが、どうしても単調になっちゃうところがあって、そんな時にヴァイブやピアノのソロが出てくると、心底ほっとしますもんね。実にいい脇役だと思いますが、脇に生えてる毛は脇毛だと思います。ということで、おしまい。

【総合評価】

 いや、何とか名古屋に着く前に原稿がでっち上がりましたな。これで今夜は悠々と“すけべ動画”の鑑賞に励めるわけでありまして、いや、ホテルの“すけべビデオ”はモザイク入りだったので、どうにも物足りなくてぇ。。。で、演奏のほうはと言うと、よくも悪くもムーズヴィルだね。…と言った感じでありまして、“ぬるい”と言われれば、ま。確かに即座に湯冷めしちゃいそうな感じではあります。ま、ネルソン版の“バラードとブルースの夜”だと思えば、ま、それなりに楽しめるのではないかと。


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