TEDDY’S READY! (CONTEMPORARY)

TEDDY EDWARDS (1960/8/17)

TEDDY'S READY!


【パーソネル】

TEDDY EDWARDS (ts) JOE CASTRO (p) LEROY VINNEGAR (b) BILLY HIGGINS (ds)
【収録曲】

BLUES IN G / SCRAPPLE FROM THE APPLE / WHAT'S NEW? / YOU NAME IT
TAKE THE "A" TRAIN / THE SERMON / HIGGINS' HIDEAWAY

【解説】

 今日は大工道具について考えてみたいと思いません。いや、どうもそんな気分ではないんですが、そんな僕も子供の頃はいっぱしのパシリでありまして、よくチェリオとか買いに行かされたものでありますなぁ。で、そんな僕も子供の頃には人並みに木工に興味を持ったこともありまして、とくに木工用ボンドの扱いに関しては一家言も二家言も三家言も四家言も五家言も六家言も七家言も…って、いい加減にしておかないとそのうち叱られるような気もしますが、いいですよねぇ、木工用ボンド。そこでまあ、今日は木工用ボンドについて考えてみたいと思いますが、木工用ボンドというのはアレです。黄色いヘニャヘニャの容器に入っております。で、中身のほうは白いシャバシャバの液体でありまして、ボンドと呼ぶにはあまりに心もとない感じが付き纏います。これでホントに接着出来るのか?…と心配になっちゃうんですが、案の定、バルサ材で作った夏休みの工作の“カティーサーク号”は始業式の日に学校へ持っていく途中でマストの部分がポロっと取れちゃったりして、ホントなんだよう。作ったときはちゃんとした帆船だったんだよぉ。…と泣いて説明しても誰も信じてくれず、こんなことなら最初っからもっと簡単なものにしておけばよかったと悔やんでみても時は既に遅し。…といった事態を予め想定して、僕なんか端から簡単なものしか作りませんでしたけどね。手抜きとか、工作のセンスがないとか、そういった問題ではなくて、すべて木工用ボンドの接着力が今ひとつなのが悪いのでありまして。

 で、木工用だから木工にしか使えなのかと思ったらさにあらず、このボンドは“がまかつ針”の製造ラインでも手広く使われておりました。“がまかつ針”というのは何かと言うと、僕と塩サバ2号が子供の頃に作っていた釣り針のことでありまして、あるいは塩サバ2号は子供と言い切るには少し分別のつき始めた年齢に達していたかも知れませんが、とにかくまあ、原材料はゼムクリップです。クリップを伸ばして曲げて、釣り針のような形に成形します。ちょうど今、会社にいてわりと暇なので久しぶりに作ってみようと思うんですが、こんな感じですね。いや、いくら文字でこんな感じと言われても全然ピンと来ないと思うので、あとで写真に撮って、 ここ にリンクさせようと思いますが、これに糸をつけてサカナを釣るわけでありますな。もっともサカナのほうもこんな針で釣られるほどアホではありませんので、こんな針でも連れるようなサカナを自作しなければならないわけでありまして、せっかくなのでそちらのほうもちょっと作ってみましょうね。はい、出来ました。 これ です。アホらしいので今日のところは1匹だけでヤメておきますが、これを10匹くらい作って“魚釣りゲーム”をして遊ぶわけですな。が、向上心に燃えた塩サバ2号はこれだけでは満足しませんでした。“がまかつ針”(←おそらく商標法違反)は水に濡れると錆びるから、よくない。…というので、その欠点を補う新製品の開発に乗り出した次第でありますが、その結果、画期的な手法を編み出すことに成功しました。すなわち、木工用ボンドでクリップをコーティングするというのがその方法なんですが、成るほど、容器から出した時には白い粘液状である木工用ボンドも、乾くと半透明な膜みたいになるんですよね。おおっ、見た目は何だかとってもソレっぽい!…というので、この新製品は“がまかつ針デラックス”(←おそらく商標法違反。)と命名されて大々的に売りに出されたわけでありますが、後にこの商品には致命的な欠陥があることが判明しました。木工用ボンドって、とっても水に弱いんですよね。だから“がまかつ針デラックス”を水に浸けるとあっという間に“がまかつ針普通)”に戻ってしまって、結局は錆びてしまうと。ま、どうせ畳の上のサカナを釣るだけの器具ですので、水に浸けて錆びようが何しようが、別にどうでもいいんですけどね。

 このことから僕たちは、木工用ボンドはどうやら水性らしい。…という事実を知らされたわけでありますが、コニシはどうして木工用ボンド水性にしたんでしょうね?それは、地球のことを考えて・・・、つまらん!お前の話はつまらんっ!…ということで、木工用ボンドのお話はおしまい。続いては大工道具のお話です。君は大工道具の中ではどれがいちばん好きかな?…という質問に対する回答で、その人の性格がある程度読み取れると言われておりますが、いわゆる“大工の源さん式性格診断”というヤツでありますな。人によってはロールシャッハテストよりも信憑性があると言われているほどですが、インクのしみを見せられて、「これは何に見えますかぁ?」と聞かれたところで、んなものはインクのしみにしか見えないわけでありまして。その点、大工道具は明白です。例えば“金槌”が好きだと言う人。これは頭が固い人です。(←そのまんまやん。)そして水泳が苦手です。(←そのまんまやん。)いや、泳げないから金槌が好きっ♪…とは一概に言い切れないような気がするし、それとこれとは話が別なんぢゃないか?…と思われた人もいるかも知れませんが、そう思った人は、“人の話にいちいち難癖をつけるタイプ”であると思われます。いけません。そういう性格の人は嫌われます。わははははは。くだらねー。…と軽く笑い飛ばせるような、そういう心の広い人になって欲しいと僕は思います。で、一方、“頭が固い”という問題でありますが、これは固いです。どれくらい固いのかというと、もう頭で瓦を割れちゃうくらい。…って、それは意味が違うやろ!…って、だからその、人の話にいちいち突っ込む癖をヤメて欲しいと僕は思うんですよね。いや、ツッコミがあるからこそ、ボケも活きるんだと思いますけどね。

 で、金槌トンカチとも言いますね。ハンマーという言い方もあります。ムロっちがよく投げております。あ、ムロっちというのは室伏クンのことなんですが、知り合いでもないのにちょっと馴れ馴れしかったですね。反省します。これからはムロぴょんと呼ばせてもらおうと思います。もう私、ムロぴょんにムラムラ♪…みたいな。濃い顔フェチなんですかね?…って、そんなことはどうでもよくて、金槌、またはトンカチ、もしくはハンマーでありますが、ハンマーというのが恐らく英語であろうということは、何となく想像がつきます。金槌というのは中国由来の日本語でしょうな。で、問題なのはトンカチでありますが、これはいったいどこの言葉なんでしょうね?…と思って調べてみたところ、この問題に関しては以前にも調べたことがあったということが判明しました。 ここ にありました。かなり書き進んで、今日の原稿はこれで終わりぢゃん。…と思っていたらこのページの存在が発覚しました。もう、八角親方もびっくり!?…といった感じでありますが、読み返してみたらほとんど同じことが書いてあったので、ちょっと焦りました。見なかったことにしてそのまま押し通そうか?…とも思ったんですが、良心の呵責を覚えたので違うネタを考えたいと思います。“ノコギリの語源”。これはどうでしょうね?“ノコギリ”というのもよく考えると不思議な名前でありまして、木を切る道具だから“○○ギリ”というのは何となくわかるんですが、“ノコ”のほうがよく分かりません。ノコノコ切るから“ノコギリ”という説もあるんですが、大工のおじさんはどちらかと言うと、ノコノコというよりもイソイソといった感じで木を切っているような気がします。となると、どうして“イソギリ”にしなかったんだ?…という疑問が生じてきますよね。そこで僕は調べてみました。わかりませんでした。トム・ソーヤの“ソーヤ”というのは“ノコギリで働く人”という意味やそうや。…ということは分かりましたが、それ以上のことは分かりませんでした。そういや、ノコギリは英語では“ソー”と言いますもんね。ノコギリ坊やだったんですな、トム・ソーヤ。以上、それだけ分かれば十分という気もしますので、この問題はこれにて解決。

 と、ここまで書いて容量10キロバイトですか。このところの原稿は1回あたり25〜30キロバイトとなっておりますので、前半だけであと2〜5キロバイトくらいは欲しいところですね。では続いて“釘抜き”の語源について考えてみたいと思います。釘を抜く道具だから釘抜き。以上です。いや、勝負が早かったですね。わずか26バイトくらいで終わってしまったような気がしますが、世の中には“げんのう”というのもありますよね。“いんのう”ではありません。ま、確かに世の中には“いんのう”というのも存在しておりまして、“げんのう”で“いんのう”を叩いたりすると非常に痛かったりもするわけですが、“金槌”の中でも割合と大き目のものを“げんのう”と言ったりするみたいですね。あ、そうなんですか。僕はてっきり金槌の反対側が釘抜きになっているタイプのものを“げんのう”というのだと思っておりました。自分で打った釘は責任を持って自分で抜く。そういう潔い態度が自分でシロアリを撒いておいて自分で駆除をする悪徳シロアリ会社みたいでいいぢゃないか!…と僕は高く評価していたんですが、それと“げんのう”とは全然関係なかったんですな。ちなみに“げんのう”は漢字では“玄翁”と書くわけですが、これまた何だか大工道具には似つかわしくない字面でありますな。漢字を見ている限りでは、何だか玄米好きの爺ぃみたいなイメージしか湧き上がってこないわけでありますが、その昔、栃木県那須野ヶ原に殺生石というのがあって、それを源翁という坊主が大きな金鎚でカチ割ったのがその起源なんだそうでありまして。あ、釘をトントンと打ったり、石をカチ割ったりするから、“トンカチ”なんですかね?…と思ったらさにあらず、どうやらマレー語が起源らしい。…というところまでは調べが進んでおります。ちなみに大工は“げんのう”では釘を打たないという話もありまして、ではいったい何に使うのかと思ったら“(のみ)”を叩く時に用いるんだそうでありまして。なるほど、根が殺生石をカチ割るための道具なので、そういう使い方をするわけでありますな。が、一般的に釘を打つ時は“玄能”(←という字も使う)、ノミを叩く時は“金槌”という説もあって、このあたりの使い分けはかなり曖昧みたいなんですけどね。

 で、続いては“”。“(かんな)”という字はちょっとだけ“(あわび)”に似てますね。僕は“”というのはさほど好きではないんですが、“”というのは悪くないですよね。金槌、げんのう、トンカチ、もしくはハンマーで木の部分のあっちを叩いたり、こっちを叩いたりすると、刃が出たり、刃が引っ込んだりするメカニズムが何だかよくわかんないんだけど、凄い!…と、子供心にもいたく感動したものでありますが、いや、僕は面倒なので刃の部分を直接金槌でコツいて調整してましたけどね。ただそうすると、どうしても刃が出過ぎて鉋を3ミリくらい滑らせたところでカッと木材に食い込んでまったく動かなくなったり、反対に刃が引っ込みすぎて30分くらい鉋掛けをしてもまったく木の表面が削れなかったりして、なかなか微調整が難しいのが難点でありました。僕のこの30分間の努力はいったい何だったんだ?…と 、世間に問いただしたい気持ちでいっぱいでありますが、ま、30秒くらいで気が付かなかった僕のほうにも責任の一端はあるんですけどね。とまあそういうことで、続いては“(きり)”について検証してみたいと思うんですが、一見すると単純そうに見える“(きり)”も実は意外と奥が深かったりします。似たようなもんやから、別にエエやろ。…と思って、千枚通しとか、アイスピックとか、たこ焼きをひっくり返すヤツで木に穴を開けようとしても絶対にうまくいかず、よく見ると“(きり)”というのは先端の形状が“千枚通し”とは微妙に違ってますもんね。で、一口に“(きり)”と言っても高いものから安いものまで、それこそピンからキリまであるわけでして、もう、ピンからキリまで“ぴんから兄弟”って感じぃ?とまあそういうことで、“(きり)”が出て来たところで(きり)がいいので、おしまい。

 ということで今日はテディ・エドワーズでありますが、いや、あまり書くことがなさそうですな。

 訃報:テディ・エドワーズさん78歳=米サクソホン奏者

 テディ・エドワーズさん78歳(米ジャズテナーサクソホン奏者)22日付の米紙ロサンゼルス・タイムズによると、20日、米ロサンゼルスで死去。死因は明らかにされていないが、前立腺がんを患っていた。米ミシシッピ州出身。1947年にアルバム録音した「ブルース・イン・テディズ・フラット」で注目され、ベニー・カーターらジャズ界の巨匠と共演。64年にはベニー・グッドマンの活動に参加し、76年にはミルト・ジャクソンらとともに来日、スリリングな演奏を披露した。代表的なアルバムに『タンゴ・イン・ハーレム』などがある。(共同)

という新聞報道がなされたのは今年(2003年)の4月のことでありましたか。それはそうと、このところ“jazz giant”は後半に入ってからも最初のカラムにどうでもいい話を書いて行数稼ぎをする傾向にあるんですが、で、“じゃけコレ”のところに書いた気難しい職人肌の鉄筋屋の親方なんですけどね、先日も流量計ピットの壁筋のところにスリーブを入れる作業がありました。ま、昼からくらい顔を出せばいいかな?…という感じだったんですが、また「俺らより後から来て、先に帰るんかい?」などと嫌味を言われても癪なので、朝の8時過ぎに一度、顔だけ出しておくことにしました。すると親方は8時半過ぎに現場にやって来て、僕は思わず「勝った!」と思ってしまいましたが、それが功を奏したのか、その日はわりと機嫌がよかったですな。鉄筋屋だけに、きちんとさえ通しておけば話のわかるタイプのようでありまして。が、その日も「鉄筋のサイズ、間違えたぁ。」とか言って嘆いておりましたので、仕事に関しては割とテキトーなところもあるようです。それはそうと、鉄筋屋とは別に型枠を組む職人も来ておりまして、親方はまだ若いヒゲを生やした兄ちゃんなんですが、いつも職人をチクチクといびっていて、傍から見ていても何だかツライものがございます。この前も20歳過ぎくらいの気の弱そうな兄ちゃんが「仕事が終わったらちゃんと報告せんか!口、あるんやろ?頭、あるんやろ?」と叱られておりまして、あの調子では、いつか逆ギレした弟子にトンカチで頭をカチ割られるに違いなく、それはそうと今日は隣の家で改築工事でもしているのか、大工さんがトントンとトンカチで釘を叩いたり、釘抜きでギイィっと釘を抜いていたりして、やかましくって気が散ってしかたがありません。もし、今日の解説が充実していないものになってしまったとすれば、それは大工のせいでありますが、とにもかくにも 『テディズ・レディ』 です。タイトルがいいですよね。“テディ”と“レディ”で韻を踏んでいるところがいいです。いかにもコンポラ盤らしいジャケットもいいです。テディ・エドワーズ、けっこうイイ顔をしてますね。型枠屋の親方にちょっとだけ似てます。で、内容のほうはというと極めてオーソドックスなワン・ホーン・カルテットとなっておりまして、リロイ・ビネガーがベースを弾いているところが西海岸の黒人ジャズらしくっていいですよね。で、タイコはヒギンズです。ただ問題なのはピアノを弾いているのがウンコとかが好きそうなジョー・カストロという人だと言うことでありまして、ライナーノートに挿入された顔写真を見る限りはラテン系っぽい顔の灰人なんですが、いや、写真が白黒で白人なのか黒人なのかよくわからないからとりあえあず灰人なんですが、とにかくまあ、全然よく知らない人なのでどういうプレイを聴かせてくれるのかがちょっぴり心配なんですが、それはそうとウンコとかが好きそうなのはカストロではなくて、スカトロですよね。ま、基本的なボケですけど。ということで、では1曲目から聴いて参りましょう。

 えーと、まずは「ブルース・イン・ジー」という曲ですね。エドワーズのオリジナルです。トラディショナルなブルース・ナンバーです。で、懸念されておりましたカストロ君の資質問題でありますが、コンピングを聴く限りではハンプトン・ホーズを彷彿させるようなところもありますな。いいぢゃん!…というのが僕の第一印象なんですが、無論、ロリンズの流れを汲むエドワーズの吹きっぷりも極めて良好です。えーと、僕が言いたいことは、以上です。…って、ほら、いい演奏だとは思うんですが、特にワン・ホーンのアルバムって、ほとんど書くことがないんですよね。仕方がないので脚がつった話でも書こうと思いますが、今朝方、脚がつりました。僕はサカナのほうは“がまかつ針”で自作のものを釣るくらいしかやったことがないんですが、脚はわりとよくつります。えーと、以上、さして盛り上がるネタでもありませんでしたが、テーマに続いてそのままエドワーズがソロを吹いて、2番手はカストロ君でありますな。僕はスカトロには興味ありませんが、ネギトロというのはわりと好きでありまして、ちょっとトロい女の子というのも嫌いではありません。ちょっとトロくって、ロリ声で、ひらめちゃん顔。…というのが理想でありますが、カストロ君の顔はちょっぴり濃い系なので、あまりよくありませんなぁ。が、演奏のほうは期待を上回るものでありまして、ソロに入ってもやはりハンプトン・ホーズ風ですかね?あ、でも、ホーズほどはパキパキしてなくて、ケニー・ドリューを思わせるようなところも…とか言ってるうちにリロイ・ビネガー定番のウォーキング・ソロが始まりました。で、エドワーズが再び登場してソロを取って、テーマに戻っておしまい。…かと思ったら、その前にビリー・ヒギンズのソロ・パートもありました。ちなみにライナーノートに挿入された顔写真を見ると、ヒギンズくん、もの凄く若いです。オーネット・コールマンとの共演からジャズ・ロック調まで、何でもこなす器用系のドラマーでありますが、ここではオーソドックスな4ビートをやっております。いいことだと思います。で、エドワーズ→ヒギンズ→エドワーズ→ヒギンズと、わりと長いスパンのソロ交換があって、テーマに戻って、おしまい。うん、地味ではありますが、悪くない感じですな。

 2曲目はパーカー・ナンバーの「スクラップル・フロム・ジ・アップル」です。“スクラップル”と“アップル”で韻を踏んでいるのがいいですよね。ただ、パーカーの曲というのはメカニカルで、さほど日本人好みではない嫌いもあって、個人的にはさほど好きではなかったりもするんですが、いや、アドリブの素材としては、吹いてて楽しそう?…といったことは感じられるんですけどね。で、この曲はデクスター・ゴードンが『アワ・マン・イン・パリ』で演っているので、聞き比べて見るのも一興かとは思いますが、イントロ無しでいきなり、ベースとのデュオでテーマが始まることろがイイですね。考えたなぁ。…という気がします。AABA形式の“Bの部”でドラムスが入ってくるんですが、続く“Aの部”では再びデュオになって、ここのところもうまく考えたなぁ。…という気がします。で、アドリブ・パートに入ってもしばらくはデュオが続いて、で、タイコが入ったと思ったらまた消えたりして、やるなぁ、エドワーズくん。ただ、これもあまりやり過ぎるとクドくなっちゃうので、そこのところは百も承知の上で途中からは普通のノリになりますが、このパターンは2番手のカストロくんのソロでも踏襲されて、そのあたりのバランスはなかなかよく考えられております。あ、そうそう、書き忘れてましたが、後半の冒頭に引用した新聞記事なんですが、米ジャズテナーサクソホン奏者…って、サキソフォンじゃなくてサクソフォンと書くと、何だか“歯クソ”みたいだよね。いや、書き忘れていたのはただそれだけのネタなんですが、エドワーズくん&カストロくんは共に、実にノリのいい吹きっぷり&弾きっぷりでありまして、いやあ、悪くないですなぁ、パーカー・ナンバーも。で、その後は定番のウォーキングベース・ソロがあって、テナーとドラムスとの絡みがあって、いやあ、バップ曲を実にハード・バップ的に料理していて、実に素晴らしい演奏だったと思います。「スクラップル・フロム・ジ・アップル」かぁ。…と、さほど聴くほうにしてみれば気乗りしてなかったんですが、すいません。僕が間違ってました。

 で、3曲目はバラードの「ホワッツ・ニュー」なんですが、これは僕が前貼りと同じくらいフェイバリットな曲なので、期待度100%にして億千万の胸騒ぎ。この曲に限っては下手に小細工せず、ストレートに吹いて欲しいものですね。…と思ったら、そこはエドワーズくん。期待に違わぬオーソドックスなプレイとなっておりました。あまりにも思った通りだったので、もう少し、捻ってみてもよかったんぢゃないか?…と思ってしまったほどですが、勝手なことばかり言うんぢゃありません。すいません。で、この曲は“出だしの2音”が命だと思うんですが、実に思い入れたっぷりの音が出せてますね。合格です。ゴーゴーかっくん、ゴーカックン♪…です。いや、某・進学塾のCMソング(←全国モノ?)なんですが、今ならもれなく、学力が付いてくる!…って、何かもっとエエもんかと思ったら、学力かい!…と思ってしまいましたけどね。僕はてっきり万年筆とか腕時計とか、何かそういう類のものだとばかり思っておりました。で、「ホワッツ・ニュー」ですが、一言で言えばケレン味のないバラード演奏ですね。アドリブに入って倍テンポに走ったりするようなこともなく、途中にピアノ・ソロを挟むこともなく、3分56秒でコンパクトにまとめております。バラードというのも長くなりすぎると飽きてくるので、これくらいあっさりしていたほうがいいかも知れませんね。で、4曲目はエドワーズのオリジナルで、「ユー・ネイム・イット」。どこかで聴いたことのあるような曲調でありますが、えーと…、そうそう、ジョニー・グリフィンがブルーノート盤で吹いてそうなテーマの曲です。AABA形式+オマケ…といった構成になっておりまして、このオマケの部分がわりと洒落た感じですね。で、ソロ先発はエドワーズ。ミディアム・テンポで余裕の感じられるプレイを展開しております。時折ダブル・テンポになったりして、ノリがいいですなぁ。全体的には曲のイメージ同様にグリフィン風でありまして、これがもしグリフィンの演奏だったらフレーズの最後のところに「う〜。」といううなり声が聞こえてきそうでありますな。それが無い分だけ、エドワーズのほうが上品です。で、ソロ2番手はカストロくんです。ま、ワン・ホーンの場合は大抵こういう順番になりますよね。白くもなく、真っ黒でもなく、やや濃い系の灰色…といった感じでありますが、わりと短めのソロで、あれこれ考察する暇がありませんでした。で、ヒギンズの短いシンプルなソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 続いては「A列車で行こう」でっか。超有名である割にはさほど大した曲でもなく、個人的にはあまり好きではなくて、期待度は17%程度なんですが、「スクラップル・フロム・ジ・アップル」の前例もありますので油断はなりません。定番のピアノのイントロに続いてテナーによってテーマが吹奏されますが、何というか、余裕のある吹きっぷりですな。で、ソロ先発はエドワーズです。何というか、余裕のある吹きっぷりですな。続いてはジョー・カストロのソロでありますが、何というか、余裕のある弾きっぷりですな。で、ビネガーのピチカートがあって、テナーとドラムスの絡みがあって、テーマに戻って、おしまい。ということで、次です。「ザ・サーモン」はハンプトン・ホーズのオリジナルです。「ザ・鮭」ではなくて、「ザ・説教」。その名のとおりゴスペル・ライクな、おすぺ好き。…といった感じのナンバーで、とってもネチこいです。もう、鈴木のゼンちゃんと同じくらいネチこいです。昨日、エバラの安全講習会に行ったら鈴木のゼンちゃんがいて、僕が「どうも、お久しぶりでぇす。」と丁寧に挨拶したにもかかわらず、ポケットに手を突っ込んだまま椅子にふんぞり返って、「おお。」という返事が返ってきただけでありました。ネチこい上に横柄。困ったものでありますが、こんなところに悪口を書いていることがバレたら、どれほどネチネチと説教されるか分かったものではありません。彼はとってもよくデケた、いい人です。ということで、「ザ・説教」。ゆったりとしたテンポでネチネチとテーマが演奏された後、ゆったりとしたテンポでエドワーズがソロを吹き始めます。が、すぐに倍テンポになって、息苦しさも多少は緩和されます。えーと、これはアレですね。ソニー・クリスをテナーにしたような感じぃ?いや、違いますかね?で、グリフィンに似たようなところもありますな。で、ソロ2番手のカストロくんはさほどハンプトン・ホーズに似ていることもなくて、“えっちしたーい”って感じぃ?…って、いや、例のアクセス解析の生ログを調べたら、いきなりこんな検索ワード『TOSHIKO MARIANO QUARTET』にアクセスしてくれた人がいたんですが、えーと、どれどれ。あ、そういえば携帯電話をワン切りして、着信履歴からリダイヤルすると、いきなり「えっちしたーい♪」という声が流れるという出会い系サイトが少し前に問題になっておりましたな。…って、なるほど、確かにその言葉が出ておりますな。で、この度、解析対象を“桑名発観光ガイド”と“気まスタ♪”にも拡大したところ、昨日、ついに“1日1000アクセス”を突破しておりました。まさに“下手な鉄砲、数撃ちゃあたる”…といった感じでありますが、意外と“書ポン♪”のコーナーのアクセスが多かったりします。「パンツが見える。」がよく読まれております。で、何でしたっけ?カストロくんのプレイでしたね。えーと、これは何と言うか、ゴスペル・ライクと言ってもさほど真っ黒ではなくて、えーと、適当な表現を思い付きません。ソロ後半はややブロック・コード多様風でありますが、それとでさほどクドくはありませんよね。フィニアス・ニューボン…とも違うしぃ。で、定番のウォーキング・ベース・ソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 最後ですね。エドワーズのオリジナルですね。「ヒギンズ・ハイダウェイ」ですね。えーと、ヒギンズ隠遁所?いや、ノート・パソコンのCドライブの容量がソフトの入れすぎで残り4.3MBくらいになっちゃったので、最初からバンドルされていた翻訳ソフトをアンインストールしちゃったんですよね。英和・和英辞典とか、国語辞典の逆引きサーチとかあって便利だったんですが、容量がデカいので、えーい、消しちゃえ!…と。で、ちょっぴり後悔しております。仕方がないのでWeb上の英和辞典サイトで“HIDEAWAY”を検索したところ“隠遁所”という答えが出てきたんですが、何だか今ひとつ心もとないですね。だって、ヒギンズ、隠遁どころか思いきりフィーチャーされてるしぃ。で、曲の感じとしては、何だかロリンズっぽいものがありますな。テナーとドラムスの掛け合いみたいな感じでテーマが演奏され、ロリンズっぽい感じのテナー・ソロがあって、いや、それほどロリっぽくもないですかね?ま、いずれにせよソロ2番手はカストロでありまして、花串カステラ、甘ったるいだけの駄菓子でしたねぇ。で、その後、ヒギンズのドラム・ソロがフィーチャーされます。で、テーマに戻って、おしまい。えーと、今日のところは以上です。

【総合評価】

 遊びの少ない作品ではありますが、ま、悪くはないんぢゃないかと。特に4曲目くらいまでは完璧な出来ですね。ま、「A列車」も電車マニアなら大丈夫でしょうし、「説教」も“ネチこいフェチ”なら堪えれます。「隠遁所」は無難な出来で、あ、今日の『生活笑百科』には“夢路いとし・喜味こいし”が出ておりますな。あるいはこれが遺作かも知れません。心して見なければなりませんなぁ。


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