CLIFF JORDAN (BLUE NOTE)

CLIFF JORDAN (1957/6/2)

CLIFF JORDAN


【パーソネル】

LEE MORGAN (tp) CURTIS FULLER (tb) JOHN JENKINS (as) CLIFF JORDAN (ts)
RAY BRYANT (p) PAUL CHAMBERS (b) ART TAYLOR (ds)

【収録曲】

NOT GUILTY / ST.JOHN / BLUE SHOES / BEYOND THE BLUE HORIZON / JU-BA
【解説】

 今日は“ナガシマスパーランド乗り物大全”というテーマでお届けしたいと思います。というのも先日、“スチールドラゴン急停止事故”の現場視察を兼ねて長島温泉のジャンボ海水プールに行ってきたんですが、デジカメ付き双眼鏡で水着ギャルを撮影しようと思ったら、電池切れのために果たせませんで。いや、そういう事態もあろうかと思って予備の電池を持っていったんですが、ついうっかり電池の入った鞄をコインロッカーに入れて、鍵をかけちゃった後だったんですよね。替えのパンツの入った“キティちゃんバッグ”だけを持って出ておりました。ま、ロッカー室まで戻ってもう一度200円を払えば済むだけの話なんですが、そこまで手間をかけるほど僕は水着ギャルに興味は持っておりませんで。で、コインロッカーパンツで思い出したんですが、子供の頃、親父と僕と塩サバ2号と塩サバ2号の友達の4人で、長島温泉のプールに行ったことがありました。で、親父がコインロッカー代をケチって鍵をかけずにいたところ、泳ぎから戻ってみると、塩サバ2号の友達のパンツだけが盗まれておりました。塩サバ家のパンツはすべからく無事でありました。パンツのゴムのところにマジックで“ゆうじ”と書いてあったりして、マニア心にもソソられるものが無かったのが一因ではないかと思われますが、災難なのはパンツを盗まれたお友達ですよね。友達の父親があまりにもケチだったおかげで、ノーパンで家まで帰ることを余儀なくされたわけでありまして、もし僕が同じ立場に立たされたとしたら、まず間違いなくグレてますね。グレてノーパン喫茶に働きに出たりしていることと思いますが、このお友達に関してはそのような悪い噂も耳にしないので、相当にデケた少年だったのではないかと推測されます。

 とまあそういうことで“スチールドラゴン急停止事故”でありますが、乗車中のギャルが約1名ほど腰の骨を折って、プールで泳いでいた青年が上から降ってきた部品の直撃を受けて、やはりどこかの骨を折ったようですね。現場視察の結果、後から新しく出来たほうの“流水プール”で泳いでいれば、部品の直撃を受けることも可能かな?…ということが判明したわけですが、これこそいい迷惑ですよね。その迷惑の度合いはコインロッカー代をケチってパンツを盗まれる比ではないような気もするですが、事故当時、プールはちょうど休憩タイムで水からみんな上がっていたにもかかわらず、この青年だけはまだプールの中にいて車輪の直撃を受けたそうでありまして、いやあ、やっぱり監視員の言い付けはきちんと守らなければいけませんなぁ。…という気がしないでもないんですが、ま、ちゃんと監視員の言い付けを守っていたところで、直撃する時はするような気もするんですけどね。それはそうと、最近、腕とか背中にタトゥを入れてる人が増えましたな。僕がプールで監視員のバイトをしていた頃は、極めて特殊な職業に従事している人たちだけが“初代・彫三郎”とかに依頼して龍の彫り物とかをこさえていたものでありますが、最近はファッション感覚で“2代目・彫三郎”とかに軽い気持ちで彫ってもらうんですかね?ちなみに長島スパーランドは関西方面のその筋の人たちの間でも人気のスポットでありまして、よく、組総出で慰安旅行に来たりします。その手の予約が入っている時は、朝礼の際に「言動に気をつけるよーに。」という注意事項が伝達されるわけでありますが、この人たちは意外とジェントルでありまして、従業員の間ではむしろ宗教関係のほうが嫌がられておりましたな。具体的な名前を出すのは差しさわりがあるので控えておきますが、例えば天理教とか。逮捕直前の麻原ショーコーも来たらしいですね。ショーコーが来た証拠として、ショーコーが食べたメロンの皮がホルマリン漬けにされて保存されているとの噂もありますが、多分ウソでしょう。僕が勝手に作って流している噂ですからね。で、僕が書こうと思ったのはそんなことではなく、“ナガシマスパーランド乗り物大全”なんですが、いや、プールで水着ギャルの撮影に失敗したので、腹いせに遊園地で乗り物の写真を撮ってきたという、ただそれだけの話なんですけど。

 デジカメ付き双眼鏡で撮影した写真は ここ にあります。データが重過ぎて、音響カプラとかでネットに接続している人には負担になるかな?…と思って別ページにしておいたんですが、よって読み込みに時間のかかる環境にある人は、 ここ はクリックしないほうが無難なのではないかと。ちなみに僕の遊園地の乗り物に関するスタンスを明白にしておくと、まったく駄目なクチでありまして、何せ、高所恐怖症で且つ、下痢症ですからね。絶叫マシーンになんか乗り込んだ日にゃ、絶叫しているうちに漏らしちゃうに相違なく、また酒にも乗り物にも酔いやすいタチなので、同時にゲロまで吐いちゃうに違いありません。人様に迷惑をかけるであろうことは必至なので、長島スパーランドではなるだけなら穏健な乗り物を利用するように心がけております。陰険な乗り物の類は最初からパスです。で、子供の頃はもっぱら“ムーンロケット”というのを愛好しておりました。どういうものかと言うと、斜めになったところを乗り物がただグルグル回るだけという、極めてシンプルなものでありまして、残念ながら数年前に取り壊されてしまったのでイラストでも書いて例のページにでも載せておこうと思いますが、まさしく“アポロ世代の申し子”とでも言えるような遊具でありました。コドモ心にも、まるで月旅行に行ったみたいだね♪…といった気分がまったく味わえない“コドモ騙し”もいいところの乗り物でありましたが、怖くもないし、気持ち悪くもないところが僕のお気に入りでありました。ただ、面白くも何ともないところが欠点だったんですけどね。

 で、“ムーンロケット”無き今となっては、僕が乗っても大丈夫そうなのは“観覧車”あたりですかね?アレはいいですよね。上のほうまで上がっていっても、椅子が逆さまになったりしないところがイイです。アホみたいな無茶苦茶な速度で回ったりしないところもイイです。一番上まで上がったところで、いきなり下までストーンと落ちたりしないところがいいです。のんびり、ゆったりとした時の流れに身を任せ、思わず怪しからん行為に耽ったりするのが“すけべビデオ”の定番でありまして、いや、双眼鏡で覗いてみてもそこまで確認出来るには至らなかったんですけどね。ちなみに長島スパーランドにある“大観覧車”は最高地点の高さが108mくらいでしたか。一度、「けっ、観覧車かよぉ。。。」と馬鹿にしながら乗ってみたことがあるんですが、けっこう恐かったです。もう、ほとんど半泣き状態でありまして、やはり高所恐怖症の人にとっては、たとえ椅子が逆さまにならなくとも、ゆっくり回っていようとも、急にストーンと落ちたりしなくとも、ただ「高い。」というだけで駄目なものでありますなぁ。。。ちなみに観覧車からは揖斐・木曽・長良の“木曽三川”や伊勢湾がモロ見えでありまして、眺め的にはなかなかのものだと思われます。はい、次。“ホワイトサイクロン”です。写真の順番としては逆になってしまいましたが、“スチールドラゴン”運転再開のめどがまったく立たない現状では、唯一の目玉商品になっちゃいましたね。確か、“世界最大級の木製コースター”という触れ込みではなかったかと思うんですが、コイツには一度だけ乗ったことがあります。“シャトルループ”(イラスト参照)にも乗ったことがあります。今から20年ほど前の竣工当時、親戚のおじさんから試乗券を貰ったので試しに乗ってみたんですが、いやあ、ちびりそうになりました。もしかしたら、ちょっぴりチビっちゃっていたかも知れませんが、ブリーフの前のところがちょっぴり黄ばんでましたからね。で、30年ほど前から稼動している、いちばんチンケな“ジェットコースター”には何度か乗ったことがあります。ギャルと一緒だったりすれば、こんなものでも意外と楽しかったりするのかも知れませんが、生憎、“土のう”の一緒でありました。遊園地でバイトをしている頃、“土のう”と一緒に試運転の際に乗せて貰いました。位置エネルギーだけが頼りなので、ある程度の重さがないとスピードが出なくて、途中の坂を登りきれないんですよね。思えば牧歌的な乗り物でありますなぁ。。。で、“ホワイトサイクロン”も基本的にはこの牧歌的なジェットコースターを踏襲しておりまして、特に乗り込む車輌など、ちゃっちぃことこの上なし。コース自体も枠組みは清水の舞台を思わせるような木組みで出来ておりますので、ミシミシと軋んで今にもブッ壊れそうなところがウリとなっております。いや、親戚のおじさんからどんな乗り物でも1回だけ乗れる券を貰ったので、どうせなら高いヤツに乗ってやろうというケチな根性でチャレンジしてみたんですが、ま、座席が逆さまになったりとかはしないから、たぶん大丈夫だろうと踏んでいたんですよね。が、それはとんでもない間違えでありました。思わずちびりそうになっちゃいましたもんね。トランクスの前の部分がちょっぴり湿っておりましたので、あるいはちょっぴりチビっちゃったのかも知れませんが、ということで、では次の乗り物に参りましょう。

 えーと、これ(写真ページ参照)は何という乗り物でしたっけ?“トップスピン”でしたっけ?何気なく双眼鏡で覗いていたら前列にギャル2人組の姿が目に入ったので、とりあえず写真に撮ってみたんですが、実物はもうちょと可愛かったように思われます。特に横縞模様の服のほうではない白いシャツのギャルなど、けっこうタイプだったような気がするんですが、今ひとつ写真写りがよくありませんなぁ。。。それはそうと、この写真の最大のポイントは白服ギャルから空席ひとつ隔てた“前列中央の兄ちゃん”なんですが、何とも言えない絶妙の表情をしております。ちなみにこれ、座席に着いた直後の遊具が動き出す前の状況を捉えたものなんですが、今にも、「恐ぇよぉ。。。ヤだよぉ。。。」という声が聞こえてきそうですよね。その気持ち、僕にもよ〜く分かります。こんな乗り物、僕だってヤです。ちなみにこの乗り物はこの状態から上に持ち上がったり、逆さまになったり、宙吊りの状態でしばらく放置されたりと、嫌がらせかい!…と言いたくなるような動きをするものなんですが、宙吊り放置状態の時、この兄ちゃんがどんな表情をしていたのか、ちょっぴり興味がありますね。いずれにせよ、人には絶対に見られたくない表情を勝手にWeb上に掲載したりして、この兄ちゃんには気の毒なことをしてしまいました。心から反省しておりますが、ちなみにこの乗り物はバックに描かれたイメージ画からすると、ゴムボートに乗って急流を下る気分って感じぃ?…といったところをコンセプトにしているようですね。そういうシチュエーションなら“リポビタンD”を飲めば何とかなるか?…といった気もするんですが、この兄ちゃんもいいトシこいて半泣きになってないで、もう一度根性を叩き直して出直しを計って頂きたいと思わずにはいられません。

 で、“嫌がらせ系”の遊具としては、次の“ウルトラツイスター”なんてのもその最たるものでありますな。ジャンルとしてはジェットコースター系だと思うんですが、ひとつのハコが6人乗り(2席×3列)というのが微妙ですね。ぺヤング×3組なら無難に収まるんですが、3人組×2組なんてパターンになると、どこのウマの骨ともわからんオッサンの隣に強制的に座らされるという悲劇もあり得ます。考えただけでヤですねー。で、動きそのものもかなりヤなものでありまして、いきなり真上に向かって上っていって、そのまま真下に向かって落下していきます。そのあと、寝転んだような状態でそのまま横滑りしていき、ストンと下のレーンに落ちて、バックで戻っていきながら、くねくねとスピンする…といった、言葉では表現しにくい、いわく言い難いような複雑な動きをしております。傍から見ている限り、何やら工作機械が組み立て作業をやってるみたいで、見てて飽きないんですが、乗っているほうとしては途中で動きがよく止まってスピード感に欠ける嫌いがあるので、さほど面白くはないんだとか。いや、僕は嫌ですけどね。恐らく、最初の“真上のぼり”の段階でちびっちゃうと思います。とまあそういうことで、僕のオススメはやはり“テレコンバット”ですかね?遊園地の乗り物の中では数少ない“自分で操縦する系”でありまして、上昇したり下降したり、ハンドル操作でクルッと後ろを向いたりしながら、“殺人レーザー光線”をブッぱなすという。撃たれたほうはストーンと下に落ちる仕掛けになっておりますので、ちょっとした戦闘機乗りの気分を味わえますね。基本的にはお子様向けの遊具のような気もするんですが、ギャルだって夢中になります。何気なく双眼鏡で覗いていたらギャルの姿が目に入ったので、とりあえず写真に撮ってみたんですが、肩のあたりの露出具合になかなかソソされるものがありますなぁ。基本的に僕はこの手のタイプのギャルがわりと好きだったりするんですが、ま、ギャルだったら基本的に何でもいいんですけどね。

 で、ギャルと言えば流水プールで、何やらワケあり風の2人組を見かけました。名前が分からないのでここでは仮に“美穂”&“秀子”としておきますが、浮輪を身に付けて楽しそうにプカプカと流されてる美穂ちゃんのほうは推定年齢22歳、天真爛漫系の美ぎゃるだったんですが、問題は美穂ちゃんの浮輪を引っ張って歩いている秀子ちゃんのほうでありまして、推定年齢72歳っ!しかもスクール水着風の紺色の水着を身に着けて、浮輪まで装着しておりました。その浮輪がキティちゃん柄だったかどうかまではチェック出来なかったんですが、いや、何だか近寄り難い特異な雰囲気を醸し出していましたからね。しかしあの2人組、一体どういう関係だったんでしょうな?婆さんと孫?あるいは、うーんとトシの離れた高齢出産の母娘でありましょうか。いずれにせよ、2人の間には確かに“”が感じられました。2人の明るい表情からは“希望の気配”も垣間見られました。ま、当人たちが幸せであれば、他人がとやかく言ったり、あれこれ詮索したりする必要もないんですが、今後、すけべビデオとかで“スクール水着もの”を見ると秀子の顔がオーバーラップしそうで、ちょっぴり憂鬱な夏の終わりの出来事でありました。

 ということで、今日はクリフ・ジョーダンです。おそらく、クリフォード・ジョーダンという人と同一人物だと思うんですが、戸塚宏とは別の人ではないかと思われます。だって、苗字も違うし、名前も違うし、人種も違うし、職業も違うしぃ。で、クリフ・ジョーダンでありますが、この人は料理が得意なことで知られております。いや、顔がクッキングパパに似ているから、そうかな?…と思っただけの話でありまして、特にこれといった根拠はないんですけどね。とまあそういうことで、あまり書くことがなさそうなアルバムだったので、どうでもいい話で行数を稼ごうと試みたんですが、2行しか持ちませんでした。仕方がないので本題に入りますが、あ、そうそう。かねてからの懸案だった jazz giant artist index がいよいよ完成しました。その結果、あらたにリチャード・グルーヴ・ホルムズ『ミスティ』というアルバムが重複していたことが判明し、ま、それは黙っていれば分からないような気もするので見なかったことにしておこうと思いますが、それよりも僕は取り返しのつかない勘違いをしておりました。というのも先日、インターネットで「金太の大冒険」の“mp3データ”を手に入れたんですが、“松陰、シンガポールを恋しがる”というフレーズがどこにも出てこないやん!…ということに気が付いて、愕然としてしまいました。コイツが出てくるのは同じ“つぼイノリオ”でも、「吉田松陰物語」という歌のほうだったんですね。だよねー。金太松陰、ぜんぜん関係ないもんねー。ということで今日はクリフ・ジョーダンの『クリフ・ジョーダン』 というアルバムを紹介したいと思うんですが、この手の“没個性の極み”のようなタイトルのアルバムには注意しなければなりません。よぉくチェックしないと重複しちゃう恐れが多分にあるわけですが、えーと、今まで取り上げたクリ・ジョーのアルバムは、『スペルバウンド』『ベアキャット』『クリフ・クラフト』、それにジョン・ギルモアとの双頭コンボ物である『ブロウイング・イン・フロム・シカゴ』の4枚ではなかろうかと。ちなみにBN盤ではクリフ・ジョーダン、リバーサイド系ではクリフォード・ジョーダンとなっていて、もしかたら全然違うおっさんだったりするのかも知れませんが、どうやらこの『クリフ・ジョーダン』というアルバムは初出のようでありますな。まったく愛の感じられないアルバム・タイトル、それに何を表現したいのかさっぱり見えてこないジャケットと相まって、ただでさえ地味なクリ・ジョーの作品の中でも極め付けにソソられるものがないんですが、 メンバーは揃ってます。メンマ・ラーメンというのはメンマがちゃんと揃っていたほうが美味しく見えるものでありますが、いや、僕はメンマという食べ物はさほど好きではないので、メンマがたくさん入っていたところで、邪魔なだけやん!…と思うだけなんですが、だったら最初からメンマ・ラーメンなんか注文しなければいいだけの話なんですけどね。すいません、今度からそうします。メンマ・ラーメンはやめて、シナチク・ラーメンにしようと思います。…って、一緒やん!

 と、軽くボケておいて本題に入りましょう。このアルバムはメンバーが揃っている…というところまで話が進んでいたと思うんですが、具体的にはえーと、リー・モーガンカーティス・フラージョン・ジェンキンスレイ・ブライアント…、あとはえーと、忘れました。後でおうちに帰ってから調べてみようと思いますが、ま、あと残っているのはベーシストとドラマーだけなので、別にどうでもいいですね。(←職業差別的問題発言)。で、おうちに帰って今日は土曜日です。明日はいよいよ管麹の試験なんですが、いやあ、完膚なまでにヤル気がしませんな。中途半端に勉強して落ちるくらいなら、ぜんぜん勉強しないで落ちたほうがマシぃ?…という心境でありまして、ちなみに試験会場は名古屋の“焼きそば大学”なんですけどね。いや、正式な名称は“名城大学”というんですが、この地方では“名城の焼きそば”というのがけっこうメジャーなので、もっぱらそう呼ばれております。で、長野では“ラーメン大学”というラーメンのチェーン店をよく見かけますな。よほど他に目印がないのか、あるいはナビ研にいくばくかのゼニを払ったのか、カーナビ地図のランドマークとしてよく載っていたりします。じゃ、今日の昼はここの“ラーメン大学”でいっかぁ。…と思っていると大抵潰れているので、実際に食べてみたことはないんですけどね。で、1曲目はジョーダンのオリジナルで、「ノット・ギルティ」という曲です。“guilty”というのは“罪のある”という意味ですよね。学生時代には“罪のあるヤツは、裏切るといい”と覚えたものでありますが、それに“not”が付いているから、“無罪”という意味でしょうか?演奏はブラちゃんの小粋なピアノのイントロで幕を開け、えーと、フラー、ジェンキンス、ジョーダンの3管ユニゾンでテーマが演奏するという仕組みになっておりますな。ホーン奏者として4人が名前を連ねておりますが、実際に全員が顔を揃えているのは2曲だけで、残りの3曲は3管編成になっているようです。で、テーマ自体は何というか、ほのぼのとしたムードのブルースでありまして、これと言った特徴がないんですが、すーっと耳に入ってくるというか、わかりやすいというか、単純というか、要するにそういった感じですね。原文ライナーを書いたロバート・レヴィンは“内省的”の一言で片付けておりますが、ま、確かに大声でがなり立てるような曲調ではありません。で、ソロ先発はクリ・ジョーです。よく、“個性のないロリンズ”などと言われておりますが、決してそんなことはありません。個性のないロリンズみたいだなぁ。…といった感じがする程度の個性は持ち合わせていると思います。最初のうちはゆったりとしたテンポで大らかに、時折、細かいフレージングを交えて大胆に。フレージングぅ?私は“化粧惑星”ですね。…って、そりゃ、クレンジングやちゅうに。

 …って、またしても前回と同じネタを使ってしまいましたが、「素顔がっかりぃ?」「ノーノー、素顔ばっちりぃ♪」というCM、けっこう好きだったんですよね。いや、出演しているギャルはさほどタイプではなかったんですけど。それにしても“化粧惑星”って、何か変な名前ですよね。化粧惑星である必然性がどこにあるんや?…といった感じなんですが、あるいは“化粧は臭ぇ”と掛けてあるのかも知れません。臭いですからねぇ、化粧の濃いオバハンとか。…と思っていたら、どうやら“ひとつひとつが惑星のように存在感があって、個性的”ということらしいですね。 いや、今ひとつよくわかりませんけど。ということで、続いてはカーティス・フラーのソロです。いいですよね、フラーのソロ。J.J.みたいにテクはないんですが、いかにもボントロらしい凡庸感があるというか、このには羊羹を食べたというか、ま、勝手に食えよ!…と言った感じなんですが、とにかくまあ、ほのぼのとしております。聴いていて飽きません。…とはいうものの、ここでのソロはちょっと長過ぎやしませんかね?トロンボーンのソロなんてものはコーラスにして1コーラス、時間にすれば45秒くらいで十分という気がするんですが、全部で11分42秒もあるものだから、かなりしつこくフィーチャーされております。フラーくんには「ちょっと、でしゃばり過ぎたカナ?」と反省して頂きたいところでありますが、続いては、お待たせ!ジョン・ジェンキンスの登場です。いやあ、いつ聴いても“マクリーンそのもの”ですなぁ。J.マックJ.ジェンって、どこで区別すればいいんですか?マクリーンのほうが音を外しやすいが、ジェンキンスのほうは肩を外しやすい。…って、そんな脱臼癖は演奏を聴いただけではわかんないしぃ。で、続いてブライアントの趣味のいいピアノ・ソロがあって、チェンバースのピチカートがあって、例のゆったりしたシンプルなテーマに戻って、おしまい。ま、アルバムの冒頭を飾るには迫力に欠ける演奏ではありましたが、ま、この地味系のメンバーではこんなものではないかと。

 ということで2曲目です。「セント・ジョン」はジェンキンスのオリジナルで、ビ・バップ的にヴァーティカルな飛躍感を伴ったナンバーでございます。原文ライナーには“楽しいムードをかもし”…としか書いてないんですが、ジャイアンツの鴨志田クンには頑張ってもらいたいものでありますなぁ。彼には是非とも“第2の河原”を目指して欲しいものでありますが、で、ソロ先発はジェンキンスですな。曲を書いた人が最初のソロを取るというのはジャズの世界の不文律みたいなものなんですが、曲調がバップ調だけに元気よく飛び出してくるジェンキンスのソロが気持ちいいですなぁ。で、じっくりと聴くとやっぱりマクリーンとは微妙に違うんですが、いったいどこが違うのか?…という問題を検証しようと思ったらフラーのソロになっちゃいました。ま、いつも通りの吹きっぷりでありまして、ということで、続いてモーガンの登場っ!いやあ、ハツラツとしてますねぇ。もう、ジャイアンツの若手ピッチャーみたいに元気がみなぎっているわけでありますが、若いうちはどんどん打たれればいいんだって、鴨志田クン真田クンも。…って、僕は阪神ファンだから無責任なことを言っておきますが、林クンだけはちょっと要注意ですな。ただ、ベイスターズの三浦クンや、ドラゴンズの山本(昌)クンみたいに、“報われない系”の気配も感じさせますよね。好投しても勝ち星がつかないくらいなら、いっそ、思い切り打たれて炎上しちゃったほうが清々しいような気もしますが、モーガンは愛人に撃たれて死んじゃいましたね。で、ソロ4番手は ジョーダンです。この曲では4人が顔を揃えているわけですな。ただ、出だしの部分が何だか“もっさり”しておりまして、ここで一瞬、スピード感がそがれる感じが無きにしもあらず。ブラウン=ローチ・クインテットにおけるロリンズのソロもそうだったんですが、ブラウニー派のトランペッターとロリンズ派のテナーというのは、今ひとつ相性がよくないかも知れません。ま、そんなジョーダンも途中からはノッってくるんですけどね。根がスロースターターなんでしょうな。銅と組み合わせて熱電対を作る金属はコンスタンタンですけど。で、ブライアントの小粋なソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 3曲目です。「ブルー・シューズ」はカーティス・フラーのオリジナルです。赤い靴を履いてた女の子は異人さんに連れられて青い目になっちゃいましたが、青い靴を履いていた女の子は人参さんに連れられて赤い目になっちゃった…と。そういった悲しい物語をテーマにした曲ではないかと思われます。人参ばかり食べてるからウサギさんみたいに目が赤くなっちゃうんでしょうな。で、悲しいストーリーだけに、曲自体は哀感に満ちた典型的なファンキー・チューンに仕上がっております。日本人好みという点では、このアルバムの中でもピカイチかも知れませんね。いや、ほとんど死語と化してますけどね、ピカイチ。ちなみにこの曲に関して原文ライナーでは“手頃なファンク”としか書かれておらず、ロバート・レヴィンという人は曲解説に関してはまったくヤル気なしの方針のようであります。演奏に関しても基本的にソロのオーダーが書いてあるだけだしぃ。で、ここでのソロ先発はフラーでありまして、“曲を書いた人が最初のソロを取る”という不文律はまたしても有効でありました。2番手はクリ・ジョーです。この手のファンク・チューンではスロースターターぶりもさほど気にはならず、むしろ演奏に“哀しみ”を加味する感じで、続くジェンキンスも全体のムードをうまく踏襲しております。その後、レイ・ブライアントか?…と思わせておいてチェンバースが出てくるあたりは憎い演出でありますな。ここでアルコ・ソロでもやられた日にゃ、今までのみんなの苦労が台無しなんですが、彼もそれほどアホではありません。渋くピチカートでまとめていて、まずは無難なところではなかろうかと。でもって、満を持してブライアントの登場です。ソニー・クラークのように影があるわけではなく、ケリーのようにスイングするでなく、ティモンズのように黒さで勝負するでなく…、えーと、適当な形容詞を思いつかないまま後テーマに戻っちゃいましたが、とにかくまあ、ハード・バップ的な演奏が多いアルバムにあって、“ブルーノート的ファンキー”なムードを称えた印象的な1曲に仕上がっているのでありました。

 次です。このアルバムで唯一の歌モノである「ビヨンド・ザ・ブルー・ホライズン」です。「青い水平線を越えて」…ですかぁ。青い水平線を、今駆け抜けてく、とぎすまされた、時の流れ、感じ〜て♪…って、別に歌わなくてもいいですね。 この山下達郎の「RIDE ON TIME」はいつか“昭和歌謡大全”のコーナーで取り上げなければならないと思っているんですが、うぉう、うぉうおう、らーいどんたいむ♪…って、だから歌わなくってもいいって。ちなみに英語では“水平線”も“地平線”も、どちらも“horizon”です。とにかく横方向に長く線状に伸びていれば“horizon”。情緒のない話でありますなぁ。。。で、この演奏は日本語解説を書いている上條直之クンが絶賛しております。ピアノによるイントロをへて、美しいテーマがジョーダンによってシンプルに奏でられ、ブレイクを挿んで流れるようにテナー・ソロがスタートする。…とあります。いや、激しく絶賛しているのはこの前のくだりなんですが、演奏の始まり具合としては上條クンが言ってる通りです。で、この解説から僕は綺麗なバラード調の演奏を想像してたんですが、実際にはアップ・テンポのスインギー系ナンバーでありました。今までの曲と違って、テーマ部をクリフ・ジョーダンがワン・ホーンで歌い上げるんですが、これはアレですな。まんまロリンズですな。略して“まんロリ”。いや、略してみたところでどうなるわけでもないんですが、何となく危ない雰囲気を感じ取っていただければそれで幸いです。で、テーマ自体はわりとあっさり終わってしまって、すぐにジョーダンのソロになるんですが、これはまちがいなく本作における彼のベストです。今まで彼のことを過小評価していた人はカシューナッツでも食べて反省して頂きたいところでありますが、いや、カシューナッツを食べたところでどうなるわけでもないんですけどね。食べ過ぎると下痢するだけの話で。とにかくまあ、ジョーダンってこんなによかったんだぁ。…と僕は再認識した次第でありますが、このまま最後までワン・ホーンで行っちゃうのか?…と思ったらここでモーガンのソロになりました。ジョーダン→モーガンという順番なら勢いがより一層加速される方向に力が働くので問題はありません。で、このモーガンのソロがこれまた元気ハツラツでありますなぁ。ちょっぴり“はしゃぎ過ぎ”といった感もあるんですが、しょうがないよね。まだ若いんだしぃ。で、続くフラーのソロになってさすがにちょっぴり減速ムードですが、その次のジェンキンスで盛り返します。この曲だけワン・ホーンか?…と思わせておいて、結局4人がきっちりとソロを取っておりました。で、ブラちゃんのピアノ・ソロのあとはジョーダンとアート・テイラーの4バースで盛り上がって、アドリブ気分のまま、かなり崩した感じの後テーマに入って、おしまい。

 ということで、ラストです。「ジュ・バ」という曲です。モーガンのオリジナルなんですが、変な名前の曲ですな。が、イントロ無しで始まるテーマはファンキーなムードもあって、なかなかの佳曲であると言えるのではなかろうかと。ちなみにテーマ部はモーガンがミュートのワン・ホーンで吹いております。で、そのままアドリブに突入するわけですが、“作曲者が最初のソロを取る”という原則はここでも健在ですね。で、その後はジョーダン、ジェンキンスと続きます。3分55秒というちょっとした小さな小品でありますが、アルバムの最後を飾るには、ま、無難なところではなかろうかと。最後の曲が27分47秒とかもあると、はよ終われよ!…とか思ってしまいますもんね。ということで、今日はおしまい。

【総合評価】

 ぱっと見、あまりにも地味なジャケットに期待度0%でありましたが、サイドにモーガン、ジェンキンスの名前を発見して、もしかしてこれはいけるかも?…と期待度はいやがうえにも高まって、1曲目を聴き終えて、ま、こんなものかぁ・・・。 が、3曲目あたりから次第に身を乗り出すような状態になって、4曲目でついに水平線だって乗り越えちゃしました。“思わぬ拾いもの”というのが最も正当な評価でありましょう。


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