RECUERDO (JAZZLAND)

CHUCK MANGIONE (1962/7/31)

RECUERDO


【パーソネル】

CHUCK MANGIONE (tp) JOE ROMANO (ts,as,fl) WYNTON KELLY (p)
SAM JONES (b) LOUIS HAYES (ds)

【収録曲】

RECURDO / BIG FOOT / I HAD THE CRAZIST DREAM / SOLOR
BLUES FOR SAANDAR / IF EVER I WOULD LEAVE YOU / THE LITTLE FRINCE

【解説】

 今日は“検便と寄生虫ときしめん”というテーマでお届けしようと思います。出ると思いましたよね?掲示板の最近の話題ですもんね。僕も出そうと思っていました。が、出そうと思ってもなかなか出ないのが便秘症のつらいところでありまして、提出日にきちんと検体を出すことが出来ず、肩身の狭い思いをしたギャルも少なくないと思います。幸い、僕の場合はしょちゅう下痢はしておりますが便秘で苦しんだことはなく、勉強のよく出来るガリ勉タイプでありながら、宿便知らず。…という少年時代を送っておりました。そこでまあ、検便日に下痢をしてマッチ箱から“液体成分”が漏れ落ちてしまうのではないか?…という心配こそあれ、「出なかったらどうしよう?」と思い悩んだことはありません。が、便秘の人の場合、検便日の1週間くらい前から憂鬱な気分になるであろうことは想像に難くなく、これを心理学の用語では“検便ブルー”と称しているようです。症状の重い人になると、心痛のあまり神経性の下痢になっちゃうというから、たかが検便といってもなかなかタイヘンでありますなぁ。。。で、同じく検便に起因する抑鬱症状として、“ひじきブルー”というのもあるそうですね。これは検便の検体に未消化の“ひじき”が混入してしまうのではないか?…という事態を恐れるあまり、“ひじき”が喉を通らなくなってしまうという症状でありまして、確かに未消化の“ひじき”が混入してしまった検体をそのまま提出するというのは何だか気が引けますもんね。「いなばくんのウンコには“ひじき”が混ざっていた。」というので “ひじきうんこ”というあだ名をを付けられ、苛められでもしたらタイヘン。…と思って、ひじきを1本1本毛抜きを使って摘出しようか?…とも思ったんですが、通学時間が迫っていたのでそれも果たせず、忸怩たる思いでそのまま提出することを余儀なくされた。…という苦い経験をした人も少なくないでしょう。僕はオトナになった今でも料理屋の付け出しで“ひじきの煮たの”が出されると辛かった少年時代がよみがえり、胸に苦い思いのよぎる矢切の渡しで夜霧よ今夜もありがとう。…といった気分になるのでありました。

 …って、今までの“検便ネタ”というのは大抵こういうパターンでしたよね。が、今日の僕は違います。いつまでも「検便にはひじきが混っていることがある。」という話ばかり書いていては、進歩というものがないではないか。…と反省して、今日は少しいつもとは違った切り口で検便を語ってみたいと思います。すなわち、検便にはコーンが混っていることもある…って、そんなこともどうでもいいですね。切り口をちょっと変えてみたところで、まったく変わり映えがしない。…というのは“金太郎飴”の例を見れば明らかでありますが、ま、確かに“金太郎飴”も斜めに切ってやれば金太郎が縦長細面タイプになる。…といった程度の変化は認められますけどね。ただ切り口を変えてみるだけでなく、何事に対しても斜に構えた態度で接することが大切である。…という貴重な教訓が得られたわけでありますが、いや、個人的には教訓よりも“イカくん ”のほうが好きなんですけどね。

 さてそこで“カニかま”であります。なぜここに突然“カニかま”が登場してくるのかというと、同じ水産系おつまみのよしみということよね。…と天童よしみ が言っているとおりの理由によるものなんですが、いかにもイカとカニは似た者同士ですもんね。具体的にどのあたりが似ているかというと、えーと…、どちらも水産系ですもんね。ま、共通点というのはそれくらいなんですが、僕たちは“イカくん”だけではなく、“カニかま”からも貴重な教訓を得ることが出来ます。それは何かというと、「縦に裂ける」ということなんですが、これはある種、革命的なレボリューションであると言えるかも知れません。普通、円柱的に細長いモノがあれば、人はそれを輪切りにしますよね?事実、“カニかま”と同じ魚肉加工食品に属する魚肉ソーセージなんかは、食堂で“ソーセージ定食”として供給される際には輪切りにしてマヨネーズをかける。…という形をとることになります。ただ、ブツっと輪切りにしただけでは意匠的にあまりにも工夫がないので切り口をすこしナナメにしたりするわけですが、これは“何事に対しても斜に構えた態度で接することが大切”という教訓を応用したものですよね。ところが“カニかま”のほうはというと、かなり横に細長い直方体という、輪切りにするにはふさわしい形状でありながら、決して輪切りにされることはありません。必ずといってい いほど、縦に裂きます。ヤマトナデシコは春咲きマスが、“カニかま”は縦裂きマス。彼は何故、このような変則的とも言える道を選んだのでありましょうか?

 …というのが、僕がかねてから“カニかま”に対して抱いていた疑問点なんですが、そこ答えは意外と簡単だったりします。結論から言ってしまうと、「カニにならったから。」というのがそれなんですが、“カニかま”が模範としたところのカニの足というのが、縦に裂けやすいような構造になってますからね。では何故、カニの足というのは縦に裂けやすい構造になっているのかというと、「でなきゃ、アシを曲げにくいぢゃん。」というのがその理由であると思われますが、アシを曲げるためには筋肉のスジが縦につながっていないとダメですからね。そこでまあ、この“カニかま”は縦に裂けるという特徴を“金太郎飴”にも応用してみようと思うんですが、すなわち、“金太郎飴”を輪切りにするのではなく、思い切って縦に裂いてみるとどうなるでしょう?恐らくその切り口は“金太郎”とは似ても似つかぬ、今までに見たことのないような斬新な意匠を僕たちに見せてくれるに違いありません。“カニかま”自体は「カニの足の構造がたまたまそうなっていたから。」という偶然によって生まれた産物なんですが、長いものを縦に裂くという新しい発想が「切っても切っても金太郎」という、僕たちがどうしても避けることが出来ないと思い込んでいた“金太郎飴の呪縛”を解き放ったわけでありまして、いやあ、改めて既成概念に捕らわれない柔軟さがいかに大切であるかということをカニから教えられた思いでありますなぁ。

 …と、無理やりに教訓を導きだしたまではいいんですが、問題はこれをいかに“検便”と結び付けるかですね。ウンコなど、いくら輪切りにしたり、縦に裂いてみたりしたところで、所詮ウンコはウンコですからね。仕方がないので“寄生虫”のほうに話題を転じてみようと思うんですが、いや、今年も花粉症の季節がやってまいりましたなあ。例年、3月の声を聞くようになると、鼻水がとどめなく流れ落ちる状態に陥るわけでありますが、今年は少し花粉の飛散が早いんじゃないですかね?2月14日のバレンタインを境に、いきなり発症しちゃいましたもんね。で、花粉の飛散度が増大するにつれて症状の悲惨度のほうもひどくなってまいりました。なんでも今年の杉花粉は去年の3倍くらい飛ぶらしいね。…と名犬ラッシーも言っておりましたが、名バター犬の名前はやっぱり“○ッシー”ですかね?…って、そんなことはどうでもよくて、花粉症対策について真剣に考えなければならないわけですが、何でも寄生虫を飼っている人は花粉症にはかかりにくいそうでありますな。詳しいことはよくわからんのですが、腹の虫に気をとられて、たかが花粉ぐらいに過剰反応する必要はないんじゃないか?…と免疫系が判断するのがその理由らしいです。いや、もしかしたらぜんぜん違うのかも知れませんが、少なくとも僕はそのように理解しております。そういう話を聞くとですね、花粉症に苦しめられている僕なんかは、「先生、俺、クワガタ買うのやめて、サナダムシにするよ!」と言いたくなっちゃいますよね。で、とりあえずボルネオあたりに仕入れにいって来ますかね?…とも思ったんですが、よく考えてみたら僕の身近なところに“寄生虫の巣窟”と言えるようなところがありました。下水のマンホールというのがそれなんですが、生のウンコが流れてくるくらいなので、きっと寄生虫の1匹や2匹ぐらいはいるよね?…という気がしないでもありません。巣窟のわりには1匹や2匹って、ちょっと数が少ないんじゃないか?…という気もするんですが、サナダムシなんかは成長すると15メートルくらいにもなるので、ま、2匹もいれば上出来かな?…という気もしますよね。で、もしマンポンの点検中にサナダ君に出会う機会があったとしたら、タモですくって“きしめん”にして食べて、これでもう僕も花粉症知らずだねっ。…ということで、今日の話はおしまい。

 ということで、今日はチャック・マンジョーネね。

「少しばかり手数がかかって大儀なんですよねっ。」
「それは、ちょっと面倒ね!」
「やはり饅頭ですよねっ。」
「それは、やっぱ饅頭ね!」
「寺島靖国が喉を腫らした・・・」
「それは、ヤックン扁桃腺!」
「社会の窓がフルオープンであることを指摘するフィリピン娘・・・」
「それは、チャック全開ネー!」

このネタ、前にも書きましたっけ?ともかくチャック・マンジョーネなわけです。マンジョーネ、マンジョーネ、ワオ〜♪(←東村山音頭〜1丁目の節で。)マンジョーネっていうと、ヒゲをはやして帽子をかぶって、胸にフリューゲルを抱いて「にぱっ!」と笑っているオッサンというイメージしかなかったんですが…って、これはこの人を紹介する時の定番ネタなんですが、ちなみにこれは『ヘイ・ベイビー!』というアルバムの時に書いた原稿であります。前半は“ヤーコンねた”ですね。懐かしいですなぁ、ヤーコンで、やあ、こんにちは。で、この原稿には見た目20代後半のロリ声まんが家@えび1号先生の名前も出ておりますが、実は昨日、えび1号先生のところのオフ会がありまして、東京に行っておりました。いやあ、相変わらず見た目20代後半で、ロリ声でありましたなぁ。会場は“鳥良”の大森店…って、これはこの前、池袋オフをやった手羽先屋のチェーン店なんですが、BGMにジャズが流れておりまして、そこのところがさば好みえび好みだったので、この店にしました。ちなみに吉祥寺には1号店から4号店まで、立川にも1号店と2号店があるようなので、次回の塩通オフもここにしましょうかね?…って、毎回手羽先ばかりカジってしても仕方ないような気もしますが、とにかくチャック・マンジョーネです。この人は先述のとおり、個人的にはヒゲをはやして帽子をかぶって、胸にフリューゲルを抱いて「にぱっ!」と笑っているフュージョン系のヒト。…という印象しかなかったんですが、60年代初期にはリバーサイド系のレーベルにオーソドックスなジャズのアルバムを何枚か残しておりまして、これがなかなか悪くないんですよね。中でもこの『レキュエード』(←発音に自信なし)というアルバムはリズム隊にウイントン・ケリー、サム・ジョーンズ、ルイス・ヘイズという、実にさば好みなトリオを従えておりまして、これはもう、聴くしかないよね?…という感じですよね。ちなみにフロントにはテナーとアルトとフルートを吹くジョー・ロマーノが入っております。山下洋輔の『ダズリング・デイズ』なんかに入っている人とは別人です。あれはジョー・ロヴァーノですからね。ちなみにこの『ダズリング・デイズ』というアルバムは平井堅より前に「おじいさんの古時計」を復刻させた作品として評価されてしかるべきだと思いますが、昨日、カラオケでみんなで歌いましたけどね、「おじいさんの古時計」。あと、『悟空の大冒険』とかいうワケのわからん歌をえび1号先生がロリ声で歌っておりまして、じゃ、僕は対抗して「キンタの大冒険」にしようか?…と思ったんですが、僕はそういうキャラではないので、おとなしく「巡恋歌」を歌っておきました。ということで、では1曲目から聴いてまいりましょう。

 えーと、まずはタイトル曲の「レキュエード」ですか。マンジョーネのオリジナルで、エキゾチックなムードを持った曲でありますな。ロマーノはフルート、マンちょ…って、この呼び方は何だか品位に欠ける嫌いがあるので以後自粛しますが、マンジョーネはミュートを吹いておりまして、それが災いしたのか、アルバムの冒頭を飾るにはちょっと盛り上がりに欠けるぅ?…という気がしないでもありませんね。ま、渋く地味にはまとまってますけどね。ということで、さっさと次にいっちゃいましょう。えーと、「ビッグ・フット」ですな。確かそのような名前のUMA、すなわち未確認飛行アニマル…って、別に飛行するわけではないので何か別の訳語だったかも知れませんが、とにかくそのような名前の幻の動物がいましたよね?何でも足がデカい生き物らしいんですが、足がデカけりゃいいというもんでもないやろ?…という気もしますよね。いや、誰も足がデカくて、いいとも悪いとも言ってはいないんですけどね。で、これはチャーリー・パーカーの作った曲でありまして、典型的なバップ・ナンバーとなっております。マンジョーネとバップ・チューン。まったくピンとこないんですが、聴いてみると意外と普通っぽいですな。スタイル的にマイルスにも似たところがあるので、パーカーの曲でもいけちゃうんですかね?これほどの正統的なプレイヤーが、どうしてヒゲをはやして帽子をかぶって、胸にフリューゲルを抱いて「にぱっ!」という路線に?…と思わずにはいられませんが、ま、大売れして本人はとっても儲かったみたいだから、別にいいんですけどね、『フィール・ソー・グッド』。で、「デカい足」のほうに話を戻しますが、元気の出るテーマに続いてジョー・ロマーノのソロが聴けるじょー。…って、ジョーなんとかという人の話になると必ずハタ坊口調になっちゃうところが僕の悪いところ…というか、まったく代わり映えのしない通例パターンなんですが、このソロが意外と悪くないんだじょー。多分、名前からしてイタリア系の白人ではないかと思われるんですが、アドリブ重視の骨太な演奏姿勢には大いに共感が持てますよね。ワイルドだし、ドライブ感もあるし、伊予柑もあるし、ポンカンもあるし、冬は柑橘類が美味しいですなぁ。で、ソロ2番手のマンジョーネは軽快洒脱路線で大いに気を吐いております。続くケリーはソロの出だし部分こそやや控えめではありますが、次第に調子を取り戻していつもの転がるようなタッチでアドリブにオチをつけて、で、続いてリバーサイド系では定番であるサム・ジョーンズによるピチカート・ソロがあって、テーマに戻って、おしまい。うん、なかなかいいんじゃないですかね?…と、僕は思いまちた。

 思いまちた…じゃねーって。…と、最後のところは堀井憲一郎風にまとめてみましたが、3曲目は「アイ・ハッド・ザ・クレイジェスト・ドリーム」ですね。噂によれば、あなたにメイク・ラブされる夢を見た。…という内容の歌なんだそうですが、“メイク・ラブ”ってどういう意味なんでしょうね?自分で“くれいじぇすと”と言ってるところを見ると、相当に“らぶりー&きゅーてぃー&くれいじー”な行為ではないかという気がするんですが、もしかしてあんなことやら、こんなこと、あ〜ん、そんなことまでぇ♪…といったことまでヤラレちゃったんですかね?いくら夢の中の出来事とはいえ、けしからんっ!…と思わずにはいられませんが、曲のほうはというと、いたって純情鰈…いや、華麗でありまして、で、マンジョーネの演奏は、まんまマイルスでありますな。メロディ的にも雰囲気的にもマイルスの吹く「アイ・ソウト・アバウト・ユー」に酷似しております。いや、これはいいですな。“デカ足”から“メイク・ラブ”という流れもよくて、このアルバムのハイライトと言えるのではないでしょうか?ケリーのピアノがガーランド風に響き、ジョー・ロマーノがコルトレーン的なブロウで迫れば、ここはもう50年代マイルス・クインテットの世界。手羽先屋のBGMで流れたりしてたら、「あ、これはマイルスだねっ。」という、間違った知識をひけらかしてしまっていたでありましょうな、多分。ま、ひけらかされたほうとしても酔っ払って理性が半減しているから、「まあ、これがそうなのねっ。」とか言って、何事も無かったかのように大森の夜は更けていくことになるんですけどね。しかしなんですな。大森という街はあまりジャズ的ではありませんな。何となく、大森屋という八百屋をやっている、顔が森喜朗に酷似したヒロシという親戚のおっさんの顔しか浮かんできませんもんね。しかしまあ、手羽先屋の片隅で愛を語らうにはもってこいの演奏でありまして、ということで、次にまいりましょう。4曲目の「ソラー」はマイルスのオリジナルでありますな。サム・ジョーンズの弾くピチカートのメロディにホーンが絡むテーマの処理が面白く、でも僕の持っている輸入盤CDは別テイク入りとなっておりまして、2回続けて聴くと、結構うっとうしいです。もうエエちゅうねん。…という気分になりますね。多少面倒でもプログラムして別テイクを飛ばすようにしたほうが精神衛生上も好ましいのではなかろうかと。別テイクでは三味線を弾くなり何なり、もう少し工夫が必要ではないか?…と、僕は思いまちた。で、テーマに続いてそのままベースのソロに流れていくところなどは、なかなか工夫が効いていていいのではないかと思います。続くマンジョーネのソロも好調ね。続くロマーノのソロも好調ね。蓮っ葉な吹きっぷりが何とも言えず心地よく、続くケリーの転がるようなタッチも楽しく、で、テーマに戻って、おしまい。うん、なかなかいいんじゃないですかね?ま、2回続けて聴く気にはならんのですけど。

 で、5曲目は歌モノの「イフ・エバー・アイ・ウッド・リーブ・ユー」です。見たことがあるような無いようなタイトルなんですが、曲を聴けば、ああ、この歌ね。…とわかるハズです。あ、その前にマンジョーネのオリジナルで「ブルース・フォー・サアンダー」という曲がありましたな。先を急ぐあまり見落としてしまいましたが、“SAANDAR”だから“サンダー”ではなくて“サアンダー”ではなかろうかと。で、曲自体はわりとシンプルなリフ・ブルース調なんですが、コテコテにならないところはさすがマンジョーネですな。で、テーマの最後のところにオマケの1小節みたいなパートがあって、ここのところが大いに盛り上がっていて、僕は満足です。盛り上がって、満足。略して“もりまん”といったところですかね?で、マンちょ、ロマちょ、ケリちょ、サム・ジョーちょと続くソロはどれも充実しておりまして、とってもいいことだと思います。で、で、6曲目が歌モノの「イフ・エバー・アイ・ウッド・リーブ・ユー」でありまして、曲を聴けば、ああ、この歌ね。…とわかるハズです。…というのはこの曲のことであります。誰が演ってましたかね?聴いてすぐにケニー・ドーハムの名前が脳裏に浮かんだんですが、果たして本当にやっていたかどうかはサダカではありません。で、調べる気もありません。僕ってそこまで親切じゃないしー。原文ライナーによればブロードウェイ・ミュージカル、『キャメロット』からの1曲ということらしいんですが、テーマ部の処理はロマーノのテナーとマンジョーネのトランペットとの絡み具合が面白いですね。で、ソロ先発のロマーノの演奏からはロリンズ的なスケールの大きさが感じられ、いや、この人は期待度がゼロだっただけに思わぬ拾い物でありましたな。続くマンジョーネだって凄くうまいし、ケリーは言わずもがなだし、インド航路を発見したのはバスコ・ダ・ガマだし、いや、“言わずもがな”とバスコ・ダ・ガマはちょっと似てる?…と思って書いてみたんですが、ということでラストです。マンジョーネのオリジナルで「ザ・リトル・プリンス」という曲なんですが、ワルツ・タイムのなかなかキュートなナンバーですな。歌モノを除けばこのアルバムではもっとも日本人ウケのするメロディでありまして、あ、夜になったら何だか花粉症の症状が重くなってまいりましたな。医学的に根拠があるのかどうかは知りませんが、どうやら僕は夜型の花粉症のようでありまして。これはいよいよ、夜の間だけでもサナダムシを飲まなければなりませんかね?で、朝に便所で排出して、腐らないようにビンにでも入れて冷蔵庫にしまっておいて、会社から帰って来たらもう一度飲むとか。…って、キュートな曲調に似つかわしくない話になっちゃいましたが、小さな王子様が絶対に回虫持ちでないとは言い切れないわけだしー。で、演奏のほうはというと、マンジョーネの吹くラッパのトーンがハート・ウォーミングでありますな。ジャケットを飾るマンジョーネは後年の“にぱっ!”と違ってまだ幼さの残る美少年風だし、演奏を聴いてても性格のよさが伝わってくるし、僕と同じく特に熟年層のギャルにはモテそうな感じでありますな。いや、僕と同じく…などと書くと、方々から苦情のメールが届きそうですが、ソロ2番手のジョー・ロマーノのプレイはまったくもって素晴らしいですな。彼がいったいどのようなプレイヤーなのか、ちょっと気になったので調べてみたところ、鮭師匠のサイトにこのアルバムが紹介されておりました。すいません、このところあまりチェックしてなかったもんで。。。で、鮭師匠によればジョー・ロマーノは名サックス奏者ということでありました。おお、やっぱりそうだったんですかー。さすが、池袋の“鳥良”で一緒に手羽先をカジった仲だけあって、気が合いますなぁ。ということで、今日はおしまい。

【総合評価】

 このような素晴らしいアルバムがどうして今まで放置されていたのでありましょうか?先ほどの『ヘイ・ベイビー』の解説にも、「聴き比べてみたら“レキュエード(?)”よりもこっちのほうがよかった。」などと書いてありましたが、「ソラー」と最後の「ザ・リトル・プリンス」で、別テイクが2曲続くところが嫌われたのでありましょうか?ま、確かに1曲目のタイトル曲が今ひとつ印象薄 …ということもありますしね。が、後にフュージョンの世界で大成功をおさめたマンジョーネが、若い頃にはこのような純粋なジャズをやっていたというのは嬉しいことではありませんか。ジョー・ロマーノの名演もあって、傾聴に値する1枚である…と、僕は思いまちた。


INDEX
BACK NEXT