盛り上がってますねぇ、ワールドカップ。正直、僕は今までそれほどサッカーが好きではなく、どちらかというとハッカのほうが好きだったんですが…って、あ、これは前にも書きましたよね?で、どうしてサッカーがそれほど好きではなかったのかというと、
(1)アナウンサーがやかましい
(2)解説者がやかましい
(3)サポーターがアホっぽい
というのがその主な理由なんですが、実際問題、サッカーの中継というのはどうしてあんなに大げさなんでしょうね?やっぱ、ラテンのノリだよね?…とか、変に誤解してませんかね?特に解説の人が「うぉ〜!」とか「すげぇ!」とか低レベルな感嘆詞を発するのは厳に謹んで欲しいと思うわけでありますが、「サッカーで真面目にやるのはイケてない。」とか、変に誤解してませんかね?…と、したり顔で苦言を呈しておいて、で、前にも書きましたが少なくともソルトレイクシティ五輪よりは盛り上がってますよね?その要因として、まず時差がないというのがいいと思います。ソルトレイク・オリンピックの中継は真夜中とか朝方とか、「日本人の都合を考えているのか?」と文句を言いたくなるような時間帯にやってましたもんね。それに比べて今回のワールドカップは日本と韓国で開催していることもあって、わりと日本人の都合を考えた時間帯に放送をしております。ま、たまに3時半キックオフなどという、一般のサラリーマンの都合をまったく考慮に入れてない試合とかもありましたが、会社でテレビを見て、試合が終わるとちょうど就業時間も終わるというタイミングだったので、あれはあれでよかったと思います。で、盛り上がっているもうひとつの要因は、何と言っても日本と韓国の予想以上の活躍があげられますよね。ソルトレイク・オリンピックではさっぱりでしたからねぇ、ジャンプの原田クン。それに比べて意外に強いですなぁ、トルコは。これを書いている6月23日(日)の時点でベスト4が出揃ったところなんですが、明日の会社ではおじさんたちがニタニタしながら「いやぁ、トルコはいいですなぁ。」「気持ちよかったですなぁ。」などという会話を交わすであろうことは間違いなく、純情派のOLとしてはちょっぴり対処に困ってしまいますよね。いや、ソープランドが昔「トルコ風呂」という名前であったということを知っているOLというのは、既に「純情派」と言っておられるようなトシかぁ?(←思いっきりセクハラ発言)…という気がしないでもないんですけどね。
あ、でもホテトルとかマントルという言葉は今でも残ってますよね。ホテルで執り行われる旧トルコ風呂的な行為ことを日本人が大好きな4文字略語にして「ホテトル」と呼ぶわけでありますが、決して「ホテソー」とは言いませんもんね。「ホテソー」というのはあまりにも語呂が悪すぎるというのもありますが、関西方面では風呂上りとかで体が火照っている状態のことを「ほてっとる。」と言ったりするので、やはり「ホテトル」のほうが情緒があってイイと思います。ちなみに「ソープランド」という名前は公募で決められたそうですが、名付け親は当時24歳の会社員だったそうです。この名前のおかげでオーストラリアの水泳界のソープ、いや、ホープであるイアン・ソープくんはすっかり日本でも人気者になりました。スキーのジャンプ界ではアホネンに続いてブレイクするであろうと僕が期待していたハウタマキくんのほうは今ひとつでしたけどね。で、何の話でしたか?サッカーですか?えーと、僕たちがコドモだった頃にもサッカーというスポーツは存在しておりました。日進小学校の「スポーツ少年団」というのはサッカーをするチームでしたからね。サッカーをするチームなのにどうして「スポーツ少年団」などという広範囲な名前を付けたのかはよくわかりませんが、もちろん僕は入っておりませんでした。いや、コドモの頃から「ぼくはどちらかというと“すぽーつ少年”というタイプじゃないな。」ということは自覚してましたからね。足、遅いしー。どちらかというとブンガクのほうに活路を見出すタイプの少年でありまして、サッカーをやらせればさっぱりのクチでありました。やっていて「おもしろい。」と思ったこともありませんでした。何故かというと、試合に出ててもほとんどボールと触れ合う機会がなかったからなんですが、いや、さすがに45分もやっていれば1度や2度くらいはボールと触れ合うチャンスはあるんですけどね。どういう場面かというと、相手が蹴ったボールがコロコロと転がって横の線から出ちゃった場合、それを走って取りにいって、スローインで中に投げ込むというのが僕のもっぱらの役目でありました。僕にとってサッカーボールは足で蹴るものではなく、手で投げ入れるものだったんですな。悔しくて、試合が終わったピッチの片隅で、ちょっぴり泣きました。
そんな僕にもちょっとだけ得意な球技というのがありまして、えーと、まずは卓球。小学校の頃は卓球部に入ってましたからね。その中でも僕は「ホームラン王」の異名を取るほどの実力の持ち主でありまして、僕が放った強力なスマッシュは相手の陣地にかすることなく、卓球台のはるか彼方まで飛んでいくのでありました。…って、アカンやん。ただのヘタクソやん。で、中学時代はテニス部に入っておりました。軟式でしたけどね。その中でも僕は「ホームラン王」の異名を取るほどの実力の持ち主でありまして、僕が放った強力なスマッシュは相手のコートにかすることなく…以下同文。で、高校時代はどのクラブにも入っていませんでしたが、バレーボールのサーブが得意でした。いや、バレーボールが得意なのではなくて、あくまでもサーブだけだったんですが、どういうわけだか僕が放ったサーブは変な回転がかかっているのか、わりとエースが取れたんですよね。もしかして僕って、才能あるぅ?…と思って、とりあえず意中のチームは「ユニチカ」に決めていたんですが、サーブ以外には何の取り得もなかったからか、結局のところスカウトされることはありませんでした。悔しくて、「アタックNo.1」を見ながら、ちょっぴり泣きました。
ということでボビー・ティモンズです。『フロム・ザ・ボトム』というリバーサイド盤です。このアルバムは一度書いたことがあるような気がしてたんですが、このデータによると、まだみたいなんですよね。いや、自分でも過去にどのアルバムを取り上げたのかワケがわからなくなってきたので、“Excel”で一覧表を作ってみました。“vol.19”までに書いた570枚が対象です。右のほうの欄に「14」「29」とあれば、“vol.14”の“No.29”のところにあるということです。ホントはhtmlでリンクを貼ってミュージシャン別のINDEXを作りたかったんですが、面倒なのでヤメました。誰か作ってください。作ってくれた人には謝礼として「はろうきてぃ・箱根大涌谷ばーじょんピンバッジ」を進呈します。ちなみにこの“Excel”データをダウンロードして活用する場合はページ設定をA4の横書きにして、1ページの行数を30にするといいと思います。で、このデータによるとティモンズは今までに『ソウル・タイム』『イージー・ダズ・イット』『ボーン・トゥ・ビー・ブルー』『ゴット・トゥ・ゲット・イット』の4枚を紹介したことになっております。ま、このリストに漏れがなければの話なんですけどね。人間、どんなに我慢したところで思わず漏らしちゃうのが常でありまして、いつも出てくる「接して漏らさず」という貝原益軒センセイの『養生訓』は永遠の課題なんですが、原子力発電所では思わず放射能が漏れちゃったり、トシとったらトシとったで、思わず尿漏れしちゃったり。で、この『フロム・ザ・ボトム』というアルバムなんですが、ティモンズがピアノ以外にヴァイブ・プレイに励んでみたり、あろうことか、あの「モーニン」をオルガンで弾いたりしているところがポイントですよね。…という話をはるか昔に掲示板に書いたことがあったような気がしないでもないんですが、本編ではまだでしたかね?あるいは今は亡き“マイ・コンピ”のほうに書いたのかも知れませんが、とにかくまあ、1曲目から聴いてみることに致しましょう。
アルバムはティモンズのオリジナル「フロム・ザ・ボトム」で幕を開けます。ぼっとんではありません。ボトムです。ま、語源は同じだと思うんですけどね。「ぼっとむと底に落ちる」という故事成語から生まれた言葉だと思います。で、これがまた「いかにもティモンズのオリジナルだなぁ。」としか表現のしようがないほど彼らしいファンキー・チューンでありまして、ま、はっきり言ってしまえば「モーニン」「ジス・ヒア」路線の二番煎じ…というか、「ダッド・ゼア」も含めれば四番煎じくらいになるんですが、いいんだけどね、僕、ティモンズ好きだしー。イントロなしでいきなり真っ黒なテーマが始まります。 ちょっと変則な2小節を基調にしたAABBAA形式なんですが(←たぶん)、そんなことはどうだっていいです。あとはただゴキゲンなアドリブの波に身を委ねればいいだけの話でありまして、あ、ちょっぴりジャズ・ロックっぽいムードもありますよね。もはやギャグの領域に達したかのようなお馴染みの真っ黒フレーズの連発でありまして、最後のほうに聴かれるサム・ジョーンズのソロもグルーヴですなぁ。いや、ここまでベタだともはや笑うしかありませんね。ティモンズも恐らく分かっててやってるんだと思うんですが、いや逆にこの手のナンバーを1曲くらいは入れておかないと客が納得しないということですかね?そのあたりの期を見るにはリバーサイドのオリンキープニュースは敏感ですからね。ある意味、ティモンズもコマーシャリズムに毒されて、怪しからん!…ということも出来るかも知れませんが、いいんだけどね、僕、ティモンズ好きだしー。
2曲目は「コルコバード」です。お馴染みの簿ッsabapyon@mb.infoweb.ne.jp…って、僕のメルアドを「さ」という読み方で単語登録してあるもんだから意味不明な変換になっちゃいましたが、お馴染みのボッサ・チューンでありまして、「QUIET NIGHTS OF QUIET STARS」という別名でも知られております。「静かな星の静かな夜」ですかぁ。亀井静香はちっとも静かじゃないんですが…って、いや、いつもこればっかりですけどね。ボサノヴァだけにティモンズもボサノヴァで料理しております。あまり賑やかでない、静かなボッサです。サム・ジョーンズのピチカートが独特のムードを醸し出しております。軽くピアノでテーマを演奏した後、ヴァイブにスイッチしてのソロになるんですが、はっきり言ってしまえば今ひとつですね。余技の域を脱していないというか、とにかくまあ、「彼のヴァイブ・テクは今ひとつだったのぉ。。。」といったところでありましょう。ただスイッチを入れて回せばエエっちゅうもんでもないわけでありまして、やはりマレット裁きがポイントですからね。ティモンズの真っ黒スタイルはこの楽器では表現しきれないような気がするんですが、ということでピアノに戻ってテーマの再現部を弾いて、おしまい。ま、話題性という意味では面白い試みかも知れませんが、余計なことをせずにピアノ一本に絞ったほうがよかったように僕には思われます。いいんだけどね、僕、ティモンズ好きだしー。
3曲目は「ユー・アー・ブレイス」と「ビウィッチド」のメドレーでございます。「ユー・アー・ブレイス」のほうはどういう曲なのかよく知りませんが、「ビウィッチド」のほうはミュージカル『パル・ジョーイ』からのナンバーでありますな。正式名称を「ビウィッチド・ボザード・アンド・ビ…なんとか」と言いまして、長ったらしくて覚えきれないので日本語では「魅惑されて」とか「魅せられて」などと訳されているナンバーでございます。南に向いてる窓を開けぇ〜、ひとりで見ている海の色ぉ〜♪…って、出ると思いましたけどね、ジュディ・オング。で、『パル・ジョーイ』と言えば桑名駅前にあって、潰れて廃墟となって、東京でも噂になっていた「桑名パル」なんですが、ぶっ壊して17階建てのマンションを建てるという計画が持ち上がっているそうです。いいですねぇ。都会ですねぇ。ま、計画自体がぶっ潰れないことを祈るしかありませんが、演奏のほうはピアノの無伴奏ソロであります。個人的にはソロ・ピアノってヒマで退屈でむっちゃ眠たくなって、もう覚醒剤なしでは最後まで聴き通せない?…って感じなんですが、ま、1曲…というか、メドレーで2曲だけだし、2つ合わせても3分35秒だし、なんとか我慢して乗り越えられないこともないぎりぎりの限界?…といったところでしょうか。で、パウエル派のピアニストはも伴奏ソロになると“もろパウエル”になっちゃうのが通例なんですが、ここでのティモンズはちょっぴりラグタイム風のタッチも聴かせたりして(編集部注:ま、ほんの数フレーズだけどよぉ。)…って、何だか態度が横柄な編集部でありますなぁ。ま、とにかくちょっとした気分転換にはイイかも?…といった演奏でありました。
で、僕のお薦めは4曲目の「イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー」ですな。通例、バラードでしみじみと弾くのが常なんですが、ここでの彼は超アップ・テンポで料理しておりまして、で、それが見事なまでにティモンズ・スタイルに消火…って、火を消してる場合じゃなくて、見事なまでにティモンズ・スタイルに消化…って、食べ物を分解して吸収しやすい状態にしている場合でもなくて、見事なまでに昇華されております。あと、「唱歌ばーじょん」と「娼家ばーじょん」というのも考えたんですが、しつこいのでヤメにしておきます。イントロなしでいきなりテーマが始まり、そのまま息もつかせぬ壮絶なアドリブへと突入してまいりますが、いや、凄いですねぇ。素晴らしいですねぇ。イッちゃてますね。地味なジミー・コブもここぞとばかりに叩きまくってティモンズを鼓舞しておりますし、ソロ・パートでも頑張っておりますし、実によか演奏でございました。はい5曲目。「サンバ・トリステ」はサンバというよりもボサノヴァっぽいナンバーですが、それにしてもやっぱり強いですなぁ、ブラジルは。僕は「知多家」のものより「めしの郷」の豚汁のほうが好きなんですが、とんかつ専門店がセルフ定食屋に負けてどうすんですかね?ま、さすがにトンカツ自体は「知多家」のほうが美味しいような気がするんですが、それはそうとブラジル。これを書いている6月23日現在はベスト4まで勝ち進んだところなんですが、イングランド戦でロナウジーニョがレッドカードを貰っちゃったのはちょっと痛いですね。ちょっぴりカマっぽい、なかなかいいキャラですからね。ちなみにロナウジーニョという名前は「小さなロナウド」という意味らしいんですが、僕はロベルト・カルロスも嫌いじゃありません。「ロベカル」と4文字に略せるところがいいですよね。ロナウドやリバウドではこれ以上略しようがないですもんね。で、「サンバ・トリステ」なんですが、実に日本人好みのメロディでありますな。ケニー・ドーハムあたりに吹かせるとイイ感じかも知れません。ここでのティモンズのプレイも悪くなく、そこはかとないファンキーさがボッサの軽いリズムとよくマッチしております。嫌味になる一歩手前で抑えているところが勝因ではないかと思います。吉田は松蔭ですけどね。松蔭、シンガポールを恋しがるぅ〜♪…というのは「キンタの大冒険」の一節でありますな。
6曲目はスタンダードの「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー」です。「優しき伴侶を」です。「イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー」を超アップ・テンポで料理した彼でありますが、ここでは普通にバラードでやっております。「奇を衒うのは1回まで」と相撲取りの寺尾も言っておりましたが、あ、別にスケートのショートトラックの寺尾でもいいんですけどね。アポロ・アントン・オーノ問題は韓国ではまだ尾を引いているようですが、イタリアやスペインは韓国戦の審判にイチャモンをつけているみたいだし、やはりホームでの多少の贔屓はある程度仕方がないのではなかろうかと。…と、人ごとだから適当なことを書いておいて、で、演奏のほうは歌心にあふれた、しみじみとしたバラードに仕上がっております。…が、途中でヴァイブが出てまいります。いけません。慣れたせいか、「コルコバード」の時よりはマシ?…といった気がしないでもないんですが、とりたててフィーチャーするほどのものでもないような気がしないでもありません。ま、本人がそれで満足しているのなら、他人がとやかく言う筋合いはないんですけどね。で、ラストは「モーニン」です。しかもオルガンでやってます。いくらなんでもこれはやり過ぎなんじゃないか?…とイクラちゃんも不快感を示していたそうでありますが、いや多分ウソだと思いますけどね。「ハーイ」と「バブー」と「チャーン」しかしゃべれないですもんね、イクラちゃん。で、ティモンズのオルガンによる「モーニン」の問題なんですが、これはいけません。何がいけないって、ヘタすぎるのが最大の問題です。ヴァイブ以上にいただけません。ティモンズとオルガンって、一見するとぴったりの組み合わせのように思われるんですが、実はヘタだったんですな。ぜんぜん迫力がなくて、ヘロヘロしております。本人もプレイバックしてみて「失敗やったなぁ。。。」と深く反省したことでありましょう。ま、弾かせたほうが悪いんだと思うんですけどね。
ということで、なんとなく中途半端なつくりのこのアルバムは、おしまい。
【総合評価】
輸入盤CDの裏のところに“This fine effort is long overdue to be reissued on CD”と書かれているところを見ると、CD化されるまで長らくオクラ入りになっていたアルバムなんですかね?いや、僕の英語解釈が間違っているかも知れませんが、だとすればさすがのオリン・キープニュースも最後の「モーニン@オルガンばーじょん」を聴いて、ちょっと怯みましたかね?弾かせてみたものの、やっぱり失敗やったかぁ。…というキープニュースのため息が聞こえてきそうでありますが、いや、オルガンとヴァイブを除けば水準以上の出来はキープしております。特に「イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー」は傾聴に値すると思います。レコ屋で見かけたら怯まずに買ってみましょう。