CHASIN’ THE BIRD (RIVERSIDE)

BARRY HARRIS (1962/3/31,8/25)

CHASIN' THE BIRD


【パーソネル】

BARRY HARRIS (p) BOB CRANSHAW (b) CLIFFORD JARVIS (ds)

【収録曲】

CHASIN' THE BIRD / THE BREEZE AND I / AROUND THE CORNER / JUST AS THOUGH YOU WERE HERE
INDIANA / STAY RIGHT WITH IT / 'ROUND MIDNIGHT / BISH,BASH,BOSH / THE WAY YOU LOOK TONIGHT

【解説】

 本日は「試験に出た 電気工事施工管理技士」というテーマでお届けしたいと思いますが、いや、何とか終わりました、学科試験。結論から言うと「試験に出ろ」と念じて勉学に励んだ項目に関しては、大きく山がハズれたと言わねばなりません。いや、2日間の講習で講師の先生が「ここは出るっ!」と言い切ったところを重点的に押さえたハズなんですが、どういうことなんでしょうね?特に模擬試験で結構いい点が取れたので、「余裕ぢゃん。」とか思ってすっかり安心しきっていた電気理論のところがさっぱりでした。試験問題に関してはここに掲載してありますので、興味のある人は自分で解いてみるといいと思いますが、あ、ちなみにこれはPDFファイルなので、アクロバットリーダーがないと見れません。どうでもいいことなんですが、アクロバットリーダーってカーソルが手のひらになりますよね?で、左クリックすると「もみもみ動作」をするんですが、僕はあの動きがけっこう好きです。10分ぐらいやっていても飽きるということがありません。さすがに3時間もやっていると嫌になってきますが、「もみもみ」のほかにオプションで「人差し指でツンツン」とか「ホジホジ」が出来たりすると、もっとイイんですけどねぇ。。。

 とまあそれはさておき、電気理論の分野ではいきなり「鉄の磁化」に関する問題が出題されておりました。鉄の磁化に関しては「ヒステリシス・ループが出るっ!」という話だったので、必死になってそればかり覚えておりました。透磁率比透磁率に関しては、過去に出たためしがないような気がしたので、きっぱりと捨てました。ところがいきなり「鉄の磁化に関する記述として、不適当なものはどれか。」という設問に対し、その選択肢というのが、

1. 軟鉄の比透磁率の値は、鋳鉄に比べて小さい。
2. 外部磁界と磁化された鉄に生ずる磁束密度との関係を示す曲線を、磁化曲線(B−H曲線)という。
3. 外部磁界が増加すると、軟鉄の比透磁率の値は増加し、最大値に達した後減少する。
4. 外部磁化が増加するときと減少するときでは、比透磁率の値は異なる。

 いや、問題を見た瞬間、その日ちょっぴり軟便気味だった僕は「軟鉄の比透磁率なんか知るかっ!」…と叫びたくなりました。いや、軟便だとに対するダメージは小さくなるから、比透磁率も小さくなるかな?…という気はしたんですが、問題番号[No.1]〜[No.15]までの15問題のうちから、10問題を選択し、解答してください。…ということだったので、とりあえずいきなり「パス1」ですね。2問目はコイルの巻数と電流と磁束の値から自己インピーダンスを求める計算問題で、これはもう見た瞬間に「パス2」であす。3問目は交流回路の抵抗値とリアクタンスとインピーダンスから力率を求める問題でありまして、ここも本当は「パス3」といきたかったんですが、この辺で1問くらい答えておかないと後で苦しくなりますよね。電気工事施工管理技士というのはどうもスピードスケートのショートトラックにも似た駆け引きが勝負を決めるポイントとなるようなところがありまして、いや、全問わかれば何の苦労もないわけなんですが、僕たちボーダーラインな人々にとっては運と勢いとオーノ的な演技力が必要となってまいります。いや、演技力は関係ありませんか。韓国では流行っているらしいですけどね、オーノくん。微妙な判定と言えば、ロシア戦での稲本のゴールはオフサイドじゃないのか?…という気がしないでもないんですが、いや、サッカーにはあまり興味はないんですが、思わず見てしまいましたからね。少なくともソルトレイクシティ五輪よりは盛り上がってるぅ?…という気もするんですが、個人的には日本代表にジャンプの原田クンが入っていたら、なお一層よかったような気がします。前半でオウンゴールを2回かましたあげく、後半のハットトリックで大逆転っ!…とかやってくれそうですからね。何でもいいけどサッカーというのは点がなかなか入らないのがネックですよね。ゴールの大きさを縦方向に3倍、横方向に5倍くらいの大きさにするとか、ゴールキーパーは目隠しをするとか、「ゴールキーパーはボールを取ってはいけない。」というルールを作るとか、何らかの対策を考えないと、いつまでたってもアメリカではメジャーなスポーツにはなれないような気がします。

 とまあそれはさておき、試験の問題。15問をざっと見回してみて、まともにわかりそうなのは1問だけぢゃん。…ということに気が付いた時はさすがにちょっと焦りました。が、「わからなくても解く。」というのが合格への第一歩ですよね。解きました。とりあえず10問のマークシートは塗りつぶしておきました。かわらなくても解いたということと、それが正解であるということとはまったくもって無関係なんですが、「とりあえずは解いた。」という実績は大きな心のゆとりにつながります。気持ちが落ち着いた時点でもう一度問題を見回してみると、「言ってることはちっともわからないんだけど、選択肢だけを見ていると、常識的に考えてこれが答えぢゃん。」と思えるような問題というのが10問につき2問くらいの割合であります。必ずあります。こういう場合、中途半端に覚えているんだけど、今ひとつ自信がないという問題のマークは消して、勘だけが頼りという問題に切り替えます。僕はこの方法で模擬試験ではわりと何とかなったので、今回も自分の持っている幸運を信じましょう。「人事を尽くして天命を待つ…だよ。」と加納典明も言っておりましたし、考えたところでわかんないものはわかんないんだしー、いや、前の席の息のくさいおじさんがわりとよく左右に動くので、解答用紙がモロ見えになる瞬間が結構あったんですが、このおじさんが見た目によらず、実はとっても賢いんだよ。…といった保証はまったくないわけだし、結局のところは自分の運を信じることにしました。唯一の救いは、模擬試験で30てんだった午後の部の法規のところがわりと出来たことなんですが、ここのところで一生懸命覚えた主任技術者が保安の監督をすることが出来る範囲もバッチリ出ておりましたし、ま、全体的に合格の可能性は50%くらいじゃないでしょうかね?頑張って覚えた「ぱんつ、ベリべりに破っても、接して漏らさずうむ。」は出ませんでしたけどね。ということで、試験体験記はこんだけ。

 ということでバリー・ハリスです。愛宕町私設ライブラリさんのお気に入りのようです。1回で掲示板から消えちゃったようですが、うちの掲示板って一発屋が多いですよね。Webマスターに真面目に掲示板を運営しようという気がないのが勝因ではないかと思うんですが、あ、今日(6月11日)はひさびさに充実しておりますな。*師匠のヤックンに関する長い記述もありますし、かれい技士も健在のようですし、黒鯛尊師の「江戸のきれいどころ」というフレーズにも惹かれるものがあるんですが、ハローキティ大枠谷ばーじょんのプレゼント企画は今ひとつでありましたな。当選された…というか、当選にしておいた3人のギャルの平均年齢は15.7歳と、かなりいいところをいってるんですが、8さい4さいというのは、いくらなんでもちょっとヤング過ぎますよね。24さいとか27さいとか、わりと手頃な方もいらっしゃったんですが、コメントに熱意が感じられなかったのでボツにしました。ま、4才児もあと12年もすれば女子高生になるわけなので、その将来性に期待することに致しましょう。で、バリー・ハリスです。リバーサイド盤『チェイシン・ザ・バード』です。掲示板には 『チェイシン・ア・バード』と誤記してしまいましたが、深く突っ込まれるまでもなく消えちゃいましたので、別にいいですね。しかしサディク・ハキムたぁ、いやらしいところをついてきますよね。持ってへんちゅうねん、ンなもん。。。で、この『チェイシン・ザ・バード』というのは、あまり気乗りのしない1枚ではあります。なんちゅうか、特に印象のないアルバムなんですよね。サイドマンにはボブ・クランショウクリフォード・ジャービスとなかなか渋いところを従え、ジャケットのセンスだって悪くないんですが、内容的には特にコレといったものがないんだよなぁ。。。…という気がしないでもありません。ま、とりあえず1曲目から聴いてみることにしましょうね。

1曲目はタイトル曲の「チェイシン・ザ・バード」です。パーカーの曲ですね。バカな曲ではありません。どちらかと言うと賢いタイプの曲でありまして、バッハの対位法なんかを取り入れたりしております。バックの体位法ではありません。 バッハの対位法というのは何なのかというと、横に流れる旋律線の美しさを追求するとともに、同時に進行する各々の声部がその独立性を失われないようにする音楽技法…なんだそうです。さっぱりわかりませんね。ま、2つの違うメロディが同時進行的に共存する技法とでも言いますか、「365歩のマーチ」「芸者ワルツ」を2人で同時に歌う宴会芸というか、いや、マーチとワルツではリズムが違うので無理がありますが、実際には作曲家のおじさんが無理のない2つのメロディーを考え出して作るわけなんですけどね。で、パーカーのオリジナルではアルトとトランペットが2つのメロディを吹き分けることになるんですが、ここでのバリ・ハリは右手と左手で2つのメロディを弾き分けております。ものすごい高等テクです。右手で“○”、左手で“△”を書こうとしても、どうしても「丸っぽい三角」と「三角っぽい丸」になっちゃう人には、とてもじゃないけど真似出来ません。その意味で「凄い。」とは思うんですが、演奏全体としては「まあまあ。」と言ったところでしょうか。岩浪洋三くん、通称ヨックンの日本語ライナーによると、「アイ・ガット・リズム」のコード進行によって書かれた曲で、哀愁にみちたメロディも印象的でありうんぬん…とありますが、土建屋ほどには哀愁に満ちているという印象はあまりないんですけどね。で、バリーの緊張感にみちたソロはジャズの精髄にあふれている…ということなんですが、ま、言われてみればそうかも知れませんね。

 ということで2曲目です。今日の僕はとってもやる気がありません。仕事中に記憶だけを頼りに話を進めているので、演奏内容に関してもまったく具体性がありません。で、2曲目は「ザ・ブリーズ・アンド・アイ」です。日本語に訳すと「ぱんつと僕」ではなくて、「そよ風と私」です。ブリーフじゃなくてブリーズですからね。フリチンでもなくて。 ちなみにブリーフには「短時間の」とか「かんたんな」とか「短い」といった意味があるようなんですが、確かにブリーフトランクスよりも短いですよね。ブリーフが長かったらサルマタですもんね。そしてブリーフには「要約」とか「要領」とか「あらすじ」とか「要領よくまとめた報告書」といった意味もあるようなんですが、Windowsのデスクトップにある「ブリーフケース」というのは、そういう意味だったんですな。「こんなことろにどうやってパンツを収納するんだ?」とずっと疑問に思っていて、とりあえずパンツをスキャナで取り込んだ画像をブリーフケースの中に入れておいたんですが、これでやっと謎が解けました。…と、どうでもいい話で行数を稼いでおいて本題に入りますが、「そよ風と私」はエルネスト・レクォーナが作曲したラテンの名曲だそうです。ジャズ以外でわりとよく耳にする曲ですよね。哀愁味がなくて品もないので個人的にはあまり好きではないんですが、アイラ・ギトラーはこのアフロ・キューバン・ジャズの演奏にバド・パウエルの「ウン・ポコ・ロコ」の反映を見ている。…と、日本語ライナーでイワヨー君が指摘しております。なるほど、確かにアフロ・キューバンでラテンのノリですよね。何かのジャズ本に「華やかな曲調がバリー・ハリスの地味さをカバーしていて、とてもよい。」というようなレビューが書かれていたことを記憶しておりますが、確かに派手な演奏に仕上がっております。クリ・ジャビ(編集部注:クリフォード・ジャービスのことらしい。)のタイコが、やかまし。…とイルズン神父(編集部注:海星高校のスペイン人教師。やかましいと「やかまし。」と注意するのが特徴。)が言っておりましたが、ま、派手なのと喧しいのは紙一重ですからね。

 ということで3曲目です。ハリスのオリジナルで「アラウンド・ザ・コーナー」という曲です。もはやどういう演奏だったのか、記憶にすらありません。彼の端正でグルービーなプレイの真髄をきくことができる。1音も無駄な音は弾くまいとする、張りつめた精神がよく出ている。…と、洋三先生が指摘している通りの演奏が展開されているものと思われます。「1音も無駄な音は弾くまいとする張りつめた精神」というのはいいですね。僕も常日頃から1文字も無駄なことは書くまいとする張りつめた精神で原稿を書いておりますので、その気持ちはよくわかります。ブリーフ前部の張りつめ感というのも、なかなか気分のいいものです。はい4曲目。「ジャスト・アズ・ゾウ・ユー・ワー・ヒア」は歌物のバラードです。翻訳ソフトでは「ちょうど、あなたがここにいたかのように」といった訳文が出てまいりましたが、ピアノの無伴奏ソロで始まる導入部はモロにパウエルですね。途中からドラムスとベースが入ってオン・ビートとなりますが、それ以降はミディアム・テンポの歌心に溢れたプレイが展開されていたのではないかと思われます。あ、先ほどあまりにも暇だったので雑用がてら1時間ほどのドライブに出て、クルマの中でちょっと聴いてみたんですが、確かにミディアム・テンポの歌心に溢れたプレイが展開されておりました。で、5曲目は「インディ穴」です。この曲はパウエルに極めつけの名演がありますので、パウエル派のピアニストにとっては試金石とも言える存在であるわけですが、胆汁成分が固まって胆嚢に石がたまるのは胆石。ま、鬼気迫る樹木希林的プレイという観点ではパウエルに一歩引けをとるかもしれませんが、バリー・ハリスの破綻のない演奏もそれはそれでそれなりのものだと思います。

 ということで6曲目です。「ステイ・ライト・ウィズ・イット」はこのアルバムで2つめのオリジナル曲です。洋三先生の日本語ライナーによれば、アイラ・ギトラーはここにパウエルの『ザ・シーン・チェンジズ』の精神の反映をみている。…ということでありますが、確かに原文ライナーを見るとそのようなことが書いてありますな。しかしこれ、よく考えると洋三先生は自分で書くことを考えるのが面倒で、他人の文章を引用してお茶を濁しているだけのことですよね。こういうのを日本では「他人のフンドシで相撲を取る」と言うんですよね。物書きとして、このような安易な姿勢は厳に慎まなければならないわけでありまして、洋三先生に猛省を促す次第でありますが、ちなみに『ザ・シーン・チェンジズ』って、どんなんだっけ?…というと、例の「クレオパトラの夢」が入っているブルーノート盤のことでありますな。「クレ夢」を始め、レコードのA面には日本人好みのマイナー調のメロディがずらりと並んでいるんですが、B面に入っていちばん「今ひとつだなぁ。。。」という印象を与えるのがタイトル曲の「シーン・チェンジズ」でありまして。タイトル曲の盛り上がらなさ具合ではホレス・シルバーの『ホレス・スコープ』「ニカの夢」を収録)にも引けを取らないと言えるでありましょう。ま、確かにハリスの「ステイ・ライト・ウィズ・イット」という曲は「シーン・チェンジズ」に似てますよね。で、こうして聴いてみると、それほど冴えない曲でもありません。ま、それほどいい出来というわけでもなくて、ようするに「まあまあ」といったところでしょう。で、7曲目はおなじみ「ラウンド・ミッドナイト」ですね。ここでのハリスはモンク的ではなく、パウエル的なバラード・プレイを展開しております。先ほどクルマの中でちらっと聴いた限り、確かそのようなものではなかったかと記憶しております。

 はい、残すところあと2曲ですね。もう少しの辛抱です。いや、今回はまだジャケ絵を書いてないのでそれを考えると気が重いんですが、3つめのハリス・オリジナルで、「ビッシュ・バッシュ・ボッシュ」という曲です。“BISH”というのは辞書を見ても載っていませんでしたが、“BASH”というのは「ぶんなぐる」「いじめる」「…につらく当たる」、“BOSH”のほうは「たわごと」とか「ばかを言え!」といった意味であるようです。紳士の誉れ高いバリー・ハリスとは思えないような下劣なタイトルですが、曲はいいです。ファンキーというよりはハード・バピッシュといった感じなんですが、とにかくいいです。いいものはいいです。鋳物もいいです。干物も悪くないです。着物の帯をクルクルほどいて、「あれぇ、お代官さま〜。」とか言わせるのもオツなものですよね。…って、そんなことはどうでもよくて、残すところあと1曲です。「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」「今宵の君は」の邦題で知られるスタンダードです。作曲したのはジェローム・カーンです。ちなみに僕はこの曲があまり好きではないんですが、ここでのハリスはなかなかいい感じに仕上げておりまして、悪くないです。クリフォード・ジャービスのドラミングもさほど喧しくなく、スインギーに仕上げておりまして、悪くないです。ということで、アルバム全体を総括すると「特徴はないんだけど、さほど悪くはない。」といった1枚でありました。おしまい。

【総合評価】

 いや、前後半とも内容が極めて希薄でありましたな。電気工事施工管理技士の試験と同じで、「とにかく書いてあればいい。」みたいな。ま、長い人生、たまにはそういう時もあります。


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