LATIN SHADOWS (IMPULSE)

 SHIRLEY SCOTT (1965/7/21,22)

LATIN SHADOWS


【パーソネル】

SHIRLEY SCOTT (org) GARY McFARLAND (cond,vib) JIMMY RANEY (g)
BOB CRANSHAW (b) MEL LEWIS (ds) WILLIE RODRIGUES (latin pec)
JEROME RICHARDSON (fl) RICHARD DAVIS (b) & Strongs

【収録曲】

LATIN SHADOWS / DOWNTOWN / WHO CAN I TURN TO?
CAN'T GET OVER THE BOSSA NOVA / THIS LOVE OF MINE
PERHAPS , PERHAPS , PERHAPS / SOUL SAUCE / HANKY PANKY
NOCHE AZUL / DREAMSVILLE / FEELING GOOD

【解説】

 ブルーノート・クラブの会報が届きました。“VOLUME26”だそうです。僕が入会したのは会が発足した直後ではなかったかと記憶しておりますが、当初は無料だったのが途中から経営が苦しくなったのか、有料化されちゃいました。すけべサイトでも有料の場合、「金を払ってみるだけの価値はあるナ。。。」と思わせるだけのコンテンツの充実度が求められるわけでありますが、ブルーノート・クラブ(以下、“BNクラブ”と表記する)の場合、金をとるようになったわりには、あまり内容的に充実しているとはいえないナ。。。といのが僕の偽ざる感想なんですが、「いつわざる」と「テナガザル」は、ちょっとだけ似てますね。「いつわざる」と「五輪真弓」では、「いつわ」の部分しか合っておりませんが、「いつわざる」と「テナガザル」だったら「ザル」の部分が共通ですもんね。とまあ、そんなことはどうでもいいんですが、BNクラブと言えばCDに付いている三角クーポンを集めて、ノベルティ・グッズを貰おう!という企画がございます。いいですよねぇ、ノベルティ。おじさんの場合、どうしても「のべるちー」と発音してしまうという欠点はあるものの、何というか、コレクター精神を揺さぶられるものがございますな。で、三角クーポンはBNクラブが発足する前からあったような気がするんですが、それが証拠に当時からかなりの枚数のブルーノートのCDを持っていた僕は、瞬時にしてBNクラブで貰えるノベルティ・グッズの全賞品を手に入れてしまいました。かなり大きな段ボール箱が2個「どどーん!」と届いて、ちょっとびっくりしましたけどね。

 今と昔では賞品のラインナップがかなり変わっておりますが、何がありましたかね?えーと、一番かさばっていたのが「丸形クッション」ですね。ブルーノートのセンター・レーベルをあしらったデザインで、表が青色で、裏が白色のやつでございます。いや、表が白色で、裏が青色なのかもしれませんが、ま、いずれにせよ座り心地が極度に今ひとつでありまして、かなりのクズ・グッズであると言えるでありましょう。ま、今でも使ってますけどね。Tシャツ(白、黒各1枚)というのもありましたが、これはかなりヘナヘナで、長年着続けるとクタクタになって、貧乏くさいことこの上なし。。。といった製品でありました。「どれだけ汚れても、ちっとも惜しくない。」という理由で、もっぱらヨゴレ作業時のアンダーウェアとして利用しておりましたが、いや、いざとなればウエスの変わりにもなりますしね。で、これは4年間ほど着用していたんですが、先日、惜しくも破れて名実共にウエスに生まれ変わりました。現在、マンポン点検時の汚物拭き取り用として第2の人生を送っております。

 あと、かなりマシだったのは「BNロゴマーク入り・ジッポーライター」ですか。デザイン的にも、かなりイイんじゃない?という感じだったんですが、これは当時19歳だったギャルの手に渡りました。いや、塩通でプレゼント企画をやったんですよねぇ。A賞が「ジッポーライター」、B賞が「腕時計」、C賞が「ネクタイピン」という“BNグッズ・コース”と、塩サバ2号がラスベガスで手に入れてきたバッジ等のゴミをひとまとめにした“ラスベガス・グッズ・コース”とがありまして、前者は約6名、後者は約1名の応募がありました。中に19歳のギャルも含まれておりまして、「はじめて拝見させて頂きました。素晴らしいサイトですね。友達にも紹介したいと思います。」などと書いてあったので、嬉しくなってA賞に当選っ!…ということにしたんですが、いや、厳正な抽選の結果、たまたまそうなったんですが、コイツはその後の『長野オリンピック・グッズ・プレゼント』の時にも「はじめて拝見させて頂きました。素晴らしいサイトですね。友達にも紹介したいと思います。」というメールを送ってきて、まったくもって中身のほうを読んでいないということが判明し、僕はしばらく人間不信に陥っちゃいましたけどね。ちなみに“BNグッズ・コース”にはもうひとりギャルの応募がございまして、年齢的には19歳よりもちょっとだけ高めでありましたが、実に愛想のいい人間的にデケたギャルでありまして、抽選では惜しくもハズレちゃったものの、特別賞として「きしめん」を送っておきました。ちなみに、このギャルというのが“さみを嬢”でありまして、C賞の「ネクタイピン」をGETしたのが関サバ師匠、応募者1名のため、無投票で「ラスベガス・グッズ」を手に入れたのが後の塩サバ5号@マッ鯉・鯛ナー(だっけ?)長老であるわけですが、あれから4年ですかぁ。月日のたつのは早いものでありますなぁ。。。

 で、ブルーノート・クラブ会報の“VOLUME26”なんですが、最近ではほとんど広告用のチラシに成り下がってますよね。これはいかんことだと遺憾に思っている次第ですが、ちなみに今回の特集は


   ・ベースの巨匠、ロン・カーター New Album 『スターダスト』 を語る
   ・小林 桂、NYの『ブルーノート』でアメリカ・デビュー
   ・club 2001 のエッセンスを凝縮したコンピレーション登場

 の3本でありますな。いや最初、表紙をちらっと見たとき「ベースの巨匠」が「ベースの巨乳」に見えてしまい、いや、さすがにほんの一瞬だったんですが、「嫌いな上司と付き合う法」が「嫌いな寿司」に見えちゃいましたし、どうも僕は漢字を1文字みただけで、全体を憶測してしまう傾向にあるようですなぁ。。。ロン・カーター、それほど巨乳じゃないですもんね。ちなみに表紙にはホリー・コールの写真が載っておりますが、彼女にしたところで、決して巨乳というわけではありません。しかしまあ、相も変わらず「小林桂」ですかぁ。。。もう、エエちゅうねん!…と、中年の僕は思ってしまうわけでありますが、実際のところ、この会報で楽しみなのはラズウェル細木の“れんさい ブルーノート マンガ” 『ALL BLUE』 だけですもんね。えーと、今回は「メリー メリー クリスマスの巻」ということで、例のごとくデューク・ピアソンの『メリー・オウル・ソウル』が登場しておりますが、全9曲のうち、8曲までが8月20日の録音だったとは知りませんでしたな。えーと、この漫画に関する話題は以上でありまして、あ、『サニーサイド・ジャズ・カフェより愛をこめて…』などというヤックンの連載記事があるぢゃん。これを見た僕の第一印象は、「愛をこめるなちゅうに!!」というものだったんですが、やあ皆さん今日は、で始まる「サニーサイド・ジャズ・カフェ」をご存じですか。…って、ま、存じ上げてはおりますけどね。実は私、そのカフェの店主なのですね。通称マスター。…って、もうすこし詳しくいうと、「赤いスニーカーのマスター」ですよね。「素股ー」ではありませんが、いや、ヤックンの素股というのは、かなり御遠慮させて頂きたいよーな気がするんで、マスターでよかった♪…と、ほっと胸をなで下ろしている次第でありますが、来店者数は30万人ですかぁ。たいしたものですな。さすがはヤックン、よっ、ヤックン、ヤックン素敵ぃ〜♪しかし、なんですな。ここでの文章は本人が自ら「文体もこれ、この通りのナンパ文。デスマス調。」と書いている通り、辛口の片鱗もジョン・ヘンリーも感じさせないものでありまして、親が見たら泣きますね、こりゃ。。。ま、いずれにせよ僕が払った会費の一部が「テラシマもずいぶんダラクしたもんだぞというお手紙もいただきました。でも硬軟とりわけが出来るのもサイノウの一つじゃないかと思って。」という文章の原稿料に化けているかと思うと、「脱会したろかい!?」と、真剣に考えてしまうのでありました。

 ということで、本日はシャリ・スコでありますが、あ、前半部分ではつい感情に走って、「テラシマ批判」とも受け取られかねない発言をしてしまい、申し訳ない限り。。。いや、『サニーサイド・ジャズ・カフェ』の来店者数が30万人と聞いて、負けず嫌いの僕はちょっとムッとしただけでありまして、他意はありません。ま、いずれにせよネット社会で人格が変わっちゃうということは多々あることでありまして、かく言う僕も、根は本当に真面目で純真な青年であるにも関わらず、ネット社会では「ただの通りすがりの女子高生好き」になったりしちゃいますもんね。恐ろしいことだと思いますが、でも硬軟とりわけが出来るのもサイノウの一つじゃないかと思いますしー。で、シャーリー・スコットでありますが、ジャズ・オルガンの世界では珍しいギャル系として現在もまだ頑張っているオバハンでございます。元スタ・タレ婦人としても知られており共演作も多々ありますが、硬軟とりわけが出来るプレイヤーでもありますよね。で、今日は「軟」のほうの代表作として、軟便ヴァイブ奏者兼アレンジャーのゲイリー・マクファーランドとの共演作と言える、『ラテン・シャドウズ』というアルバムを紹介してみたいと思います。この作品に関しては、今は無き“マイ・コンピレーション”のコーナーの「発射あり、スコッと抜いて、危機一髪」というところでも紹介しておりますが、それにしても下品なタイトルでありますなぁ。。。いや、かれい技師の作ったエロ俳句から取ったんですけどね。とまあ、そんなことで、では1曲目から聴いてみましょうね。

 1曲目はタイトル曲の「ラテン・シャドウズ」です。このアルバムは「オルガンとヴァイブによるボサ・ノヴァ集」というコンセプトを基に作られているわけでありますが、曲によってはストリングスも加わって、かなりポップな仕上がりとなっております。さすがは大手傘下のインパルスらしく「金かかってるナ。」という1枚なんですが、コルトレーンの『オム』とか『アセンション』などを作っている一方で、このような軟弱路線のアルバムも結構あって、インパルスというレーベルは、まさしく硬軟とりわけが…って、それはもういいですね。で、全部で11曲入っているアルバムの中で、この1曲目のデキが飛び抜けておりまして、後は衰退する一方なんですが、それにしてもこれはイイ感じでありますな。典型的なボサ・ノヴァのリズムに藤山甘美なストリングスが絡み、そしてマクファーランドのヴァイブが哀愁に満ちた土建屋的なメロディを演奏します。ま、よくあるボッサと言えばそれまでなんですが、ラテン・パーカッションとストリングスが、実にいいムードを醸し出しております。シャリ・スコはアドリブ・パートになって初めて登場するわけですが、ボサ・ノヴァとオルガンの相性がいいことはワルター・ワンダレイのワンダな例で、明らかですよね。ま、全体的に軽いノリで、硬派なジャズ・ファンからは完膚なまでに馬鹿にされるでありましょうが、僕はけっこう好きです。「けっこう仮面」もけっこう好きでしたけどね。

 はい、2曲目です。「ダウン・タウン」はトニー・ハッチの作曲で、可憐な時代のペトゥラ・クラークのヒット曲としておなじみである。By岩浪洋三。…ということでありますが、なるほど、確かにどこかで聴いたことのあるようなメロディですし、とっても可憐でもありますよね。ちなみにこの曲は11曲中で6曲ほどある“ストリングスが入ってないほうのセッション”のほうなんですが、1曲目以上にポップな仕上がりになっておりまして、さしもの軟便ジャズ・ファンである僕も、これはちょっと。。。といった感が無きにもあらずです。で、3曲目、「フー・キャン・アイ・ターン・トゥ」。この曲、根はボッサではなかったと思いますが、ここでは典型的なボサ・ノヴァのリズムで演奏されております。ストリングスも入って、甘ったるいこと、この上なし。。。続く「キャント・ゲット・オーバー・ザ・ボサノヴァ」も、ボサ・ノヴァ この上ない演奏でありまして、ヒモ付きではないものの、かなりポップな仕上がりとなっております。ま、この辺はテキトーにBGM的に聞き流しておけば、それでイイんじゃないっすかね?5曲目の「ディス・ラブ・イズ・マイン」も、以下同文です。

 6曲目の「パハップス・パハップス・パハップス」は、「キサス・キサス・キサス」という別名で知られている曲であります。その昔、「好きさ、好きさ、好きさ、好きさ、好きさ、好きさ」という歌がありましたが、いや、「好きさ、好きさ、好きさ、好きさ、好きさ」でしたかね?ま、いずれにせよ、その歌とはまったく関係がありません。「ヤマトナデシコ、春咲きマス」とも、まったく関係はありません。…って、ンなもん、関係あるはずがありませんね。ま、ぜんぜん関係ないのがわかっていて書いているんだから、別にいいんですけどね。他にこれと言って書くこともないアルバムだしー。で、この曲も“ボサ・ノヴァそのもの”といった感じなんですが、メロディも哀愁に満ちておりますし、ポップ度もわりと希薄なので、わりかし聴けるほうの部類に入るのではないでしょうか。で、6曲目の「ソウル・ソース」はガレスピーとチャノ・ボゾが作曲したラテン・ジャズでございます。オネーサン&おじさん達のヴォーカルがフィーチャーされておりますが、ほぉ、歌っているのはシャリ・スコ本人なんですかぁ。当時、彼女は「オバサンである。」と断言してもどこからも文句が出ないし、本人も否定のしようがない年齢に達していたのではないかと思われるわけでありますが、それにしてはえらくキュートな歌声ですね。ちょっぴり見直しました。彼女には「声だけギャル」という称号を与えたいと思いますが、演奏自体もなかなかハッピーでよろしいかと。

 「ザ・サイドワインダー」と、ちょっとだけ似ている出だしで始まる「ハンキー・パンキー」は下痢マックのオリジナルなんですが、なかなかキャッチーなメロディのラテン・ジャズに仕上がっております。1曲目から下降傾向をたどっていたアルバムも、ここにきてちょっと持ち直しましたかね?このまま完全復活に向かうのか、それともポシャる前の最後のあがきなのか、その行方は行方(なめかた)クンのみぞ知る。…といったところでありますが、あ、9曲目のスコットのオリジナル、「ノーチェ・アズール」は、まあまあですかね?ボッサのリズムもいい加減、飽きてきちゃいましたけどね。ちなみにタイトルは英語でいうと「BLUE NIGHT」のことらしいんですが、「きよしこの夜」(「サイレント・ナイト」)がスペイン語では「のーちぇ・で・でぃおーす」だったので、「ナイト」が「ノーチェ」に相当するんでしょうな。かんたんどえすたーん♪とか、よく高校時代に歌わされましたからね。で、オルガンは迫力があるし、ヴァイブも活躍。By岩浪洋三。…とありますが、わはははははは。いいですなぁ、ヴァイブも活躍♪

 10曲目はヘンリー・マンシーニの曲で、「ドリームスヴィル」でございます。キュートで可憐な曲なんですが、何か昭和40年代の歌謡曲的なムードもありますね。で、ラストの「フィーリン・グッド」は(3)と同じ…ということは「フー・キャン・アイ・ターン・トゥ」と同じミュージカルからのナンバーで…ということで、なかなかキャッチーなメロディの佳曲でありますな。ストリングスの他にジェローム・リチャードソンのフルートも入っておりまして、これがなかなかイイ味を出しております。3分39秒でフェード・アウトして終わってしまい、ちょっと物足りないカナ?…といったところはあるんですが、以上、総括して「まあまあだったカナ?」という1枚でありました。ま、たまにはこういうものイイっしょ?



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