COOLIN’ (NEW JAZZ)

TEDDY CHARLES (1957/4/14)

COOLIN'


【パーソネル】

IDREES SULIEMAN (tp) JOHN JENKINS (as) TEDDY CHARLES (vib)
MAL WALDRON (p) ADDISON FARMER (b) JERRY SEGAL (ds)

【収録曲】

STAGGERS / SONG OF A STAR / THE EAGLE FLIES
BUNNI / REITERATION / EVERYTHING HAPPENS TO ME

【解説】

 ジョルナダ用のメモリーカードを整理していて、“TINAL.TXT”というファイルがあるのに気付きました。タイナルぅ?何やこれは?…と思って開いてみると、『珍アルバイト情報』という電子ブックのデータでありましたが、そういえばこんな本をダウンロードしたことがありましたっけね?『珍アルバイト情報』、略して「珍アル」ということなんでしょうが、それにしても「びっくりデータ情報部編」って、もう、その名前を見ただけで期待度100パーセントっ♪という感じでありますな。ま、確かに世の中には面白いアルバイト、珍しいアルバイトというのがあるようで、例えば有名なところでは「死体洗い」なんてのがありますよね?ネクロフェリア系の僕にはぴったり?…という気もするんですが、不幸にも僕はそのアルバイトを経験したことはありません。僕のバイト経験というのは極めて限定的でありまして、ま、早い話が長島スパーランドでしかやったことがないんですが、あ、そういえば「私は、やってません事件」というのがありましたね。前にも書いたことがあったかも知れませんが、ま、他に書くこともないので再放送させて頂くと、そうそう、あれは今から12、3年ほど前のことでありました。

 当時、僕は長島スパーランドの遊園地でゴーカートの係を担当してたんですが、長島スパーランドで乗り物を利用するためには「フリー券」もしくは「のりもの券」というものが必要となってまいります。「フリー券」というのは、いわゆる「乗り放題」というやつですね。これを「ヨーデル食べ放題」風に説明すると、


  長島スパーランドで 乗り放題〜 乗り放題 ヨレイヒ〜♪
  スタンプ見せれば  乗り放題〜 乗り放題 ユレイホ〜♪
  ウォ・ウォ・ウォ・ウォ・ウォーターエースは 漕ぎ放題〜♪
  コー・ヒー・コー・ヒー・コーヒーカップは 回し放題〜♪
  フリ・フリ・フリ・フリ・フリーフォールは 落ち放題〜♪
  バイキングは吐き放題〜♪

 といったところでしょうか。前にも書きましたが「フリー券」といってもそのような券があるわけではなく、マルの中に「な」とか「す」という字の書かれたスタンプを手の甲に押すというシステムを取っておりまして、その辺の事情は『絶対合格!塩サバがゆく』というところに書いてありますのでちょっと引用してみると、ちなみに長島スパーランドのフリー券というのは、今ではどうか知りませんが私がコドモだった頃やバイトをしていた頃にはスタンプでした。手の甲のところに「まるの中に平仮名で“ な”」というマーク(マルハの缶詰のマークみたいなの)のスタンプをぺたんと押してくれるわけです。スタンプには2種類あって、「な」というのと「ま」というのがあったのではなかろうかと。「ながしま」から2文字を抽出したんでしょうね。…って、あ、ここで見解の相違が生じておりますな。いや、長島の「な」と、スパーランドの「す」だったかな?と思ってたんですが、もしかしたら「な」と「ま」だったかも知れません。で、この2種類のスタンプを1日交替で押すという習わしだったと思います。これは、ホテルに泊まって1泊2日で来ている客の不正使用防止のための手段でありまして、昨日のスタンプで次の日に乗りものに乗ろうとしても、字が違っているのですぐにバレるわけであります。では、2泊3日で来ている人の1日目と3日目の場合はどうするかというと、そこはよく出来たもので、スタンプなんか手を洗ったり風呂に入ったりして、3日目にはすっかり消えているというわけであります。このスタンプ、押してもらった直後にはまだインキが乾いてないので「転写するガキ」というのが続出しました。すなわち、2人で1人分のフリー券を買って、一人の手にスタンプを押してもらった直後にもう一人の手に転写するわけですな。もっともこれ、よく考えたらすぐにわかることなんですが、平仮名の「な」や「ま」の字が鏡に写したように反対になってしまい、すぐにバレちゃいますけどね。ああ、アサハカなりし生き物、それはコドモ。

 ということで、あ、「ウォーターエース」というのは湖や池でよく見掛ける足こぎ式のボートのことです。「コーヒーカップ」は長島スパーランドでは「ティーカップ」という名前だったような気がしますが、ヨーデルの曲調に合うように「コーヒーカップ」という一般的な名称にしておきました。 「フリーフォール」というのは高いところから自由落下する遊具でありまして、北欧の海賊船を模した「バイキング」は船酔いしてゲロゲロになることで有名です。あまりにもゲロを吐く人が絶えないので、モップを手に待機する「ゲロ掃除係」が用意されていたほどです。幸い、僕はそのようなマニアな係に配属されることはなく、もっぱら「お化け屋敷」と「急流すべり」と「スカイ・ウッディ」と「ゴーカート」を管轄する、専門用語で言うところの「Aブロック」というところに配属されておりました。中でもゴーカートの担当が一番多かったんですが、ここのゴーカートは残念ながら「ゴーカートは暴走し放題〜♪」というわけにはいかず、道路の真ん中にはレールが1本あってコースアウト出来ないようになっておりましたし、スピードを出し過ぎて前のクルマに激突しそうとなると、コースの随所に配置された「交通整理係」によって、強制的に外部ブレーキによって停止させられることになります。この外部ブレーキの操作については、このコーナーのどこかにイラスト入りで書いたような記憶があるので各自で探してもらうとして、「私は、やってません事件」というのは、このゴーカートの改札のところで発生した事件なんですけどね。

 長島スパーランドの乗り物利用者は94〜97%くらいは「フリー券活用主義者」でございまして、「乗り物券使用者」は小さな孫を連れたバーサン(←しかもケチ)と言った、ごく少数の客層に限られております。「乗り物券」というのは回数券みたいなものでありまして、1000円券を買うと100円の券が11枚付いてきて、とってもお得だねっ♪というようなシステムになっているわけですが、いや、1500円で17枚とかでしたかね?ま、細かいことはさておいて、この「乗り物券」を利用すると、どうしても「400円のゴーカートに2人で乗りたいのに、券が3枚しかあまってないのぉ。。。」という事態が出てくるわけですね。ここで「券が1枚しか余ってないから、ゴーカートはまた今度来た時にしようねっ。」と言い聞かせて、「うんっ♪」と素直に納得するようなデケた孫なら問題はないんですが、世の中のガキというのは得てして人間がまったくデケていないのが常でありまして、「やだ、やだぁ。絶対に乗るのっ!」とゴネるであろう確率は94〜97%くらいに達するものと思われます。で、仕方なく、「じゃ、これで最後よっ!」ということになるわけですが、ここで1500円の「乗り物券」を買ってしまうと、400円のゴーカートに2人で乗って800円で、えーと、前の券が3枚余っていて、で、オマケが2枚付いてきたから、残すところは12枚ということになりますかね?計算合ってますかね?で、「乗り物券」には別に有効期限があるわけでなく、僕がコドモだった頃から25年以上が経過してもまったくデザインが変わってないので、おそらく「一生モノ」ではないかと思われ、「今度来た時」まで持ち越してたとしてもまったく問題はないわけなんですが、そこは根がケチな婆さんのこと、どうしても「新しい券を買うのはもったいない。。。」と思ってしまうわけです。 こういう時ですね、「フリー券」「乗り物券」に次ぐ“第3の支払い方法”である「現金の客」というのが登場するわけでございます。

 ちなみに長島スパーランドの規則では、「現金は受け取らない」という原則になっているんですが、これは恐らく現金だとネコババしちゃうバイト生が後を絶たないからでしょうね。それが証拠に長島スパーランドのバイト経験者である塩サバ2号は、「現金の客が来るとさぁ、ホントはアカンのやけど、ま、しょうがないですねぇ。。。とかもったいをつけて、で、そのまま着服すれば、けっこうな副収入になるでぇ。」と、自慢気に語ってましたからね。とんでもないことでございます。けしからんことだと思います。で、ある日、僕がゴーカートの改札の仕事をしていると「現金でもイイ?」という客がやってまいりまして、そこで僕は「ホントは駄目なんですけど、ま、いいですぅ。」と答えて現金を受け取ったわけなんですけどね。いや、何もマニュアル通りに仕事をすることばかりが正しいわけではなく、時にはお客様のニーズに応えてフレキシブルに対応することも大切だよね?と判断したからなんですが、で、僕はそのお金をポケットにしまいこんだんですけどね。で、しばらくすると休憩時間になったのでスタッフ・ルームに戻ってお茶を飲んでいると、一人の正社員のお兄さんが僕に話しかけてきました。「現金をさぁ、ネコババした奴がおってさぁ。。。」ドキッ!着服して10分もたっていないのに、もうバレたのか?

 ドキドキしながら聞いていると、どうやら僕のことではなく、3日ほど前に「現金ネコババ疑惑」の疑いをかけられたバイト生がいたらしいんですよね。で、問いつめたら置き手紙を残してバイトをやめちゃったらしいんですが、「“私は、やってません。今まで生きてきて、こんな屈辱を味わったのは、初めてです。”…って、口で言えばエエのに、わざわざワープロで打って来てさぁ。」当時はまだワープロなど一般的ではなかたので、この事件は長島スパーランドの社員の間ではかなり評判になったようでありまして、「私は、カチャカチャ(←キーボードを打つ真似)、やってません、カチャカチャ。」とか、「おはよう、カチャカチャ、ございます。カチャカチャ。」とか、「お茶を、カチャカチャ、ください。カチャカチャ。」とか、“何でもワープロで打ってみるごっこ”というのがとっても流行ったそうでございます。僕はその話を上の空で、愛想笑いなどを浮かべつつ聞いていたわけなんですが、休憩が終わって改札のところに戻ると、速攻でポケットの中のお金を所定の箱に投入したのでありました。すいません、カチャカチャ、私は、やりました。。。

     

 ということで、テディ・チャールズです。今日の僕はちょっとワケがあって、美濃加茂というところのホテルに泊まっております。そのワケというのはいずれ「コラムのコーナー」にでも書くとして、で、ホテルで原稿を書けるようにと思ってテディ・チャールズの『クーリン』というCDを持ってきたんですよね。MP3に変換してCFカードに入れて、ジョルナダで聴けるようにしようかと思ったんですが、ま、コンパクトCDプレイヤーを持っていけばイイかぁ。。。と思ってヤメにして、あ、でも単3の電池が入ってないから、明日起きたら用意せにゃならんなぁ。。。と布団の中で考えていたんですが、朝起きたらそんなことを覚えているハズがなく、で、コンビニで買ってこにゃならんなぁ。。。とクルマを運転しながら考えていたんですが、それもドアを開けてクルマから降りた瞬間に忘れてしまって、そして今、CDもプレイヤーもあるのに、聴けない。。。という、大変なさけない状態に置かれております。わざわざ買いに行くのも面倒なので、記憶だけを頼りに書き進めてみたいと思うんですが、えーと、この『クーリン』というアルバムはメンバーがイイんですよね。ヴァイブのテディ・チャールズという人は何だか実験的な、頭でっかちなジャズをやる人…だっけ?という認識があって、今ひとつソソられるものがないんですが、マルのピアノにアイドリース・シュリーマンのトランペット、そして何よりジョン・ジェンキンスの参加が嬉しいですな。



  ・ 駄目だじょーん 痔炎禁止だ この温泉

   > 刺激が強すぎ。。。
 という俳句で知られるこのアルト奏者は、また、J.マクリーンそっくりのプレイをする事でも知られ、で、何でもいいけどこのアルバムのジャケット、描くのが面倒くさ過ぎぃ。。。おそらく、「プールに浸かって、うーん、COOLIN’♪」といった程度のアメリカンなノリで考えて、で、長島スパーランドのジャンボ海水プールのようなところで撮影したんでしょうが、ま、下のほうは結構マメに描いていたものの、そのうち「イーッ!」となってきて、上のほうは超テキトー。「暢気に泳いでないで、さっさと溺れて死んでしまいなさいね。」とまで思ってしまいましたが、1曲目は「ステイジャーズ」という曲ですかぁ。えーと…、やっぱり実際に音を聴かないと思い出せませんので、明日、ウチに帰ってから書くことにしますぅ。。。

 ということで、はい続きです。1週間も間隔が開くとアレかな?と思って、とりあえず中途半端に更新してしまいましたが、結果的にアレでしたな。で、この『クーリン』というアルバム、テディ・チャールズのリーダー作かと思っていたらそうではなく、特定のリーダーのいないアルバムのようでありまして、少なくともテディ・チャールズ以下、アイドリース・シュリーマン、ジョン・ジェンキンス、マル・ウォルドロンの計4名はジャケットにも同じ大きさで名前が書かれております。で、収録曲もマルが2曲、ジェンキンス、シュリーマン、チャールズが各1曲(+スタンダード1曲)と、ほぼ亀甲、いや拮抗しておりまして、あ、でもテディ・チャールズ自らがプロデュースを担当しているようなので、便宜上はテディ・チャのリーダー作ということにしておきますが、で、1曲目です。「ステイジャーズ」という曲ですかぁ。ザウルスの内蔵辞書で調べてみると、あ、そうそう。新しいザウルスを買いました。いや、ジョルナダだとアドレス帳とかスケジュールの管理が、どうも今ひとつなんですよねぇ。。。で、古いパワー・ザウルスはデカくて重すぎるし、電池が古くなったパンツのゴムみたいにすぐ切れるようになっちゃたし、蓋の蝶番(ちょうつがい)のところが壊れてアロンアルファで補修してあって、見た目がどうも今ひとつだし、で、思い切って新しいのを買うことにしたんですけどね。電子手帳的な使い方しかしないので、安い白黒モデルにしておきました。アイゲッティの“MI−P10”という奴です。普通に買えば2万5000円くらいのやつが、定価1万円のパソコン連携キットと、定価1万7000円のMP−3プレイヤーキットが付いて、1万5800円でした。きっと、全然売れてないモデルなんでしょうな。でもまあ、軽くてコンパクトで機能もまあまあなので、まあまあよかったと思います。で、そのザウルスの内蔵辞書で“STAGGER”を調べてみたところ、「よろめき」とありました。なるほど、ということは“S”がついて複数形になった“STAGGERS” は、「よろめき達」とか、「よろめきまくり」といったところでしょうかね?

 で、僕はこのアルバムをテディ・チャールズのリーダー作だと思っていたので、この曲も当然テディ・チャールズのオリジナルだと思っておりまして、なるほど、テディ・チャールズのオリジナルだけあって“変則的ビ・バップ”とでも言うような、ちょっぴり実験的な作風になっておるな。。。と、勝手に感心してたんですが、よく見たらマルのオリジナルでありました。メカニカルに跳びはねるような曲調が、よろめき?…という気がしないでもないんですが、アルトとトランペットとヴァイブで奏でられるテーマは、ちょっぴり意味不明であります。が、サビの部分の「ぱーぱっぱー、ぱらららら、ちょんえっ!ちょんえっ!」というフレーズは、とってもお茶目でイイと思います。で、テーマに続いていきなりヴァイブ、トランペット、アルトのチェイスが始まるところなど、いかにもテディ・チャルらしい実験精神が横溢していてイイんじゃないかと思うんですが、演奏自体は熱いハード・バップでありまして、小ムツカシイところは微塵も感じられません。で、チャールズ、シュリーマン、ジェンキンスと続くソロはどれも溌剌、牛肉・豚肉・鳥肉などの切り身に小麦粉・たまご・パン粉をつけて油であげたものはカツレツ、でもまあ、溌剌とカツレツは、それほど似てるというわけでもないなぁ。。。という気がしないでもないんですが、個人的にはジェンキンスのソロが聴けるだけでも大満足でございます。で、続くマルのソロもいかにもマルらしい“モールス信号フレーズ”連発で、床屋に行くのは散髪で、刺身にすると美味しい魚はカンパチ。

 はい2曲目です。「ソング・オブ・ア・スター」です。「ア・スター」といえばインキンの薬に「アスター軟膏」というのがありまして、学生時代に塩サバ2号が愛用しておりました。薬効極めて優れたスグレものでありましたが、アスター臭い(←どんな匂いや?)のが玉に瑕でありました。いや、タマに傷というか、タマの周囲に疥癬が生じた場合に用いられる薬なんですけどね。で、僕はこのアルバムをテディ・チャールズのリーダー作だと思っていたので、この曲も当然テディ・チャールズのオリジナルだと思っておりまして、それにしてはファンキーなムードが横溢した、なかなかの佳曲であるなぁ。。。と感心してたんですが、よく見たらジェンキンスのオリジナルでありました。いや、ラテンのリズムに乗ったテーマ・メロディは聴けば聴くほど味のある、なかなかの名曲でっせ。名駅にある近鉄百貨店はパッセですけどね。あ、日本シリーズの第1戦は近鉄の完敗でしたね。刺身にすると美味しい魚はカンパチですけどね。石井(一)にヤラれちゃったという感じでありましたが、ちなみに石井(一)は「石井ピン」と呼ぶのが通なんだそうです。で、アルトとトランペットとヴァイブの“2管1琴”のハーモニーによるテーマ演奏に続き、作曲者に敬意を表してジェンキンスが先発ソロを取ります。これ、知らずに聴いたら絶対マクリーンだと思いますよね。知ってて聴いたらジェンキンスだとわかりますけどね。で、続いてはテディ・チャールズのソロです。この人のヴァイブのテクのほうはどうなのかというと、「うーん、まあまあカナ?」といったところでしょうか。ミルト・ジャクソンのようなソウルはありませんが、かといってデイブ・パイクのように派手に唸るわけでもなく、ボビ・ハチのように70年代になったら風貌が具志堅用高になったわけでもなく、ま、普通でありましょう。で、シュリーマン、マルとソロが続いて、トランペットとアルトの4バースがあって、あ、ここでのシュリーマンはなかなか味のあるフレーズを連発してますね。…と思っていると、あの懐かしいテーマに戻って、おしまい。型通りのスッキリしたエンディングもぴたりと決まり、飛び過ぎていつもワヤである“ジャンプの原田クンのテレマーク”とはひと味もふた味も違う、完璧なフィニッシュでございます。

 3曲目は「ザ・イーグル・フライズ」という曲です。「ザ・鷲フライ」ですかね?ニワトリやカモほど美味しくはなさそうですけどね、鷲。あ、揚げ物のフライじゃなくて、「イーグルは飛んでゆく」ですかね?これもテディ・チャールズの曲にしては、えらくメロディアスな佳曲であるなぁ。。。と思って感心していたんですが、正しくはシュリーマンのオリジナルでありました。勝手に勘違いして独りで感心したりして、まるっきりアホみたいですね、今日の僕。で、この「イーグルは飛んでゆく」は原文ライナーを書いたアイラ・ギトラーの言葉を借りれば「リリカルな“vein”」ということでありますが、“ヴェイン”って何?ヴェインは〜、父ちゃんのためにあるんやないんやでぇ〜♪…というアレですかね?…と思って調べてみたら「静脈」とか「気分・気質」とか「(葉の)すじ」とか書いてあって、今ひとつよくわかりませんでした。ま、所詮はギトラーの言ってることですんで、あまり深く気にしないでくださいね。で、ここではやはり作曲者であるシュリーマンのソロが“ミスター修理マン”的な活躍ぶりでありますな。いや、なんでも修理してくれる会社なんですけどね、ミスター修理マン。たまに、「あ〜ん、ミスった。。。」とか言って失敗しちゃうのが御愛嬌ですが、はい4曲目です。「ブンニ(BUNNI)」です。これはきっと辞書には無いだろうな。。。と思って調べてみると、やっぱり“BUNNY”というのしかありませんでした。ちなみに“BUNNY”は「<小児語>ウサちゃん」ということでありましたが、ちょっぴりカワイ過ぎですよねぇ、ウサちゃん。個人的には「ウサぴょん♪」だったら、もっとよかったカモ?という気がしないでもないんですが、これこそ正真正銘のテディ・チャールズのオリジナルでありました。エキゾチックな味と香りのオリエンタル・マースカレー的なムードがあって、なかなか悪くない曲です。で、ヴァイブ、トランペット、ピアノ、アルトの順で各自がとってもよいソロを取っております。

 はい、あと2曲ですね。「レイテレーション」はマルのオリジナルです。「繰り返し」とか「反復」といった意味であります。反復というとアレですね。一度食べたものをゲロとして還元して、もう一度食べることですね。…って、それは反芻。…って、「はん」しか合ってませんね。ウシもそんなゲロ気持ち悪いことをしているから狂牛病になっちゃうんだと思いますが、いや、全然関係ないですかね?脳が海綿状になっちゃうらしいですからね、狂牛病。ま、脳が海綿体になっちゃうよりは、マシ?…という気がしないでもないんですが、いかにもマルらしい“ほの暗ムード”を持ったマイナー調のナンバーでありまして、で、作曲者に敬意を表してマルが先発でソロを取るわけですが、彼のプレイに関して言えば本アルバムでも屈指の出来ではないでしょうか。で、このような曲調にはジェンキンスのマクリーン風のソロがぴったりくるわけでありまして、シュリーマンだっていい味を出しちゃうわけでありまして、で、全体的に見て、かなりの江南バー…って、そんな江南市にある酒場みたいなのじゃなくて、かなりの好ナンバーであると言ってもよいのではなかとでしょうか?

 はい、ラストです。ここに来てスタンダードを持ってきましたか。「エブリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」。言わずと知れたマッド・デニス作のスタンダードでございます。個人的にはピアノかアルトでやる曲ぅ?…という印象が強いんですが、ここではシュリーマンをフィーチャーした造りとなっております。ジェンキンスはお休み。歌心だけで一本勝負!…といった感じのヒトなので、ここでも充分に持ち味を発揮して、ミディアム・テンポのしみじみとした歌モノに仕上げております。とまあそんなところで、ギトラーが最後のところで「タイトルの COOLIN’ は 必ずしもクール・ジャズを意味するものではない、うんぬん…」と指摘しているとおり、実に熱いジャズが展開される1枚なのでありました。メンバーが持ち寄ったオリジナル曲のデキもいいし、特にジェンキンス・フリークにはお奨めしたい1枚でございます。



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