A DAY IN COPENHAGEN (MPS)

DEXTER GORDON (1969/3/11)

THE DAYS OF COPENHARGEN


【パーソネル】

DIZZY REECE (tp) SLIDE HAMPTON (tb) DEXTER GORDON (ts)
KENNY DREW (p) NIELS HENNING ORSTED PEDERSEN (b) ART TAYLOR (ds)


【収録曲】

MY BLUES / YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS / A NEW THING
WHAT'S NEW / THE SHADOW OF YOUR SMILE / A DAY IN VIENNA


【解説】

岐阜市六条江東ランチ案内です。僕が2ヶ月ほど前から勤労に励んでいる塩サバ水産(仮名)の岐阜営業所は岐阜市六条江東というところにございまして、ところでアンタの会社って“塩サバ物産(仮名)”じゃなかったっけ?と疑問に思われた方もいるかと思いますが、どうせ(仮名)だから別に何だっていいわけでありまして。しかし「海なし県」の岐阜県で水産系の企業というのはどうか。。。という意見もあろうかとは思いますが、海はなくても長良川があります。だから海産物は駄目でも水産物ならぜんぜん問題ないわけでありまして、塩サバ水産(仮名)では鵜匠の育成(仮業務)と和尚の薫製(仮業務)を主な業務としております。いや、実際にはそんな仕事は全然してないわけでありますが、どうせ(仮業務)だから別に何だっていいわけでありまして。

で、長良川。うちの事務所は長良川より少し東のほうにあるので、恐らく「江(かわ)の東」という意味で「江東」という地名がつけられたのだと思いますが、ちなみに「こうとう」ではなくて「えひがし」と読むようです。「六条」というのはどこから出てきたのだか知りませんが、ハタ坊がラッコを見て「ラッコだじょー。」と言ったのが

    ラッコだじょー → らっこじょう → ろっくじょう → 六条
になった。という説が正しくないことだけは確かです。だって、ぜんぜん関係ないもん、ハタ坊。で、この六条江東というところは市街地のハズレということはないんですが、中心地でもなくて、タンボと民家とパチンコ屋と東洋健康ランドが点在しております。で、歩いていける範囲にこれといったメシ屋がないんですよねー。「いさを寿司」ならあるんですけどねー。でも誰も「いさをに行こう。」とは言い出さないので、結局のところ毎日クルマに乗ってメシを食いにいくことになるわけですが、ということで本日のテーマは岐阜市六条江東ランチ案内です。

『めしの里』

寿司を食うなら寿司屋。蕎麦を食うなら蕎麦屋。うんこをするなら厠(かわや)。ということで、ではメシを食うにはどこに行けばいいのかと言うと、これは当然「メシ屋」ということになりますね。長島温泉のおばけ屋敷にもありましたけどね、メシ屋。どうしておばけ屋敷にメシ屋があるのかと言うと、裏のメシ屋で、うらめしや〜。ということを言いたかったのではないかと推測されるわけでありますが、岐阜にだってメシ屋はあります。『ザ・めしや』というのと『めしや』というのがあります。少しネーミングの毛色は違うんですが『めしの里』というのもありまして、で、今日はその『めしの里』というところに行ってきました。そこでまあ、その感想などを書いてみようと思うんですけどね。

セルフ系定食屋。『めしの里』や『めしや』を勝てごら伊豆すると、そういった分類になるわけですが、「カテゴライズ」などという難しい言葉を無理に使おうとすると、ぜんぜんマトモな変換をしてくれませんなー。で、セルフ系定食屋というのは早い話が「ぜんぜん食べ放題じゃないバイキング方式」みたいなものでありまして、店に入るとまず最初にお手洗いがございます。お手洗いといってもウンコをするほうのお手洗いではなくて純粋に手を洗うためのお手洗いなので、こんなところでウンコをしたりしてはいけません。純粋に手を洗ってくださいね。無論、手を洗わなくても別にかまわないんですが、その場合は同行のOLさんから「課長、きったなぁ〜い。。。」といった非難を浴びるであろうことを覚悟しなければなりません。非難されて開き直って「オレは便所でウンコをしたあとでも手は洗わんっ!それでも今まで、一度も下痢したことはないっ!」と余計なことを口走り、以後、社内で「だいちょうきん」と陰口を叩かれるであろうことを覚悟しなければなりません。それでも君はまだ手を洗おうとしないのか?いや、僕はぜんぜん洗わないんですけどね。OLさんと一緒にメシを食いに行くこともないしー。

手洗いの儀、もしくは「課長・ナミダの大腸菌宣言」が終わると、今度は鹿喰、食わねーって。四角い黒塗りのお盆を手に取ることになります。続いて割り箸、湯飲みもしくはコップ、おしぼりの3点セットを手に取れば、さ、いよいよ本日のメイン・ディッシュです。まず最初は冷凍ケースに入れられた「冷たいおかずの部」。刺身、豆腐、サラダの類が並べられているので、そこから好きなものを取り出してお盆の上に乗せてください。無論、ぜんぜん好きでないものや嫌いなものを取り出してお盆の上に乗せても構わないわけでありますが、その場合、その日のランチが非常に盛り上がらないものになるであろうことは覚悟しなければなりません。それでも君はまだ嫌いなものを盆の上に乗せるのか?僕は乗せません。いや別に嫌いというわけではないんですが、いつも刺身や豆腐やサラダを尻目に「どうも今ひとつ、ソソられるものがないなぁ。。。」と思いつつ素通りするのが常でありまして、そうすると後で必ず後悔することになるんですよね。

というのも、「冷たいおかずの部」の次は「温かいおかずの部」、正確を期するなら「元来は温かいのが本筋であろうが、わけあってサメサメになっちゃってるおかずの部」でありまして、いやそれは後で“レンジでチン”すればすむ話なので特に問題はないんですが、この部にはトンカツだの、アジのフライだの、カレイの煮付けだの、塩サバだのが陳列されております。で、トンカツは痛風関係に悪影響をもたらすことが懸念されるのでヤメにして、チキンカツなどを手にすることになるんですが、この「温かいおかずの部」を過ぎるとその後は「てんぷら・フライもの単品の部」ということになります。てんぷら・フライものの類は痛風関係に悪影響をもたらすことが懸念されるし、それにもう既にチキンカツをお盆の上に乗せているわけだし、で、続く「煮物の部」には今ひとつソソられるものがないし、そうこうしているうちに最後の「ごはん・汁物の部」まで来てしまい、結局のところ「チキンカツにゴハンに味噌汁」という、何となくもう一品足りないなぁ。。。といった感じの組み合わせになってしまい、後悔しちゃうこと限りなし。それもこれも「冷たいおかずの部」で何も取らなかったツケがここに来て報いているわけでありまして、己の不徳を嫌というほど思い知らされる「めしの里」の午後12時13分。ということになっちゃうわけでありまして。

「今日こそ“冷たいおかず”を取ってやるぅ!」そう、固く心に誓った僕は不退転の決意で「冷たいおかずの部」に突入するといきなり「コーンサラダ」を手にし、さらには「冷しゃぶ」にまで手を伸ばすという連続攻撃で、見事に日ごろの恨みを晴らしたのでありました。で、冷たいものばかりを食べたせいか、ちょっぴり下痢気味なのでありました。おしまい♪

@  ということで、デクスター・ゴードンです。僕は一時期デックスにハマったことがございまして、というのも何気に買った『ゴー』というアルバムの冒頭の「チーズ・ケイク」という曲がとってもよかったので、「こりゃイイやぁ。」ということになったわけなんですが、それ以来めぼしいアルバムをいろいろと集めてみました。で、集め終わった段階で「もうイイやぁ。」ということになって、このところはとんとご無沙汰だったわけでありますが、久しぶりにMPS盤でよさそうなのを1枚見つけたので、とりあえず買ってみたわけなんですけどね。わりとイイのがあるんですよねぇ、MPS。何の略だか知りませんけどね。「もっとパンツは爽やかに」の略ぅ?とか思っていたら、どうも「モースト・パーフェクト・サウンド」の略のようでありますが、ということで『ア・デイ・イン・コペンハーゲン』。トロンボーンのスライド・ハンプトンと組んだ双頭コンボの作品のようでありますが、デックスと言えばご存知のとおり「ヨーロッパ脱出組」の一人でありまして、で、本作は同じようにアメリカから欧州に脱出した人たちを中心にデンマークはコペンハーゲンで吹き込まれたものでございます。コペンハーゲンの人は禿げん。といのはハゲの間では有名な話でありますが、ここはまたジャズがとってもお盛んな土地柄として知られ、このアルバムでピアノを弾いているケニー・ドリューもここを拠点として活動しておりましたよね。んなことでまあ、とりあえず1曲目から聴いてみましょう。

1曲目の「マイ・ブルース」はスライド・ハンプトンのオリジナルであります。このスラ・ハンという人、名前だけは聞いたことがあるんですがソソられるものがまったくなくて、別にここにいてもらわなくても一向に構わないのでありますが、ま、参加しちゃってるものはしょうがないしー。で、聞いたところによると作編曲家として秀でているらしく、火事の家は火ぃ出ているらしく、で、このアルバムでは全編でアレンジを担当しているようですが、ということで「マイ・ブルース」。演奏はいきなりケニー・ドリューのアドリブ・ソロで幕を開けます。もう、ノッケからノリノリぃ。渡欧後のドリューと言えば洗練されたギャル受けのするスタイルが身上でありますが、新城はこのところちょっぴり今ひとつですなぁ。で、ここでのドリューは塩通と同じく、ギャル受けすることなど念頭にない様子でひたすら黒い世界に浸っており、極めて良好であります。で、続いて3管によるテーマの吹奏となりますが、曲自体はシンプルなブルースでありまして、アレンジもユニゾンを基調としたシンプルなものとなっております。ま、2コーラス目に入るとちょっぴり“ひねり”も加わっておりますが、ここでの眼目はテーマ部ではなくて各自のソロにあると言えましょう。先発はデクスター。レイドバックした独特の“後ノリ”に特徴がある人なんですが、ここではドライブ感に溢れたソロを披露しており、秀逸です。続くドリューのソロも好調そのもので、で、ここで1コーラスのテーマ・アンサンブルをはさんで、今度は出尻イイっすのソロになります。この人のトランペットは今ひとつ覇気に欠ける嫌いがあるんですが、いいですよねぇ、出尻。最近では「小尻ブーム」なんて言われておりますが、サワるんだったらやっぱり安産型ぁ?で、ここでのリースは地味なりに安定したソロを聴かせ、で、ジャズ人名俳句作者泣かせのニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセンのソロにつなげ、ここで再びテーマ・アンサンブルをはさんで、スライド・ハンプトンの期待度ゼロながら聴いてみたら悪くはなかったソロがあって、アート・テイラーもごく短いソロをとって、テーマに戻って、エンディング。う〜ん、エキサイティング。

はい2曲目。「恋を知らないあなた」。ロリちゃん、トレちゃんのモダン派テナー両巨頭の名演で知られるバラードでありまして、ここも当然バラードで演奏されているものと思いきや、意表をついてミディアム・ファストで料理しております。意表をつかれて、いひょー。という感じでありますが、3管ジャズ・メッセンジャーズ風のアレンジがとってもモダンでありまして、なかなかやりますなぁ、スライド・ハンプトン。テーマの2コーラス目にデクスターが出て、そのままソロに入るのかと思うと、他の2管が加わってリフからサビへつながるという、ハンプトン・アレンジの粋が味わえる曲である。…と、日本語ライナーで内藤遊人クンも絶賛。何でもいいけど、やっぱり遊び人なんですかね、ユージンくん。僕はユージくんですけどね。好きな食品雑貨は爪楊枝。歯をホジホジしてると、なんか至福の一時ぃ?という感じでありますが、ハンプトン、デックス、出痔痢椅子と続くソロも至福的でありますな。いや、個人的には私服よりも制服のほうが好きなんですが、女子高生だって制服を来てなければ、ただの「若いぎゃる」ですもんね。いや、ま、別に「若いぎゃる」でもイイんですけどね。

ということで3曲目。「ア・ニュー・シング」。いいですねぇ、ニュー寝具。やはり畳と寝具は新しいほうがイイです。もっとも、枕が変わると寝れないという人もいるので、一概にニュー寝具がイイとは言えないわけですが、曲自体はスライド・ハンプトンのオリジナルです。ファンキーな味がある、なかなかの仲代達也。そんな感じの曲でありますが、一発で変換したぞ、仲代達也。で、珍しくもまるでレッド・ガーランドのようにブロック・コードでのソロを展開するケニー・ドリューのソロに注目したい。と遊人クンが書いているので、ケニー・ドリューのソロに注目することにしましょう。うん、なるほど。確かに珍しくもまるでレッド・ガーランドのようにブロック・コードでのソロを展開しておりますな。が、まあ、それほど注目するほどのことでもないような気もしますし、ここは「うねるようなドライブ感」が素晴らしいデックスのソロに注目したほうがいいのではないかと思います。…と、ちょっぴり遊人クンに反抗する今日の僕でありますが、そんなこんなで4曲目の「ホワッツ・ニュー」。これこそバラードでやっているものだとばかり思っていたら、またしても意表をつかれて、いひょー。(←とか、もう言わない。) 2曲目の「恋を知らないあなた」と同じく、またしてもバラード曲をミディアム・テンポで料理しております。しかもラテンのノリ。世の中、意表をついて変わったことをやってみようとすると得てして失敗に終わるものでありますが、ラテン調の「ホワッツ・ニュー」というのは、これはこれで悪くはありませんな。ま、大成功とまでは言い切れないものの、サクラノ大成功。そう言った微妙な仕上がり具合となっております。しかし、3管編成とは思えないようなカラフルなサウンドですな。スライド・ハンプトン、ただ者ではないかも知れません。ま、ちょっぴりアレンジがくどい嫌いはあるんですけどね。で、デクスターのソロも気持ちいいものだし、ディジー・リースのソロも良い。…と、遊人クンは無難なことを書いております。

5曲目「いそしぎ」。今度こそホントにバラードでやっているものだとばかり思っていたら、今度はちゃんとバラードでやっておりました。三度目の正直というか、意表をつくのも3回目になると嫌みになっちゃいますもんね。そこに気がついたハンプトンは満更バカというわけでもなさそうですが、ここではリースとハンプトンはお休みして、デクスターのワン・ホーンとなっております。で、デックスという人はしみじみバラードがうまい人でありまして、なんかもう「人生の酸いも甘いも噛みわけた」って感じぃ?僕はまだ、とてもじゃないけどそこまではいっておりませんで、ま、いいとこ「酢昆布の酸いも甘いも噛みわけた」ってとこ?で、ストレートにメロディを吹くだけで「男の優しさ」と「哀しさ」を感じさせる人、その名はデックス、あ〜ん、素敵♪

さ、ラストです。「ア・デイ・イン・ヴィエンナ」。あ、“Vienna”と書いて「ウィーン」と読むんですかぁ。僕はてっきりオユンナの親戚みたいなものかなと思っておりました。賑やかなリズムのメローなナンバーでありまして、作曲家としてのハンプトンの実力、ここに極めり。と言った感じの名曲でありますな。ちょっぴりモーダルなムードもあって、3管ジャズ・メッセンジャーズ用にシダー・ウォルトンが書いた曲。といった感じもありますね。いいぞぉ、ハンプトン♪

ということで、今日はおしまい。


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