絵をクリックすると拡大されます
【アルバム名】
GIL’S GUESTS (PRESTIGE)
【リーダー名】
GIL MELLE (1956/8/10,24,1957/1/18)
【パーソネル】
GIL MELLE (bs) HAL McKUSICK (as,fl) JOE SINDERELLA (g)
VINNIE BURKE (b) ED THIGPEN (ds)
ART FARMER (tp) JULIUS WATKINS (frh)
KENNY DORHAM (tp) DON BUTTERFIELD (tuba)
DONALD BYRD (tp) PHIL WOODS (as)
【収 録 曲】
SOUDAN / TOMORROW / BLOCK ISLAND / SIXPENCE / STILL LIFE / GHENGIS /
FUNK FOR STAR PEOPLE / GOLDEN AGE / HERBIE
【内   容】
さ、グアムです。 グアムに行くにあたってひとつ気掛かりな点がありまして、 それは何かというと「グアムにはグアバがあるのか?」ということなんですけどね。オ リエンタルのグアバのキャッチコピーは「ハワイの飲みものグアバ」なので、ハワイに グアバがあるということは容易に想像がつくんですが、グアムの場合はどうなんですか ね?グアバというのは南方系のトロピカルなフルーツのようなので、別にグアムにあっ ても不思議ではないし、だいたいグアムとグアバでは一文字違うだけですもんね。とい うことで、グアムでグアバを見つけたらお土産に買ってこようと思うんですが、いやも ちろん本物のフルーツではなく、オリエンタルの缶ジュースのほうですけどね。ネクタ ーを思わせるまったりとした舌触りと、トロピカルフルーツ特有のイヤぁ〜な味が絶妙 にマッチして、思わず「水で薄めたろかい!」とか思っちゃいますもんね、オリエンタ ルのグアバ。
 
 で、塩サバ物産(仮名)のグアム慰安旅行なんですが、例によって2班に別れて 出発致します。創立45周年のハワイと創立50周年のオーストラリアは全社をあげて 家族も含めて総勢100名ほどの団体だったんですが、今回は1班が12名、2班が1 6名という少女隊、一心同体・少女隊っ♪…って、違いますね。1班が12名、2班が 16名という小所帯でありまして、本社と岐阜と大阪の営業所のみの参加となります。 津は「えんがちょ」です。「はば」にされております。シゴトを休んで海外に行くなど 、けしからんっ!というので、土日を利用して伊豆でアシカのショーを見たり、輪島で 朝市を覗いたり漆センターでプレイに励んだりしているわけなんですが、それはともか く「えんがちょ」とか「はば」というのは、どういう語源から生まれた言葉なんでしょ うね?ちょっと調べてみたところ「はば」というのはどうやら方言のようでありまして 、他の地方では「はみご」とか「はぶ」などと言うみたいですね。「はみご」というの は恐らく「はみ出した子」という意味ではないかと思うんですが、僕もサポータが破れ ている海パンなんかを穿いていると「はみご」と呼ばれるハメになりかねないので、や はり早急に対策を検討しなければなりませんね。で、「はば」も「えんがちょ」も語源 としてはよくワカランかったんですが、意味としては「はばにする」というのは「仲間 外れにする」と言った感じでしょうか。「えんがちょ」のほうは学校でウンコなどをす ると、そいつは汚くて「れんがちょ」だ。ということにされて、そいつに触られたりす ると自分も「えんがちょ」になるといったルールではなかったかと思うんですが、ある いは「縁をガチョーンと切る」というのが語源なのかも知れませんね。
 
 で、塩サバ物産(仮名)のグアム慰安旅行なんですが、僕は後発の第2班になり ました。出発は4月20日(金)の夜でありまして、その日は夕方でテキトーに仕事を 切りあげて名古屋空港に走っていくことになりますね。で、えーと、東洋ツーリストか ら配られた日程表によりますと、飛行機が出るのが20時40分、交通機関名はコンチ ネンタルミクロネシア航空のCO−972便、適用として「出国手続、空路 常夏の島  グアムへ」ということになるようです。食事の欄にはひこーき、あ、「ひこーき」で はちゃんと漢字変換されませんね。もしかしたら「ひこうき」が正解なんですかね?で 、食事の欄には飛行機のまあく、じゃなくてマークが書いてあるので、えーと、これは 「機内食」ということですね。期待度ゼロですな。名古屋空港で「名空きしめん」でも 食べておいたほうが無難ではないかと思われますが、で、夜の8時40分に飛び立った 飛行機がいつグアムに到着するのかと言うと、現地時間で1時15分なんだそうです。 ちなみにグアム時間は日本時間より1時間進んでいるので、飛行時間は約3時間半。塾 の帰りにゲーセンに寄って、カラオケボックスでちょっぴりシンナーも吸ったけど、1 2時過ぎにはカタギになって帰ってきたよ、カアちゃん。といった程度の時間ですね。 …って、それは非行時間の話でありますが、しかし夜中の1時過ぎに現地に着いて、い ったいどうしろと言うんでしょうね?丑の刻参りでもしてみるぅ?というので鞄の中に 五寸釘などを入れて持っていくと、空港で金属探知機に引っ掛かって大騒ぎになるので やめましょうね。名古屋空港ならともかく、グアムの空港だと「でぃす・五寸釘・いず ・ゆーす・とぅ・かう・たいむず・参リ〜」とか英語で説明するのが面倒ですもんね。 幸い、その日もちゃんとホテルは押さえてあるようなので、一泊、というか「ご休憩」 くらいは出来るみたいですけどね。ただ、ベッドがちゃんと回転するかどうかは分かり ません。
 
 で、翌日。東洋ツーリストの田川裕子クンのプランニングによると、「ホテルに て朝食」のあと、「終日フリータイム 〜 オプショナルツアー等でグアムの休日をお楽 しみ下さい。」ということになっております。で、その次の日は「ホテルにて朝食」の あと、「終日フリータイム 〜 オプショナルツアー等でグアムの休日をお楽しみ下さい 。」という予定になっています。果たしてこれがプランニングと言えるのか?という気 がしないでもないんですが、いや個人的には「終日フリータイム」で大賛成なんですけ どね。裕子クンの企画立案能力の欠如というより、お客様の自由・独立・博愛の精神を 最優先していると評価すべきだと思います。その証拠に裕子クンは21日(土)の夜に 「全員でバーベキューの夕食」というとっても魅力的なプランを立案しておりまして、 確かこいつ、ソウルの時は「全員でカルビ焼肉の夕食」という企画ではなかったかいう 気もするんですが、いや、おいしそうだから別にいいんですけどね、バーベQ。ただ、 カルビのときは「カルビ1.5人前」と明記してあったのに、今回は何も書いてないの がちょっぴり気になりますが、それより何より22日(日)の夜は食事欄には何にも書 いてないんですよねー。自腹を切って、どこかで適当に食え。というということのよう ですが、ちなみに泊まるホテルは“ウェスティン・リゾート・グアム”という割かし立 派なところのようでありまして、ま、うちの近くにある「リゾートホテル・離雑踏(り ぞうとう)」というところよりはマシですかね?リゾートホテルといいつつ、ただのす けべホテルですもんね、離雑踏。いや、行ったことはないんですけどね。で、最終日は 「グアム島内観光」をして、17時15分飛行機に乗って、名古屋に19時50分に到 着、入国手続、お疲れさまでした。ということでありますが、ホントに疲れそうなプラ ンでありますなぁ。。。翌日はシゴトなので、島内観光は適当にハショって早めに帰っ て来たほうがイイような気もするんですが、裕子クンには裕子クンなりの都合とか考え があるんでしょうね。
 
 ということで、まる2日間あるフリータイムの過ごしかたは次回にでも考えるこ とにして、お土産希望の方は
 
  1.マカダミアナッツチョコ
  2.ハワイの飲みものグアバ
  3.使い捨て紙パンツ(使用済み)
 
の中から希望の品を明記して sabasaba@hellokitty.ne.jp までメールちゃうだい ♪
 
 @ ということで、さ、ギル・メレです。4文字に略すとギル・メレ。そのまん まですね。何というシンプルなお名前なんでしょうね。日本人でもフルネームで4文字 というのは、それほどポピュラーじゃないですもんね。すぐに思い出せるのは「宇野千 代」と「千葉すず」ぐらいなんですが…と、ここまでは“マイ・ピン子”の原稿をその まま流用してと。で、『ギルズ・ゲスト』なんですが、プレスティッジにもアルバムを 残していたんですな、ギル・メレ。ちなみにプレスティッジには3枚のリーダー作があ るみたいですが、この『ギルズ・ゲスト』は2作目にあたるんだそうです。で、『ギル ズ・ゲスト』なんですが、タイトルに「ゲスト」とあることからもわかるように、ゲス トが参加しておりますね。バリサクのメレ、ギターのジョー・シンデレラ、ベースのヴ ィニー・バーク、ドラムスのエド・シグペンの4人がレギュラー・カルテットでありま して、そこにゲストが3人参加してセプテットになるという、そういう構成であります な。で、ゲストは2組ありまして、まず第1組はハル・マックシックとアート・ファー マーとジュリアス・ワトキンス。第2組はマックシックが残って、ケニー・ドーハムと チューバのドン・バターフィールドという組み合わせで、なかなか渋いところを押さえ ておりますね。ちなみにジャケットに写っているのはギルガメ好きのギル・メレと春巻 き好きのハル・マックシックだと思いますが、懐かしいですなぁ、ギルガメ。後番の『 アルテミッシュNight』は今ひとつでしたけどね。田中康夫クンの『ブリリアント な午後』と同じく、やはり二番煎じはパッとしないものでありますが、春巻きはパリッ とした皮がたいへんおいしいものでありますなぁ。ということで、1曲目から聴いてみ ましょうね。
 
 えーと、このアルバムは全曲がメレのオリジナルでありますが、まず1曲目は「 スーダン」という曲です。ヴィニー・バークのウォーキング・ベースに続き、かなりフ ァンキーなムードのあるテーマが巧みな4管アンサンブルで演奏され、はっきり言って このアルバムは期待度ゼロで、どっせギル・メレだしぃ。。。とか思っていたのが、い い意味で裏切られた感じですね。ただ曲の構成はギル・メレらしくかなり変則的なもの でありまして、10小節+10小節+8小節+8小節という特異なものらしいです。ま 、基本的にはAABA形式なんですが、Bの部分がちょっぴり変で、やっぱりギル・メ レやなぁ。。。と妙に感心しちゃいましたけどね。が、アドリブ・パートに入ってから は割かしオーソドックスでありまして、ワトキンス、メレ、マックシック、シンデレラ 、バークの順に割かしハード・バピッシュな演奏が展開されます。楽器でいうとフレン チホルン、バリサク、アルト、ギター、ベースの順ですね。フレンチホルンは相変わら ず聴いてるだけで息苦しいわけですが、ハル・マックがクールな中にも構成美を感じさ せるソロを取っていて、良好です。シンデレラは名前は派手でも演奏は地味ですね。で 、最後に再びファンキー・ムードのテーマが演奏されて、おしまい。なかなかいい演奏 でありました。
 
 2曲目の「トゥモロウ」はいきなり派手派手の意味不明風サウンドで始まります が、テーマに入るとけっこう落ち着いたイイ感じになります。まったく見当違いかも知 れませんが、ちょっぴりミンガスのサウンドに似てるかな?とか思っちゃいました。が 、テーマのサビの部分はやっぱり「幾何学的サウンド」だったりするのがご愛嬌ですね 。月の家は円鏡ですけどね。で、ソロ先発はハル・マック。この人の演奏がちょっぴり カーティス・ポーターを思わせるもんだから、サウンド全体がミンガス臭いんじゃない かという気がするんですが、日本語ライナーを書いている岡崎正通クンは「知的でしか も充分エモーショナル」と評価しておりますね。ちなみに日本語表記はマクーシックと なってますな。続くシンデレラ君のギターは「決して上手くない」などと言われており ますが、ま、確かにあまり上手くはありませんね。でもヘタでもないので、これで別に いいと思います。で、3曲目。「ブロック・アイランド」は4本の管楽器とギターが対 位的な動きをみせると正通クンが書いておりますが、ザウルスの辞書には「大意」と「 体位」しか単語登録されてないので、「対位的」というのは変換が面倒でいけませんね 。ま、普段の生活では「体位」さえ変換できればじゅうぶんなような気もしますが、ち なみにこの「対位的」というのは典型的ウエスト・コースト風のサウンドでありまして 、個人的にはこういうの、あまり好きくはありません。が、ここではゲストのアート・ ファーマーが抜群のソロを取っているので、それでヨシとしましょう。この手の演奏で も違和感を感じさせないのは、さすが知性派農民ファーマーといったところですね。そ の後、メレとワトキンスのソロがあって、おしまい。
 
 4曲目からメンバーが変わって、ファーマーに替わってドーハムが入り、ワトキ ンスに替わってドン・バターフィールドという人が入ります。ま、フレンチホルンがチ ューバに替わったところで余計に息苦しさが増すだけなんですけどね。で、そのチュー バとギターユニゾンによるイントロに続き、あまりよくわからん陽気なテーマが複雑な アンサンブルで演奏されます。で、ソロ先発はドーハム。これはなかなかイイですな。 ハル・マックといい、先程のファーマーといい、ここでのドーハムといい、ほとんどゲ ストだけでもってるような気がしないでもないんですが、ま、シンデレラとギル・メレ だって、それなりには頑張ってますけどね。続く5曲目の「スティル・ライフ」はギル ・メレによる一種のトーン・ポエムとも呼ぶべき作品だそうです。私の詩集、買ってく ださい。という感じですかね?いや、個人的には「私の恥ずかしい写真」のほうが興味 あるんですが、絶対に騙されるような気がして、まだ買ってみたことはないんですけど ね。で、4管の重苦しいハーモニーをバックにシンデレラ・ボーイのシンデレラくんが 気怠くギターを爪弾き、重厚なアンサンブルのパートになったなぁ。。。と思ったら今 度はハル・マックがぱっぱっぱ〜♪と出てきて、続いてチューバがぼぉ〜♪と登場した りして、そのカラフルなサウンドは「音の魔術師」と呼ばれたギル・エバンスに対抗し て「音の表具師」といったところですかね?よくはわかりませんけどね。
 
 で、6曲目の「ゲンギス」。タイトルはジンギスカンの名前から取られたものだ そうですが、ジンギスカンと言えば鍋料理を考え出したことで有名な調理師ですよね。 実際は鍋料理というより、鉄板焼きみたいなものですけどね、ジンギスカン鍋料理。で 、そう言われてみれば確かにちょっぴりジンギスカン風かな?という気がしないでもな いナンバーでありまして、やはりそのサウンドは極めてカラフルであります。あ、ソロ 先発のギル・メレの出だしのフレーズはかなりフビライ・ハンが入ってますね。エビフ ライ飯が好きだったらしいですけどね、フビライ・ハン。で、そのあとドーハム、マッ クシックとソロが続いて、おしまい。あ、CDだとオマケ曲が3曲もあるんですなぁ。 余計なことをしてくれたなぁ。。。と愚痴らずにはいられませんが、ただこのオマケ曲 はオリジナルとはメンバーが違っていて、ギル・メレ・カルテットにドナルド・バード とフィル・ウッズがゲスト参加したかなり興味深いものとなっております。で、7曲目 「ファンク・フォー・スター・ピープル」。クレジットされておりませんがヴァイブの 音も聞かれ、「ファンク」というタイトルどおり、ちょっぴりファンキーなムードもあ る作品に仕上がっておりますな。メレ、バード、もう一度メレの順で各自充実したソロ も聴けちゃいます。途中アンサンブルの絡みがあったり、誰だかわかんないヴァイブの ソロがあったりして、なかなか楽しめるナンバーなのでありました。
 
 はい、あと2曲目。「ゴールデン・エイジ」はかつて新宿ゴールデン街で活躍し た栄治さん(56歳)を称えたナンバーではないかと思います。相変わらずカラフルな 演奏で、メレとヴァイブとウッズのソロが聴かれます。ウッズがぜんぜんウッズらしく ないので、CDに書かれているクレジットはもしかしたら出鱈目かもしれませんね。し かしどうしてデタラメというのは出鱈目って書くんですかね?タラというのはそんなに 出鱈目なお魚なんでしょうか?…と思ったら、腐って目が飛び出ているタラを売るよう なデタラメな商売から来た言葉なんだそうですが、いや、調べるのが面倒だったのでデ タラメな説なんですけどね。で、ラストの「ハービー」は、しみじみしたバラードだな ぁ。。。と思っていると、みるみるうちにテンポが速くなって、あっという間に超アッ プ・テンポになっちゃうナンバーでありました。
 
 ということで、以上です。


| Previous | | Up | Next |