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【アルバム名】
JAZZ BY GEE (RIVERSIDE)
【リーダー名】
MATTHEW GEE (1956/7/19,8/22)
【パーソネル】
MATTHEW GEE (tb) ERNIE HENRY (as) JOE KNIGHT (p) WILBUR WARE (b)
ART TAYLOR (ds)
KENNY DORHAM (tp) FRANK FOSTER (ts) CECIL PAYNE (bs) JOHN SIMMONS (b)
【収 録 曲】
OUT OF NOWHERE / I'LL REMEMBER APRIL / JORAM / SWEET GEORGIA BROWN /
LOVER MAN / GEE! / THE BOYS FROM BROOKLYN
【内   容】
 今週から岐阜営業所勤務になりました。うちの会社は基本的には転勤がないんで すが、僕はとっても勤務成績が優秀で、しかも勤務態度だって勤勉。年に1度の検便だ って欠かしたことはなく、勤務中に原稿を書いたり、車で寝てたり、コーモンで桜を愛 でてたりすることもなく、元請けの監督を怒らせたこともなければ、チャーハンの食べ かたを暴露したこともなく、もちろんエンジンを壊したこともなければ、メンテナンス 保険の受け取り金額を水増し請求したこともありません。しかも嘘をついたこともなく て、いつも真正直に生きているわけでありますが、あ、そうそう。僕が岐阜営業所に転 勤になった途端、今まで面倒を見ていた某スーパーのエンジンがぶっ壊れた模様です。 なんか、ざまあ見ろ!という感じですね。岐阜の営業所では基本的に某・○菱重工製エ ンジンの面倒は見ておりませんので、この調子でどんどん壊れちゃってくださいね。僕 の知ったことではありません。…といった自己中心的な性根が疎まれて、4〜5年たつ と他の営業所に飛ばされるハメになっちゃうんでしょうね、おそらく。
 で、岐阜の営業所に行ってみていちばん驚いたのは入るときの認証システムであ りまして、いや、初日から遅刻しちゃまずいなと思って早めに家を出たところ、早く着 きすぎてまだ誰も来ていなかったんですけどね。ちなみに桑名から岐阜までは50キロ 近くあるんですが、長良川の堤防道路には信号がほとんどないため、1時間ちょっとで 到着することが出来ました。最初に通っていた津市、いや今では“Z市”になっちゃっ たんでしたっけ?とにかくまあ、そこまでは45キロの距離だったんですが、思いっき り道路が混んでいて1時間45分はかかっていたので、それに比べればラクであると言 えましょう。ちなみに先週まで通っていた名古屋までは30キロの距離でありまして、 ただ市内がどえりゃあ混んどるでかんわ。。。ということで高速を走って、通勤時間は 35〜40分といったところ。帰りは一般道を走って約1時間だったから、ま、岐阜ま で通うのは「まあまあ。」といったところですかね?で、初日は少し早く着きすぎて、 まだ誰もいなくて門も閉まっていて、どうすればいいのかとボーっと悩んでいるうちに 初潮がやってきて、今日はお赤飯だねっ♪…って、違います。ボーっと悩んでいるうち に所長がやってきて、で、何のことはない、門には鍵がかかってないので勝手に開けて 入ればよかっただけの話なんですけどね。
 が、建屋の入口にはきちんと鍵がかけられておりまして、で、ヤマムラ所長はお もむろにドア近くにある郵便受けの扉を開けたのでありました。いや、僕はてっきり郵 便受けの中に鍵が隠してあるんだとばかり思ったんですけどね。基本と言えばあまりに も基本でありますが、ま、所詮は岐阜の営業所だしぃ。。。ちなみに名古屋にある本社 ではインターホンを押して警備員を呼び出して中から鍵を開けてもらうという、さすが は都会だねっ!といった感じのアーバンなハイテク設備が備えられておりました。で、 僻地であるZ市の事務所では押しボタン式のキーボックスの中に鍵を隠すというシステ ムを採用しておりました。いや、押しボタン式のキーボックスといっても機械仕掛けの 何やらローテクな代物だったんですが、4桁の数字のボタンを押すと、ぱこん♪という 音がして扉が開くようになっておりました。その数字は何番でしたかね?何だかとって もくだらない語呂合わせだったような気がするんですが、今はちょっと思い出せません ね。で、岐阜営業所のドアの近くにあったのは実は郵便受けではありませんで、扉を開 けると中には数字の書かれたボタンがいくつか並んでおりました。はは〜ん。と僕は思 いました。やはり地方都市の住民が考えることは同じでありまして、ここでも津と同じ ように「ボタンを押して、ぱこん♪」のキーボックス方式を採用している模様なんです よね。
で、その暗証番号もどうせくだらない語呂合わせなんでしょうね。“2308”で “兄さんはパー”とか。いや、これはうちの近くにある上田染工という店の電話番号な んですけどね。電話は“よい風呂(4126)”とかならまだ、業務形態と語呂合わせ とがマッチしていて意味がわからんでもないんですが、幟(のぼり)や法被(はっぴ) を扱っている店で“兄さんはパー”というのも、あまりよくはわかりませんよね。ま、 たいてい兄さんというのはパーなものなので、間違ってるわけではないんですけどね。
 で、岐阜営業所のドアの近くにあったのは実はキーボックスなどというチンケな ものではなく、各自が予め指紋を登録しておき、所定の場所に指を乗せれば“ぴぴっ♪ ”と認証して鍵が開くという、とっても画期的なハイテク設備だったんですなぁ、これ がまた。セコムしてますかぁ?の製品らしいんですけどね。どういう仕組みなのかはよ く知りませんが、恐らくは指を乗せるところが“覗きからくり”みたいになっていて指 紋の画像がセコムに送られて、それを見たセコムのおっさんが「あ、この渦巻き状の指 紋はイナバくんの指だな。」ということを判別して、遠隔操作でがちゃん!と鍵を開け てくれるんじゃないかと思うんですけどね。セコムにはそういう「必殺・指紋鑑定人」 とでも言うべき熟練した職人さんがいるわけですが、さすがにその職人技を持ってして も瞬時に判別出来るのは9人の指紋までのようでありまして、僕が転勤してきて10人 に増えたおかげで、今までは指紋だけでよかったのがこれからは指紋と暗証番号の併用 じゃないと駄目になっちゃったみたいです。「鍵を開けるのが面倒。」という理由で僕 が岐阜を追われる日も、そう遠くないかも知れません。
 @ ということで、マシュー・ギーです。その素性はよくわかりません。正確に 何と発音するのかもよくわかりません。もしかしたら“マス・自慰”とか読むのかも知 れませんが、この『オール・スターズ』というリバーサイド盤はサイドマンが悪くない ので、とりあえず押さえておきました。オールスターというにはちょっと地味めの人が 多いんですが、二軍オールスターというか、B級オールスターというか、とにかくなか なか渋い面子が揃っておりますよね。クインテットとセプテットの2つのセッションか ら成っているんですが、まずはクインテットのほうから片付けておきましょう。1曲目 「アウト・オブ・ノーホエア」。パーカー派アルト奏者の必修科目みたいなナンバーな んですが、ここではギー(もしくはジー)の吹くトロンボーンに、アーニー・ヘンリー のアルトが絡む形でテーマが演奏されます。ちょっぴりラテン風のリズムで、アレンジ だってなかなか凝っているような気がしないでもありません。で、テーマに続いてギー (もしくはジー)のソロになりますが、原文ライナーにJ.J.ジョンソンとベニー・グ リーンがフェイバリットと書いてある通り、ま、そんな感じをプレイを展開しておりま す。で、ソロ2番手はアーニー・ヘンリー。ちょっぴり変態系のパーカー派アルトなん ですが、下手なのかうまいのか、今ひとつ判別がつかないところがこの人の持ち味です よね。続くジョー・ナイトのソロはシングル・トーンが流麗で、素性がよくわからんピ アニストのわりには大健闘であると言えるでありましょう。最後にギー(もしくはジー )がダークなトーンで再登場して、そしてテーマに戻るわけですが、しかしなんですな 。いつまでもギー(もしくはジー)なんて書いているのも目障りな話なので、2曲目以 降は“まさお”に統一したいと思います。
 で、2曲目は「四月の思い出」。ただおのピチカートで始まり、ひろしの今ひと つハズレ気味のピアノが続いて、テーマの吹奏となります。1曲目と同様、まさおがメ インのメロディを吹いて、よしのりのアルトがそれに絡む形となっております。で、ま さお、よしのり、ひろしの順でソロが続いて、テーマに戻ってエンディングとなります 。…って、とりあえずメンバーの名前を適当な日本人の名前に変えてみるという新機軸 を実践してみましたが、まったく意味がなかったので3曲目からはヤメにします。
で、3曲目は「ジョラム」という曲で、作ったのはビル・マッセイという人みたい です。カル・マッセイならわりと有名で、大阪商人、もうカル・マッセイ。という有名 な“戯れ言”もございますが、ビル・マッセイというのは初耳ですな。ちょっぴりファ ンキーなムードもあるなかなかの佳曲でございまして、ソロ先発はGEE…って、最初 から英語で書けば「ギー」か「ジー」かで迷わなくて済んだわけですが、ここではソロ 2番手のアーニー・ヘンリーの出来がよくて、GEEとテイラーの4バースもよくて、 3分ちょっとの短いナンバーなんですが、聴きどころは充分であると言えましょう。で 、聴きどころは充分でも書くことはあまりないので4曲目にいきますが、ここでまた歌 モノに戻って「スウィート・ジョージア・ブラウン」ですね。個人的にはもっとメンバ ーのオリジナル曲があってもいいような気がするんですが、この曲でのGEEのソロは かなり出来がいいので、まあヨシとしておきましょう。で、ここでバラードの登場です 。「ラバーマン」です。ラバ(うま科)好きにはたまらない曲ですよね。が、GEEの 演奏からは“泣き”の姿勢があまり感じられず、どちらかというとカイ・ウインディン グ風のユーモア・センスが多分に感じられますね。で、ウィルバー・ウェアのピチカー ト・ソロも嫌になるくらい大フィーチャーされておりまして、聴いてるうちにだんだん 嫌になってきちゃいましたなぁ。。。何事も“やり過ぎ”というのはよくありません。 ちなみにこの曲ではアーニー・ヘンリーはお休みで、で、6曲目からはセプテットの演 奏になります。GEE以下、ドーハム、フランク・フォスター、セシル・ペインといっ た4管編成でありまして、ピアノは前半5曲と同じくジョー・ナイトだじょー。といっ たメンバーになっております。
 6曲目の「GEE!」はGEEのオリジナルなんですが、何のひねりもないタイ トルですなぁ。。。ただ「!」を付けただけですもんね。もしかして“GEE”には何 か意味があるのか?と思って調べてみると、「ちぇっ」とか「おやまあ」とか「へえー 」とか「これは驚いた」といった意味があるみたいですね。へえー、これは驚きました 。ちなみに“GEE”の発音は“ヂィー”と書くのが一番近いんですかね?ま、それは ともかく「GEE!」は明るいハード・バピッシュなナンバーといった感じでありまし て、4管も揃えているわりにはアンサンブルがわりとシンプルですね。で、ソロはヂィ ー、フォスター、セシ・ペン、ドーハム、ジョー・ナイトの順番だじょー。中ではフォ スターとドーハムとジョーがいいソロを取っております。セシ・ペンはちょっぴり単調 です。僕は短小ですけどね。…って、そんなことはどうでもよくて、最後にもう一度ヂ ィーが出てきてソロを取るんですが、息継ぎする時に「んぁ〜」というような声が聞こ えて、とっても耳障りです。やめてくださいね。で、7曲目は「キングストン・レンジ 」。これまたヂィーのオリジナルでありまして、もっとメンバーのオリジナル曲があっ てもいいような気がするとか言ってたら、後半の3曲はすべてヂィーのオリジナルであ りました。が、この「キングストン・レンジ」というのは単純なリフ・ブルースであり まして、こんな曲なら別に無くてもよかったかも知れませんね。で、ヂィーのソロでは 先程にも増して「んぁ〜」という声が聞かれ、あれほど「やめてくださいね。」と懇願 したのに、まだやめないか?で、各自のソロの中では相変わらずフォスターとドーハム とジョー・ナイトの出来がいいです。セシ・ペンは今回はわりと頑張っていて、単調か ら抜け出したかに思われますが、僕は相変わらず短小のままです。
 ということで、はいラスト。「ザ・ボーイズ・フロム・ブルックリン」はブルッ クリンからやってきた少年をテーマにした曲ではないかと思われます。個人的にはブル ックリンよりもバス・マジックリンのほうが好きなんですが、吸って楽しいのはやはり 塩素系ですよね。さらし粉にサンポールをかけて吸ったりするとけっこう“らりらり♪ ”な気分が味わえますが、一歩間違えると死んじゃうので、ちょっぴりハイ・リスクな クスリではあるんですけどね。
で、ブルックリンから来た少年は明るく楽しい少年のようですが、後半3曲は4管 編成にしたのが裏目に出て、全体的に散漫な印象があるのも否定できません。相変わら ず「んぁ〜」とか言ってるしぃ。
 ということで、そんなアルバムでした。おしまい。


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