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- 【アルバム名】
- K+J.J. (BETHLEHEM)
- 【リーダー名】
- KAI WINDING & J.J.JOHNSON (1955/1/26,27)
- 【パーソネル】
- KAI WINDING (tb) J.J.JOHNSON (tb) DICK KATZ (p) MILT HINTON (b)
- WENDELL MARSHALL (b) AL HAREWOOD (ds)
- 【収 録 曲】
- OUT OF THIS WORLD / THOU SWELL / LOVER / LOPE CITY / STOLEN BASS /
- IT'S ALL RIGHT WITH ME / MAD ABOUT THE BOY / YES SER , THAT'S MY BABY /
- THAT'S HOW I FEEL ABOUT YOU / GONG ROCK
- 【内 容】
- えーと、今日は拷問のお話です。しばらくコーモンの話が続きましたが、今日は
ゴーモンです。
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- 世の中は 澄むと濁るで 大違い 刷毛(はけ)に毛があり ハゲに毛がなし
-
- という有名な短歌がありますが、成るほど、“金閣寺”というのはとっても綺麗で
すが、“きんかくし”というのはとっても汚いですもんね。いや、うんこが付いている
のならともかく、ぴかぴかに磨きあげられた陶器製の“きんかくし”というのはけっこ
う綺麗なものなんですけどね。でも女王様に「お嘗め!」とか命令されたりしたら、や
っぱりちょっと躊躇しちゃいますもんね。“きんかくし”と言えば、三重県にある日生
学園というところでは情操教育の一貫として「素手による便器磨き」というのをやって
おりますが、これはやはり「便器を磨いて、心を磨こう!」ということなんですかね?
ま、それはともかく、日本語というのは濁点が付く(濁る)か、付かない(澄む)かで
大きく意味が異なるものでありまして、“コーモン”と“ゴーモン”というのもそのひ
とつでございます。
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- 人類の歴史というのはすなわち「拷問の歴史」でありまして、それは我が国とて
例外ではありません。黄門さんは『大日本史』の編纂に尽力したわけでありますが、ゴ
ーモンさんだって一冊の本が出来るほどの長い歴史があるわけです。いや実際、『世界
の拷問史』という本なら何冊も出ているわけでありますが、では何故、人類はそれほど
までに拷問を繰り返すのでありましょうか?
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- 拷問 : 種々の方法で肉体に苦痛を与え、むりに白状させようとすること。
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- 成るほど、拷問というのは自白を強要するため、すなわち“吐かせる”ために行わ
れるものなんですね。例えば、酔っ払いにゲロを吐かせるには喉に指を突っ込めばいい
し、アサリに砂を吐かせる場合は水の中に錆びた釘を入れるのが効果的でありますが、
それでも駄目なら拷問しちゃえばいいわけですね。犯人と目される容疑者を拷問する場
合は“布団蒸し”などを行うことになるわけですが、アサリの場合は当然“酒蒸し”と
なります。これしかありません。で、アサリの場合はこれで一件落着なんですが、相手
が人間となるとそうはまいりません。“布団蒸し”ぐらいでそう簡単に吐くはずがなく
て、となればこれはもう、ゴトウムシの力を借りるしかありませんね。薪を割ると中か
ら大人の小指くらいのゴトウムシというのが出てくるので、それを生きたまま大皿に盛
り付けて、「吐かなきゃ、これ食わすぞ!」と脅すわけですね。布団蒸しとゴトウムシ
の連続攻撃で、フツーの人間ならこれでもうさすがにギブアップでありましょう。
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- で、先程『世界の拷問史』という本なら何冊も出ているという話をしましたが、
実は僕の手元にも一冊ありまして、いや電子ブックをダウンロードしたものなんですけ
どね。題して『残酷の世界史』(瑞穂れい子著)。いや、人間というのは自分が拷問さ
れるのは死ぬほど嫌な癖に、人が拷問されるのを見たり聞いたり読んだりするのはけっ
こう好きなんですよね。いいですよねぇ、残酷。鯉こくというのもけっこうオイシイも
のですけどね。そういえばハービー・鯉コックという名前のピアニストもいましたよね
。(←いません。)で、世界の歴史上でどのような残酷な拷問が行われてきたのかと言
うと、まず有名なところでは“魔女狩り”ですね。潮干狩りでGETしたアサリは水に
浸けて錆びた釘を入れて泥を吐かせるわけですが、魔女狩りでGETしたギャルを拷問
する場合には水と針が用いられます。手順としてはですね、魔女の嫌疑をかけられたギ
ャルはまず最初に全身の毛を剃られちゃうんだそうです。その上でドアで指を挟んでみ
たり、椅子で足を踏んづけてみたりするというのだから、まさに
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- ・ 恋愛論 毛はいらん! ドア!椅子!手!
-
- の世界でありますな。いや、恋愛論と拷問を一緒にしてはいけないとは思うんです
けどね。実際のところ、恋愛論だと「最後は手に戻る」ということになるんですが拷問
の場合はそうはいかず、ここで「針」というのが登場することになります。魔女には針
で刺しても痛がらない点があると言われているので、それを探し出すために全身をくま
なく刺しまくるわけですね。この時に注意しなければならないのは間違えてツボを刺し
たりしないことでありまして、そんなことをすれば肩凝りや冷え症が治ったりして、拷
問してんだかボランティアで鍼灸治療してんだか、わかんなくなっちゃいます。で、全
身をくまなく刺してみた結果、もし痛がらない点が見つからなかったとしても「あ〜ん
、やっぱり魔女じゃなかったのかぁ。ゴメンね♪」ということにはならず、「やっぱり
魔女だけあって、そう簡単には正体をあらわさないな。」ということになって、今度は
手足を縛られて水の中にほうり込まれることになります。針責めの次は緊縛と水責めの
併用というわけですね。これは魔女であるかどうかを判定するテストも兼ねておりまし
て、ちなみにどのように判別するのかと言うと
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- 水に浮かぶ→魔女である
- 水にしずむ→魔女でない
-
- ということらしいんですけどね。昔、サイドビジネスとしてキトサンのマルチまが
い商法に手を出したやつがいて、話があるというので会ってみたら「キトサンを飲むと
養分の吸収がよくなって、ウンコが軽くなって水に浮くんですよ、イナバさん!」と力
説されたものでありますが、魔女というのはキトサンを飲んだ人のウンコのように、水
に浮かぶものだったんですな。これは何故かと言うと「魔女は体が軽いから浮かぶだろ
う。」という、あまり説得力のない理由によるものでありますが、案の定ぷかぷかと浮
いてきたりすれば「言わんこっちゃない。。。」ということで処刑され、沈んだら沈ん
だで結局のところ溺死するハメになるので、一度“魔女”という嫌疑をかけられたが最
後、決して浮かばれることはないのであります。
-
- ちなみに、現在の日本ではいかなる理由があろうとも拷問は禁じられておりまし
て、拷問などしようものなら直ちに捕まえられて厳しい取り調べを受けることになっち
ゃいます。拷問したんやろ?え?正直に吐いたらどや?そんなことしてエエと思っとる
んか?え?まだ吐かねーか?オラオラ!と針でつつかれたり、生爪を剥がされたり、鼻
の穴に割り箸を突っ込まれたり、コーモンの穴に焼け火箸を突っ込まれて「コーモン、
いいか?」と聞かれたり、「えー、この、コーモンイカというのはフライにするとオイ
シイものでございまして…」と答えて、「それを言うなら紋甲イカや!」と突っ込まれ
たりして、えーと、僕が拷問について言いたいことはそんだけです。
-
- @ ということで、カイ・ウインディング&J.J.ジョンソンです。カイの日本
語表記としては“甲斐”“下位”“痒ぃ”などいくつか考えられますが、やはり本命は
“貝”ですかね?おいしいですもんね、貝。アサリは蒸したりするとおいしいし、ハマ
グリは焼いたりするとイイですし、ニタリ貝は煮たりするとよろしいようです。いや、
食べられるのかどうか知りませんけどね、ニタリ貝。やはり鑑賞用なんでしょうかね?
で、一方のJ.J.のほうは“J.J.”とすべて全角で書くと間が空き過ぎちゃうし、
かといっていちいち“J.J.”と全角・半角混じりで書くのも面倒なので、今後は“J
J”で統一したいと思いますが、同一楽器2本の組み合わせというとテナー・サックス
が最もポピュラーですよね。他の楽器はプレスティッジに企画モノとして何枚かがある
くらいでそれほど一般的ではなく、ただトロンボーン2本の組み合わせというのは、こ
の貝&JJのコンビのおかげで、わりかし馴染みのあるものとなっております。という
ことで『K&JJ』。カイくんは日本だと“貝”なんですが、アチラでは“K”になる
わけですね。文化の違いを知るという点で、とても参考になる事例だと思います。で、
この『K&JJ』というベツレヘム盤、もしかして以前にもこのコーナーで紹介しまし
たかね?何か、書いたことがあるような気がするなぁ。。。という気もするんですが、
ざっと調べたところそうでもなさそうなので、ま、ダブってもいいかぁ。と思って取り
上げた次第でありまして。
- いや、ジャケ絵を書くのが簡単そうだったから、つい。。。
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- ということで1曲目です。『アウト・オブ・ジス・ワールド』です。この曲はコ
ルトレーンがインパルス盤でやってるもんだから、何か妙に精神的で重苦しい印象があ
ったんですが、根は明るいポピュラー・チューンだったんですな。K&Jのこの演奏を
聴いてみて、その事がよくわかりました。ま、明るいと言ってもボントロ2本だから、
40Wの白熱灯くらいの明るさなんですけどね。で、2本のトロンボーンの絡みでテー
マが演奏されるわけですが、何だかほのぼのとしたムードが漂っておりますね。カーテ
ィス・フラーにせよ、ベニー・グリーンにせよ、程度の違いこそあれ、この楽器は潜在
的にユーモア話術の素質を秘めているのではないか…と書いてるうちに1曲目が終わっ
ちゃいました。ほとんどソロらしいソロもなく、ただひたすら2本のボントロのハーモ
ニーを楽しみましょう。というナンバーだったようです。バリバリのハード・バップを
期待した向きにはちょっぴり、というより、かなり物足りない感じはありますね。ま、
こういう趣旨の演奏なのだと思ってあきらめてくださいね。
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- はい2曲目。「ゾウ・スウェル」です。しばしばジャズ・ナンバーとして取り上
げられるスタンダード曲。…と日本語ライナーに大和明クンが書いておりますが、そう
かぁ?こんな曲、聞いたことないですけどねぇ、「像据える」なんて。ロジャース&ハ
ートの作品みたいですけどね。で、聴いてみたら成るほど、いかにも歌モノらしいキュ
ートなナンバーでありまして、2管のハモり具合がなかなか絶妙でありますな。で、デ
ィック峰の実兄であるディック・カッツのピアノがなかなかいい味を出しております。
J、カッツ、Kの順番でソロも聴かれ、ま、1曲目よりはジャジーな仕上がりになって
おりますね。あ、JとKで思い出したんですが、発電機には励磁回路というのがあって
、その端子にはそれぞれJ、Kという記号が付けられております。そんだけ。いや、わ
ざわざ思い出して書くほどのことでもありませんでしたね。で、3曲目。「ラバー」は
2曲目と同じくロジャース&ハートの作品でありまして、ラバ(うま科)好きにはたま
んないナンバーとなっております。個人的には好きでもなんでもないんですけどね、騾
馬も「ラバー」も。メロディが単調過ぎて。で、K&Jがハーモってテーマを吹奏した
あと、J、K、カッツの順でソロがとられます。ここまで3曲はテンポも似たような感
じで、演奏内容は“ほのぼの”、いがらしみきおは“ぼのぼの”。正直なところ、ちょ
っぴり飽きてきましたなぁ。。。もっと刺激を By 中江滋樹@投資ジャーナル。
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- 4曲目の「ロープ・シティ」はJJのオリジナルです。グルーヴィーな佳曲であ
り、3か所に2小節のポーズが入っており、それが面白い効果をあげている。…と明ク
ンが書いておりますが、まさしくその通りだと思います。明クンは正しいです。正クン
も正しいです。…って、誰なんですかね、ただしクン。ただテンポはミディアム・スロ
ーでありまして、中江滋樹クンの願い空しく、ここでもあまり刺激はありません。で、
5曲目の「ストールン・ベース」。これまたJJのオリジナルです。イントロはちょっ
ぴり速めのテンポで、おっ!とか期待していると、テーマに入っていつもの気怠いムー
ドに戻っちゃいました。はい6曲目。コール・ポーターの「イッツ・オール・ライト・
ウィズ・ミー」。これはグリフィンあたりが超アップ・テンポで演ってる曲なので大い
に期待が持てるところでありましたが、ミディアム・ファストで、まずまずの健闘とい
ったところですかね?で、テンポ設定は“まずまず”でも演奏のほうは突出しておりま
して、KとJが丁々発止のソロを繰り広げ、ようやく“トロンボーン・バトル”的な様
相を示してまいりました。オープンにしたりミュートになったり、2人のトーンの違い
にも注目しながら名人芸を堪能してくださいね。いや、どっちがJで、どっちがKなの
か、僕にはさっぱりワカランのですけどね。で、明クンもご指摘のようにラスト・アン
サンブルではキー・チェンジもあったりして、彼らの至芸が楽しめるのでありました。
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- 7曲目の「アッド・アバウト・ザ・ボーイ」は英国の作家、名優、作曲家である
ノエル・カワードが作った名曲だそうです。成るほど、確かにどこかで聴いたことのあ
るメロディですね。かなりゆったりしたテンポのレイジーな演奏でありまして、途中で
聴かれるチェレスタの音色がノスタルジックなムードを醸し出して御在所かもしかセン
ター。いや、御在所岳にあるんですよね、かもしかセンター。くま牧場もあったような
気もしますが、もしかしたらどちらもなかったかも知れません。なんせ、ここ20年く
らいは行ったことがないので記憶が曖昧なんですが、よく考えてみたら“かもしかセン
ター”は何の関係もありませんよね。で、8曲目は「イエス・サー、ザッツ・マイ・ベ
イビー」は、ほのぼのとしたナンバーであります。昔、学習塾で「“SIR”というの
はまあ、“旦那”っていう程度の意味やね。」ということを教えてもらい、成るほど、
それはいい訳だ。と感動した僕は、さっそく教科書を訳すのに「旦那」を採用したわけ
なんですけどね。で、僕は昔から頭がよくて友達にもわりと信頼されていたから、その
訳を友達にも見せてあげたんですけどね。で、そいつが授業で当てられて、“SIR”
の部分を「〜だぜ、旦那!」と訳したところクラス全員から思いっきり笑われて、とん
だ恥さらしでございました。今後、“SIR”を“旦那”と訳すのはやめよう。。。と
心に誓った次第でありますが、「イエス・サー、ザッツ・マイ・ベイビィ」は「やあ、
旦那。これが俺のジョノカだぜ!」と言った感じの意味なんですかね?彼女のことを“
ジョノカ”なんて、業界人してるぅ!という感じでありますが…とか書いてるうちにこ
の曲は終わりました。
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- 9曲目、「ザッツ・ハウ・アイ・フィール・アバウト・ユー」。貝クンのオリジ
ナルで、なかなかの佳曲でありますな。あまり刺激はなくて、中江滋樹的にはちょっぴ
り不満ですけどね。で、ラストの「ゴング・ロック」もカイのオリジナルで、カイくん
は恐らく銅鑼の音で中華風のサウンドを表現したかったんでしょうが、その試みは完膚
なまでに失敗しております。ただ単に意味がなくて、うるさいだけですもんね、銅鑼の
音。
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- ということで、結局のところ「銅鑼の音がうるさかったなぁ。。。」という印象
しか残らない1枚なのでありました。全体的に刺激もなかったしぃ。。。
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