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- 【アルバム名】
- SOUL TROMBONE (IMPULSE)
- 【リーダー名】
- CURTIS FULLER (1961/11/15~17)
- 【パーソネル】
- FREDDIE HUBBARD (tp) CURTIS FULLER (tb) JIMMY HEATH (ts)
- CEDAR WALTON (p) JYMIE MERRITT (b) JIMMY COBB (ds) G.T.HOGAN (ds)
- 【収 録 曲】
- THE CLAN / IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING / NEWDLES /
- THE BREEZE AND I / DEAR OLD STOCKHOLM / LADIES' NIGHT
- 【内 容】
- 4月ですね。しかし何ですなぁ。今年のプロ野球の開幕はちょっと早過ぎやしま
せんかね?阪神がジャイアンツ相手に17点も取られて、でもまあ、オープン戦だから
しょうがないよね。とか思っていたら、もう既に公式戦が始まってたんですね。こりゃ
、今シーズンは1勝も出来ないかも。。。と覚悟を決めた次第でありますが、4月2日
の時点では1勝2敗で勝率3割3分3厘。新庄のオープン戦打率といい勝負でありまし
て、まずまずの健闘ではないかと思います。で、早いと言えば桜の開花も早いですよね
。東京あたりでは既にサカリを過ぎちゃったみたいですが、ウチのほうでは今度の週末
くらいまでは大丈夫みたいです。桑名のあたりで花見をするとなれば、とりあえずは桑
名城址の九華公園ですかね。あと、“コーモン”なんかもいいですよね。この時期、花
見の場所を相談するペヤング達の間では
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- 「どこがいい?」
- 「あ〜ん、コーモンがイイのぉ♪」
-
- という会話が交わされたりするわけでありますが、ちなみに“コーモン”というの
は長島町の北のハズレにあります。長島温泉とは反対の方向です。もしかしたら岐阜県
の海津町になるのかも知れませんが、漢字で書くと“閘門”となって、ウチの近くにあ
るのは“船頭平閘門”というのが正式な名称であるようです。が、誰もそんな長ったら
しい名前で呼ぶことはなく、もっぱらコーモン、コーモンと言っておりましたな。
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- 「今度の遠足、コーモンやて。」
- 「なんやぁ、コーモンかぁ。。。」
-
- という具合に。で、「なんやぁ、コーモンかぁ。。。」というリアクションからも
わかるように“コーモン”というのはあまり人気がなかったんですが、ではそもそも“
コーモン”とは何かというと、辞書的な説明をすれば「運河などに設けられた水位調整
のための水門」ということになります。成るほど、閘門というのは学校の門のところに
ある校門のようなものではなくて、水門だったんですね。ちなみに船頭平のコーモンは
長良川と木曽川をつなぐ水路のところに設けられておりまして、どちらが高いのかは忘
れましたが、この2つの川は水位差が1メートルくらいあるんだそうです。だから2つ
の川をつなぐ水路を作れば水位の高いほうの川から低いほうの川へ水がドバーっと流れ
て同じ水位になって、とっても天下泰平だね。でも、たまには2つの川の水位に差があ
ってもいいかな?という気がしないでもないので、真ん中に水門を作ってそれを開け閉
めすれば気分にあわせて水位を調整することが出来て、とっても便利だね。…という目
的で作られたのがコーモンであるわけです。…と僕は長らく信じて疑わなかったわけで
ありますが、実はそういうものではなかったんですなぁ、コーモンって。
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- ではここで「正しいコーモンの姿」について解説してみたいと思いますが、コー
モンというのは実は2つあります。付き合っている彼女から、いきなり「実はあたし、
コーモンが2つあるのぉ。。。」と告白されたりしたらかなりショッキングであります
が、閘門のほうは2つあって正解です。で、肛門のほうはウンコを出すためにあるわけ
ですが、いや、正確にはウンコが出っぱなしにならないようにという目的で設けられて
いるわけでありますが、閘門のほうは舟を通すという目的で作られたものなんだそうで
す。例えば長良川に浮かんでいた舟が「今日はちょっと木曽川のほうまで行ってみっか
ぁ。」と思った場合、とりあえず運河を通って長良川側…というのはちょっぴり語呂が
悪いので略して長良側としておきますが、その長良側の水門の前まで舟を漕いでいくわ
けですね。するとそこには長い紐で吊された押しボタンがぶら下がっているので、それ
を押してコーモン番を呼ぶわけですね。おそらく、ボタンを押すとコーモン番の控室で
ブザーが鳴るような仕組みのハイテク装置が備えられているのだと思いますが、ブザー
の音を聞いたコーモン番はまず最初に長良側の“給水溝”というのを開くことになりま
す。
- あ、長良川から木曽川へトラバースするのとその反対方向では作業手順が違うので
、どちらの水門で呼んでいるのか区別がつくようにブザーの音を変えておく必要があり
ますね。長良側が「ぶー」なら、木曽側は「びゃー」とか。で、コーモン番がぼーっと
して間違えるといけないので、注意を喚起するために貼り紙をしておいたほうがいいで
しょう。
-
- 長良は「ぶー」 木曽は「びゃー」
-
- とかマジックインキで書いて。で、「ぶー」という音を聞いたコーモン番は長良側
の“給水溝”というのを開けることになるわけですが、すると2つのコーモンに挟まれ
た地点が長良川の水位と同じになるわけですね。そこで長良側の水門を開けて舟を通し
、そのあと長良側の水門を閉めて木曽側の“給水溝”を開けば、今度は2つのコーモン
の中間地点は木曽川と同じ水位になるわけです。そこで木曽側の水門を開けて舟を通せ
ば一件落着。成るほど、うまく考えたものでありますなぁ。で、この画期的なコーモン
・システムは人間の肛門にも応用できるような気がするんですけどね。なまじ人間に肛
門がひとつしかないため、下痢の時に漏れそうになって非常な苦痛を味わった人は少な
くないハズであります。でも“2つ肛門システム”ならもうだいじゃぶ。万一、不測の
事態が生じて第1コーモンを通過しちゃったとしても、第2コーモンでせき止めて水分
調整をして、しかる後に安全に体外に排出することが出来ますもんね。遺伝子工学やバ
イオテクノロジーの発展により、22世紀には人類が“2つ肛門”を持つことがコーモ
ン・センス(常識)となっていることを僕は信じて疑いません。
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- @ ということでカーティス・フラーです。『ソウル・トロンボーン』です。イ
ンパルス盤です。フラーと言えばBN盤か、サヴォイの『ブルース・エット』あたりが
有名なんですが、インパルスにだってアルバムを残しております。インパルスと言えば
『昇天』しちゃってたり『オム』しちゃってったりする印象が強いんですが、根は大手
なので、わりとコマーシャルなアルバムとかも作っちゃってたりもします。無論、オー
ソドックスな作風のものだってあります。ダークダックスの移籍の噂だってあります。
ルーズソックスというのはいいものです。で、このフラーの『ソウル・トロンボーン』
というアルバムは3管編成による新主流派風サウンドの聴ける1枚でありまして、イメ
ージとしては“御大抜きの地味地味3管ジャズ・メッセンジャーズ、しかもショーター
抜き”といったところですかね?ちなみにジャケットには“THE JAZZ CLA
N”などとクレジットされておりますね。“CLAN”というのは何かと思ったら“一
族・一味・一派・一門”といった意味があるようです。“肛門”といった意味はないよ
うです。
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- ということで1曲目の「ザ・クラン」。若い娘が、ウッフン♪お色気ありそで、
ウッフン♪なさそで、ウッフン♪ありそで、アッハン♪ほらほら、黄色いザ・クランボ
ー♪で、日本語ライナーには「アラモード」に似た曲うんぬん…というようなことが書
いてあった気がするんですが、「アラモード」というのはJ.M.唯一のインパルス盤『
アート・ブレイキー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズ』(←そのまんまやん。
)というアルバムの1曲目に入っていた曲でありますな。そういえば不二家のルック・
チョコレートに“アラモード”というのがありますよね?子供の頃、どうして“アラモ
ード”なのにバナナ味が入っているのか不思議でならなかったんですが、いや“アラモ
ード”というのは“アーモンド”の親戚みたいなものだと勝手に思い込んでいただけの
話なんですけどね。で、「アラモード」というタイトルはモード奏法のモードとも懸け
てあるのだと思いますが、それに似た「ザ・一門」もやはりモーダルなナンバーでござ
います。メンバーにはアレンジャーとして一家言あるジミー・ヒースも参加しておりま
すが、割とシンプルなユニゾン風のアレンジは、おそらくフラー自身でありましょう。
あまり自信はないんですけどね。で、テーマに続いてフラーのソロとなりますが、クリ
シェとも言えるフラーお得意のフレーズがいきなり聴けたりして、微笑ましい限りです
な。続くフレディ・ハバードとシダー・ウォルトンのソロはまるっきりモーダルであり
ます。
- 日本語ライナーにマック後藤くんが書いているとおり“もうひとつのジャズ・メッ
センジャーズ”といった演奏でございます。
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- はい2曲目。「イン・ジ・ウィ・スモール・アワーズ・オブ・ザ・モーニング」
は朝からおさかんな歌物ナンバーでありまして、フラーの歌心が最大限に発揮されたバ
ラードの逸品でございます。2管のアンサンブルをバックにテーマを歌い上げる手法は
、やはりJMでも聴かれたパターンでありますな。ソロに入ってからはミディアムに近
いテンポになりますが、哀感と共に感じられるそこはかとないユーモアのセンスは、や
はり通信教育で「ユーモア話術」を学んだ賜物でありましょう。「テーブル・マジック
」や「写経・写仏」と並ぶ通教の定番ですからねぇ、「ユーモア話術」。で、中間部で
聴かれるシダーのソロもこの上なく美的であります。はい3曲目。「ニュードルズ」は
インパルスの親会社“アム・パー・レコード・コーポレイション”の社長だったラリー
・ニュートンにちなんで命名されたフラーのオリジナルだそうでありまして、アム・パ
ー・レコードの社長らしく、頭がアム・パーだったんでしょうな、ニュートンくん。陽
気で能天気な曲調からそのことを窺い知ることが出来るわけでありますが、ソロの先発
はハバードですね。かなり楽しそうにラッパを吹いております。続いて、今までアンサ
ンブル要員としての仕事しかなかったヒースに初めてソロ・スペースが与えられ、フラ
ー、ウォルトンとソロが続いてまいります。で、4曲目の「そよ風と私」。そよ風にた
なびくタワシのことを歌ったナンバー?…って、それは「そよ風とタワシ」。いや、軽
くボケをかますのは、聞き手の興味を引き付けるのに極めて有効的である。と、通信教
育で習ったんですけどね。で、この曲はお約束どおりラテンのリズムで演奏されており
まして、特にテーマ部のアレンジなど派手の一言、派手派手の二言でありますな。ちょ
っぴりハメをはずし過ぎぃ。。。という気がしないでもないんですが、ま、肩をはずし
て救急車で運ばれるよりはマシですかね?
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- で、5曲目です。「ディア・オールド・ストックホルム」です。スウェーデン民
謡です。スウェーデン食わぬは男の恥…って、いや、これは僕が考えたんじゃなくて、
昔、学研の『中一コース』か何かに書いてあったんですけどね。「二軍の星ドンケツく
ん」でしたっけね?で、出だしはしみじみ…と言うか、それを通り越して陰気な感じす
らするバラードで始まって、気分がいいかげん滅入ってきたところで、一転してミディ
アム・テンポに転じます。で、かなり凝ったアレンジでテーマの後半が演奏された後、
ジミー・ヒースのソロになります。蓮っ葉な感じが悪くないなぁ。。。と思っていると
、すぐにフレディ・ハバードのソロになります。ノッケから飛ばしておりますな。…と
思ったら今度はシダーの登場でありまして、わりと各人のソロは短めなんですな。続い
て、めずらしくジミー・メリットのピチカートまでフィーチャーされて、間が一瞬あっ
て、再びフラーの吹く陰々滅々たるテーマに戻って、エンディングです。はいラスト。
「レイディース・ナイト」はフラーのオリジナルで、最初に「スピーク・ロウ」を思わ
せるようなメロディが奏でられたかと思うと、次第にファンキーな展開となるユニーク
なナンバーを、フラー、ヒース、ハバード、ウォルトンと聴き応えのあるソロが続く。
と後藤誠クンが書いているとおりの演奏であります。今ひとつ日本語として正しくない
文章であるような気がしないでもないんですが、勝手に引用してイチャモンをつけるの
はヤメましょうね。
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- ということで、バラエティに富んだナンバーと、そつのない演奏で、水準以上の
デキには仕上がってるんじゃないかな。と思います。おわり。
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