という句で知られる作曲家でありますが、僕は「パリの四月」よりもこの「ニュー
ヨークの秋」のほうが好きです。で、いつも書いてますが、僕はデックスの吹くこの曲
を聴くと、映画『ラウンド・ミッドナイト』のワンシーンを思い出します。この映画は
「男の友情」という一種の“プラトニック・ホモ”がテーマになっているんですが、雨
の夜、街はずれの路地でデクスター扮するジャズ・サックス奏者のデイル・タナーがこ
の曲を吹いていると、画家の卵でホモ達のフランシス君がやってくるんですよね。デイ
ル・タナーはサックスから口を離し、「歌詞を忘れたんだ。」そこでフランシス君、静
かに“Autumn in New York , Why does it seem so inviting♪”と歌い、デイル・タナ
ーは頷いて「ニューヨークの秋」の旋律を奏でる。いいシーンでしたなぁ。