【アルバム名】
SONNY ROLLINS VOL.1 (BLUE NOTE)
【リーダー名】
SONNY ROLLINS (1956/12/16)
【パーソネル】
DONALD BIRD (tp) SONNY ROLLINS (ts) WYNTON KELLY (p) GENE RAMEY (b)
MAX ROACH (ds)
【収 録 曲】
DECISION / BLUESNOTE / HOW ARE THINGS IN GROCCA MORRA / PLAIN JANE /
SONNYSPHERE
【内   容】
 「木曾路はすべて山の中である。」と書いたのは『夜明け前』の島崎藤村でした か。島崎藤村というペンネームの由来はよく知りませんが、フジムラちゃんという名前 の好きな女がいて、それのシマザキという意味なのかも知れませんね。あるいは父さん と農村のローソンへ買い物に行って、ふと「“とうそん”にしよう!」と思い立ったの かも知れませんが、『夜明け前』という小説はその父をモデルにしたものだと言われて おります。中山道の馬籠の宿を舞台に、明治維新という「日本の夜明け前」の様子を描 いた歴史大作でありますが、一方『木曽路の女』という歌もありますよね。雨にかすん だ御岳さんを〜♪By原田悠里。ということで本日のテーマは「木曽路」。いや、先日 “きそふくしま”のほうにスキーに行ったもんで。
 
 「あるところは岨づたいに行く崖の道であり、あるところは数十間の深さに臨む 木曾川の岸であり、あるところは山の尾を巡る谷の入り口である。一筋の街道はこの深 い森林地帯を貫いていた。」藤村は『夜明け前』で、先の一節に続いて木曽路をこのよ うに描写しておりますが、現在の木曽路と言える国道19号線は木曽川の流れに沿って 走っております。ちなみに木曽川の支流には味噌川というのもありますな。“クソ川” というのはありません。味噌もクソも一緒にしてはいけません。あ、そういえばひなの ちゃんに「“きそふくしま”に行く。」と言ったら、「くそ拭く志摩子ぉ?きゃははは はは♪」と喜んでいましたが、下品な女子高生ですなぁ。。。えーと、木曽について言 いたいことはそれだけです。
 
 で、今日は“居眠り運転”について考えて考えてみたいと思うんですけどね。と 言うのもスキー帰りのクルマの運転って、もぉ死ぬほど眠たくて、実際に居眠り運転で 事故をして死んじゃう人も少なくないんですよね。それにプラスして夜間のトラック事 故の多発もあってか、国道19号線にはいくつかの“居眠り防止装置”が備えられてお ります。そのひとつがフクロウのやつであります。フクロウの両目が交互に点滅して、 ピヨピヨピヨピヨ♪という音を発する装置なんですが、あんなものホントに効果あるん ですかねぇ。。。黄色の信号が交互に点滅している“居眠り防止信号”というのもあり ますが、アレも効果のほどは定かではありません。更に沿線には“寝覚めの床”という 景勝地まで用意して居眠り運転の防止に励んでいるようですが、なかなか事故は減らな いようでありまして。国道19号ではありませんが、“だんだんだん・だんだんだん・ だんだんだんだんだんだんだん♪”と三三七拍子を刻む、通称“段田男(だんだだん) 舗装”と呼ばれる特殊舗装の施されたところがありますよね。アレなんかけっこう効果 的な気がしますけどね。段田男、段田男、段田男だ段田男♪とリズムをとってるうちに 自然と目が冴えてくるというもんです。が、居眠り運転解消の最善の策は「とにかく寝 る!」という一言に尽きるのが実状のようでありまして。要はサービスエリアなどに車 を停めて仮眠を取るのがイチバンなんですが、そこまでたどり付くのがなかなか大変な んですよねぇ。。。
 
 「眠ると身が危ない。」というのは“貞操の危機”の場合も同じでありまして、 それを防止するために“安全帯”というものが考えだされたわけでありますが、やはり 身を守るためには何らかの器具の類いに頼らざるを得ません。で、居眠り運転の防止に 最適なのは覚醒剤でありまして、もぉ「スッキリするでぇ。」という売人(バイニン) の言葉に嘘はないわけでありまして、長距離トラックやタクシーの運ちゃんが思わず手 を出しちゃうのもやむを得ないところでございます。ちなみに職業運転手の2人に1人 が「運転中に睡魔に襲われたことがある。」と答えているというデータがありまして、 これは「運転中にスイマー(水泳選手)に襲われたことがある。」と答えたのが1人だ けだったのに対し、桁違いに多い数字であると言わねばなりません。
ちなみにこの運転手は鈴木大地にバサロキックで蹴られたそうですが、ただ覚醒剤 というのは“力の前借り”という性格のものでありまして、あとでサラ金並みの高い利 息の返済をどどどーっと求められることになっちゃいます。だからいくら眠い木曽路の ドライブと言え、「木曽路」でしゃぶしゃぶを食べるように気楽にシャブに頼るのは危 険であると言わねばなりません。
 
 そこでシャブの代替品として用いられるのがコーヒー・紅茶の類いですよね。こ れはカフェインの持つ覚醒作用に期待したものでありまして、一方「ガムを噛む」とい う方法もあって、こちらは“噛む”という行為によって脳に刺激を与えるのがポイント となっております。ガムよりも硬いセンベイをカジるのがイチバン!という説もあり、 いや、眠気覚ましには振動がイチバン!という話もあって、その名も『ザ・めざめ』と いう商品もあるそうです。いや、モータで車の座席ごと“ブルブル♪”と振動させちゃ うというけっこう大掛かりなシステムのようですが、暗い山道にクルマを停めて“すけ べ行為”に励む場合などにも、意外な効果があるカモ?という気がしないでもありませ ん。いや、試したことはないので、よくはわかりませんけどね。
 
 で、僕は『ザ・めざめ』のお世話になることもなく無事に木曽路から帰ってきた わけでありますが、木曽路関連のサイトを調べていたらこんな記事がありました。
 
「上州と信州を結ぶ街道、中山道は信州追分宿で木曽路と北国街道に分かれます。 」
 
なるほどぉ。狩人が『コスモス街道』の中で「右は越後へ行く北の道ぃ、左は木曽 まで行く中山道ぉ♪」と歌っていたとおりですな。で、僕が興味を牽かれたのはその先 の
 
「この中山道の南側を走る脇往還を下仁田道と呼びました。」
 
というところなんですけどね。下仁田道っ!なんと素晴らしいネーミングなんでし ょう。ちなみに「この街道の関所は中山道横川関所のような厳重な関所ではなく、碓氷 峠のようなけわしい地形でもなく、また武士の往来も少なかったため、善光寺参りの女 性によく利用され、別名信州姫街道とも呼ばれた」そうでございます。なるほどぉ、ぎ ゃる系が“下仁田の道”を好むのはそういうわけだったんだね♪
 
 @ はい、ロリンズです。説明不要、問答無用にロリンズです。まだ生きてます 。もうそろそろヤバイかな?という気もしますが、そんなことを言ってはいけません。 たとえ心の中で思ったとしても、口に出してはいけません。ま、とにかく元気に頑張っ てくださいね。で、そんなロリちゃんがいちばん“お盛ん”だった頃といえば、あの『 サキコロ』を吹き込んだ1956年ということになるんでしょうが、この年はあのクリ フォードのブラちゃんが交通事故で急死しちゃった年でもあるんですよねー。運転して いたのはリッチー・パウエルの奥さんだったらしいですが、あるいは居眠り運転だった のかも知れません。『ザ・めざめ』さえシートに設置していれば…。と悔やんでも悔や みきれないところでありますが、この『ソニー・ロリンズVOL.1』というアルバム はブラウニーの死から半年たって、ようやくその衝撃から立ち直りつつある時に吹き込 まれた1枚であります。ちなみにBNに移籍して最初の1枚なので通称『VOL.1』 と呼ばれていますが、原タイトルは『ソニー・ロリンズ』とシンプルそのもの。サイド マンにはブラウン=ローチ時代から行動を共にしてきた“まっくす過ぎる”ローチくん を始め、トランペットには“第2のクリフォード”の一人と目されていたドナルド・バ ードを配し、ピアノにはケリーを持ってきましたかー。ロリちゃんのBN盤の中でもわ りと地味な印象のアルバムなんですが、メンバーは悪くないですね。「縦か?横か?」 で議論を巻き起こしたらしいジャケットだって悪くありません。が、コレ!といった1 曲がないのが辛いところでありますが、ま、とにかく聴いてみましょう。1曲目はロリ ちゃんのオリジナルで、「デシジョン」という曲です。
 
  ・「師に就いて学問・技芸などの教えを受ける人は?」「弟子じゃん。」
 
  > そうじゃん。
 
リズム感もさっぱりだし、イタズラに饒舌なだけだし、何のひねりもないし、厳に 慎まなければならない作風の俳句でございました。あまりに不出来なので反省してもう 一句作ってみたんですけどね。
 
  ・「昆布や鰹節からとったエキスは?」「ダシじゃん。」
 
  > そうじゃん。
 
ゆったりしたのテンポのグルーヴィーなムードのナンバーなんですが、通常の12 小節ではなく、13小節のテーマのちょっと変わったマイナー・ブルースで、突然、2 音フレーズの短いブロックが出てくるのが特徴である。と原文ライナーでレナード・フ ェザーが書いているとおりの曲です。最後の“ぱぱっ♪”というフレーズがとっても印 度象的ですよね。いや、印象的ですよね。ソロ先発はロリンズなんですが、テーマのパ ターンをそのまま踏襲した感じで、とっても面白いです。わははははははは(笑)。僕 がまだジャズにド素人だった頃、『サキ・コロ』を聴いてもあまりピンとこなかったの で、「ロリンズ、大したことない。。。」という印象を持ったまま大きくなったわけな んですが、今こうして聴いてみるとやっぱりイイですなぁ。寝はとってもナイーブで、 すぐ雲隠れしたりモヒカンにしたりバラ十字団に入っちゃったりするロリちゃんなんで すが、演奏を聴いている限り“豪放磊落”にして“合法ドラッグで、あ〜ん♪”という 感じですな。男性的なブロウに思わずホレボレ♪続くバードのソロは少し線の細い感じ もしますが、ブラウニーゆずりの歌心が感じられますね。と、無難なことを書いておい て、続くケリーはブルーな味が出ていて、とっても良好な佐久間良子という感じがしま すね。と、適当なことを書いておいて、最後にローチの知的で素敵なドラムソロも聴け ますね。BN時代のロリンズの演奏を集めたコンピ盤にもこの演奏が選ばれておりまし たが、「なるほどぉ。」と思える出来栄えでございました。
 
 2曲目は「ブルースノート」という曲ですな。ブルーノートの初吹き込みに相応 しいタイトルだと思いますが、ただ名前を付けるのが面倒だっただけかも知れません。 ちょっぴりギクシャクした感じの曲でありまして、ユニゾンの部とソロの部の混合とい った構成になっております。12小節のブルースで、5人が十分にソロをとるスペース がある。バード、ロリンズ、ケリー、ラミー、ローチの順で、その後に4バースが続く 。と、原文ライナーの解説はこれだけ。特に補足する点はございませんが、ロリンズの ソロはちょっとリズムに乗りきれてないような気もします。ま、こういう曲なのかも知 れませんけどね。で、ロリンズといえばアップ・テンポの合法ドラッグなプレイだけで なく、男らしく朗々と歌い上げるバラード・プレイにも定評がありまして、このアルバ ムでは3曲目の『グロカ・モラを思う』で聴くことが出来ます。グロか?モロか?と聞 かれれば、僕はやっぱり“モロ”のほうを選ぶと思いますが、ロリンズをフィーチャー した演奏でありまして、バードはイントロとコーダに登場するだけです。バードはミュ ートで吹いているんですが、はっきり言ってちょっぴり邪魔なだけのような気もします 。最初っからワンホーンでもよかったような気がするんですが、それにしてもやはりロ リンズのバラード・プレイは味がありますなぁ。昔、駄菓子屋で売っていた“みかん水 ”より、遥かに味があると思います。ほとんど“みかん色をしたタダの水”でしたもん ね、みかん水。あ、中間部のケリーのソロも綺麗ですね。きっと綺麗な女なんでしょう 、グロカ・モラちゃん。
 
 4曲目「プレイン・ジェーン」。2ノートか4ノートのフレーズで構成される8 小節がひとつのブロックになっていて、コーラスはA-A-B-Aと続くが「B」はテナ ー・サックスのインプロヴィゼーションである。ということらしいです。なるほどぉ、 言われてみたらそうかも知れませんね。ちょっとヘンな曲ですけどね。中では「B」の テナー・サックスのインプロヴィゼーションの部分がいいと思います。続くロリンズの ソロもいい感じです。はい5曲目。あ、このアルバムは5曲目で最後なんですね。4、 5曲目がいずれも9分を越える長めの演奏になっているんですが、解説は短めに。だっ てぼく、短小なんだモン♪…って、“♪”を付けて自慢気に言うことでもありませんが 、5曲目の「ソニースフィア」はアップテンポのテーマらしいメロディのない曲であり ますな。前半の3曲に比べ、後半の演奏(レコードでいうB面)の印象が今ひとつ。。 。といった感は拭えず、やっぱり全体的には地味な出来でありました。お・ち・ま・い ♪


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